
- 原産:東南アジア/オーストラリア
- 科:シソ(Lamiaceae)
- 属:コリウス(Coleus)
- 種:スクテラリオイデス(Coleus scutellarioides)
- 同義語:Plectranthus scutellarioides
- 別名:プレクトランサス・スクテラリオイデス/キンランジソ/ニシキジソ
- 品種:レッドヘッド(Coleus scutellarioides ‘redhead’)
- 開花時期:6月~10月
- 花の色:紫色・青紫色・白色
- 葉の色:赤色・赤ピンク色
- 香り:葉
- 生活形:多年草
- 草丈:約50~100cm
- 株張り:
- バイオーム:
- 誕生花:8月18日・10月2日・10月11日
- 花言葉:健康・誘惑・善良な家風・かなわぬ恋
- 用途:カラーリーフ/グランドカバー/観葉植物/種から育てる植物/日陰植物
- 購入方法:コリウス(レッドヘッド)を楽天で購入
■コリウス(レッドヘッド)の特徴
学名:Coleus scutellarioides ‘redhead’
葉の形:卵形
葉の色:赤色・赤ピンク色
草丈:約50~100cm
備考:葉全体が明るい赤色から赤ピンク色の単色になり、派手さや情熱などを感じさせる色になります。そのため、元気な印象をあたえるカラフルなお庭や、愛情をテーマにするロマンチックなお庭などにおすすめの品種です。
■コリウスとは!?


コリウスの学名は Coleus scutellarioides 、または同義語で Plectranthus scutellarioides 、単にコリウスと呼ぶ場合はコリウス属全体またはこの種をさしており、別名では「プレクトランサス・スクテラリオイデス」「キンランジソ」「ニシキジソ」等とも呼ばれる多年草です。
コリウスの原産地は東南アジア・オーストラリア、原産地では標高100~1600mの範囲で生息しています。
■コリウスの語源(由来)
- 属名のColeusはラテン語で「鞘」を意味しており、雄蕊が基部から離れず融合している所に由来すると考えられています。
- 種小名のscutellarioidesはシソ科の属で「タツナミソウ属」を意味する「Scutellaria」と、ラテン語で「~のような」を意味する「-oides」の二語で構成されており、タツナミソウに似ていると言っています。またScutellariaはラテン語で「小皿」「受け皿」を意味するscutellaから来ており花後に残る萼の形に由来しています。
■コリウスの特徴(魅力)
- 花の特徴:花は節に花梗の短い集散花序が付いているため、花が節を囲んだ見た目をしており、集散花序は花を順番に咲かせるため、花穂の中で開花が疎らになる傾向があります。花の色は紫色から白色で上品さがありますが、葉と比べて目立たないため重要視されません。※花の多くは葉の成長を促すために花芽の段階で剪定されてしまいます。
- 葉の色:葉の色はクロロフィルとアントシアニンの割合で変化があり、クロロフィルが多いほど緑色が強くなり、アントシアニンが多いほどに赤色・桃色・紫色・橙色が強くなります。園芸品種の多くは葉の中のアントシアニンの割合が多いものが多く、またアントシアニンは光に当たるほどにたくさん生成します。そのため、暗い日陰よりも日光に当たる半日影の方が美しい葉色が楽しめる傾向があります。※日向は葉焼けを引き起こす原因にもなるため注意が必要です。
- カラーリーフ:葉の色は緑色・赤色・桃色・紫色・黄色・橙色・白色・黒色とバリエーションが非常に豊富です。そのため、好みの色やお庭の雰囲気などに合わせて葉色の選択が出来るところが魅力です。
寄せ植え:コリウスは株が基本的に暴れずにコンパクトに成長します。そのため、花壇・植木鉢の中で異なる植物を組み合わせて美しくデザインしながら楽しむことができます。
花壇の縁取り:コリウスは株が基本的に暴れずにコンパクトに成長して、美しい葉が地面を上手く被覆します。そのため、花壇の外縁に沿って並べることで、美しい花壇の縁どりをつくることができます。
毛氈花壇:コリウスは草丈が低くて、種子から大量植栽がしやすく、葉色のバリエーションが多い植物です。そのため、広い面積の花壇の中にイラストや模様を描くように植物を植えて装飾することが出来ます。
■コリウスの生活形と形態
●生活形・茎の形態
- 草丈:約30~150cm
- 生育型:直立型で主軸がハッキリとして直立している。
- 茎の色:緑色・赤紫色
- 茎の毛:有毛・無毛
●葉の形態
- 葉序:対生葉序
- 葉柄:約0.5~5cm
- 葉身の長さ:約1.5~12cm
- 葉身の幅:約1~7cm
- 葉身の概形:卵形
- 葉の縁部分:鋸歯・波状※品種の中には羽状に切れ込みが入るものもある。
- 葉脈:網状脈
- 葉の色:緑色・赤色・桃色・紫色・黄色・橙色・茶色・白色・黒色
- 葉の毛:有毛
- 腺:腺点がある
※植物の形態についてはこちらのページも参考にしてください。
■コリウスの園芸品種を紹介
グレートフォール・シリーズ

学名:Coleus scutellarioides ‘Great Falls’
葉の形:卵形
葉の色:緑色・黄色・赤紫色・桃色
草丈:約30cm
株張り:約60~80cm
受賞:ジャパンフラワーセレクション2020~2021ガーデニング部門 ベスト・フラワー(優秀賞)・ニュースタイル特別賞
備考:這性と立性の両方の性質があるため、立体感のあるこんもりとした草姿になる。そのため、花壇の縁どりや地被植物におすすめです。分枝力が高く、摘芯をしなくてもよく枝分かれする。葉のサイズが小ぶりで強い主張をしない為、緻密で繊細な印象を与え、また寄せ植えなどにも使いやすい品種です。
グレートフォール・シリーズの品種
- アラマレ:葉色が暗紫色・緑色の2色、葉の中央部に暗紫色の中班が入る。※ジャパンフラワーセレクション受賞品種
- ヨセミテ:葉色が緑色・黄色の2色、葉の中に黄色の中班が入る。
- アンヘル:葉色が緑色・暗紫色・赤色の3色、葉の中に赤色の中班が入り、葉縁部と中肋の間に帯状の暗紫色の班が入る。
フレームスローワー・シリーズ

学名:Coleus scutellarioides cv.
葉の形:披針形・羽状浅裂
葉の色:緑色・黄緑色・黄色・赤色・暗紫色・赤褐色
草丈:約30~45cm
受賞:ジャパンフラワーセレクション2022~2023ガーデニング部門 ベスト・フラワー(優秀賞)・カラークリエイト特別賞
備考:葉は切れ葉タイプで、縁部分が羽状に浅裂しており、裂片がツンツンとした鋭利な見た目をしています。また葉の幅も従来のコリウスと比べて細いため、シャープでかっこいい葉姿が楽しめる品種です。花上がりが少ないため、茎・葉の栄養成長が長く続き鑑賞期間が長い。
フレームスローワー・シリーズの品種
- スパイスドカレー:葉色が明度の低い黄色・赤褐色の2色、葉の縁部分と中心部に不規則な赤色の覆輪・中班が入る。※ジャパンフラワーセレクション受賞品種
- チリペッパー:葉色が緑色・暗紫色・赤色の3色、葉の中に赤色の中班が入り、葉縁部と中肋の間に帯状の暗紫色の班が入る。
- チポトレ:葉色が黄緑色・赤褐色の2色、葉の縁部分に黄緑色の崩れた覆輪が入る。
- ハバネロ:葉色は葉全体が明度の低い橙色をしており、アンティークのような落ち着いた雰囲気がある。
バレッティ・シリーズ


学名:Coleus scutellarioides cv.
葉の形:羽状中裂・羽状深裂
葉の色:緑色・赤色・桃色・黄色・紫色・白色
草丈:約20~50cm
受賞:ジャパンフラワーセレクション2022~2023ガーデニング部門 カラークリエイト特別賞
備考:葉は切れ葉タイプで、縁部分が羽状に中裂~深裂しており、裂片は丸みがあり可愛らしい見た目をしています。直射日光でも葉焼けをしにくく、葉の色は春と秋で変化するため、単調さがなく季節の移り変わりを感じさせる。株は分枝に優れ立性になり、倒伏しにくく行儀良い見た目になる。
バレッティ・シリーズの品種
- リラ:葉色が緑色・クリーム色・赤色の3色、春から秋にかけて色の変化があり、全体的に可愛らしい雰囲気がある。
- オーロラ:葉色が赤色・緑色の2色、葉の縁部分に緑色の細い覆輪が入る。そのため、派手さの中に高級感を感じさせる品種です。
- ドラジェ:葉色が緑色・黄色(橙色)・赤紫色の複色、季節により色が変化します。
- キトリ:葉色が緑色・黄色・赤色の複色、季節により色が変化します。
- メルセデス:葉色が赤色・黄色、葉縁部分に細い黄色の覆輪が入る。そのため、炎が立ち上るような派手さがある品種です。※ジャパンフラワーセレクション受賞品種
ゴリラ・シリーズ

学名:Coleus scutellarioides cv.
葉の形:卵形
葉の色:緑色・黄緑色・赤色・紫色・桃色・白色
草丈:約100cm
備考:実生系の従来のコリウスと比べて、葉のサイズが倍以上あり、その他のサイズも巨大で強い存在感を感じさせます。そのため、ジャングルの中や南国を想像させるお庭などによくあう品種です。
ゴリラ・シリーズの品種
- スカーレット:葉色が赤紫色・黄緑色の2色、葉の縁部分に黄緑色の覆輪が入る。
- レッド:葉色が濃い緑色・暗緑色・赤ピンク色の3色、葉の中に赤ピンク色と暗緑色の中班が入る。
- ライムスプライト:葉色が黄緑色・赤紫色の2色、葉の中に赤紫色の中班が入る。
- サーモンピンク:葉色が明るい緑色・暗緑色・桃色の3色、葉の中に桃色と暗緑色の中班が入る。
- ローズ:葉色が黄緑色・暗緑色・赤桃色の3色、葉の中に桃色と暗緑色の中班が入る。
- モザイク:葉の色は緑色・白色・赤色の3色、葉の主脈と側脈に沿って白色と赤色の班が入る。
ゴリラjr・シリーズ



学名:Coleus scutellarioides cv.
葉の形:卵形
葉の色:緑色・黄緑色・暗緑色・桃色・赤紫色・クリーム色
草丈:約60cm
備考:ゴリラjr・シリーズはゴリラ・シリーズと比べると分枝力が強く、葉のサイズが少し小さめです。ただし、一般的なコリウスよりも葉のサイズは大きいため強い存在感を感じさせます。
ゴリラjr・シリーズの品種
- ウォーターメロン:葉色が明るい緑色・暗緑色・桃色の3色、葉の中に桃色と暗緑色の中班が入る。
- ガーネット:葉色が赤紫色・黄緑色の2色、葉の縁部分に黄緑色の覆輪が入る。
- ライムベイン:葉色が赤紫色・黄緑色の2色、葉の縁部分にガーネットより広い黄緑色の覆輪が入る。
- グリーンハロー:葉色が黄緑色・クリーム色の2色、葉の中にクリーム色の中班が入る。
ハイウェイ・シリーズ
学名:Coleus scutellarioides cv.
葉の形:卵形・広卵形
葉の色:緑色・赤色・桃色・黄色・紫色・白色
草丈:約40cm
株張り:約40cm
備考:株はコンパクトで整った草姿をしているため、寄せ植えなどに使いやすい品種です。また株張りも十分にあるため、花壇の縁どりなどにも使いやすく、好みの用途で利用できます。
ハイウェイ・シリーズの品種
- ホワイト:葉色が緑色・クリーム色(白色)の2色、葉の中にクリーム色(白色)の中班が入る。
- レッドベルベット:葉色が赤色・黒色の2色、葉脈間が黒っぽくなり溶岩のような独特な見た目をしている。
- ルビー:葉色が赤色・緑色・黄色・黒色の4色、葉の中央部が赤色で葉脈間に黒色の班が入り、葉縁部に緑色または黄色の覆輪が入る。
- ローズ:葉色が赤色・暗紫色・緑色の3色、葉の中に赤色の中班が入り、葉縁部と中肋の間に帯状の暗紫色の班が入る。
- サーモンローズ:葉色が緑色・黄色・桃色の3色、葉の中央に桃色の中班が入り、葉脈に沿い黄色の班が入る。
- オレンジ:葉色が緑色・暗緑色・橙色の3色、葉の中央に橙色の中班が入り、葉脈間に黒っぽい暗緑色の班が入る。
- イエロー:葉色が緑色・黄色の2色、葉脈に黄色の脈班が入る。
- モザイク:葉の色は緑色・黄色・赤色、葉脈に沿うように黄色の班が入り、葉の中に不規則な赤色の切班が入る。そのため、ピクセルのようなユニークな模様が楽しめます。
- マジック:葉色が緑色・黄色赤色の3色、葉の中央部に黄色の中班が入り、葉が成熟するにつれて基部から外側に向かい赤色の班が広がる。
ウィザード・ミックス

学名:Coleus scutellarioides ‘wizard’
葉の形:卵形
葉の色:緑色・黄緑色・赤色・紫色・桃色・白色
草丈:約30~40cm
備考:ウィザード・ミックスは、豊富な品種があるウィザード・シリーズの種を混合したもののため、多彩な葉色が楽しめる品種です。ミックスは種を混合したもののため、個体差があり生育後は様々な葉色になります。また種から育てられるため大量植栽もしやすいです。
レインボー・ミックス
学名:Coleus scutellarioides ‘Rainbow’
葉の形:卵形・広卵形
葉の色:緑色・赤色・桃色・紫色・黒色・白色
草丈:約40cm
備考:レインボー・ミックスは虹を思わせる多彩な葉色が魅力の品種です。ミックスは種を混合したもののため、個体差があり生育後は様々な葉色になります。また種から育てられるため大量植栽もしやすい。
ジャイアントエキシビジョン・ミックス
学名:Coleus scutellarioides ‘Giant Exhibition’
葉の形:卵形・広卵形
葉の色:緑色・赤色・黄色・紫色
草丈:約25~35cm
備考:葉のサイズが大きく強い存在感があり、葉が湾曲しながら先端が下に若干垂れる傾向があるため優雅な見た目をしている品種です。ミックスはジャイアントエキシビジョン・シリーズの種を混合したもののため、個体差があり生育後は様々な葉色になります。また種から育てられるため大量植栽もしやすい。
トレイルブレイザー・ロードトリップ

学名:Coleus scutellarioides cv.
葉の形:卵形
葉の色:緑色(覆輪)・濃い紫色・赤ピンク色(中班)
草丈:約25~30cm
受賞:ジャパンフラワーセレクション2023~2024 ベストフラワー(優秀賞)・ガーデンパフォーマンス特別賞
備考:草姿は這性で横に広がる性質があり、また分枝性に優れているため高い被覆力がある。そのため、地被植物として利用できる。葉のサイズは小ぶりなため、雑草感が少なく洗練された印象を感じさせやすく、節間は詰まってないため、ふんわりとした柔らかな見た目になりやすい。葉の色は緑色・濃い紫色・赤ピンク色、葉の中にドリップしたような赤ピンク色の班が入る。濃い紫色と赤ピンク色の葉色が夜のネオン街のような独特な雰囲気をつくります。
マイクロブレイズ・マッチスティック
学名:Coleus scutellarioides cv.
葉の形:卵形(羽状浅裂)
葉の色:緑色(覆輪)・赤褐色
草丈:約30~50cm
受賞:ジャパンフラワーセレクション2022~2023ガーデニング部門 ガーデンパフォーマンス特別賞
備考:這性と立性の両方の性質があるため、立体感のあるこんもりとした草姿になる。そのため、花壇の縁どりや地被植物におすすめです。分枝力が高く、葉のサイズが小ぶりで強い主張をしない為、緻密で繊細な印象を与え、また寄せ植えなどにも使いやすい品種です。葉の色は緑色と赤褐色、葉の縁部分に緑色の覆輪が入る。
コロチャ ローズ
学名:Coleus scutellarioides cv.
葉の形:羽状浅裂・羽状中裂
葉の色:赤ピンク色・緑色
草丈:約25~30cm
備考:葉縁部に浅い切れ込みが入るため、フリルのようなお洒落な見た目をしています。また葉は全体的に丸みがあり、赤ピンク色の葉色が、女性的な可愛らしさを感じさせます。そのため、可愛いをテーマにするようなお庭などにおすすめの品種です。
ときめきリンダ


学名:Coleus scutellarioides cv.
葉の形:卵形
葉の色:黒色(暗紫色)・濃い桃色(覆輪)
草丈:約30~50cm
備考:葉のサイズは小ぶりなため、雑草感が少なく洗練された印象や可愛らしい印象を感じさせやすい。また赤ピンク色と黒色の組み合わせが、小悪魔的な雰囲気をつくる事からガーリー系の可愛いお庭によくあう品種となります。
チョコレートチェリー
育て方・楽天で購入
学名:Coleus scutellarioides cv.
葉の形:卵形
葉の色:緑色・赤色・暗紫色
草丈:約30cm
備考:株はコンパクトで、また開花が遅いため管理がしやすい品種です。葉の色は赤色・暗紫色・緑色の3色で明るさと暗さのコントラストが独特な雰囲気をつくります。また種から育てられるため大量植栽もしやすい。
ブラックドラゴン
学名:Coleus scutellarioides ‘black dragon’
葉の形:卵形
葉の色:黒色(暗紫色)・赤色
草丈:約20~40cm
備考:葉の形状は卵形で、縁部分に大きめの波状の切れ込みがはいる。葉の色は黒色(暗紫色)と赤色の複色で、葉の主脈に沿い赤色の班が入る。そのため、ダークファンタジーに出てくるようなユニークな雰囲気をお庭の中につくることができます。また種から育てられるため大量植栽もしやすい。
メズマライズ チョコレートローズ
育て方・楽天で購入
学名:Coleus scutellarioides cv.
