モクセイ属の種は約26種があり、園芸でも様々な種と品種が親しまれています。このページでは4種類の原種と、9種類の園芸品種を紹介しています。
上記の他にも、このページでは育て方や購入する際のリンクも用意しています。よければ、そちらもご活用ください。
■目次
■モクセイ属の簡易比較

学名:Osmanthus fragrans var. aurantiacus
生活形:常緑小高木・常緑高木
生育型:直立型
樹高:約3~10m※18mを越える記録もあります。
開花:9月~10月
花色:橙色
葉色:緑色
備考:本種は三大香木(キンモクセイ・ジンチョウゲ・クチナシ)の一つです。開花期になると【蜂蜜】【杏子】【ベリー】に例えられる濃密な甘い香りが数メートル先まで広がり空間を支配します。

学名:Osmanthus heterophyllus
生活形:常緑小高木
生育型:直立型
樹高:約400~800cm
開花:10月~12月
花色:白色
葉色:緑色・桃色・黄色・橙色・白色
備考:日本では、ヒイラギの枝葉を魔除けとして利用する風習があり【縁起木】として扱われています。

学名:Osmanthus × fortunei
生活形:常緑小高木
生育型:直立型
樹高:約400~700cm
開花:10月~12月
花色:白色
葉色:緑色・白色
備考:ギンモクセイとヒイラギの交雑種、ヒイラギよりも香りが良く、棘の数が多い。
■モクセイ属の主な種と園芸品種の紹介
キンモクセイ



キンモクセイとは!
キンモクセイ(学名: Osmanthus fragrans var. aurantiacus)は、別名で「フレグラント・ティー・オリーブ(fragrant tea olive)」とも呼ばれるモクセイ科モクセイ属に分類される常緑小高木・常緑高木の変種です。
キンモクセイ(金木犀)の原産地は中国で、日本には雄株のみが江戸時代頃に渡来しており、自生地は温帯の林縁や河畔林などです。
キンモクセイの特徴
- 形態:通常の樹高は約3~10mですが、18mを越える記録もあり、生育型は直立型で主軸が明瞭で垂直に伸び、樹冠は広卵形を形成します。葉序は対生、葉の概形は長楕円形・披針形で、質感は革質で光沢があり、クチクラ層があります。花序は集散花序ですが、花軸や花梗が著しく短いため散形花序のように見えます。花冠は高杯形花冠、または花冠筒部が短い合弁花冠、花の色は橙色、花は雌雄異株で日本には基本的に雄株しかないため、雌蕊は全て不稔性です。
- ライフサイクル:生活形は常緑小高木・常緑高木です。
- 春:暖かくなってくると休眠から覚めて新芽が展開し、生育旺盛に枝を伸長させながら葉を展開させます。
- 夏:栄養成長がやや抑制され、花芽の分化が始まります。
- 秋:9月~10月にかけて蕾が膨らみ一斉に花が咲きます。
- 冬:成長が止まり休眠または半休眠状態になります。
- 花の装飾性:開花期の秋になると、非常に沢山の花が株を覆うように咲き誇るため、華やかさと賑やかさを感じさせる豪華な花姿が楽しめます。鮮やかな橙色の花は、南国の太陽やオレンジ等を想像させるため、トロピカルな雰囲気のお庭によく調和します。また心理的に「開放感」や「社交性」を高める効果を発揮するため、家族や友人が集まりやすい社交的なお庭を演出するのも良いでしょう。
- 香りの特徴:本種は三大香木(キンモクセイ・ジンチョウゲ・クチナシ)の一つです。開花期になると【蜂蜜】【杏子】【ベリー】に例えられる濃密な甘い香りが数メートル先まで広がり空間を支配します。
- 主要な芳香成分:β-イオノン(スミレに似た甘くウッディ調の香り)・γ-デカラクトン(桃や杏子に似たフルーティーな香り)・ネロール(柑橘系のシトラスとフローラルが組み合わさる香り)・リナロール(甘く爽やかなフローラル調の香り)などが含まれ、香りに複雑さと奥行きを与えています。
- 主な園芸用途:小道の植え込みなどに植栽して通行人が香りを楽しめるようにしたり、お庭のガーデンファニチャーの傍に植栽して休憩しながら香りを楽しむことが出来たりします。
- 生垣:本種は樹高約300~1000cm、生育型が直立型で、枝葉は密に茂りブッシュ状になります。一般的に、株は暴れにくいため、整形式の整った生垣として利用されており、開花期にはしっかりと花が楽しめます。生垣として利用する場合は、品種により変わりますが、株同士の間隔は50~150cm程にして植栽します。
- トピアリー:本種は刈り込みに強く、萌芽力があり、高密度に枝葉が茂るため、円錐型・丸型・円柱形など形状に刈り込んでトピアリー仕立てが楽しまれることもあります。
キンモクセイの園芸品種の紹介
ヒイラギ



