原産:北アメリカ
科:キク(Asteraceae)
属:エキナセア(Echinacea)
種:パリダ(pallida)
別名:ペールパープルコーンフラワー(pale purple coneflower)
開花時期:5月~8月
花の色:桃色●茶色●白色〇
葉色:緑色●
分類:多年草
草丈:約45cm~90cm
用途:
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
エキナセア(パリダ種)とは!?
エキナセア(パリダ種)は学名Echinacea pallida、別名「ペールパープルコーンフラワー(pale purple coneflower)」等とも呼ばれる北アメリカ原産の多年草です。
エキナセア(パリダ種)の語源(由来)
- 属名のEchinaceaは古代ギリシャ語で「ハリネズミ」「うに」を意味する「ἐχῖνος(ekhînos)」からきており、花の中心部にある硬く棘を思わせる様な筒状花に由来します。
- 種小名のpallidaは「青白い」「淡い」を意味しています。
エキナセア(パリダ種)の特徴(魅力)
- エキナセア(パリダ種)の花は非常に個性的でボロボロしたような花姿をしています。
- ↳花は中央に円錐状に盛上がる茶色の筒状花と下垂する細長い薄桃色(~白色)の舌状花があります。
- 花の大きさは直径2.5(~7.5)cm程度です。
エキナセア(パリダ種)の茎の色は緑色で白色の毛が疎らに生えており、茎は基本的に分枝することなく垂直に伸びて高さ45(~90)cmの間で成長します。葉は根生葉と茎葉があり、茎葉は互生葉序に配置され、葉の色は緑色で白色の毛が生え、葉身の大きさは長さ約12(~40)cm幅約1(~4)cmあり、葉身の形は楕円形から披針形をしていて縁部分に鋸歯があります。花序は直径約2.5(~7.5)cmで、円錐状に盛上がる多数の茶色の筒状花と、後ろに強く反り返るか下垂する桃色(~白色)の舌状花が組み合わさる頭状花序です。花後の果実は痩果です。
開花時期は晩春から秋、花色は桃色(~白色)もしくは茶色、花序は筒状花と舌状花の小花が集まり直径約2.5(~7.5)cmの頭状花序をつくります。草姿は直立で高さ約45(90)cm × 幅は30(45)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は楕円形もしくは披針形で縁部分に鋸歯があり、葉序は互生葉序もしくは根生葉につきます。
エキナセア(パリダ種)の栽培方法
エキナセア(パリダ種)を育てる際に注意する事は「日向に植える」くらいです。一度活着すれば水やりや肥料を与える事が基本的に不要になるため放ったらかしでも育ちます。また夏の暑さや冬の寒さにも強いため一度植えれば毎年花が楽しめます。
エキナセアの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
エキナセア(コーンフラワー)の珍しい種類、主な種と園芸品種の紹介【2021】
エキナセア(パリダ種)の育て方
花壇の土づくり
エキナセア(パリダ種)は日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。一方で日当たりの悪い場所では開花が悪くなったり生育が悪くなります。そのため植える場所は、直射日光が6時間以上当たる日向が理想です。
エキナセア(パリダ種)は幅広い土壌に耐えますが、PH6.5~7.0の間中性を好み、また有機物(腐植)が豊富に入る肥沃な土壌でよく育ちます。
植付けの前に土壌診断を行い、土壌を掘る時に土が硬かったり濡らした土を握った時に塊が崩れない等する場合は、必要に応じて通気性を高めるパーライトや川砂を入れたり、また膨軟性(ふわふわ)を高めたり肥沃さを高める目的で腐葉土や堆肥(牛糞堆肥等)を入れたりして土壌改善を行うといいでしょう。
鉢土づくり
エキナセア(パリダ種)は日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため、基本的には直射日光が6時間以上あたる日向で育てましょう。
