原産:日本/中国/インド 科:メギ(Berberidaceae) 属:ナンテン(Nandina) 種:ナンテン(domestica) 品種:オタフクナンテン 開花時期:5月~7月 花の色:白色〇 実の時期:11月~2月 実の色:- 葉色:緑色●赤色● 分類:常緑低木 樹高:約30~50cm 誕生花:12月5日/12月8日 花言葉:「福をなす」「よい家庭」「機知に富む」「私の愛は増すばかり」 | ||
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
オタフクナンテンは江戸時代に作出されたナンテンの園芸品種です。一般的な種と比べると矮性でコンパクトな樹形のため鉢植えでも育てやすく、秋から冬に真っ赤に紅葉する葉が魅力です。ただし花は咲きにくく実はつきません。またナンテンは「難を転じる」縁起物としても知られますが、オタフクナンテンは「お多福」が加わる事でより縁起が良い物として扱われる事もあるようです。
開花時期は初夏から夏、花は咲き難く実は基本的になりません。樹形は株立ち状で高さは約30(50)cm × 幅は約30(50)cmまで成長します。葉色は緑色で紅葉すると赤色になり、小葉は楕円形もしくは披針形で3回3出羽状複葉につき、葉序は互生葉序につきます。
ナンテンは学名Nandina domestica、別名「ナンテンショク」や「ナンテンチク」とも呼ばれる日本及び中国、インドが原産の常緑低木です。日本では本州、四国、九州に分布しており山野に自生しています。和名「ナンテン」の由来は中国名の「南天燭」が短縮されているもので、南天燭は赤色の実が灯火(燭)を連想させる所からきています。またナンテンチク(南天竹)は葉が竹の葉に似ている所に由来しています。属名のNandinaは日本名の「ナンテン」がラテン語化されたもので、種小名のdomesticaは「家畜化された」を意味しています。
ナンテンの特徴(魅力)
- 晩秋から冬の間に見られる装飾的な赤色の実
- ↳食料の少なくなる冬の季節には鳥が実を食べにきます
- ↳生け花等の花材になる
- 冬に真っ赤に紅葉する美しい葉
- ↳品種によって白色や桃色等のカラーリーフが楽しめる
- 細い幹が地面から何本も伸び生垣や花木として利用される
- 和名「ナンテン」から難(災難)を転じる縁起物の植物として扱われます
- ↳そのため鬼門や裏鬼門の縁起が悪い場所に植えるといいとされる
- ↳正月には縁起物として葉や実が正月飾りに利用される
- ↳また福寿草と合わせる事で「災い転じて福となす」となります
- 夏の暑さや冬の寒さに強い
- 病気や害虫の被害が少ない
ナンテンは細い幹が地際から何本も伸び株立ち状の樹形をつくります。成熟すると高さは3mに達する事がありますが、垂直に伸びる幹は横への広がりが少ない事からスリムな形状をしています。葉は光沢があり通常は緑色ですが、冬になると葉は真っ赤に紅葉して季節の移り変わりを感じさせます。ただし日当たりの悪い場所や霜に当たらない場所では葉色が緑色のまま変わらない事もあるようです。また幾つの品種では桃色や黄色等の葉色を楽しめるものもあり、カラーリーフとしても魅力的です。
ナンテンの花は晩春から夏にかけて開花し、花が終わると果実をつけます。果実は晩秋頃から赤色へと熟し、冬の間も落ちることなく春先頃まで残ります。ナンテンの実は、鳥にとって食料の少なくなる冬の貴重な食料源となっています。ただしあまり美味しくなく、人間にとっても鳥にとっても毒となる成分が含まれるため一気に沢山食べる事なく、どうしてお腹が減った時にだけ鳥は食べに来るようです。
毒性
ナンテンの実にはアルカロイドのドメスチン(知覚・運動神経麻痺)やナンテンニン(呼吸麻痺等)、ナンジニン(熱と水分で猛毒のチアン水素を発生)等が含まれており、大量に摂取すると上記の様な症状が出る事があります。その為、絶対に食べないでください。また葉の部分にもナンジニンが少量含まれますが、含有量が僅かで危険性が殆どないため、防腐や彩り、また縁起を担ぐ目的で赤飯やお弁当等に入れられる事があります。ただし大量に食べると実と同様に中毒を起こす可能性もあるため、食べない様にしましょう。
栽培
園芸では、美しい実や紅葉する葉等を鑑賞する目的で庭木として利用されたり、境界を囲う生垣として利用されたり、鉢植えの中でコンパクトに仕立て楽しまれたりします。園芸品種には、矮性で育てやすく秋から冬に真っ赤に紅葉する葉が美しい「オタフクナンテン」や、桃色やクリーム色の班が入る葉が柔らかでロマンチックな雰囲気をつくる「トワイライト」等があり、それぞれお庭の雰囲気に合わせて品種を選ぶと良いでしょう。※その他の種や園芸品種は下のリンクから見れます。
ナンテンは一般的に初夏から夏に挿し木する事によって増やされますが、種によって増やす事も出来ます。基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫で育てやすい植物です。