ヒイラギとは!
ヒイラギ(学名: Osmanthus heterophyllus)は、別名で「ヒヒラギ」「オニノメツキ(鬼の目突き)」「ホーリー・オリーブ(holly olive)」「フォールス・ホーリー(false holly)」「ホーリー・オスマンサス(holly osmanthus)」とも呼ばれるモクセイ科モクセイ属に分類される常緑小高木の種です。
ヒイラギ(柊)の原産地は日本、台湾で、自生地は温帯や亜熱帯の森林などです。
ヒイラギの特徴
- 形態:樹高は約400~800cm、生育型は直立型で主軸が明瞭で垂直に伸び、樹冠は傘状形・広卵形・卵形を形成します。葉序は対生、葉の概形は卵形・楕円形・長楕円形で、縁部分は若木では歯牙があり、老木では全縁、質感は革質で光沢があり、クチクラ層があります。花序は集散花序ですが、花軸や花梗が著しく短いため散形花序のように見えます。花冠は4枚の花弁が基部で合着し花冠筒部が短い合弁花冠、花の色は白色です。
- ライフサイクル:生活形は常緑小高木です。
- 春:暖かくなってくると休眠から覚めて新芽が展開し、生育旺盛に枝を伸長させながら葉を展開させます。
- 夏:栄養成長がやや抑制され、花芽の分化が始まります。
- 秋:10月~12月にかけて蕾が膨らみ一斉に花が咲きます。
- 冬:成長が止まり休眠または半休眠状態になります。
- 花の魅力:本種は一般的に花を鑑賞する目的で栽培されていませんが、開花期に見られる純白の花は、縁起物としてのヒイラギとの役割を組み合わせると神聖さを感じさせます。また香りは近縁のキンモクセイ程ではないですが、花に近付くと甘くフルーティーな芳香を楽しむことが可能です。
- 葉の特徴:本種の葉は、異形葉性で成木は縁部分に鋭い棘があり、老木になると葉縁部の棘がなくなり全縁になります。この葉の棘は近寄り難い雰囲気を感じさせますが、刺さると結構痛いです。昔の子供は、この葉の棘を指で挟みながら、息を吹きかけて、風車のようにして遊んでいました。
- カラーリーフ:葉の色は緑色が一般的ですが、園芸品種の中には桃色・黄色・橙色・白色の色も見られます。そのため、品種を選べば可愛らしさを感じさせる桃色のカラーリーフや、清潔感を感じさせる白色のカラーリーフが楽しめます。
- 生垣:本種は樹高約400~800cm、生育型が直立型で、枝葉は密に茂りブッシュ状になります。一般的に、株は暴れにくいため、整形式の整った生垣として利用されており、開花期にはしっかりと花が楽しめます。生垣として利用する場合は、品種により変わりますが、株同士の間隔は50~150cm程に植栽します。※株間が近いほど生垣の完成速度が早い。
- トピアリー:本種は刈り込みに強く、萌芽力があり、高密度に枝葉が茂るため、玉散らし・円錐型・丸型・円柱形など形状に刈り込んでトピアリー仕立てが楽しまれることもあります。
- 縁起物:日本では、ヒイラギの枝葉を魔除けとして利用する風習があります。例えば、節分にはヒイラギの枝葉が出てきますが、これは葉の棘が鬼の目を刺すと信じられているからです。奈良県や関東一円などの地域では節分に柊の枝葉と焼いた鰯(いわし)の頭を門口に飾る風習が残っており、これも悪い鬼が柊の棘のある葉で目を刺されたり、鰯を焼く臭気と煙で近寄れなくなると信じられているからです。このような、伝承があるため、葉の鋭い棘が悪い人の侵入や邪気を追い払うと信じられて生垣として利用されたり、また風水の世界では魔除け・厄除けとして【鬼門(北東)・裏鬼門(南西)】への植栽が推奨されていたりします。
ヒイラギの園芸品種の紹介
●ゴシキ