葉の形:卵形・広卵形
葉の色:緑色・赤ピンク色(中班)・暗紫色(覆輪)
草丈:約40~50cm
備考:葉の色は赤ピンク色・暗紫色・緑色の3色、暗紫色が上品さを感じさせながら、赤ピンク色が可愛らしさを感じさせる品種です。
サマータイム イエローウィズグリーン

学名:Coleus scutellarioides cv.
葉の形:卵形
葉の色:緑色・クリーム色
草丈:約40cm
備考:株はコンパクトにまとまり抽だいが遅い所が特徴です。葉の色は明るい緑色とクリーム色、葉の中にクリーム色の中班が入り、明るく爽やかな雰囲気をつくります。
ピーターグリーン

学名:Coleus scutellarioides cv.
葉の形:披針形
葉の色:緑色・白色(クリーム色)
草丈:約50~70cm
備考:葉の形状は一般的なコリウスと比べて細くシャープで、葉縁部分に波状の凹凸があるため、お洒落でカッコイイ見た目をしています。また緑色と白色の2色の葉色が明るく爽やかな雰囲気をつくる園芸品種です。
ホットビート

学名:Coleus scutellarioides cv.
葉の形:卵形
葉の色:黄色・赤色(脈班)
草丈:約50~70cm
備考:葉の色は赤色と黄色の2色で、葉の脈に沿うように赤色の班が入る。赤色と黄色は強いコントラストを生み出すため明るく派手なお庭、複数の色を組み合わせたカラフルなお庭などによくあいます。
■プレクトランサス属とコリウス属の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■コリウスの育て方
花壇の土づくり
バイオーム
コリウスのバイオームは、亜熱帯湿林・熱帯雨林・モンスーン林などにあります。
そのため、降水量が比較的に多くて、土壌は痩せている傾向があります。
※バイオームについてはこちらのページも参考にしてください。
日当り
コリウスは、半日影から明るい日影の範囲で育てることが出来ます。
日当りの分類
- 日向:直射日光が6時間以上当たる場所です。一般的に全方位に障害物がない、またはお庭の向きが南向きの場所になります。
- 半日影:直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。一般的にお庭の向きが東向きになる、西向きも半日影になるが西日が当たる環境にもなるため注意が必要です。
- 明るい日陰:直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。一般的にお庭の向きが北向き、または日差しを遮る障害物が多い環境です。
- 暗い日陰:森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
土壌の土質
- 土質はあまり選ばず幅広い土壌に適応します。基本的には砂壌土・壌土・植壌土あたりに植え付けてあげるとよいでしょう。
- 堆肥は、土壌の物理性・生物性などを改善する働きがあり植物の成長を促進します。そのため、土壌の色などをみて肥沃さが足りないと感じる場合は堆肥をいれましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 排水性の診断:深さ30cm程度・幅30cm程度の穴を掘り、穴の中を水で完全に満たす。一時間あたり約3~10cmの排水があれば、一般的な植物を育てるのに適した排水性になります。※それ以下またはそれ以上である場合は排水が悪い、または排水がよすぎる可能性があります。
- 排水性の改善:花壇を高くしたり、ロックガーデンを作り、植物を植える場所を周囲より高くする。また縦穴暗渠(縦穴排水)や排水溝をつくる。
- 作土層の診断:調べたい箇所の土壌に支柱を出来るだけ深くまでさします。支柱の入った部分が30cm前後あれば一般的な植物であれば、根を張るのに十分な作土層がありますが、それ以下であれば改善が必要です。また土壌を観察して石やゴミがあれば根を伸ばすのに邪魔になるため取り除いた方が良いでしょう。
- 作土層の改善:植物を植える箇所とその周囲をシャベルを使って30cm程度の深さまで掘り起こして解します。また石がある場合は土ふるいを使用して取り除きましょう。
- 土壌(土性)の性質の診断:土壌の通気性・保水性・保肥力を知るために、土壌を砂土・砂壌土・壌土・埴壌土・埴土に分類して、植物に合わせて土壌の改良をしましょう。
- 砂土:排水性と通気性が高く乾燥しやすいため、水分過剰による根腐れを引き起こしにくい。診断は、適度に湿らせた土を触った時にザラザラとした砂の粗い感触がある。手のひらや指で捏ねても全く固まらずに簡単に崩れる。
- 砂壌土:排水性と通気性が高く乾燥しやすい傾向がある、砂土と比べると、保水性と保肥力が少しあるため、乾燥気味の土壌を好む植物などに向いています。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねると、緩く固める事が出来るが崩れやすい。
- 壌土:通気性・保水性・保肥力のバランスが高いため土壌管理がしやすい。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、鉛筆程度の太さの棒状まで伸ばすことが出来る。 ただし伸ばした棒を曲げるのは難しい。
- 埴壌土:保水性・保肥力が高いため乾燥しにくい傾向がある。診断は、適度に湿らせた土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触があり、砂のザラザラも少し感じる。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、マッチ棒程度の太さまで伸ばすことが出来て、輪っかに曲げても切れにくい。
- 土壌(土性)の性質の改善:土壌の診断をしたら、植物が求める環境に合わせて土壌改良材をいれます。
- 通気性・排水性の改善:通気性・排水性の高い土壌改良材(パーライト・日向土・川砂・バーク堆肥 など)を混ぜ込む。
- 保水性の改善:保水性の高い土壌改良材(腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・黒土)を混ぜ込む。
- PHの診断:土壌のPHを調べる方法は土壌酸度計を土壌に突き刺すタイプ・リトマス紙を溶液に浸すタイプ・ペーハー測定器を溶液に浸すタイプ・アースチェック液を溶液に垂らすタイプ等があります。製品によって調べ方がことなるため、詳しい手順は製品の取り扱い説明書をご覧下さい。
