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原産:中国 科:モクセイ(Oleaceae) 属:モクセイ(Osmanthus) 種:キンモクセイ(fragrans var. aurantiacus) 別名:金木犀 開花時期:9月~10月 花の色:黄色●橙色● 葉色:緑色● 香る部位:花 分類:常緑高木 樹高:約300~1800cm 誕生花:10月6日/10月7日/11月2日 花言葉:「謙虚」「高潔」「初恋」「気高い人」 | ||
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
キンモクセイ(金木犀)は学名Osmanthus fragrans lour. var. fragrans、ギンモクセイの変種と考えられており中国原産の常緑高木です。
ギンモクセイ(桂花)の語源(由来)
- 属名のOsmanthusは古代ギリシャ語で「香り」を意味する「ὀσμή(osmḗ)」と「花」を意味する「ἄνθοσ(ánthos)」の2語からきており、花の香りに由来しています。
- 種小名のfragransはラテン語で「匂い/香り」を意味しており花の香りに由来しています。
- 和名のキンモクセイ(金木犀)の由来は、橙色の花を「金」に見たて「木本」で、樹皮がサイ(犀)の足に似ている所からきています。
キンモクセイ(金木犀)の特徴(魅力)
- キンモクセイの花は濃い橙色をしています
- 開花期に近くを通るだけでも非常に強い芳香が漂います
- ↳ギンモクセイと比べて香りが強いと言われています
- ↳香りはフルーティーで蜂蜜や杏子を連想させます
- ↳トイレの芳香剤によく利用されていたためトイレの臭いに感じる人もいます
- キンモクセイの花は茶葉と混ぜて桂花茶として飲まれたり
- ↳砂糖漬けで食べられたりします
- キンモクセイは雌雄異株です
- ↳日本で見られるのは花付きのよい雄株のみです
- ↳雌株は花後に紫色(~黒色)の果実を付けますが日本には雌株がないため中国まで見に行く必要があります
キンモクセイ(金木犀)の茎は木質で樹皮の色は褐色から灰褐色をしており、一般的には高さ約300~600cm(環境の良い場所では1800cmに達する事がある)の間で成長します。葉は濃い緑色で革のような厚みがあり楕円形で縁部分に僅かに鋸葉があり緩やかに波打ちます。開花時期は9月~10月で1度花が散った後に再度花が咲く事もあります。花は雌雄異株のため雄株には雄花(雄蕊2個)が雌株には雌花(雌蕊1個)が咲き、個々の花は橙色で裂片が4個で雄蕊が2個(雄株)あり大きさは直径約4~5mm、葉腋に小花が多数集まり集散花序に花を咲かせます。
キンモクセイ(金木犀)の香りの印象と精油成分
キンモクセイ(金木犀)は花に、「蜂蜜」「杏子」「ベリー」を想像させる様なフルーティーで甘い香りがあり、花の香りを特徴づける精油には「β-イオノン」「リナロール」「ネロール」「γ-デカラクトン」等が含まれています。
- β-イオノンは「スミレ」「ラズベリー」「ウッディ(木の香り)」等に例えられる甘くフルーティーな香りがあり、甘くフルーティーな風味(フレーバー)があります。一般に植物ではラズベリーやバラ等に含まれており、精油は食品や香水等に利用されています。
- リナロールは「フローラル」「柑橘系(オレンジ)」「ブルーベリー」「ローズ」等に例えられる華やかな香りがあり、風味(フレーバー)は甘くフルーティーです。一般に植物ではイングリッシュラベンダーやスズラン等に豊富に含まれており、精油は化粧品やアロマテラピー等の様々な場面にも使われています。リナロールの香りの効果にはイライラや興奮といった神経系の過活動を抑える働き(鎮静効果)や、不安や緊張を和らげる効果(抗不安効果)があるため、落ち着きたい時や集中したい時などに嗅ぐとよいでしょう。
- ネロールの香りは「レモン」「ライム」「バラ」「フルーティ」「柑橘系」等に例えられる甘い香りがあり、風味(フレーバー)はフルーティーで苦味を感じさせます。一般に植物ではレモングラスやカレープラント等に含まれており、精油は香水等に利用されています。
- γ-デカラクトンの香りは「桃」「ココナッツ」「バター」等に例えられる甘くフルーティな香りがあり、風味(フレーバー)はクリーミーで桃のような味を感じさせます。一般に植物ではモクセイ等に含まれており、精油は食品の香料や化粧品等に利用されています。
キンモクセイ(金木犀)の栽培
園芸では、葉が密につき常緑のため生垣として利用されたり、また花の香りを楽しむ目的で育てられたりします。育てる際に注意する事は「冬の寒さ」と「剪定」の2つです。キンモクセイ(金木犀)は軽い霜であれば耐えられますが、強い霜に当たると枯れる可能性のがあるため寒冷地等では鉢植えを屋内や温室に入れたり、不織布で株を囲う等の対策が必要かもしれません。また剪定しないと高さ18m近くまで成長する事もあるため、大きさを制御したい場合等は定期的な剪定が必要になってくるでしょう。