原産:インドネシア 科:フトモモ(Myrtaceae) 属:フトモモ(Syzygium) 種:チョウジ/チョウジノキ(aromaticum) 英名:クローブ(Clove) 別名:チョウコウ(丁香)/シジギウム・アロマティカム/ザンジバル・レッドヘッド(Zanzibar Redhead) 開花時期:1月~2月/7月~9月(地域や国によって時期はことなり通常は年2回で期間はそれぞれ1~2ヶ月程) 花の色:緑色●赤色● 葉色:緑色● 香る部位:花(つぼみ) 分類:常緑小高木 樹高:約800~1200cm 誕生花:3月3日/12月14日 花言葉:「高貴」「威厳」「神聖」「貴重さ」 | ||
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
チョウジ(クローブ)は学名Syzygium aromaticum、別名「チョウコウ(丁香)」や「ザンジバル・レッドヘッド(Zanzibar Redhead)」等とも呼ばれる常緑小高木です。チョウジ(クローブ)はインドネシアが原産でマルク諸島に自生しています。
チョウジ(クローブ)の語源(由来)
- 属名のシジギウム(Syzygium)はギリシア語で「一緒に/同じ」を意味する「syn」とギリシア語で「クビキ」を意味する「zygon」の2語の造語で「団結」や「結合」を意味しており、シジギウムを命名したアイルランドの医師兼植物学者のPatrick Browneによると枝に対生につく葉の姿からつけたとそうです。
- 種小名の(aromaticum)はラテン語で「芳香性の」を意味しており花(つぼみ)の香りに由来します。
チョウジ(クローブ)の特徴(魅力)
- 花の蕾にはシナモン等にも例えられるスパイシーで濃厚な香りがある
- ↳肉料理のスパイス等に利用されます
- ↳様々な薬効(抗菌・効真菌作用や抗酸化作用等)があります
- 花の蕾は釘の様な形と表現されることが多く
- ↳緑色から赤色(~橙色)へと成熟したら収穫の合図になります
- 種子から育てると花の蕾の収穫まで7~8年かかる
- ↳寒さに弱く日本では植物園の温室等で栽培されています
チョウジ(クローブ)の樹皮は灰褐色で滑らかな質感があり、成熟すると高さ約8~12mまで成長する常緑小高木です。葉は緑色で光に当たると反射する光沢があり、形は長さ約7(12)cm × 幅約2(5)cmの楕円形をしていて、革の様な質感をもっています。花は多数の小花が枝の先に集まって集散花序をつくり、また個々の花は蕾が緑色から赤色へと成熟すると花開き多数の白色(~薄黄色)の雄蕊が溢れでます。
開花時期は1月~2月/7月~9月(地域や国によって時期はことなり通常は年2回で期間はそれぞれ1~2ヶ月程)、花色は緑色や赤色、白色(薄黄色)で、個々の花は釘の様な形をした萼から多数の雄蕊と1本の雌しべをだします、花序は小花が枝先に集まり集散花序をつくります。樹形は直立で高さは約800(1200)cm × 幅は約300(600)cmまで成長します。葉色は緑色で、葉身は楕円形、葉序は対生葉序になります。
チョウジ(クローブ)の香りと効果
チョウジ(クローブ)は花の蕾部分に「甘い&辛い」「スパイス」「木の香り」「シナモン」等と表現される濃厚でスパイシーな芳香があり、また辛さの中に甘さがあるスパイシーで濃厚な風味(フレーバー)をもっています。チョウジ(クローブ)の香りの由来となる精油は、7割から8割りを占める「オイゲノール」と、1割から2割を占める「β-カリオフィレン」等からなり、チョウジ(クローブ)の濃厚な香りをつくる元となってます。
チョウジ(クローブ)は精油には「抗菌作用」「抗真菌作用」「抗炎症作用」「抗酸化作用」「鎮痙」「殺虫作用」等の様々な効果があり、例えば「抗酸化作用」がある事から活性酸素の発生や働きを抑制して、老化防止、ガンや生活習慣病の予防等が期待出来ます。また「抗菌作用・抗真菌作用」がある事からカビやバクテリアの増殖を抑制したり殺菌するため、食品の腐敗を防ぐ効果や、口内のバクテリアを退治して口の中を爽やかにする効果等が期待できます。その他にも「抗炎症作用」がある事から胃の炎症を抑え胸焼け等にも効果が期待できます。
オイゲノールは「クローブ」「甘い&辛い」「スパイス」「木の香り」「シナモン」等に例えられる濃厚でスパイシーな香りがあり、風味(フレーバー)は辛さの中に甘さがあるスパイシーな味です。一般に植物ではクローブやシナモン、バジル等に含まれており、精油は食品の香料やアロマセラピー等の様々な場面に使われています。オイゲノールの精油の効果には「抗菌作用」「抗真菌作用」「抗炎症作用」「抗酸化作用」「鎮痙」「殺虫作用」等の複数の効能が知られています。
β-カリオフィレンは「クローブ」「甘い&辛い」「木の香り」等に例えられるスパイシーな香りがあり、風味(フレーバー)は辛さの中にウッディな味です。一般に植物ではクローブやアサ等に含まれ、また多くの自然食品にも含まれています。
チョウジ(クローブ)の利用方法
チョウジ(クローブ)は乾燥させた花の蕾が食用として利用されており、釘の様な形そのままに香り付けとして料理に使われる事もありますが、多くの場合は粉末にして利用されています。チョウジ(クローブ)には食欲を刺激する辛みと甘味を感じさせるスパイシーな香りがあり、風味も同様に辛さと甘さの混じるスパイシーな味をもつのが特徴です。また沢山の薬効もあるため適量であれば健康にもよいでしょう。
料理では、主に香りを高めるスパイスとして「カレー」や「シチュー」等の煮込み料理等に使われます。また「クッキー」等の焼き菓子に混ぜてスパイシーな味を楽しんだり、また紅茶に牛乳やシナモン、クローブ等を混ぜて煮込み本格的なチャイを楽しむのも良いでしょう。
チョウジ(クローブ)の栽培
チョウジ(クローブ)は冬の寒さに極端に弱いため、屋外で地植えして育てるのは難しいかもしれません。増やし方は種を撒いて増やす事が出来ます。