学名:Osmanthus heterophyllus ‘Goshiki’
開花時期:10月~12月
花の色:白色
葉の色:緑色・桃色・クリーム色
樹高:約150cm
カラーリーフ:葉の色は緑色を基調として、クリーム色の散斑が入り、また新芽展開時は葉の全面が桃色をしています。そのため、一株で桃色・クリーム色・緑色の3色の色の葉が混在し、可愛いらしい雰囲気を感じさせる色彩を楽しめます。
●キッコウヒイラギ
学名:Osmanthus heterophyllus ‘Subangulatus’
開花時期:10月~12月
花の色:白色
葉の色:緑色
備考:亀の甲羅を思わせるような葉の形をしています。
●マルバヒイラギ
学名:Osmanthus heterophyllus ‘Rotundifolius’
開花時期:10月~12月
花の色:白色
葉の色:緑色
樹高:約100~250cm
備考:葉のサイズが4cm程度と小ぶりで、丸みのある外観をしており、棘が基本的にありません。
●オウゴンヒイラギ
学名:Osmanthus heterophyllus ‘All Gold’
開花時期:10月~12月
花の色:白色
葉の色:緑色・黄色
樹高:約100~250cm
カラーリーフ:若葉が鮮やかな黄色をしており、明るく元気な印象を与えるカラーリーフとして楽しめる品種です。
●フイリヒイラギ
学名:Osmanthus heterophyllus ‘Variegatus’
開花時期:10月~12月
花の色:白色
葉の色:緑色・白色(クリーム色)
カラーリーフ:葉の色は緑色を基調として、縁部分に白色(クリーム色)の覆輪が入ります。そのため、光が反射し輝いているような明るさを感じさせたり、また額縁に入っているような洗練された見た目となります。
ヒイラギモクセイ

