ユーカリ属の種は約716種があり、園芸でも様々な種と品種が親しまれています。このページでは18種類の原種と、いくつかの園芸品種を紹介しています。
上記の他にも、このページでは育て方や購入する際のリンクも用意しています。よければ、そちらもご活用ください。
■目次
■ユーカリ属の簡易比較
学名:Eucalyptus albida
生活形:常緑低木
樹高:約150~400cm
葉の形:広卵形・心形
葉色:白緑色・灰緑色・灰青緑色・灰白色
主な生育型:分枝型・叢生型
備考:株は叢生型(株立ち)になりやすく地際から複数の枝が発生しやすい。

学名:Eucalyptus websteriana
生活形:常緑低木
樹高:約400~500cm
葉の形:倒心形・円形・倒卵形
葉色:緑色・灰緑色
主な生育型:分枝型・叢生型
備考:葉の形が基本的にハート形(倒卵形)になるため、可愛らしいリーフとして花材として重宝されたり、また可愛いをテーマにするお庭によく調和します。

学名:Eucalyptus prava
生活形:常緑高木
樹高:最大15m
葉の形:卵形
葉色:緑色・灰緑色・青緑色・赤紫色
主な生育型:直立型
備考:樹皮が鮮やかな橙色になることがあります。新葉の色が赤紫色になりやすい。

学名:Eucalyptus gunnii
生活形:常緑高木
樹高:約10m~25m
葉の形:円形・広卵形
葉色:灰白色・鶯色・白色・クリーム色
主な生育型:直立型・分枝型・叢生型
備考:人気種のユーカリ・シネレアと比べて葉が小振りで可愛らしい見た目をしています。葉は白粉を強く帯びるため白っぽい色合いになりやすい。耐寒性が高いため冬越しがユーカリの中では比較的容易です。
学名:Eucalyptus kruseana
生活形:常緑低木
樹高:約200~350cm
葉の形:円形・心形
葉色:白緑色・灰緑色・灰白色
主な生育型:分枝型・叢生型
備考:株は叢生型(株立ち)になりやすく地際から複数の枝が発生しやすい。多くのユーカリと違い花糸が黄緑色をしています。

学名:Eucalyptus globulus
生活形:常緑高木
樹高:約45m~70m
葉の形:長楕円形・卵形・披針形・鎌形
葉色:灰緑色・青緑色・緑色
主な生育型:直立型
備考:ユーカリの中で最もと言えるほどに芳香が強く、若い枝葉に刺激を与えると数メートル先まで香りが広がります。そのため、香りを楽しみたい人におすすめのユーカリのひとつです。

学名:Eucalyptus goniocalyx
生活形:常緑高木
樹高:約5m~15m
葉の形:円形
葉色:緑色・灰緑色・白緑色
主な生育型:直立型
備考:葉の形は円形ですが、ユーカリ・シネレアほど白色にはなりません。

学名:Eucalyptus cinerea
生活形:常緑高木
樹高:約15m~30m
葉の形:円形
葉色:灰緑色・灰青緑色・灰白色
主な生育型:直立型
備考:近縁種のユーカリと比べて、白粉を強く帯びるため銀白色の色彩をしています。また葉が円形になる種の中では、直径が8cmに達することもあるため、強い存在感があり、銀貨のような高級感ある見た目をしています。また葉は折ったり揉んだりすると強い芳香を漂わせます。
学名:Eucalyptus parvula
同義語:Eucalyptus parvifolia
生活形:常緑高木
樹高:約10m~15m
葉の形:楕円形・卵形
葉色:緑色・灰緑色・白緑色
主な生育型:直立型
備考:他のユーカリと比べて耐寒性が高いため冬越しが比較的容易です。

学名:Eucalyptus bridgesiana
生活形:常緑高木
樹高:約20m~25m(40mに達するとも言われます)
葉の形:心形・円形
葉色:青緑色・灰緑色・白緑色
主な生育型:直立型
備考:葉の形は茎を抱くような心形(ハート形)もしくは円形で、葉縁部が波状になります。本種の花から作られた蜂蜜は香りと味がよく、高品質な蜂蜜ができると言われています。

学名:Eucalyptus pulverulenta
生活形:常緑小高木
樹高:約5m(最大10m)
葉の形:円形・広卵形・心形
葉色:灰白色・白緑色・白青緑色
主な生育型:直立型
備考:白粉(ブルーム)を強く帯びるため葉の色がより白っぽくパステル調の色彩になります。幹から発生する側枝は水平(真横)に広がる傾向があります。

学名:Eucalyptus pleurocarpa
同義語:Eucalyptus tetragona
生活形:常緑低木
樹高:約200~500cm
葉の形:卵形・楕円形
葉色:白緑色・灰緑色・灰白色
主な生育型:分枝型・叢生型
備考:若い茎・花托・果実は際立った4本の稜があります。白粉(ブルーム)を強く帯びるため葉の色がより白っぽくパステル調の色彩になります。果実は樽のような見た目で、白粉が乗るため白色から灰白色をしているため非常に装飾的です。

学名:Eucalyptus perriniana
生活形:常緑高木
樹高:約7m~20m
葉の形:円形
葉色:緑色・灰緑色・灰白色・灰紫色
主な生育型:直立型・分枝型・叢生型
備考:幼葉は対生する葉の基部が合着することで、葉の中央を茎が貫いているような見た目をしています。
学名:Eucalyptus populnea
生活形:常緑高木
樹高:約10~20m
葉の形:円形・広卵形
葉色:緑色・灰緑色・青緑色・赤紫色
主な生育型:直立型
備考:葉の形がやや横広な円形をしておりポプラな葉に似ています。

学名:Eucalyptus polyanthemos
生活形:常緑高木
樹高:約10m~20m
葉の形:円形・広卵形
葉色:緑色・灰緑色
主な生育型:直立型
備考:多花性で散形花序が円錐花序につく複合花序です。葉の形は円形で、直径8cmに達することがあり、可愛らしさの中に強い存在感を感じさせます。葉は、やや柔軟で波打つ傾向があります。また葉の色は白粉(ブルーム)を帯びて白緑色をしていますが、銀丸葉ユーカリと比べると白粉の乗りは薄めです。

学名:Eucalyptus macrocarpa
生活形:常緑高木
樹高:約50~500cm
葉の形:心形・楕円形
葉色:白緑色・灰緑色・灰白色
主な生育型:叢生型・分枝型
備考:花の直径が5~10cmに達することがあり巨大です。また多くのユーカリの花糸は白色ですが、本種は赤色をしているため派手で華やかな見た目をしています。樹形は不定形で茎は途中で曲がりくねくねとし、地表を這うこともあります。茎・葉・花托などは白粉(ブルーム)が厚く乗るため白っぽい見た目になります。

