原産:日本/台湾/中国
科:シソ(Lamiaceae)
属:カキドオシ/グレコマ(glechoma)
種:カキドオシ(hederacea subsp. grandis)
別名:レンセンソウ/カントリソウ/グラウンド・アイビー(ground-ivy)/クリーピング・チャーリー(creeping charlie)
品種:班入りカキドオシ(glechoma hederacea ‘variegata’)
開花時期:4月~5月
花の色:紫色●
葉色:緑色●黄色●白色〇
香り:葉
分類:多年草
草丈:約10~30cm
誕生花:5月28日
花言葉:「楽しみ」「快楽」
用途:カラーリーフ/グランドカバー
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
班入りカキドオシは葉の部分に不規則な白色の班が入り、緑色と白色の2色の葉色がカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。葉に入る白色の班は全体的に引き締まった印象を与え、洗練された雰囲気のお庭等によく合います。
開花時期は春から晩春、花色は紫色、個々の花は唇形で下唇は4裂して、花序は腋生します。草姿は匍匐枝を伸ばしながら直立して高さは約10(20)cm × 幅は30(100)cmまで成長します。葉色は緑色で不規則に白色(~薄黄色)の班が入り、葉身は円形もしくは腎形(~心形)、葉序は対生葉序につきます。
カキドオシとは!?
カキドオシは学名glechoma hederacea subsp. grandis、別名では「レンセンソウ」や「カントリソウ」とも呼ばれ日本および台湾、中国を原産とする多年草です。日本では北海道・本州・四国・九州に分布して、草地や土手や道端等に自生しています。
カキドオシの語源(由来)
- 属名のglechomaは、ペニーロイヤルミント(mentha pulegium)のギリシャ語名の「glechon」が由来になっていると言われています。
- 種小名のhederaceaは「ヘデラ」を意味する「hedera」と、「似ている」を意味する「-aceus」の2語からなり「ヘデラに似ている」を意味します。
- 和名のカキドオシ(垣通し)は「垣根」を「通す」程に勢いよく成長する様子から名付けられています。
カキドオシの特徴(魅力)
- カキドオシは花が終わると直立していた茎が倒れてツルの様に匍匐して伸びます。
- ↳匍匐枝は節から不定根を出して100cmを越えて成長する事もあります。
- カキドオシの花の下唇には濃い赤紫色の斑点があります。
- ↳花蜜標識(ネクターガイド)として働き蜂や蝶々を引き寄せる働きがあります。
- 葉は潰すとシソ科特有のミントの様なスッキリとした香りがあります。
- ↳そのため葉は乾燥させて茶葉としても利用されています。
- ