


- 原産:アジア/東ヨーロッパ
- 科:ヒユ(Amaranthaceae)
- 属:バッシア(Bassia)
- 種:ホウキギ(Bassia scoparia)
- 同義語:Kochia scoparia
- 流通名:コキア
- 別名:ホウキギ/バッシア・スコパリア/ハハキギ/ニワクサ/バーニングブッシュ(burningbush)/サマーサイプレス(summer cypress)/メキシカン ファイヤーブッシュ(Mexican firebrush)
- 開花時期:8月~9月
- 花の色:緑色・赤色・桃色
- 葉の色:緑色・黄色・赤色・桃色・橙色
- 香り:
- 生活形:一年草
- 草丈:約50~200cm
- 株張り:
- バイオーム:ステップ・サバンナ・乾燥性灌木地など
- 誕生花:1月31日/9月17日/10月9日
- 花言葉:夫婦円満/忍耐強い愛/私はあなたに打ち明けます
- 用途:カラーリーフ/景観植物/ドライフラワー/種から育てる植物
- 購入方法:コキア(ホウキギ)を楽天で購入
■コキア(ホウキギ)とは!?
コキア(ホウキギ)の学名は Bassia scoparia 、または同義語で Kochia scoparia 、別名では「バッシア・スコパリア」「ハハキギ」「ニワクサ」「バーニングブッシュ(burningbush)」「サマーサイプレス(summer cypress)」「メキシカン ファイヤーブッシュ(Mexican firebrush)」等とも呼ばれる一年草です。
コキア(ホウキギ)の原産地はアジアと東ヨーロッパにあり、自生地は乾燥した荒れ地や草原、丘陵地などにあります。
■コキア(ホウキギ)の語源(由来)
- Bassiaの由来:イタリアの植物学者 Ferdinando Bassi (1710-1774)への献名です。
- scopariaの由来:ラテン語で「箒状の」を意味しており、茎が箒として利用されていた事に由来します。
- コキアの由来:以前の学名がKochiaだったことに由来します。
- ホウキギの由来:この植物がホウキを作るのに利用されていた事に由来します。
■コキア(ホウキギ)の特徴(魅力)
- コキア(ホウキギ)の魅力:球形や長球形にまとまる可愛らしいシルエットや、秋頃になると茎や葉が紅葉して赤色や桃色に染まる点が魅力の植物です。そのため、メルヘンチックで可愛らしい雰囲気のお庭に合う植物となります。
- 草姿:直立型で主軸がハッキリとしており分枝が非常に多い。分枝した側枝は斜上に広がり、株全体の概形は球形または長球形になります。側枝は非常に細く柔軟性があるため、ふんわりとした柔らかな見た目になり可愛らしい印象を感じさせます。また茎の色は緑色ですが、紅葉期になると赤色・桃色に変化します。特に紅葉期になると葉が落葉するため、赤色に染まる枝のシルエットが楽しみやすくなります。
- 花の特徴:花序は腋生で節に1~6個の花が束生しており、穂状花序のように咲きます。花の色は咲き初めは緑色ですが、咲き進むと赤色・桃色へと変化します。ただし花は紅葉する茎や葉に隠れているため、装飾的な価値は殆どありません。
- 葉の特徴:葉は細長い線形で質感は非常に柔らかです。そのため、株は空気をたくさん含んでる綿のようなふわふわとしたボリューム感を感じさせます。葉の色は始めは緑色で、秋頃になり紅葉すると赤色・桃色になり、その後しばらくすると葉が落葉します。
- タンブルウィード:タンブルウィード(回転草)とは、乾燥した枯れ草が、ちぎれて風に吹かれて転がる様子です。コキアも枯れると株元の茎が分離して風で転がりながら種子を散布する性質があるため、その様子からタンブルウィードのように扱われることもあります。ただし、厳密にはタンブルウィードとしては扱われていません。
- 鑑賞目的:コキア(ホウキギ)は、可愛らしい印象を与えるふわふわとした球形の草姿と、紅葉期に染まる赤色・桃色の茎や葉を鑑賞する目的で栽培されます。その可愛らしい姿と色から、メルヘンチックな雰囲気をお庭の中に添えたり、また乙女心をくすぐるようなロマンチックな雰囲気を、お庭に添えたりすることができます。
景観植物:コキア(ホウキギ)は、種子から簡単に株を増やせる点や、乾燥に強く管理が楽な点等から、丘陵地などで大量に植栽がされて、景観植物として観光に活用されたりもしています。