学名:Eucalyptus deglupta
生活形:常緑高木
樹高:約60m~80m
葉の形:卵形・披針形・楕円形
葉色:緑色
主な生育型:直立型
備考:樹皮が鱗片状に剥がれて、ペンキで塗られたような色鮮やかな黄緑色・青色・紫色・桃色・赤色・橙色・黄色・茶色・灰色・灰白色などの斑模様が作られます。このような植物は、日本を含め海外でもほとんど見られないため、偽物の植物を見てるような錯覚を覚えさせます。

学名:Corymbia citriodora
同義語:Eucalyptus citriodora
生活形:常緑高木
樹高:約20m~50m
葉の形:卵形・披針形・鎌形
葉色:緑色・赤紫色
主な生育型:直立型
備考:ユーカリ・グロブルスと並んで芳香の強いユーカリのひとつです。この香りは、シトロネラールに由来し、レモンを想像させる爽やかな香りが特徴です。若い枝葉に刺激を与えると数メートル先まで香りが広がります。そのため、香りを楽しみたい人におすすめのユーカリのひとつです。
■ユーカリ属の主な種と園芸品種の紹介
主な原種
花・果実が魅力
樹皮が魅力
●主な原種
ユーカリ・アルビダ
ユーカリ・アルビダとは!
ユーカリ・アルビダ(学名: Eucalyptus albida)は、別名で「ホワイトリーブ・マリー(white-leaved mallee)」とも呼ばれるフトモモ科ユーカリ属に分類される種です。
ユーカリ・アルビダの原産地はオーストラリア(西オーストラリア州)で、ヒース(荒れ地)などに見られます。
ユーカリ・アルビダの特徴
- 形態:樹高は約150~400cm、生育型は分枝型または叢生型(株立ち)で、株元から多数の枝が発生しやすい傾向があります。幼葉は広卵形または心形、成葉は披針形、開花期になると葉腋から4~7個の花が散形花序に咲きます。
- 近縁種との比較:本種は近縁種と比べて株立ちになりやすい傾向にあり、地際から多数の枝が発生します。幼葉は広卵形・心形ですが、先端が尖るため近縁のユーカリ・グ二ーやユーカリ・シネレアと比べるとシャープな見た目になりやすいです。
- 葉の魅力:本種は他の多くのユーカリ属の種と同様に幼葉と成葉があり、主に幼葉を鑑賞する目的で栽培されています。この幼葉は広卵形(心形)で銀白色をしているため宝飾品のような美しさがあります。そのため、高級感を感じさせるようなラグジュアリーなお庭や、また気品を感じさせるエレガントなお庭などによく調和するでしょう。
- 萌芽更新:本種は、基部にリグノチューバを持っており、萌芽更新(強剪定)に強く、剪定後は株元の切り口付近から大量の新芽を出し勢いよく枝を伸長させます。この枝は幼葉が優先してつくため、この葉を鑑賞したり、収穫して花材に利用したい人には最適な仕立て方となります。
- フラワーアレンジメント:枝葉は収穫後に乾燥しても色褪せと型崩れが非常に緩やかに進み、美しい外観を長く保ちます。この特性から、切り花(枝物)として楽しまれるだけでなく、ドライフラワーやプリザーブドフラワーに加工されて、スワッグやリース等のアレンジメントの素材として利用されたりもします。アレンジメントの中に加えることで、宝飾品を入れたような美しさが加わり、ラグジュアリー感を演出してくれるでしょう。
- ロックガーデン:本種は自生地が丘陵地の岩場などにあり、砂礫が多く栄養の乏しい土壌に生息しています。そのため、土壌が乾燥しやすいロックガーデンでも栽培できる植物です。
ユーカリ・アルビダの園芸品種の紹介
ユーカリ・ウェブステリアナ

ユーカリ・ウェブステリアナとは!
ユーカリ・ウェブステリアナ(学名: Eucalyptus websteriana)は、別名で「ハートリーフ・ユーカリ」「ウェブスターズ・マリー(webster’s mallee)」「ハートリーフ・マリー(heart leaf mallee)」とも呼ばれるフトモモ科ユーカリ属に分類される種です。※ハートリーフ・ユーカリは葉の形がハート型をしているユーカリの総称のため、他の種でも使われることもあります。
ユーカリ・ウェブステリアナの原産地はオーストラリア(西オーストラリア州)で、自生地は丘陵地の岩場、砂漠などに見られます。
ユーカリ・ウェブステリアナの特徴
- 形態:樹高は約400~500cm、生育型は分枝型または叢生型(株立ち)で、株元から多数の枝が発生しやすい傾向があります。葉は倒心形・円形・倒卵形を呈し、開花期になると葉腋から最大7個の花が散形花序に咲きます。
- 近縁種との比較:本種は近縁種と比べて株立ちになりやすい傾向にあり、地際から多数の枝が発生します。葉は倒心形でハート型をしている点が最大の特徴となります。
- 葉の魅力:本種は葉の形がハート型をしており、恋心をくすぐるような可愛らしい見た目をしています。そのため、ロマンチックな雰囲気あるお庭や、女性的で可愛らしい雰囲気のあるお庭などによく調和するでしょう。
- 萌芽更新:本種は、基部にリグノチューバを持っており、萌芽更新(強剪定)に強く、剪定後は株元の切り口付近から大量の新芽を出し勢いよく枝を伸長させます。そのため、この葉を鑑賞したり、収穫して花材に利用したい人には最適な仕立て方となります。
- フラワーアレンジメント:枝葉は収穫後に乾燥しても色褪せと型崩れが非常に緩やかに進み、美しい外観を長く保ちます。この特性から、切り花(枝物)として楽しまれるだけでなく、ドライフラワーやプリザーブドフラワーに加工されて、スワッグやリース等のアレンジメントの素材として利用されたりもします。アレンジメントの中に加えることで、ハート型の葉が可愛らしい雰囲気を演出してくれるでしょう。
- ロックガーデン:本種は自生地が丘陵地の岩場などにあり、砂礫が多く栄養の乏しい土壌に生息しています。そのため、土壌が乾燥しやすいロックガーデンでも栽培できる植物です。
ユーカリ・ウェブステリアナの園芸品種の紹介
●ハートリーフ・ユーカリ

ハートリーフ・ユーカリ(学名: Eucalyptus websteriana)は、別名で「ユーカリ・ウェブステリアナ」「ウェブスターズ・マリー(webster’s mallee)」「ハートリーフ・マリー(heart leaf mallee)」とも呼ばれるフトモモ科ユーカリ属に分類される種です。※ハートリーフ・ユーカリは葉の形がハート型をしているユーカリの総称のため、他の種でも使われることもあります。
ユーカリ・オレンジガム