- PHの改善:PHを診断後に植物の適正なPHに合わせて、土壌改良材を入れてPHの改善をおこないます。
- PHを酸性に改善:ピートモスを使用する場合はPHを1下げるために、1㎡あたり、ピートモスを約1.2kgを入れて混和します。
- PHをアルカリ性に改善:苦土石灰を使用してPH1上げるには、1㎡あたり苦土石灰を約100~200g入れて混和します。
- 肥沃さの診断:肥沃さは土壌の色によりある程度診断できます。土壌の色は成分や状態を示しており、簡易的に植物を育てるのに適しているか調べる事が出来ます。黒色の場合は腐植が多く肥沃な傾向があり、赤色・黄色・白色の場合は腐植が少なく肥沃でない傾向があります。
- 肥沃さの改善:土壌に堆肥または微生物資材を入れます。堆肥を入れる量は土の量に対して二割から三割程度にします。入れ過ぎると通気性・排水性・保水性のバランスが崩れて植物が育つのに不適な環境になりやすいため注意してください。
※詳しい土壌診断と改善方法はこちらのリンクからご覧下さい
鉢土づくり
日当り
コリウスは、半日影から明るい日影の範囲で育てることが出来ます。
培養土
培養土を購入する場合は、一般的な草花の培養土で良いでしょう。
培養土を自作する場合
- 植物の好む環境に合わせて通気性・ 排水性・保水性のバランスを考えた用土の構成にする。
- 堆肥は土壌の物理性を改善して根張りをよくするだけでなく、栄養素を含有しており、微生物の働きを促進して土質を改善したり、植物の栄養補給に寄与する働きがあったりします。そのため、腐葉土などの堆肥をしっかり入れて植物の生育を促進しましょう。
- 鉢植えを移動する場合を考えて比重の軽い用土を利用したり、植物が倒れる可能性も考えて比重の重めの用土を選んだりする。
- 水やりの頻度を考えて保水性のよい用土を利用したり、植物の呼吸や成長を考えて通気性がしっかり保てる用土を選んだりする。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土 +元肥=6:4:適量
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土 +元肥=4:2:4:適量
- 日向土(細粒・小粒)+ピートモス+くん炭 +元肥=5:4:1:適量
鉱石の土壌改良用土
- 赤玉土:赤玉土とは関東ローム層の中層にある赤土を乾燥させて、粒の大きさごとに分けた土壌改良材です。
- 特徴:赤玉土は通気性・排水性・保水性のバランスが抜群に良いことから擬似団粒構造をした土壌改良材とも呼ばれています。無菌で雑菌が繁殖しにくく、雑草の種も含まれないため挿し木用土やインドアグリーンの土としても使われる。
- 比較:鹿沼土と比べて赤玉土の方が保水性・保肥力に優れており、PHが中性に近い弱酸性のため幅広い植物で利用しやすい。赤玉土は鹿沼土よりも粒が崩れて劣化しやすいため、使い続けると微塵が出て通気性・排水性を悪化させる事がある。
- 注意点:赤玉土はリン酸を固定してしまい、植物が吸収出来る状態で無くす事があるため、リン酸の肥料を多めにやる必要がある。赤玉土の粒はやや崩れやすいため再利用出来る割合が少ない傾向があり、微塵は粘土質になり通気性・排水性を悪くする事がある。
- 用途:一般的な草花・花木・多肉・サボテン・山野草・水生植物など幅広い植物の土壌改良材として利用されます。無菌のため挿し木・種まき用土・インドアグリーンの培養土などに利用される。
- 硬質赤玉土:硬質赤玉土は赤玉土を高温で焼いて硬質化したものです。
- 比較:硬質赤玉土は赤玉土と比べて、粒が硬いため砕けて劣化しにくく、通気性・排水性が高くなっています。一方で保水性が悪くなっているため、一般的な草花で使うと土壌が乾きやすくなり水やりの頻度が増えやすいです。
- 用途:多肉植物・サボテン・山野草などに使われる事が多い。
- 鹿沼土:鹿沼土は栃木県鹿沼地方で産出される、風化した軽石の総称です。
- 特徴:鹿沼土は通気性・排水性が抜群に優れており保水性・保肥力も高いため、培養土の通気性・保水性・保肥力のバランスをとりたい時に重宝されます。PHが4~5と酸性になります。
- 比較:赤玉土と比べると鹿沼土は粒が頑丈で崩れにくいため再利用しやすく、PHは酸性に強く傾いており、保水性が劣ります。一般的な軽石と比べると鹿沼土は保水性に優れており、やや粒が脆い傾向にあります。
- 注意点:酸性度が強めなため、アルカリ土壌を好む植物を育てる場合は避けた方がよい。
- 用途:一般的な草花・花木・多肉・サボテン・山野草・水生植物など幅広い植物の土壌改良材として利用されます。特にPHが酸性のため酸性土壌を好む植物に利用される事が多いです。
- ☆硬質鹿沼土:硬質鹿沼土は従来の鹿沼土から硬質なものを選別した用土です。その名前が示すとおり、鹿沼土よりも硬く丈夫で劣化しにくい用土です。
- パーライト:パーライトは、真珠岩や黒曜石を粉砕して小さくした後に、高温で熱して中に含まれる水分を発泡させ多孔質にした資材です。
- 特徴(真珠岩系):表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れている、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 特徴(黒曜石系):表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れている、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 用途:土壌の通気性・排水性を改善する目的、真珠岩系では通気性・排水性・保水性をバランスよく改善する目的で利用されます。一般的な草花の育成などでよく利用されており、比重が軽いため培養土の軽量化などに欠かせません。
- バーミキュライト:バーミキュライトは、蛭石を高温処理して膨張させた土壌改良用土です。蛭石を膨張させた事で、薄板が層に重なりアコーディオンのような形状をしています。
- 特徴:保水性・保肥力が抜群に優れているため植物が欲しい時に水分や栄養を供給してくれる働きがあります。また何層にも重なり大きな隙間があるため通気性を改善する働きもあり、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 欠点:比重の重い用土と組み合わせると粒が破壊されて通気性が悪くなる事もあるため注意が必要です。
- 用途:土壌の保水性・保肥力を改善するのに利用されます。一般的な草花の育成などでよく利用されており、比重が軽いため培養土の軽量化などでも利用されます。
- 日向土(ボラ土):日向土は別名でボラ土とも呼ばれる、宮崎県南部で産出される軽石です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている、比重は約0.6とバランスがよい。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくいため再利用しやすく、PHが殆ど中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。草地・岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、一般的な草花から多肉・サボテン・山野草などの育成でも利用されます。す。
- 桐生砂:桐生砂とは群馬県桐生市近辺で産出されるやや風化の進んだ赤褐色の火山礫です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくいため再利用しやすく、PHがやや酸性に傾く中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉・サボテン・山野草・東洋ラン・盆栽等の育成でよく利用されます。
- 軽石:軽石は溶岩が急冷されガスが吹き出す事で、多孔質で脆く軽くなった火山礫です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている、比重は約0.4~0.6とバランスがよい。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくい、PHが殆ど中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉植物・サボテン・東洋ラン・盆栽・山野草などの育成でよく利用されます。
- 川砂:川砂は岩石(花崗岩・石英・長石等)が風化して生じる灰白色をした砂で、採られる場所により富士川砂・矢作砂などと呼ばれたりもしています。
- 特徴:粒子が大きく通気性・排水性が優れており、保水性と保肥力が殆どない。比重が約2.5~2.6と大きく安定感があるため植物をしっかりと支える事が出来る。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉・サボテン・山野草・盆栽等の育成でよく利用されます。
- ゼオライト:ゼオライトは沸石とも呼ばれる鉱物の一種です。
- 特徴:水質浄化・脱臭効果・高い保肥力などにあります。そのため、根腐れ防止や肥料の流失や肥効の継続に効果を発揮します。一方で、入れすぎると肥料が効きにくくなるなどのデメリットがあるため、土壌や培養土に5%程度混ぜて使われる事が多いです。
有機物の土壌改良用土
- 腐葉土:腐葉土は広葉樹の落ち葉を腐熟させた改良用土です。
- 腐葉土を選ぶ基準:腐葉土は完熟していて湿り気のある物を選びましょう。完熟していると、見た目が黒っぽくなり、葉の断片が小さくなっています。逆に油脂成分の多い針葉樹の葉が入っていたり、未熟な茶色の葉が混じっていたり、断片が大きく乾燥していたりする腐葉土は、植物の根を傷める原因にもなるため避けた方が良いでしょう。
- 腐葉土の特徴:土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなり根の成長を助ける。土壌の通気性・保水性・保肥力を高めるため植物が育ちやすい環境となる。腐葉土は微量要素を含んでいるため植物が栄養を補給して健康に成長する助けとなり、また微生物の働きも活性化するため土壌が肥沃になる。PHが中性のため扱いやすい。
- 用途:土壌の保水性・保肥力・通気性を改善したり、微生物を活性化して土壌を肥沃にしたりする働きがあるため、多くの植物を育てる際の改良用土として利用されます。
- ピートモス:ピートモス は水苔類やヨシ・スゲ等の植物が堆積して腐植し泥炭化した用土です。
- 特徴:腐葉土と比べて養分を殆ど含んでいないため、微生物を活性化する力が弱く無菌で清潔感がある。土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなり根の成長を助ける。土壌の保水力を高める効果が高く、通気性・保肥力も改善する。PHは基本的に強い酸性になる。
- 注意点:PHが3~4の強い酸性のため、一般的な植物を育てる際は調整済のピートモスを使用するか、アルカリ性の土壌改良材を入れて使用した方がよいでしょう。
- 用途:土壌の膨軟性を高めて、保水性・保肥力・通気性を改善するのに利用されたり、PHを酸性に調節する目的で利用されたり、無菌で雑菌が繁殖しにくいためインドアグリーンの植物の改良用土として利用されたり、挿し木や種まき用の培土として利用されたり、多くの植物を育てる際の改良用土として利用されたりしています。
- バーク堆肥:バーク堆肥は、樹木の樹皮を発酵させて作られた土壌改良材または肥料です。
- 選ぶ基準:バーク堆肥は見た目が黒っぽく、断片が小さくなって、しっかりと発酵しているものを選びましょう。発酵が未熟なものは、株元にマルチして使用した方がよいでしょう。
- 特徴:バーク堆肥は繊維が多く土壌の膨軟性を高める効果が非常に高い、そのため空気の通りが良くなり根の成長を助けます。また土壌の保水性・保肥力を改善する効果も高めです。微量要素を多数含んでいるため、植物が栄養を補給して健康に成長する助けとなり、また微生物の働きも活性化するため土壌が肥沃になる。C/N比が高くリグニンを含む難分解性有機物が含まれているため完全な分解まで時間がかかる傾向があり膨軟効果が長く続く。PHは弱酸性から中性です。
- 注意点:C/N比が高いためバーク堆肥を大量に土壌に入れると分解時に微生物が窒素を余計に使い窒素飢餓を引き起こす事がある、そのためバーク堆肥の入れ過ぎには注意です。リグニンが発芽抑制・生育障害等を引き起こす原因になる事があります。
- 用途:土壌の膨軟性を長期間に渡り高めて、保水性・保肥力・通気性を改善する目的、微生物を活性化して土壌を肥沃にしたりする目的で、花壇の土壌改良材として利用されたり、またコンテナ栽培の改良用土として利用されたりしています。