フラワーアレンジメント:紅葉後の枝は収穫されてハンギング法でドライフラワーにされます。ドライフラワー後は、その円錐型に広がる外観からスワッグ等のアレンジメントの素材として利用される事もあります。
寄せ植え:コキアは株が行儀よく直立するため、複数の植物とも組み合わせがしやすいです。そのため、花壇の中で形態の異なる様々な植物を組み合わせて美しくデザインしながら寄せ植えを楽しむこともできます。
食用:成熟した果実は淡白な味とプリプリとした食感から畑のキャビアとも呼ばれており、秋田では「とんぶり」と呼ばれる郷土料理の材料の一つとして親しまれています。
その他の用途:コキアは紅葉後に根元から収穫して、枝をドライフラワーのように乾燥させた後、ホウキとして活用されることがあります。コキアはアレロパシー物質を放出する植物のため、他の植物の生育や繁殖能力などを抑制する効果があり、雑草の繁殖を抑える目的で栽培することも出来ます。
■コキア(ホウキギ)の生活形と形態
●生活形・茎の形態

- 草丈:約50~200cm
- 株の外形:球形・長球形
- 生育型:直立型で、主軸がハッキリとして直立しているものです。
- 分枝:多い
- 茎の毛:有毛
- 茎の色:緑色・赤色・桃色・橙色・紫色※普通は緑色をしているが開花期になると色が赤色・桃色・橙色・紫色に変化する。
●葉の形態

- 葉序:互生葉序
- 葉柄:無柄
- 葉身の概形:線形・線状披針形
- 葉身の長さ:約4~6cm
- 葉身の幅:約0.2~0.8cm
- 葉の毛:有毛
- 葉の色:緑色・黄色・赤色・桃色・橙色
●花の形態
- 花序:穂状花序状で節ごとに1~6個の花が束生する。
- 花:花托・花被片・雄蕊・雌蕊で構成されています。
- 花被片:数は5枚、色は初め緑色ですが成熟すると赤色・桃色に変化する。
- 雄蕊:5本
- 雌蕊:1本※柱頭は2裂する
●果実・種子の形態
- 果実の分類:痩果
※植物の形態についてはこちらのページも参考にしてください。
■コキア(バッシア)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
コキア(ホウキギ)はの育て方
花壇の土づくり
バイオーム
コキア(ホウキギ)のバイオームは、ステップ・サバンナ・乾燥性灌木地などにあります。そのため、降雨量は少ない傾向があり乾燥気味、土壌は痩せた砂質の傾向がありますが、枯れた草が堆積して肥沃な場合もあります。
※バイオームについてはこちらのページも参考にしてください。
日当り
コキア(ホウキギ)は、基本的に四方が開けた日向で育てることが出来ます。日当たりの悪い場所では、生育が悪くなったり、株の外観が悪くなったりします。
日当りの分類
- 日向:直射日光が6時間以上当たる場所です。一般的に全方位に障害物がない、またはお庭の向きが南向きの場所になります。
- 半日影:直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。一般的にお庭の向きが東向きになる、西向きも半日影になるが西日が当たる環境にもなるため注意が必要です。
- 明るい日陰:直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。一般的にお庭の向きが北向き、または日差しを遮る障害物が多い環境です。
- 暗い日陰:森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
植え付け間隔
株と株の間隔は、約40~70cm離して植え付けましょう。
土壌の土質
- 土質:自生地のバイオームがステップ・サバンナ・乾燥性灌木地等にある事からも分かる通り、基本的に通気性と排水性が高めの土壌を好みます。そのため土質は砂壌土あたりに土壌改良した方が良いでしょう。
- 肥沃さ:肥沃さはあまり必要ありません。肥沃すぎる土壌で栽培すると、徒長などして株の外観が崩れることもあります。土壌の状態を見ながら、痩せていると感じる場合は適度に堆肥を入れて上げるとよいでしょう。
土壌診断と改善の行い方
- 排水性の診断:深さ30cm程度・幅30cm程度の穴を掘り、穴の中を水で完全に満たす。一時間あたり約3~10cmの排水があれば、一般的な植物を育てるのに適した排水性になります。※それ以下またはそれ以上である場合は排水が悪い、または排水がよすぎる可能性があります。