ユーカリ・オレンジガムとは!
ユーカリ・オレンジガム(学名: Eucalyptus prava)は、別名で「ユーカリ・プラバ」とも呼ばれるフトモモ科ユーカリ属に分類される種です。
ユーカリ・オレンジガムの原産地はオーストラリア(ニューサウスウェールズ州、クイーンズランド州)で、自生地は丘陵地の岩場などに見られます。
ユーカリ・オレンジガムの特徴
- 形態:樹高は最大15m、生育型は直立型または分枝型、萌芽更新をすると株立ちになることもあります。幼葉は卵形、成葉は披針形から鎌形、開花期になると花が散形花序につきます。
- 近縁種との比較:本種は近縁種のユーカリと比べて、葉の色が灰色味を帯びた灰緑色をしている傾向が強いです。また基本的に新芽や若い葉が赤紫色を呈します。若い枝は赤色から赤橙色を呈し、灰緑色の葉とコントラストを生み出します。樹皮の色は鮮やかな橙色になることもあり、古い樹皮が鱗片状に剥がれることでまだら模様が形成されます。
- 葉の魅力:本種は他の多くのユーカリ属の種と同様に幼葉と成葉があり、主に幼葉を鑑賞する目的で栽培されています。この幼葉は卵形で、葉の色は灰緑色を呈し、グレイッシュなトーンの上品な色彩が楽しめます。そのため、エレガントなお庭などによく調和するでしょう。
- フラワーアレンジメント:枝葉は収穫後に乾燥しても色褪せと型崩れが非常に緩やかに進み、美しい外観を長く保ちます。この特性から、切り花(枝物)として楽しまれるだけでなく、ドライフラワーやプリザーブドフラワーに加工されて、スワッグやリース等のアレンジメントの素材として利用されたりもします。
ユーカリ・グニー

ユーカリ・グニーとは!
ユーカリ・グニー(学名: Eucalyptus gunnii)は、別名で「グニユーカリ」「サイダーガム(cider gum)」とも呼ばれるフトモモ科ユーカリ属に分類される種です。
ユーカリ・グニーの原産地はオーストラリア(タスマニア)で、自生地は標高1100mまでの高原や疎林などに見られます。
ユーカリ・グニーの特徴
- 形態:樹高は約15m~25m、生育型は直立型または分枝型、萌芽更新をすると株立ちになることもあります。幼葉は円形または広卵形、成葉は卵形または披針形、開花期になると葉腋から3個の花が散形花序に咲きます。
- 近縁種との比較:本種は円形の銀白色の幼葉をつける近縁種と比べて、直径1.3~4.5cmしかないため小振りで可愛らしい見た目をしています。葉は強く白粉(ブルーム)を帯び、銀白色にみえる点も本種の際立った特徴です。また耐寒性が比較的高く、-10度程度まで耐えるため、温帯であれば問題なく屋外で越冬可能です。
- 葉の魅力:本種は他の多くのユーカリ属の種と同様に幼葉と成葉があり、主に幼葉を鑑賞する目的で栽培されています。この幼葉は円形で銀白色をしているため、シルバーの小さなコインのような見た目をしており、宝飾品のような美しさがあります。そのため、高級感を感じさせるようなラグジュアリーなお庭や、また気品を感じさせるエレガントなお庭などによく調和するでしょう。
- シンボルツリー:そのお家や庭の印象を左右する象徴となる木です。本種は成長が早く、背が高くなるため、フォーカルポイントとして強く働きます。また一年を通して銀丸葉の宝飾品のような美しい葉を付けるため、高級感のあるラグジュアリーな雰囲気を演出することが出来たり、また清潔感や気品を感じさせることからエレガントなお庭にもよく調和します。
- フラワーアレンジメント:枝葉は収穫後に乾燥しても色褪せと型崩れが非常に緩やかに進み、美しい外観を長く保ちます。この特性から、切り花(枝物)として楽しまれるだけでなく、ドライフラワーやプリザーブドフラワーに加工されて、スワッグやリース等のアレンジメントの素材として利用されたりもします。アレンジメントの中に加えることで、宝飾品を入れたような美しさが加わり、ラグジュアリー感を演出してくれるでしょう。
- ロックガーデン:本種は乾燥に強く栄養の乏しい土壌でも生育しています。そのため、土壌が乾燥しやすいロックガーデンでも栽培できる植物です。
- その他:葉は指で葉を折ったり、燃やしたりすると精油が放出されて心地よい香りが楽しめます。本種の樹液は、タスマニアの先住民が発酵させた飲料をつくる際の原料として使用していました。
ユーカリ・グニーの園芸品種の紹介
●リトルボーイブルー

学名:Eucalyptus gunnii ‘ little boy blue’
幼葉の形:円形・広卵形
葉の色:白青緑色
樹高:約300~500cm
備考:葉の色が、青みを帯びて青みを帯びる所が特徴の品種です。葉は白粉を帯びるため、全体的に白っぽい青緑色をしており、トロピカルな印象を与える色彩効果をうみだします。また葉は株が成長しても大きくなりにくく、花材が取りやすいところも魅力です。
ユーカリ・クルセアナ
ユーカリ・クルセアナとは!
ユーカリ・クルセアナ(学名: Eucalyptus kruseana)は、別名で「ブックリーフマリー(book-leaf mallee)」とも呼ばれるフトモモ科ユーカリ属に分類される種です。
ユーカリ・クルセアナの原産地はオーストラリア(西オーストラリア州)で、自生地は丘陵地の花崗岩の露頭、砂地などに見られます。
ユーカリ・クルセアナの特徴
- 形態:樹高は約200~350cm、生育型は分枝型または叢生型(株立ち)になりやすい傾向があります。成木になっても幼葉が優勢で、成葉が殆ど発生せず、幼葉は円形から心形を呈します。開花期になると葉腋から最大7個の花が散形花序に咲きます。
- 近縁種との比較:本種は近縁種のユーカリと比べて、樹高がそれほど高くならず350cm程度で叢生型(株立ち)になりやすい傾向があります。また花を構成する花糸が黄緑色をしているため、そこも本種を区別するポイントとなります。葉は成木になっても成葉が発生しにくく、円形または心形の丸い葉が優勢で、白粉(ブルーム)を強く帯びます。
- 葉の魅力: 葉は円形もしくは茎を抱くように心形(ハート形)をしているため、可愛らしいファンシーリーフとして楽しめます。また白粉(ブルーム)の量が非常に多く、かなり白っぽい色合いをしており、パステル調の白緑色・灰緑色・灰白色をしているため、優しい雰囲気のお庭やメルヘンチックなお庭などによく調和するでしょう。
- フラワーアレンジメント:枝葉は収穫後に乾燥しても色褪せと型崩れが非常に緩やかに進み、美しい外観を長く保ちます。この特性から、切り花(枝物)として楽しまれるだけでなく、ドライフラワーやプリザーブドフラワーに加工されて、スワッグやリース等のアレンジメントの素材として利用されたりもします。アレンジメントの中に加えることで、宝飾品を入れたような美しさが加わり、ラグジュアリー感を演出してくれるでしょう。
- ロックガーデン:本種は乾燥に強く栄養の乏しい土壌でも生育しています。そのため、土壌が乾燥しやすいロックガーデンでも栽培できる植物です。
ユーカリ・グロブルス

ユーカリ・グロブルスとは!
ユーカリ・グロブルス(学名: Eucalyptus globulus)は、別名で「サザンブルーガム(southern blue gum)」「ブルーガム(blue gum)」とも呼ばれるフトモモ科ユーカリ属に分類される種です。
ユーカリ・グロブルスの原産地はオーストラリア(タスマニア州、ビクトリア州)で、山地の疎林や高原などに見られます。
ユーカリ・グロブルスの特徴
- 形態:樹高は約45m~70m、生育型は基本は直立型で、剪定により分枝型や株立ちになることもあります。葉は長楕円形・卵形・披針形・鎌形、開花期になると基本種は葉腋に1個、亜種は3~7個の花を咲かせることがあります。
- 近縁種との比較:本種は、ユーカリの中で最強とも言える強烈な香りを持ちます。また成長が非常に早く、単幹の高木になります。
- 幹の魅力:本種は樹皮の最外側がリボン状に剥がれて、クリーム色・灰褐色・灰白色の斑模様を形成します。そのため、柔らかで優しい雰囲気を感じさせる色彩効果をうみだします。
- 葉の魅力:本種は他の多くのユーカリ属の種と同様に幼葉と成葉があります。他のユーカリと比べると、葉の見た目は普通の葉のようで鑑賞価値は低めですが、幼葉は白粉を帯びた白っぽい青緑色をしているため、カラーリーフとして楽しむこともできます。ただし、一般的には、葉の香りを楽しむ目的で栽培されることが多いです。
- 香りの特徴:本種は主に葉に精油を溜めており、風に吹かれたり指で触るなどの刺激を与えた時に、腺点から精油が外に溢れ周囲に非常に強い芳香が数メートルに渡り広がります。この香りは、ユーカリ特有の爽やかでレモンや樟脳を想像させる芳香があり、この芳香を生みだす主要な精油成分は「シネオール」で含有率が約50~70%あり、その他にも「α-ピネン」や「p-シメン」含有します。園芸では、この心地よい香りを楽しむ目的で、葉を触って匂いを楽しんだり、植え込みなどの小道沿いに植えて、その道を通る人が本種の心地よい香りが楽しめるようにしたり、ガーデンファニチャーの傍に植えて休憩しながら香りを楽しんだり、枝葉を収穫し部屋に飾り香りが楽しまれたりしています。
- フラワーアレンジメント:枝葉は収穫後に乾燥しても色褪せと型崩れが非常に緩やかに進み、非常に強烈な芳香を漂わせます。この特性から、ドライフラワーやプリザーブドフラワーに加工されて、スワッグやリース等のアレンジメントの素材として利用されたりもします。
- その他の用途:本種は木の成長が非常に早くて萌芽更新できることから、木材を採る目的で商業的に広く栽培されています。また高品質の精油が採れるため、この精油を採る目的でも栽培されます。
ユーカリ・ゴニオカリックス

ユーカリ・ゴニオカリックスとは!
ユーカリ・ゴニオカリックス(学名: Eucalyptus goniocalyx)は、別名で「ロングリーブ・ボックス(long-leaved box)」「オリーブ・バーク・ボックス(olive-barked box)」とも呼ばれるフトモモ科ユーカリ属に分類される種です。
ユーカリ・ゴニオカリックスの原産地はオーストラリア(ニューサウスウェールズ州、南オーストラリア州、ビクトリア州)で、 自生地は疎林(硬葉樹林)や痩せた荒れ地などに見られます。
ユーカリ・ゴニオカリックスの特徴
- 形態:樹高は約5m~15m、生育型は基本は直立型で、幹が折れると分枝型となったり、火事で地上部が枯れリグノチューバが残ると叢生型(株立ち)になることもあります。幼葉は円形 、成葉は披針形・鎌形、開花期になると葉腋から最大7個の花が散形花序に咲きます。
- 近縁種との比較:本種の幼葉は、ユーカリ・シネレアほど白粉を帯びず色は白っぽい白緑色をしており、円形の葉の形をしています。樹皮は繊維質な短冊状(Box)で多くは宿存します。
- 葉の魅力:本種は他の多くのユーカリ属の種と同様に幼葉と成葉があり、主に幼葉を鑑賞する目的で栽培されています。この幼葉は円形で最大10cmの大きさになるため、可愛らしさの中に強い存在感と豪華さを感じさせます。またユーカリ・シネレアほどでは無いですが、白粉(ブルーム)を帯びるため、葉の色は白緑色を呈し、パステルグリーンの柔らかな色彩が楽しめます。そのため、可愛いをテーマにするようなお庭、メルヘンチックなお庭などによく調和するでしょう。
- 香りの特徴:本種は主に葉に精油(シネオール等)を溜めており、葉を折ったり、揉んだりすると、ユーカリ特有のレモンや樟脳を想像させる爽やかな芳香が広がります。園芸では、この心地よい香りを楽しむ目的で、葉を触って匂いを楽しんだり、 ガーデンファニチャーの傍に植えて休憩しながら香りを楽しんだり、枝葉を収穫し部屋に飾り香りが楽しまれたりしています。
- フラワーアレンジメント:枝葉は収穫後に乾燥しても色褪せと型崩れが非常に緩やかに進み、心地よい芳香を漂わせます。この特性から、ドライフラワーやプリザーブドフラワーに加工されて、スワッグやリース等のアレンジメントの素材として利用されたりもします。
ユーカリ・シネレア




