ハマゴウは属の中に約210種があり、園芸でも様々な種と品種が親しまれています。このページでは4の原種と、幾つかの園芸品種等を紹介しています。
上記の他にも、このページでは育て方へのリンクや購入方法のリンクなども用意しているため、そちらもよければご活用下さい。
■目次
■ハマゴウの主な種と園芸品種の紹介
セイヨウニンジンボク
セイヨウニンジンボクとは!
セイヨウニンジンボクの学名は Vitex agnus-castus 、別名では「チェイストツリー(chaste tree)」「チェイストベリー(chasteberry)」「アブラハムバーム(Abraham’s balm)」等とも呼ばれる地中海沿岸・西アジア・中央アジアが原産の落葉小高木です。
セイヨウニンジンボクの特徴
- 花の装飾性:花の色は薄い青紫色をしているため、心を落ち着かせるような鎮静効果があり、ヒーリングガーデンによくあいます。また円錐形の花穂が円錐状に並ぶため、とてもボリューム良い花姿が楽しめます。
- 葉の装飾性:葉は小葉が掌状に並んでお洒落な見た目しているため、ファンシーリーフとして楽しめます。
- 歴史:古代ギリシアでは、生理痛・堕胎剤・媚薬などの様々な用途で利用されてきた歴史があり、また男性が戦争に行っている間の女性の貞操をこの植物が守ると信じられていました。
- 精油:果実や葉には精油が含まれており、葉の精油の成分にはシネオール(cineole)・α-ピネン(α-pinene)・カリオフィレン(Caryophyllene)等が含まれており、果実にはシネオール(cineole)・サビネン(Sabinene)等が含まれており、香料などに利用されます。
- 蜜源:花は蝶々や花蜂などの蜜源として働きます。そのため、昆虫と共生したい時などに利用できる植物です。
セイヨウニンジンボクの園芸品種の紹介
ミツバハマゴウ
ミツバハマゴウとは!
ミツバハマゴウの学名は Vitex trifolia 、別名では「アラビアン・ライラック(Arabian lilac)」「シンプルリーフ・チェストツリー(simpleleaf chastetree)」等とも呼ばれる常緑低木・半常緑低木です。
ミツバハマゴウの原産地は熱帯・亜熱帯地域の東アフリカ・東南アジア・日本などにあり、自生地は海岸沿いの林縁などにあります。
ミツバハマゴウの特徴
- 花の装飾性:花の色は薄い青紫色をしているため、心を落ち着かせるような鎮静効果があり、ヒーリングガーデンによくあいます。
- 葉の装飾性:葉の色はふつう緑色ですが、いくつかの品種では紫色があるため、上品さや気品を感じさせるカラーリーフとして楽しめたり、また葉は小葉が掌状に並んでお洒落な見た目しているためファンシーリーフとしても楽しめます。
- 生垣:土地の境界をわける目的などで、境界線を引くように植物を並べて植栽して植物の壁を作ることが出来ます。防風垣として風を防ぐ効果もあります。
- 蜜源:花は蝶々や花蜂などの蜜源として働きます。そのため、昆虫と共生したい時などに利用できる植物です。
ミツバハマゴウの園芸品種の紹介
ハマゴウ(浜栲)
ハマゴウ(浜栲)とは!
ハマゴウ(浜栲)の学名は Vitex rotundifolia 、別名では「ハマハイ」「ハマボウ」「ハマツバキ」「ラウンドリーフ・チェストツリー(roundleaf chastetree)」「ビーチヴィテックス(beach vitex)」等とも呼ばれる常緑小低木です。
ハマゴウ(浜栲)の原産地は日本・東アジア・東南アジア・インド・オーストラリア、日本では本州・四国・九州に分布しており、自生地は海岸沿いの砂浜や岩場にあります。
ハマゴウ(浜栲)の特徴
- 花の特徴:花は紫色をしていて、花梗が短い集散花序が節ごとについています。
- 葉の特徴:葉はふつう単葉ですが、三出複葉になる場合もあり、全体的に丸みのある外観をしている。
- 樹形:茎は匍匐して10メートルを越えて広がることがある。また茎は節から不定根や芽を出して、芽から出た茎は直立・傾状して高さ50~100cm程度まで成長することがある。
- 薬用:収穫して乾燥させた種子は蔓荊子・万荊子(まんけいし)と呼ばれる生薬になる。薬効のとしては鎮痛・感冒・消炎作用がある。
- 精油:果実や葉には精油が含まれており、精油の成分にはα-ピネン、カンフェン等が含まれている。そのため、香りを楽しむ目的で収穫されることもあります。
- 自生地:海岸沿いの岩場や砂丘や砂地などにあり、高温・強風・痩せ地・塩分などに強い耐性がある。
- 種子の散布:種子は高い疎水性があり長期間にわたって水の浸透に耐えて海を渡り広がる。
ニンジンボク
ニンジンボクとは!
ニンジンボクの学名は Vitex agnus-castus 、別名では「ビテックス・カンナビフォリア」とも呼ばれる東アジアが原産の落葉低木です。
ニンジンボクの特徴
- 花の装飾性:花の色は薄い青紫色をしているため、心を落ち着かせるような鎮静効果があり、ヒーリングガーデンによくあいます。また円錐形の花穂が円錐状に並ぶため、とてもボリューム良い花姿が楽しめます。
- 葉の装飾性:葉は3~5枚の小葉が掌状に並んでお洒落な見た目しているため、ファンシーリーフとして楽しめます。
- 蜜源:花は蝶々や花蜂などの蜜源として働きます。そのため、昆虫と共生したい時などに利用できる植物です。