- 排水性の改善:花壇を高くしたり、ロックガーデンを作り、植物を植える場所を周囲より高くする。また縦穴暗渠(縦穴排水)や排水溝をつくる。
- 作土層の診断:調べたい箇所の土壌に支柱を出来るだけ深くまでさします。支柱の入った部分が30cm前後あれば一般的な植物であれば、根を張るのに十分な作土層がありますが、それ以下であれば改善が必要です。また土壌を観察して石やゴミがあれば根を伸ばすのに邪魔になるため取り除いた方が良いでしょう。
- 作土層の改善:植物を植える箇所とその周囲をシャベルを使って30cm程度の深さまで掘り起こして解します。また石がある場合は土ふるいを使用して取り除きましょう。
- 土壌(土性)の性質の診断:土壌の通気性・保水性・保肥力を知るために、土壌を砂土・砂壌土・壌土・埴壌土・埴土に分類して、植物に合わせて土壌の改良をしましょう。
- 砂土:排水性と通気性が高く乾燥しやすいため、水分過剰による根腐れを引き起こしにくい。診断は、適度に湿らせた土を触った時にザラザラとした砂の粗い感触がある。手のひらや指で捏ねても全く固まらずに簡単に崩れる。
- 砂壌土:排水性と通気性が高く乾燥しやすい傾向がある、砂土と比べると、保水性と保肥力が少しあるため、乾燥気味の土壌を好む植物などに向いています。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねると、緩く固める事が出来るが崩れやすい。
- 壌土:通気性・保水性・保肥力のバランスが高いため土壌管理がしやすい。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、鉛筆程度の太さの棒状まで伸ばすことが出来る。 ただし伸ばした棒を曲げるのは難しい。
- 埴壌土:保水性・保肥力が高いため乾燥しにくい傾向がある。診断は、適度に湿らせた土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触があり、砂のザラザラも少し感じる。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、マッチ棒程度の太さまで伸ばすことが出来て、輪っかに曲げても切れにくい。
- 土壌(土性)の性質の改善:土壌の診断をしたら、植物が求める環境に合わせて土壌改良材をいれます。
- 通気性・排水性の改善:通気性・排水性の高い土壌改良材(パーライト・日向土・川砂・バーク堆肥 など)を混ぜ込む。
- 保水性の改善:保水性の高い土壌改良材(腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・黒土)を混ぜ込む。
- PHの診断:土壌のPHを調べる方法は土壌酸度計を土壌に突き刺すタイプ・リトマス紙を溶液に浸すタイプ・ペーハー測定器を溶液に浸すタイプ・アースチェック液を溶液に垂らすタイプ等があります。製品によって調べ方がことなるため、詳しい手順は製品の取り扱い説明書をご覧下さい。
- PHの改善:PHを診断後に植物の適正なPHに合わせて、土壌改良材を入れてPHの改善をおこないます。
- PHを酸性に改善:ピートモスを使用する場合はPHを1下げるために、1㎡あたり、ピートモスを約1.2kgを入れて混和します。
- PHをアルカリ性に改善:苦土石灰を使用してPH1上げるには、1㎡あたり苦土石灰を約100~200g入れて混和します。
- 肥沃さの診断:肥沃さは土壌の色によりある程度診断できます。土壌の色は成分や状態を示しており、簡易的に植物を育てるのに適しているか調べる事が出来ます。黒色の場合は腐植が多く肥沃な傾向があり、赤色・黄色・白色の場合は腐植が少なく肥沃でない傾向があります。
- 肥沃さの改善:土壌に堆肥または微生物資材を入れます。堆肥を入れる量は土の量に対して二割から三割程度にします。入れ過ぎると通気性・排水性・保水性のバランスが崩れて植物が育つのに不適な環境になりやすいため注意してください。
※詳しい土壌診断と改善方法はこちらのリンクからご覧下さい
鉢土づくり
日当り
コキア(ホウキギ)は、基本的に四方が開けた日向で育てることが出来ます。日当たりの悪い場所では、生育が悪くなったり、株の外観が悪くなったりします。