ユーカリ・シネレアとは!
ユーカリ・シネレア(学名: Eucalyptus cinerea)は、別名で「銀丸葉ユーカリ」「シルバードラー・ツリー(silver dollar tree)」「アーガイル・アップル(Argyle apple)」「メリー・ストリングバーク(mealy stringbark)」とも呼ばれるフトモモ科ユーカリ属に分類される種です。
ユーカリ・シネレアの原産地はオーストラリア(ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州)で、丘陵地の岩場、疎林(ユーカリ林)などに見られます。
ユーカリ・シネレアの特徴
- 形態:樹高は約15m~30m、生育型は直立型または分枝型、萌芽更新をすると株立ちになることもあります。幼葉は円形または広卵形、成葉は披針形、開花期になると葉腋から3個の花が散形花序に咲きます。
- 近縁種との比較:本種は近縁種のユーカリと比べて、白粉を強く帯びるため銀白色の色彩をしています。また葉が円形になる種の中では、直径が8cmに達することもあるため、強い存在感と見た目をしています。
- 葉の魅力:本種は他の多くのユーカリ属の種と同様に幼葉と成葉があり、主に幼葉を鑑賞する目的で栽培されています。この幼葉は円形で銀白色をしているため、海外のコイン(silver dollar)にも例えられており、宝飾品のような美しさがあります。さらに、本種の葉は、コインのような葉を持っている近縁種のユーカリと比べてサイズが大きいため、より強い存在感があり豪華さを感じさせます。そのため、高級感を感じさせるようなラグジュアリーなお庭や、また気品を感じさせるエレガントなお庭などによく調和するでしょう。
香りの特徴:本種は主に葉に精油を溜めており、風に吹かれたり指で触るなどの刺激を与えた時に、腺点から精油が外に溢れ周囲に芳香が広がります。この香りは、ユーカリ特有の爽やかでフルーティーな芳香があり、この芳香を生みだす主要な精油成分は「シネオール(ユーカリプトール)」「ピネン」などです。園芸では、この心地よい香りを楽しむ目的で、葉を触って匂いを楽しんだり、ガーデンファニチャーの傍に植えて休憩しながら香りを楽しんだり、枝葉を収穫し部屋に飾り香りが楽しまれたりしています。- シンボルツリー:そのお家や庭の印象を左右する象徴となる木です。本種は成長が早く、背が高くなるため、フォーカルポイントとして強く働きます。また一年を通して銀丸葉の宝飾品のような美しい葉を付けるため、高級感のあるラグジュアリーな雰囲気を演出することが出来たり、また清潔感や気品を感じさせることからエレガントなお庭にもよく調和します。
- フラワーアレンジメント:枝葉は収穫後に乾燥しても色褪せと型崩れが非常に緩やかに進み、美しい外観を長く保ちます。この特性から、切り花(枝物)として楽しまれるだけでなく、ドライフラワーやプリザーブドフラワーに加工されて、スワッグやリース等のアレンジメントの素材として利用されたりもします。アレンジメントの中に加えることで、宝飾品を入れたような美しさが加わり、ラグジュアリー感を演出してくれるでしょう。
- ロックガーデン:本種は自生地が丘陵地の岩場などにあり、砂礫が多く栄養の乏しい土壌に生息しています。そのため、土壌が乾燥しやすいロックガーデンでも栽培できる植物です。
ユーカリ・シネレアの園芸品種の紹介
ユーカリ・パルブラ
ユーカリ・パルブラとは!
ユーカリ・パルブラ(学名: Eucalyptus parvula)は、同義語でユーカリ・バルビフォリア(学名:Eucalyptus parvifolia)とも扱われる、別名で「スモールリーブガム(small-leaved gum)」とも呼ばれるフトモモ科ユーカリ属に分類される種です。
ユーカリ・パルブラの原産地はオーストラリア(ニューサウスウェールズ州)で、 自生地は標高1000m以上の疎林や高原などに見られます。
ユーカリ・パルブラの特徴
- 形態:樹高は約10m~15m、生育型は基本的に直立型で、幹が折れると分枝型となったり、火事で地上部が枯れリグノチューバが残ると叢生型(株立ち)になることもあります。幼葉は楕円形・卵形 、成葉は披針形、開花期になると葉腋から最大7個の花が散形花序に咲きます。
- 幹の魅力:本種は樹皮の最外側がリボン状に剥がれて、クリーム色・灰褐色・灰白色の斑模様を形成します。そのため、柔らかで優しい雰囲気を感じさせる色彩効果をうみだします。
- 葉の魅力:本種は他の多くのユーカリ属の種と同様に幼葉と成葉があり、主に幼葉を鑑賞する目的で栽培されています。この幼葉は近縁種のユーカリの葉と比べ約1.6~4cmと小ぶりで、薄ら白粉を帯びた灰緑色から青緑色を呈すため、カラーリーフとして楽しむこともできます。
- 香りの特徴:本種は主に葉に精油(シネオール等)を溜めており、葉を折ったり、揉んだりすると、ユーカリ特有のレモンや樟脳を想像させる爽やかな芳香が広がります。園芸では、この心地よい香りを楽しむ目的で、葉を触って匂いを楽しんだり、 ガーデンファニチャーの傍に植えて休憩しながら香りを楽しんだり、枝葉を収穫し部屋に飾り香りが楽しまれたりしています。
- フラワーアレンジメント:枝葉は収穫後に乾燥しても色褪せと型崩れが非常に緩やかに進み、触ると芳香を漂わせます。この特性から、ドライフラワーやプリザーブドフラワーに加工されて、スワッグやリース等のアレンジメントの素材として利用されたりもします。
- 耐寒性の高さ:本種の自生地は標高1000m以上の疎林や高原などにあり、近縁種と比べて耐寒性が高い点が魅力です。Hardiness zone 7~11の場所でも生存可能で、氷点下を大きく下回る地域でも栽培出来るため、温帯地域であれば問題なく冬越し出来ます。
ユーカリ・ブリッジシアナ

ユーカリ・ブリッジシアナとは!
ユーカリ・ブリッジシアナ(学名: Eucalyptus bridgesiana)は、別名で「アップルボックス(apple box)」「アップルユーカリ」「アップルガム(apple gum)」とも呼ばれるフトモモ科ユーカリ属に分類される種です。
ユーカリ・ブリッジシアナの原産地はオーストラリア(ニューサウスウェールズ州、クイーンズランド州、ビクトリア州)で、 自生地は疎林や乾燥した草原などに見られます。
ユーカリ・ブリッジシアナの特徴
- 形態:樹高は約20m~25m、生育型は基本的に直立型ですが、幹が折れると分枝型となったり、火事で地上部が枯れリグノチューバが残ると叢生型(株立ち)になることもあります。幼葉は心形・円形、成葉は披針形、開花期になると葉腋から最大7個の花が散形花序に咲きます。
- 近縁種との比較:本種は近縁種のユーカリと比べ、樹皮に宿存性があり短冊状(Box)に裂けます。また幼葉の縁部が波状になる点が最大の特徴です。
- 葉の魅力:本種は他の多くのユーカリ属の種と同様に幼葉と成葉があり、主に幼葉を鑑賞する目的で栽培されています。この幼葉はハートのような見た目をした心形、または円形をしており縁部分が波状になります。そのため、可愛らしさの中に優雅さも感じさせます。葉の色は他の多くのユーカリと同様に白粉を帯びるため白っぽく、灰緑色 ・白緑色・青緑色になるためカラーリーフとして楽しめる点も魅力です。
- フラワーアレンジメント:枝葉は収穫後に乾燥しても色褪せと型崩れが非常に緩やかに進み、触ると芳香を漂わせます。この特性から、ドライフラワーやプリザーブドフラワーに加工されて、スワッグやリース等のアレンジメントの素材として利用されたりもします。
- 蜜源:本種の花から作られた蜂蜜は香りと味がよく、高品質な蜂蜜ができると言われています。
ユーカリ・ブリッジシアナの園芸品種の紹介
ユーカリ・プルベルレンタ