- 牛糞堆肥:牛糞堆肥は、牛糞を主原料にして、籾殻・藁・オガクズなどを加えて、微生物の力で発酵さて作られた土壌改良材または肥料です。
- 選ぶ基準:牛糞堆肥は見た目が黒っぽく、悪臭がない、しっかりと発酵しているものを選びましょう。
- 特徴:牛糞堆肥には少量ですが窒素・リン・カリの肥料成分を含んでおり、また中量要素や微量要素の養分も含まれているため、植物が栄養を補給して健康に成長する助けとなり、また微生物の働きも活性化するため土壌に団粒構造を作り肥沃な土壌を作り出す助けとなります。また土に混ぜるだけでも通気性・保水性・保肥力を高める効果があり植物が育ちやすい環境となります。
- 注意:牛糞堆肥は塩分濃度が高めで、分解も早いため、土量に制限のあるコンテナ栽培(プランター)ではあまり利用されません。
- 用途:培養土の中にひと握りほどの少量の牛糞を入れて肥沃さを高められることがある。土壌の保水性・保肥力・通気性を改善する目的、土の団粒化や土壌の肥沃化を促す目的で土壌改良で使用される事が多いです。
- べラボン:べラボンはヤシの実を特殊加工して作られた園芸資材です。
- 特徴:非常に軽く空気を多く含んでいて、水を含んだ時の膨張と乾燥した時の収縮比率が高いため、培養土などに混ぜ込むと通気性が大きく改善して根張りがよくなります。通気性はもちろん保水性・保肥力も高いため優れた土壌改善効果があり、単体でも植物を育てる事が出来る。
- 用途:土壌の膨軟性・通気性・保水性・保肥力を改善する目的で使用することができます。培養土としてべラボン単体で一般的な植物を育てる事ができます。非常に軽量なため吊り鉢やハンギングバスケットなどの培養土にもおすすめです。樹木に着生する洋ランなどの植物の培養土にも利用されます。
- くん炭:くん炭は、もみ殻を炭化させたものです。
- 特徴:通気性と排水性が抜群によいため根腐れ防止効果があります。菌根菌などの有用微生物を活性化させる効果があるため、植物が菌根菌と共生して病気に強くなったり水分・栄養を補給しやすくなる事がある。植物の成長に必要とされるミネラルを含有していて、またケイ酸が50%近く含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなる傾向がある。PH8前後の高いアルカリ性を示す。
- 用途:根腐れ防止・酸性土壌の改善などのために土壌に10%程度混ぜて使われる事が多いです。
- 木炭(竹炭):木炭(竹炭)は木材または竹材を材料にして低酸素状態で高温に加熱して作られる炭です。
- 特徴:通気性と排水性が抜群によいため根腐れ防止効果があります。菌根菌などの有用微生物を活性化させる効果があるため、植物が菌根菌と共生して病気に強くなったり水分・栄養を補給しやすくなる事がある。植物の成長に必要とされるミネラルを含有していて、またケイ酸が50%近く含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなる傾向がある。PHが8~10と高いアルカリ性を示す。
- 用途:根腐れ防止・酸性土壌の改善などのために土壌に10%程度混ぜて使われる事が多いです。
水やりの仕方
コリウスは、比較的に乾燥にも耐えますが、基本的に土壌にやや湿り気のある状態を好みます。
注意する事は、極端な過湿状態にしたり、高温期にジメジメとした過湿にしないことです。過湿や高温多湿は、病原菌が増殖して株が腐敗する原因を作ったり、根の呼吸を邪魔して根腐れを引き起こす原因になったりします。そのため、水やりする頻度などには注意が必要となります。
水やりのタイミング
- 春・夏・秋:土壌の表面が乾いたタイミングで水を与えます。乾燥に強い植物ですが、成長期に水を与える事で、株がしっかりと成長します。
- 冬:生育が緩慢になるため、植物は水をそれほど必要としません。そのため、乾かし気味に管理してあげます。
土壌の乾燥の確認方法
- 土壌表面の乾燥:土壌の表面の乾燥とは、土壌の最も上の部分の表面が乾燥している事です。土壌表面の乾燥の確認方法には目視・触感・専用の道具があります。
- 目視で確認:土は濡れているなら色が濃くなったり黒っぽくなったりしていて、乾燥すると色が白っぽくなります。
- 触感で確認:土の表面を指で触ってみてます。土は濡れていると湿り気があり、乾燥しているとサラサラとしています。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
- 土壌の表層の乾燥:土壌の表層の定義は様々ありますが、ここでは土壌の表面より5cm以下にある事にして、また土壌の表層の乾燥とは土壌の表面から5cm以下が乾燥していることになります。
- 目視で確認:透明な植木鉢を使用して植物を育てます。透明で土の色の変化が分かるため、土表面から5cm以下の土の色が白っぽくなってきたら水やりを行います。
- 重量で確認:鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、土が乾燥した時の軽さを覚えておいて土の乾きを判断します。
- 道具で確認:割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串の色と湿り気を見て乾燥具合を確認します。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
肥料の与え方
コリウスは、肥沃な土壌に植えてあれば多くの肥料を必要としませんが、生育期間中に定期的に肥料を与える事で株がよく育ちます。
ただし、肥料を与え過ぎたり、窒素が多すぎたりすると、葉の色が悪くなったり、草姿が乱れやすくなるため注意が必要です。
堆肥の与え方
- 堆肥を入れる時期:植え付け時、または冬から早春に堆肥を入れます。
- 堆肥の入れ方:堆肥の入れ方は地植えと鉢植えでかわります。
- 地植え:植付けや株分けする時などに土壌改良を行い堆肥をいれて混和する。または株の周囲に堆肥を盛ったり、株の周囲に穴を掘り堆肥を入れます。
- 鉢植え:植え替え時に堆肥がしっかり入った新しい培養土を使う。または古い土に二割から五割ほど新しい土を混ぜて再利用する。
肥料の与え方
- 肥料を与える時期:春から秋
- 肥料の選び方:液肥・固形肥料の中から、窒素・リン・カリがバランスよく入る水平型肥料を選ぶと良いでしょう。※葉がメインの植物ですが窒素の成分が多いと葉色が悪くなるため注意が必要です。
- 固形肥料の与え方:固形肥料を与える場合は、規定された分量を規定された場所に与えます。基本的には株から少し離れた場所に根があるため、肥料は株から少し離れた場所に与えるようにしましょう。
- 液体肥料の与え方:液体肥料を規定された分量の半分程度を目安に希釈して、二週間から一ヶ月に一度の頻度で、水やりと一緒に与えましょう。
剪定のやり方
コリウスは剪定せずに育てることも出来ますか、剪定をしないで育てると主軸の茎が真っ直ぐ伸びてボリューム感がなくなる傾向にあります。
そのため、摘芯や切り戻しを行い育てられる事が多いです。
剪定を行う理由
- コンパクト化:コンパクト化とは、株のサイズを小さくコンパクトにする事です。株を剪定して小さくする事で管理が楽になったり、株がギュッと詰まった見た目になりやすくなります。
- 茎・葉の数を増やす:剪定をする事で、分枝が促されるため、茎の数が増えて、結果的に葉の数も増えます。
- 開花の抑制:花が咲く前に剪定することで花を咲かせる生殖成長が抑制されて茎・葉が伸びる栄養成長が続きます。そのため、葉をより多くつけることができます。
剪定のやり方
- 剪定の時期:春
- 摘芯:株を観察して、草丈が約10~15cmになったら、成長点を指で摘み、横に折るようにして摘みとります。成長点の付近は柔らかなため、基本的に指で摘みとれますが、難しい場合はハサミを使いましょう。
- 開花期間の剪定:生殖成長が始まるとエネルギーが花に取られるため、花芽を取り除いて、茎・葉の栄養成長を促すのが一般的です。花芽が出来たら、その下で切り戻ししましょう。※生殖成長とは、花芽・開花・果実・種子の形成を行う生育過程です。
冬越しする方法

Hardiness:10~11
コリウスは、基本的に氷点下を下回る地域では、対策を行わないと屋外での越冬はむずかしいです。
日本の大部分は温帯または冷帯で氷点下をふつう下回ります。そのため、冬越しさせたい場合はしっかり対策を行った方がよいでしょう。
冬越し対策一覧
- 軒下に移動する:植物を植えている鉢植えを軒下に移動する事で、霜を避けることができます。霜があまり降りない地域であれば、霜を避けるだけで冬越し出来ることもあります。
マルチング:株の周囲にマルチング資材を入れて株元と根を保護する。根を凍結や霜から守ったり、乾燥対策になったりします
- 方法:霜が降りる前の11月頃に行います。バーク堆肥や藁などのマルチング資材を準備します。育てている植物の周りに、マルチング資材を5~8cmほどの厚みになるように入れます。
植物にカバー:植物にビニールや寒冷紗などをかけます。植物を寒風から保護したり、霜から保護したり、昼夜の急激な温度変化を防ぐ働きがあったりします。
- ビニール・寒冷紗:植物の周りに支柱を立てて、ビニールまたは寒冷紗を支柱に巻き付けます。巻き付けたビニールまたは寒冷紗が落ちないように洗濯バサミや紐などを使い固定しましょう。※ビニールを巻く場合は穴を開けて通気性を確保してください。
- 苗キャップ:透明のカバーで苗や小さな植物を保護するための専用の製品です。専用のカバーを苗または小さな植物の上に被せて、風などで飛んでいかないように固定して利用します。
- 植物保護カバー:不織布などの保護カバーで植物を保護するための専用の製品です。大きめの植物や複数の植物を囲うのにも対応しており、専用の製品になるため、チャックなどがついていて扱いやすい所も魅力です。
温室:内部の温度を一定に保てるようにガラスやプラスチックフィルムなどで作られた建物です。植物を温室の中に入れる事で、寒さの軽減や寒風対策、霜・凍結対策ができます。
屋内に取り込む:植物を建物の中になります。冬の屋内は屋外と比べて温度が高く植物が凍結するリスクもありません。ただし屋内は太陽光が当たらないため、明るさなどには注意が必要になります。植物を窓辺で管理したり、植物育成ライトを活用して、植物が弱らないよう管理することが大切になるでしょう。
挿し木や株分けで増やす
コリウスは挿し木によって増やす事ができます。
挿し木の方法
- 挿し木時期
- 挿し木する時期は発根率の高い晩春から夏頃が適します。
- 培養土を準備します
- 挿し穂用の培養土には切り口が腐敗して吸水を阻害しないように、無菌のものを利用します。一般的にはバーミキュライト・赤玉土・パーライト・ピートモスなどが利用されていますが、専用の培養土もあるため近くのホームセンターで探すのも良いでしょう。
- 培養土を容器に入れて事前に水をかけて湿らせておきます。
- 挿し穂を採取する
- 挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットして利用しましょう。
- 挿し穂を整形する
- 挿し穂の長さを5~7cm程度にわけて、挿し穂の上部の葉を残して、下部の葉を取り除きます。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くしておきましょう。
- 培養土に挿し穂を挿す
- 挿し穂を挿す場所を決めて、培養土の中に、割り箸等を利用して、事前に穴を空けておきます。
- 挿し穂の切り口を下向きにして、培養土の中に挿し穂を入れましょう。通常は挿し穂の1/3程をいれます。
- 管理
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
播種で増やす
コリウスの種蒔の方法
- 播種時期:4月~5月
- 発芽適温:約25度
- 発芽日数:約7日
- 備考:好光性種子
種まき手順
- 種まきの時期:3月~5月または9月~10月
- 培養土の準備:
- ピートバンや種まき専用の培養土などを準備しておくと失敗が減ります。
- 種の撒き方:種は重ならないように、すじまき・ばら撒きします。種を指で優しく押し込んで鎮圧※1したら、覆土しないか光を通す程度に土を薄く数mmほど覆土します。
- 管理方法:種が乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理します。
- 移植:本葉が4~6枚ほどでたらポットに移植します。またこの時期から液肥なども与えるようにします。
- 定植:株がある程度に大きくなったら、またはポットを触った時に土にある程度の一体感があり根が回っているのを感じたら定植を行います。
※1 鎮圧は土と種の接着を高め水分の吸収をよくします。