培養土
培養土を購入する場合は、一般的な草花の培養土で良いでしょう。
培養土を自作する場合
- 基本的には通気性・ 排水性が優れている培養土をつくります。
- 堆肥の入れ過ぎは株の徒長を招いたり、紅葉期の葉色が悪くなったりすることがあるため、一般的な植物よりも少なめにする。
- 栽培時の水やりの頻度を考えて保水性のよい用土を多めに入れたり、植物の呼吸や成長を考えて通気性がしっかり保てる用土を選んだりする。
培養土の配合例
- 通気性高い
- 鹿沼土 + 赤玉土(小粒) + 腐葉土+ くん炭 + 元肥 =3:4:2:1:適量
- 日向土(細粒・小粒) + 赤玉土(小粒) + ピートモス(調整済) + 竹炭 + 元肥 =4:3:2:1:適量
- 赤玉土(小粒) + 桐生砂(細粒・小粒) + パーライト + 腐葉土 + ゼオライト + 元肥 =3:3:2:2:適量:適量
鉱石の土壌改良用土
- 赤玉土:赤玉土とは関東ローム層の中層にある赤土を乾燥させて、粒の大きさごとに分けた土壌改良材です。
- 特徴:赤玉土は通気性・排水性・保水性のバランスが抜群に良いことから擬似団粒構造をした土壌改良材とも呼ばれています。無菌で雑菌が繁殖しにくく、雑草の種も含まれないため挿し木用土やインドアグリーンの土としても使われる。
- 比較:鹿沼土と比べて赤玉土の方が保水性・保肥力に優れており、PHが中性に近い弱酸性のため幅広い植物で利用しやすい。赤玉土は鹿沼土よりも粒が崩れて劣化しやすいため、使い続けると微塵が出て通気性・排水性を悪化させる事がある。
- 注意点:赤玉土はリン酸を固定してしまい、植物が吸収出来る状態で無くす事があるため、リン酸の肥料を多めにやる必要がある。赤玉土の粒はやや崩れやすいため再利用出来る割合が少ない傾向があり、微塵は粘土質になり通気性・排水性を悪くする事がある。
- 用途:一般的な草花・花木・多肉・サボテン・山野草・水生植物など幅広い植物の土壌改良材として利用されます。無菌のため挿し木・種まき用土・インドアグリーンの培養土などに利用される。
- 硬質赤玉土:硬質赤玉土は赤玉土を高温で焼いて硬質化したものです。
- 比較:硬質赤玉土は赤玉土と比べて、粒が硬いため砕けて劣化しにくく、通気性・排水性が高くなっています。一方で保水性が悪くなっているため、一般的な草花で使うと土壌が乾きやすくなり水やりの頻度が増えやすいです。
- 用途:多肉植物・サボテン・山野草などに使われる事が多い。
- 鹿沼土:鹿沼土は栃木県鹿沼地方で産出される、風化した軽石の総称です。
- 特徴:鹿沼土は通気性・排水性が抜群に優れており保水性・保肥力も高いため、培養土の通気性・保水性・保肥力のバランスをとりたい時に重宝されます。PHが4~5と酸性になります。
- 比較:赤玉土と比べると鹿沼土は粒が頑丈で崩れにくいため再利用しやすく、PHは酸性に強く傾いており、保水性が劣ります。一般的な軽石と比べると鹿沼土は保水性に優れており、やや粒が脆い傾向にあります。
- 注意点:酸性度が強めなため、アルカリ土壌を好む植物を育てる場合は避けた方がよい。
- 用途:一般的な草花・花木・多肉・サボテン・山野草・水生植物など幅広い植物の土壌改良材として利用されます。特にPHが酸性のため酸性土壌を好む植物に利用される事が多いです。
- ☆硬質鹿沼土:硬質鹿沼土は従来の鹿沼土から硬質なものを選別した用土です。その名前が示すとおり、鹿沼土よりも硬く丈夫で劣化しにくい用土です。
- パーライト:パーライトは、真珠岩や黒曜石を粉砕して小さくした後に、高温で熱して中に含まれる水分を発泡させ多孔質にした資材です。
- 特徴(真珠岩系):表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れている、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 特徴(黒曜石系):表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れている、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 用途:土壌の通気性・排水性を改善する目的、真珠岩系では通気性・排水性・保水性をバランスよく改善する目的で利用されます。一般的な草花の育成などでよく利用されており、比重が軽いため培養土の軽量化などに欠かせません。