ユーカリ・プルベルレンタとは!
ユーカリ・プルベルレンタ(学名: Eucalyptus pulverulenta)は、別名で「ユーカリ・銀世界」「シルバー・リーブ・マウンテンガム(silver-leaved mountain gum)」とも呼ばれるフトモモ科ユーカリ属に分類される種です。
ユーカリ・プルベルレンタの原産地はオーストラリア(ニューサウスウェールズ州)で、 自生地は高原の疎林などに見られます。
ユーカリ・プルベルレンタの特徴
- 形態:樹高は一般的に約5mまでですが、最大10mに達します。生育型は基本的に直立型ですが、幹が折れると分枝型となったり、火事で地上部が枯れリグノチューバが残ると叢生型(株立ち)になることもあります。幼葉は円形・広卵形・心形、成葉は長楕円形・披針形、開花期になると葉腋から3個の花が散形花序に咲きます。
- 近縁種との比較:本種は近縁種のユーカリの多くの比べ、白粉(ブルーム)を強く帯びるため葉の色がより白っぽく灰白色・白緑色・白青緑色しています。葉の形は円形から心形で丸みがあります。また幹から発生する側枝は水平(真横)に広がる傾向があります。
- 樹形:自然樹形は卵形や傘形になる傾向がありますが、側枝が水平に広がるため、剪定をすると横に広がる不自然で個性的な樹形になりやすい傾向にあります。そのため、個性的な木を楽しみたい人に好まれる傾向にあります。
- 葉の魅力:本種は他の多くのユーカリ属の種と同様に幼葉と成葉があり、主に幼葉を鑑賞する目的で栽培されています。この幼葉は円形または茎を抱くように心形(ハート形)をしており、先端に丸みがあるため、可愛らしい見た目をしています。また白粉(ブルーム)の量が非常に多いため、かなり白っぽい色合いをしており、パステル調の灰白色・白緑色・白青緑色をしてるため、優しい雰囲気のお庭やメルヘンチックなお庭などによく調和するでしょう。
- フラワーアレンジメント:枝葉は収穫後に乾燥しても色褪せと型崩れが非常に緩やかに進み、美しい外観を長く保ちます。この特性から、切り花(枝物)として楽しまれるだけでなく、ドライフラワーやプリザーブドフラワーに加工されて、スワッグやリース等のアレンジメントの素材として利用されたりもします。アレンジメントの中に加えることで、宝飾品を入れたような美しさが加わり、ラグジュアリー感を演出してくれるでしょう。
ユーカリ・プルベルレンタの園芸品種の紹介
●銀世界

ユーカリ・銀世界(学名: Eucalyptus pulverulenta)は、別名で「ユーカリ・プルベルレンタ」「シルバー・リーブ・マウンテンガム(silver-leaved mountain gum)」とも呼ばれるフトモモ科ユーカリ属に分類される種です。
ユーカリ・プレウロカルパ

ユーカリ・プレウロカルパとは!
ユーカリ・プレウロカルパ(学名: Eucalyptus pleurocarpa)は、同義語でユーカリ・テトラゴナ(Eucalyptus tetragona)とも扱われる、別名で「テトラゴナ・シルバー」「タレラック(tallerack)」とも呼ばれるフトモモ科ユーカリ属に分類される種です。
ユーカリ・プレウロカルパの原産地はオーストラリア(西オーストラリア州)で、自生地は疎林や荒れ地(ヒース)などに見られます。
ユーカリ・プレウロカルパの特徴
- 形態:樹高は約200~500cm、生育型は分枝型または叢生型(株立ち)になりやすい傾向があります。幼葉は卵形・楕円形、成葉は披針形・卵形・楕円形、開花期になると葉腋から1個または3個の花を付けます。
- 近縁種との比較:本種は近縁種のユーカリと比べて、樹高がそれほど高くならず500cm程度で叢生型(株立ち)になりやすい傾向があります。若い茎・花托・果実は際立った4本の稜があり、厚みのある白粉(ブルーム)が乗ります。
- 葉の魅力: 本種は他の多くのユーカリ属の種と同様に幼葉と成葉があり、主に幼葉を鑑賞する目的で栽培されています。この幼葉は卵形・楕円形で白粉(ブルーム)が厚く乗るため、灰白色から白緑色・灰緑色を呈し、シルバーリーフとして楽しめます。そのため、シルバーの宝飾品を見てるような美しさがあり、高級感を感じさせるようなラグジュアリーなお庭や、また気品を感じさせるエレガントなお庭などによく調和するでしょう。
- 果実の魅力:本種の果実は、葉腋から1~3個付きます。この果実は樽のような見た目で、白粉が乗るため白色から灰白色をしているため非常に装飾的で、乾燥しても色褪せや型崩れがほとんど無いことから、花材の素材として重宝されます。
- フラワーアレンジメント:枝葉・果実は収穫後に乾燥しても色褪せと型崩れが非常に緩やかに進み、美しい外観を長く保ちます。この特性から、切り花(枝物)として楽しまれるだけでなく、ドライフラワーやプリザーブドフラワーに加工されて、スワッグやリース等のアレンジメントの素材として利用されたりもします。アレンジメントの中に加えることで、宝飾品を入れたような美しさが加わり、ラグジュアリー感を演出してくれるでしょう。
- ロックガーデン:本種は乾燥に強く栄養の乏しい土壌でも生育しています。そのため、土壌が乾燥しやすいロックガーデンでも栽培できる植物です。
ユーカリ・プレウロカルパの園芸品種の紹介
ユーカリ・ペリニアナ