ヒイラギモクセイとは!
ヒイラギモクセイ(学名: Osmanthus × fortunei)は、別名で「フォーチュンズ・オスマンサス(Fortune’s Osmanthus)」「フォーチュンズ・ティーオリーブ(Fortune’s Tea Olive)」とも呼ばれるモクセイ科モクセイ属に分類される常緑小高木の交雑種です。
ヒイラギモクセイは野生に自生している原種ではなく、原種のギンモクセイ(O. fragrans)とヒイラギ(O. heterophyllus)が交配されたものです。
ヒイラギモクセイの特徴
- 形態:樹高は約400~700cm、生育型は直立型で主軸が明瞭で垂直に伸び、樹冠は傘状形・広卵形・卵形を形成します。葉序は対生、葉の概形は卵形・楕円形・長楕円形で、縁部分は若木では歯牙があり、老木では全縁、質感は革質で光沢があり、クチクラ層があります。花序は集散花序ですが、花軸や花梗が著しく短いため散形花序のように見えます。花冠は4枚の花弁が基部で合着し花冠筒部が短い合弁花冠、花の色は白色です。
- ライフサイクル:生活形は常緑小高木です。
- 春:暖かくなってくると休眠から覚めて新芽が展開し、生育旺盛に枝を伸長させながら葉を展開させます。
- 夏:栄養成長がやや抑制され、花芽の分化が始まります。
- 秋:10月~12月にかけて蕾が膨らみ一斉に花が咲きます。
- 冬:成長が止まり休眠または半休眠状態になります。
- 近縁種との比較:本種は近縁種のヒイラギ(O. heterophyllus)と類似していますが、葉の縁部分の棘が小さい一方で8~10対と多くあります。またキンモクセイには劣りますが、ヒイラギよりも強い芳香があります。
- 花の魅力:本種は一般的に花を鑑賞する目的で栽培されていませんが、葉に 隠れながらも開花期に見られる純白の花は、明るさや清潔感を感じさせます。また香りは近縁のキンモクセイ程ではないですが、花に近付くと甘くフルーティーな芳香を楽しむことが可能です。
- 葉の特徴:本種の葉は、異形葉性で成木は縁部分に鋭い棘があり、老木になると葉縁部の棘がなくなり全縁になります。この葉の棘は近寄り難い雰囲気を感じさせますが、刺さると結構痛いです。
- カラーリーフ:葉の色は緑色が一般的ですが、園芸品種の中には白色の斑入りも見られます。そのため、品種を選べば清潔感を感じさせる白色のカラーリーフが楽しめます。
- 生垣:本種は樹高約400~700cm、生育型が直立型で、枝葉は密に茂りブッシュ状になります。一般的に、株は暴れにくいため、整形式の整った生垣として利用されており、開花期にはしっかりと花が楽しめます。生垣として利用する場合は、品種により変わりますが、株同士の間隔は50~150cm程に植栽します。※株間が近いほど生垣の完成速度が早い。
- トピアリー:本種は刈り込みに強く、萌芽力があり、高密度に枝葉が茂るため、玉散らし・円錐型・丸型・円柱形など形状に刈り込んでトピアリー仕立てが楽しまれることもあります。
ヒイラギモクセイの園芸品種の紹介
ギンモクセイ(銀木犀)

ギンモクセイ(銀木犀)とは!
ギンモクセイ(学名: Osmanthus fragrans)は、別名で「モクセイ」「桂花」とも呼ばれるモクセイ科モクセイ属に分類される常緑小高木・常緑高木の種です。
ギンモクセイ(銀木犀)の原産地は中国で、自生地は温帯の林床・林縁・河畔林などです。
ギンモクセイ(銀木犀)の特徴
- 形態:樹高は約3~12m、生育型は直立型で主軸が明瞭で垂直に伸び、樹冠は広卵形・卵形を形成します。葉序は対生、葉の概形は長楕円形・披針形で、質感は革質で光沢があり、クチクラ層があります。花序は集散花序ですが、花軸や花梗が著しく短いため散形花序のように見えます。花冠は花冠筒部が短い合弁花冠、花の色は白色・黄色・橙色(変種のキンモクセイ)です。
- ライフサイクル:生活形は常緑小高木・常緑高木です。
- 春:暖かくなってくると休眠から覚めて新芽が展開し、生育旺盛に枝を伸長させながら葉を展開させます。
- 夏:栄養成長がやや抑制され、花芽の分化が始まります。
- 秋:9月~10月にかけて蕾が膨らみ一斉に花が咲きます。
- 冬:成長が止まり休眠または半休眠状態になります。
- 花の装飾性:開花期の秋になると、沢山の花が株を覆うように咲き誇るため、華やかさと賑やかさを感じさせる豪華な花姿が楽しめます。白色の花は、明るさや清潔感を想像させるため、上品なお庭などによく合うでしょう。
- 香りの特徴:開花期になると【蜂蜜】【杏子】【ベリー】に例えられる濃密な甘い香りが数メートル先まで広がりますが、近縁種のキンモクセイほどは強くありません。
- 生垣:本種は樹高約3~12m、生育型が直立型で、枝葉は密に茂りブッシュ状になります。一般的に、株は暴れにくいため、整形式の整った生垣として利用されており、開花期にはしっかりと花が楽しめます。生垣として利用する場合は、品種により変わりますが、株同士の間隔は50~150cm程にして植栽します。
- トピアリー:本種は刈り込みに強く、萌芽力があり、高密度に枝葉が茂るため、円錐型・丸型・円柱形など形状に刈り込んでトピアリー仕立てが楽しまれることもあります。
ギンモクセイ(銀木犀)の園芸品種の紹介