- 日向土(ボラ土):日向土は別名でボラ土とも呼ばれる、宮崎県南部で産出される軽石です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている、比重は約0.6とバランスがよい。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくいため再利用しやすく、PHが殆ど中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。草地・岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、一般的な草花から多肉・サボテン・山野草などの育成でも利用されます。す。
- 桐生砂:桐生砂とは群馬県桐生市近辺で産出されるやや風化の進んだ赤褐色の火山礫です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくいため再利用しやすく、PHがやや酸性に傾く中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉・サボテン・山野草・東洋ラン・盆栽等の育成でよく利用されます。
- 川砂:川砂は岩石(花崗岩・石英・長石等)が風化して生じる灰白色をした砂で、採られる場所により富士川砂・矢作砂などと呼ばれたりもしています。
- 特徴:粒子が大きく通気性・排水性が優れており、保水性と保肥力が殆どない。比重が約2.5~2.6と大きく安定感があるため植物をしっかりと支える事が出来る。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉・サボテン・山野草・盆栽等の育成でよく利用されます。
- ゼオライト:ゼオライトは沸石とも呼ばれる鉱物の一種です。
- 特徴:水質浄化・脱臭効果・高い保肥力などにあります。そのため、根腐れ防止や肥料の流失や肥効の継続に効果を発揮します。一方で、入れすぎると肥料が効きにくくなるなどのデメリットがあるため、土壌や培養土に5%程度混ぜて使われる事が多いです。
有機物の土壌改良用土
- 腐葉土:腐葉土は広葉樹の落ち葉を腐熟させた改良用土です。
- 腐葉土を選ぶ基準:腐葉土は完熟していて湿り気のある物を選びましょう。完熟していると、見た目が黒っぽくなり、葉の断片が小さくなっています。逆に油脂成分の多い針葉樹の葉が入っていたり、未熟な茶色の葉が混じっていたり、断片が大きく乾燥していたりする腐葉土は、植物の根を傷める原因にもなるため避けた方が良いでしょう。
- 腐葉土の特徴:土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなり根の成長を助ける。土壌の通気性・保水性・保肥力を高めるため植物が育ちやすい環境となる。腐葉土は微量要素を含んでいるため植物が栄養を補給して健康に成長する助けとなり、また微生物の働きも活性化するため土壌が肥沃になる。PHが中性のため扱いやすい。
- 用途:土壌の保水性・保肥力・通気性を改善したり、微生物を活性化して土壌を肥沃にしたりする働きがあるため、多くの植物を育てる際の改良用土として利用されます。
- ピートモス:ピートモス は水苔類やヨシ・スゲ等の植物が堆積して腐植し泥炭化した用土です。
- 特徴:腐葉土と比べて養分を殆ど含んでいないため、微生物を活性化する力が弱く無菌で清潔感がある。土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなり根の成長を助ける。土壌の保水力を高める効果が高く、通気性・保肥力も改善する。PHは基本的に強い酸性になる。
- 注意点:PHが3~4の強い酸性のため、一般的な植物を育てる際は調整済のピートモスを使用するか、アルカリ性の土壌改良材を入れて使用した方がよいでしょう。
- 用途:土壌の膨軟性を高めて、保水性・保肥力・通気性を改善するのに利用されたり、PHを酸性に調節する目的で利用されたり、無菌で雑菌が繁殖しにくいためインドアグリーンの植物の改良用土として利用されたり、挿し木や種まき用の培土として利用されたり、多くの植物を育てる際の改良用土として利用されたりしています。