ユーカリ・ペリニアナとは!
ユーカリ・ペリニアナ(学名: Eucalyptus perriniana)は、別名で「ツキヌキユーカリ」「スピニング・ガム(spinning gum)」とも呼ばれるフトモモ科ユーカリ属に分類される種です。
ユーカリ・ペリニアナの原産地はオーストラリア(ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州、タスマニア州)で、自生地は森林(ユーカリ林)や、疎らに木が生える草地などに見られます。
ユーカリ・ペリニアナの特徴
- 形態:樹高は一般的に7m程度ですが、最大20mに達します。生育型は直立型または分枝型、萌芽更新をすると株立ちになることもあります。幼葉は2枚の葉が合着し、葉の中央を突き抜き、形は円形を呈し、成葉は披針形、開花期になると葉腋から3個の花が散形花序に咲きます。
- 近縁種との比較:本種は近縁種のユーカリと比べて、茎が葉の中央を貫くような見た目をしているところが特徴です。
- 葉の魅力:本種は他の多くのユーカリ属の種と同様に幼葉と成葉があり、主に幼葉を鑑賞する目的で栽培されています。この幼葉は対生する葉の基部が合着することで、葉の中央を茎が貫いているような見た目をしており、葉の形は円形をしています。そのため、園芸ではこの個性的な葉を鑑賞する目的で栽培されることが多いです。
- フラワーアレンジメント:枝葉は収穫後に乾燥しても色褪せと型崩れが非常に緩やかに進み、美しい外観を長く保ちます。この特性から、切り花(枝物)として楽しまれるだけでなく、ドライフラワーやプリザーブドフラワーに加工されて、スワッグやリース等のアレンジメントの素材として利用されたりもします。
- 耐寒性の高さ:本種の自生地は標高1000m以上の疎林や高原などにあり、近縁種と比べて耐寒性が高い点が魅力です。Hardiness zone 7~11の場所でも生存可能で、氷点下を大きく下回る地域でも栽培出来るため、温帯地域であれば問題なく冬越し出来ます。
ユーカリ・ペリニアナの園芸品種の紹介
ユーカリ・ポプルネア
ユーカリ・ポプルネアとは!
ユーカリ・ポプルネア(学名: Eucalyptus populnea)は、別名で「ポプラボックス(poplar box)」「ビンブルボックス(bimble box)」とも呼ばれるフトモモ科ユーカリ属に分類される種です。
ユーカリ・ポプルネアの原産地はオーストラリア(ニューサウスウェールズ州、クイーンズランド州)で、自生地は内陸の乾燥した平地などに見られます。
ユーカリ・ポプルネアの特徴
- 形態:樹高は約10~20m、生育型は直立型または分枝型、萌芽更新をすると株立ちになることもあります。幼葉は円形・広卵形、成葉は円形・広卵形・楕円形・狭楕円形、開花期になると花が散形花序につきます。
- 近縁種との比較:本種は近縁種のユーカリと比べて、葉の形がやや横広な円形をしておりポプラな葉に似ています。葉の色は幼葉はややくすんでおり、成葉になると光沢をもっている点も特徴です。コアラが食草として利用するユーカリのひとつです。
- 葉の魅力:本種は他の多くのユーカリ属の種と同様に幼葉と成葉があり、主に幼葉を鑑賞する目的で栽培されています。この幼葉は円形から広卵形で、葉の色はややくすみのある灰緑色で新芽は赤紫色を呈すこともあります。そのため、可愛らしさの中に上品さも感じさせるリーフとして楽しめます。
- フラワーアレンジメント:枝葉は収穫後に乾燥しても色褪せと型崩れが非常に緩やかに進み、美しい外観を長く保ちます。この特性から、切り花(枝物)として楽しまれるだけでなく、ドライフラワーやプリザーブドフラワーに加工されて、スワッグやリース等のアレンジメントの素材として利用されたりもします。
ユーカリ・ポポラス

ユーカリ・ポポラスとは!
ユーカリ・ポポラス(学名: Eucalyptus polyanthemos)は、別名で「ユーカリ・ポリアンセモス」「丸葉ユーカリ」「ハートリーフユーカリ」「レッドボックス(red box)」とも呼ばれるフトモモ科ユーカリ属に分類される種です。
ユーカリ・ポポラスの原産地はオーストラリア(ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州)で、疎林(ユーカリ林)や草地などに見られます。
ユーカリ・ポポラスの特徴
- 形態:樹高は約10m~20m、生育型は直立型または分枝型、萌芽更新をすると株立ちになることもあります。幼葉は円形または広卵形、成葉は披針形、開花期になると散形円錐花序に咲きます。
- 近縁種との比較:本種は近縁種のユーカリと比べて、花の数が多く散形花序が円錐状につく複合花序です。また葉の形は円形で、直径8cmに達することがあり、やや柔軟で波打つ傾向があります。また葉の色は白粉(ブルーム)を帯びて白緑色をしていますが、銀丸葉ユーカリと比べると白粉の乗りは薄めです。茎(葉柄)は赤色を呈します。
- 葉の魅力:本種は他の多くのユーカリ属の種と同様に幼葉と成葉があり、主に幼葉を鑑賞する目的で栽培されています。この幼葉は円形で最大8cmの大きさになるため、可愛らしさの中に強い存在感と豪華さを感じさせます。 またユーカリ・シネレアほどでは無いですが、白粉(ブルーム)を帯びるため、葉の色は白緑色を呈し、パステルグリーンの柔らかな色彩が楽しめます。そのため、可愛いをテーマにするようなお庭、メルヘンチックなお庭などによく調和するでしょう。
- シンボルツリー:そのお家や庭の印象を左右する象徴となる木です。本種は成長が早く、背が高くなるため、フォーカルポイントとして強く働きます。また一年を通して白色を帯びる丸葉の宝飾品のような美しい葉を付けるため、可愛らしい雰囲気や高級感のあるラグジュアリーな雰囲気を演出することが出来るでしょう。
- フラワーアレンジメント:枝葉は収穫後に乾燥しても色褪せと型崩れが非常に緩やかに進み、美しい外観を長く保ちます。この特性から、切り花(枝物)として楽しまれるだけでなく、ドライフラワーやプリザーブドフラワーに加工されて、スワッグやリース等のアレンジメントの素材として利用されたりもします。アレンジメントの中に加えることで、宝飾品を入れたような美しさが加わり、ラグジュアリー感を演出してくれるでしょう。
ユーカリ・マクロカルパ


ユーカリ・マクロカルパとは!
ユーカリ・マクロカルパ(学名: Eucalyptus macrocarpa)は、別名で「モットルカー(mottlecah)」とも呼ばれるフトモモ科ユーカリ属に分類される種です。
ユーカリ・マクロカルパの原産地はオーストラリア(西オーストラリア州)で、自生地は乾燥した砂地や疎林などに見られます。
ユーカリ・マクロカルパの特徴
- 形態:樹高は約50~500cm、生育型は叢生型(株立ち)になりやすい傾向があります。葉は心形・楕円形、開花期になると葉腋から1個の花を付けます。
- 近縁種との比較:本種は近縁種のユーカリと比べて、花の直径が5~10cmに達することがあり巨大です。また多くのユーカリの花糸は白色ですが、本種は赤色をしているため派手で華やかな見た目をしています。樹形は不定形で茎は途中で曲がりくねくねとし、地表を這うこともあります。茎・葉・花托などは白粉(ブルーム)が厚く乗るため白っぽい見た目になります。
- 樹形:本種は、地際のリグノチューバから発生する複数の側枝が、直立したり、斜上したり、匍匐したりすることで不定形な樹形をつくります。そのため、個性的な樹形を楽しみたい人に好まれる植物です。また茎は白粉(ブルーム)の量が非常に多いため明るく清潔感のある色彩効果を生み出します。
- 葉の魅力: 葉は白粉(ブルーム)の量が非常に多いため、ほとんど白色に見える灰緑色・灰白色をしています。そのため、神聖さを感じさせるようなお庭や、清潔感を感じさせるお庭などによく調和するでしょう。
- 花の魅力:本種の花は、他のユーカリと比べて非常に大きいため強い存在感があり目立ちます。さらに花糸は赤色を呈し、白色の花托・茎・葉との組み合わせで、紅白の色彩効果を生み出すため、おめでたい印象を感じさせたり、お祭りのような楽しい気分にさせてくれたりします。
- フラワーアレンジメント:枝葉・果実は収穫後に乾燥しても色褪せと型崩れが非常に緩やかに進み、美しい外観を長く保ちます。この特性から、切り花(枝物)として楽しまれるだけでなく、ドライフラワーやプリザーブドフラワーに加工されて、スワッグやリース等のアレンジメントの素材として利用されたりもします。アレンジメントの中に加えることで、宝飾品を入れたような美しさが加わり、ラグジュアリー感を演出してくれるでしょう。
- ロックガーデン:本種は乾燥に強く栄養の乏しい土壌でも生育しています。そのため、土壌が乾燥しやすいロックガーデンでも栽培できる植物です。
レインボーユーカリ