培養土は一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性が良く肥沃な培養土で育てましょう。
培養土の例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
水やりの仕方
エキナセア(パリダ種)は非常に乾燥に強く、一度活着すれば極端に乾燥する場合を除いて、基本的に降水のみで育てられます。
鉢植えで育てる場合は土の乾燥が早くなるため、定期的な水やりが必要になる事があります。基本的には土の表面が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。
肥料の与え方
エキナセア(パリダ種)は肥沃な土壌であれば基本的には肥料を必要としません。多過ぎる肥料は花数を減らしたり茎の倒伏を招きます。そのため春に一度だけ堆肥をいれて、必要に応じてその時に少量の肥料も入れましょう。
植え付け時の元肥
植え付け時に肥料を与える場合は、腐葉土等の堆肥をしっかり混ぜ込んだ後に、水平型(肥料成分がバランスよく入る)もしくは山型(リン酸が多い)の緩効性肥料を規定量はかり培養土もしくは土壌に均一に混ぜこみ全面施肥しましょう。
植え付け後の元肥(寒肥)
植え付け後の肥料は毎年晩冬から早春に与えます。エキナセア(パリダ種)は基本的に肥沃な土壌であれば肥料を必要としないことから、牛糞堆肥や腐葉土等を株から少し離れた場所にマルチングもしくは、穴を掘って埋めると良いです。肥料を与える場合は水平型もしくは山型の配合肥料を選びます。施し方は株元から少し離した場所に何ヶ所か穴を掘り、その中に肥料を施しましょう。
剪定のやり方
エキナセア(パリダ種)の剪定は「花がら摘み」のみです。
花がら摘み
エキナセア(パリダ種)の花がら摘みは晩春から秋の開花期間中に行います。
花がら摘みをせずに育てる事も可能ですが、枯れた花を残すと見た目が悪いばかりか、種を作り初めて新しい花がつくられにくくなります。新しい花の開花を沢山見たい場合は花がら摘みをしっかり行った方がよいでしょう。
花がら摘みの方法は、個々の花を剪定ハサミ等を利用して、茎の下から切って取り除きます。
夏越しする方法
エキナセア(パリダ種)は夏の暑さや乾燥に強く、夏越し対策は基本的に不要で育てられます。
冬越しする方法
Hardiness:3b~8a
エキナセア(パリダ種)は耐寒性が高く、冬越しの準備をする必要は基本的にはありません。
春からの成長に備えて、株の周囲に堆肥を入れて上げると良いかもしれません。
挿し木や株分けで増やす
エキナセア(パリダ種)は株分けによって増やす事ができます。
エキナセア(パリダ種)の株分け手順
- エキナセア(パリダ種)の株分け時期は早春もしくは秋が最適です。
- スコップを使い株を掘りあげます。
- 手もしくはナイフ等を利用して株を個々に切り分けます。
- 株分けした株は、必要な場所に植え直して水をたっぷり与えましょう。
播種で増やす
エキナセア(パリダ種)の種蒔の方法
播種時期:3月~5月・9月~10月
発芽適温:約20~25度
発芽日数:7日~21日
発芽条件:
エキナセア(パリダ種)の種まき手順
- ポットに種まき用の培養土を準備するか、直播きする場所の土壌を整えます。
- 種を土に置き軽く押し込みます(鎮圧と呼ばれる方法で土と種の接着を高め水分の吸収をよくする)
- 基本的に種に土は被せません。
- 播種後は乾燥すると発芽率が落ちるため、必ず土と種が乾燥しないように水やりを行い管理しましょう。
エキナセア(パリダ種)の種が上手く発芽しない場合があります。原因は恐らく種が休眠しており、休眠打破のために低温を経験させないといけないからです。
低温を経験させる最も簡単な方法は秋に種を撒いて、冬の寒さを経験させた後に、春に発芽させる方法です。
もう1つの方法は密閉させた袋の中に種を入れて冷蔵庫(約4度)の中で約1~2ヶ月保管後に種を撒きます。
植物の病気
エキナセア(パリダ種)の病気
- 灰色カビ病
- 白絹病
エキナセア(パリダ種)の害虫
- フキノメイガ