- くん炭:くん炭は、もみ殻を炭化させたものです。
- 特徴:通気性と排水性が抜群によいため根腐れ防止効果があります。菌根菌などの有用微生物を活性化させる効果があるため、植物が菌根菌と共生して病気に強くなったり水分・栄養を補給しやすくなる事がある。植物の成長に必要とされるミネラルを含有していて、またケイ酸が50%近く含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなる傾向がある。PH8前後の高いアルカリ性を示す。
- 用途:根腐れ防止・酸性土壌の改善などのために土壌に10%程度混ぜて使われる事が多いです。
水やりの仕方
コキア(ホウキギ)は自生地が乾燥した所にある事からも分かる通り耐乾性の高い植物です。そのため、基本的に地植えで育てていれば降雨に任せて育てることが出来ます。
ただし、夏場などの乾燥しやすい季節、雨が長く降らない時、鉢植えで育てている場合などには、水やりが必要になることがあります。水やりのタイミングなどは下記を参考にして下さい。
水やりのタイミング
生育期間中は土壌の表層が乾燥したタイミングで水を与えます。
土壌の乾燥の確認方法
- 土壌表面の乾燥:土壌の表面の乾燥とは、土壌の最も上の部分の表面が乾燥している事です。土壌表面の乾燥の確認方法には目視・触感・専用の道具があります。
- 目視で確認:土は濡れているなら色が濃くなったり黒っぽくなったりしていて、乾燥すると色が白っぽくなります。
- 触感で確認:土の表面を指で触ってみてます。土は濡れていると湿り気があり、乾燥しているとサラサラとしています。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
- 土壌の表層の乾燥:土壌の表層の定義は様々ありますが、ここでは土壌の表面より5cm以下にある事にして、また土壌の表層の乾燥とは土壌の表面から5cm以下が乾燥していることになります。
- 目視で確認:透明な植木鉢を使用して植物を育てます。透明で土の色の変化が分かるため、土表面から5cm以下の土の色が白っぽくなってきたら水やりを行います。
- 重量で確認:鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、土が乾燥した時の軽さを覚えておいて土の乾きを判断します。
- 道具で確認:割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串の色と湿り気を見て乾燥具合を確認します。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
播種で増やす
コキア(ホウキギ)の種蒔の方法
- 播種時期:4月~6月
- 発芽適温:約20度
- 発芽日数:約7日~14日
- 備考:
種まき手順
- 種まきの時期:4月~6月
- 培養土の準備:直播き・移植栽培※移植栽培はコストや手間が増えますが、苗を病害虫から保護したり、温度・水分の管理が楽になり成功率が高まります。
- 直播き:花壇やプランターの土を整えます。
- 移植栽培:プラグトレー・ピートポット・ポリポット・不織布育苗ポット・ジフィーセブンなどに種まき用の培養土を入れて栽培できます。おすすめは大量に苗を作れるプラグトレーです。
- 種の撒き方:点撒き
- 点撒き:一定の間隔または一区画の中に約5mmの小さな穴を1~5箇所つくります。穴の中に種を入れます。穴に種を入れたら穴を塞ぐように覆土して、土と種が密着するよう指で上から少し押し込み鎮圧※1します。
- 種まき後の管理:種が乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理します。
- 発芽後:発芽が揃い、本葉が2枚以上になったらポットなどに移植します。
- 定植:ポットを触った時に土にある程度の一体感があり根が回っているのを感じたら定植を行います。定植が遅れると根鉢をつくり、移植後の生育が悪くなるため、定植が遅れすぎないように注意しましょう。
※鎮圧は土と種の接着を高め水分の吸収をよくします。