レインボーユーカリとは!
レインボーユーカリ(学名: Eucalyptus deglupta)は、別名で「ユーカリ・デグルプタ」「ミンダナオ・ガム(Mindanao gum)」「レインボーガム(rainbow gum)」とも呼ばれるフトモモ科ユーカリ属に分類される種です。
レインボーユーカリの原産地はインドネシア、パプアニューギニア、フィリピンで、自生地は熱帯雨林の河川の氾濫原(沖積粘土)や土砂崩れ跡地などに見られます。
レインボーユーカリの特徴
- 形態:樹高は約60m~80m、生育型は基本は直立型で、幹が折れるなどして分枝型になることもあります。葉は卵形・披針形・楕円形、開花期になると散形円錐花序に花が付きます。
- 近縁種との比較:本種は他のユーカリでは見られないような七色の樹皮の色が特徴です。多くのユーカリと違い原産地が熱帯雨林にあり、降水量が多いことから80mに達する高木に成長し、花は一年を通して咲きます。
- 幹の魅力:本種は樹皮が鱗片状に剥がれて、ペンキで塗られたような色鮮やかな黄緑色・青色・紫色・桃色・赤色・橙色・黄色・茶色・灰色・灰白色などの斑模様が作られます。このような植物は、日本を含め海外でもほとんど見られないため、偽物の植物を見てるような錯覚を覚えさせます。
レモンユーカリ




レモンユーカリとは!
レモンユーカリ(学名: Corymbia citriodora)は、同義語でユーカリ・シトリオドラ(学名: Eucalyptus citriodora)とも扱われる、別名で「レモンセンテッド・ガム(lemon-scented gum)」「シトロン・センテッド・ガム(citron scented gum)」とも呼ばれるフトモモ科コリンビア属に分類される種です。
レモンユーカリの原産地はオーストラリア(ニューサウスウェールズ州、クイーンズランド州)で、丘陵地の疎林(硬葉樹林)や荒れ地などに見られます。
レモンユーカリの特徴
- 形態:樹高は約20m~50m、生育型は基本的に直立型ですが、幹が折れたり火事で地上部が失われることで分枝型や株立ちになることもあります。葉は卵形・披針形・鎌形、開花期になると散形円錐花序に花が付きます。
- 近縁種との比較:本種は、若い葉や茎の油点や腺毛から強烈な香りを放ちます。また成長が非常に早く、年に数メートル成長し、剪定による管理をしないと単幹の高木になります。
- 幹の魅力:本種は樹皮が鱗片状に薄く剥がれて、滑らかな樹皮が表れ、薄い橙色・クリーム色・暗灰色・灰白色などの斑模様を形成します。
- 葉の魅力:本種は他の多くのユーカリ属の種と同様に幼葉と成葉があります。レモンユーカリでは、特に線毛が密に生え強い芳香が放たれる幼葉が重宝されており、この葉の香りを楽しむ目的で栽培されることが多いです。
- 香りの特徴:本種は茎や葉に精油を溜めており、風に吹かれたり指で触るなどの刺激を与えた時に、油点や線毛から精油が外に溢れ周囲に非常に強い芳香が数メートルに渡り広がります。この香りは、レモンを想像させる爽やかな芳香があり、この芳香を生みだす主要な精油成分は「シトロネラール」で含有率が約80%あります。園芸では、この心地よい香りを楽しむ目的で、葉を触って匂いを楽しんだり、植え込みなどの小道沿いに植えて、その道を通る人が本種の心地よい香りが楽しめるようにしたり、ガーデンファニチャーの傍に植えて休憩しながら香りを楽しんだり、枝葉を収穫し部屋に飾り香りが楽しまれたりしています。
- フラワーアレンジメント:枝葉は収穫後に乾燥しても色褪せと型崩れが非常に緩やかに進み、非常に強烈な芳香を漂わせます。この特性から、ドライフラワーやプリザーブドフラワーに加工されて、スワッグやリース等のアレンジメントの素材として利用されたりもします。
●その他の品種
●フォーマニー・ハーディマリー

学名:Eucalyptus cv.
形態:樹高は約100~300cm、生育型は分枝型または叢生型(株立ち)です。葉は対生または互生し、形は線形で、色は白粉を帯びた白緑色・白青緑色です。
洗練された美しい葉:葉糸のように細い線形をしているため、緻密で洗練された見た目になりやすいです。葉の色は白粉(ブルーム)を帯び、白緑色・白青緑色をしています。そのため、エレガントで気品のあるお庭などによく調和します。
フラワーアレンジメント:枝葉は収穫後に乾燥しても色褪せと型崩れが非常に緩やかに進み、美しい外観を長く保ちます。この特性から、切り花(枝物)として楽しまれるだけでなく、ドライフラワーやプリザーブドフラワーに加工されて、スワッグやリース等のアレンジメントの素材として利用されたりもします。
ロックガーデン:この品種は砂礫が多く栄養の乏しい土壌に耐えます。そのため、土壌が乾燥しやすいロックガーデンでも栽培できる植物です。
●ムーンラグーン



学名:Eucalyptus ‘moon lagoon’
形態:樹高は約200~400cm、生育型は分枝型または叢生型(株立ち)で、株元から多数の枝が発生しやすい傾向があります。幼葉は対生または互生し、形は卵形で、色は白粉を帯びた白緑色・白青緑色で、成葉は互生し、形は狭披針形・鎌形、色は灰緑色です。
生垣:この品種は株立ちになりやすい傾向にあり、地際から多数の細い枝が発生します。そのため、植え込みや花壇の縁に並べて植えてブッシュ状の生垣として利用できます。
洗練された美しい葉:葉のサイズが他のユーカリと比べて非常に小さいため、緻密で洗練された見た目になりやすいです。白粉(ブルーム)を帯び、白緑色・白青緑色をしています。そのため、エレガントで気品のあるお庭などによく調和します。
フラワーアレンジメント:枝葉は収穫後に乾燥しても色褪せと型崩れが非常に緩やかに進み、美しい外観を長く保ちます。この特性から、切り花(枝物)として楽しまれるだけでなく、ドライフラワーやプリザーブドフラワーに加工されて、スワッグやリース等のアレンジメントの素材として利用されたりもします。
ロックガーデン:親種は西オーストラリア州の乾燥地に自生しており、砂礫が多く栄養の乏しい土壌に耐えます。そのため、土壌が乾燥しやすいロックガーデンでも栽培できる植物です。




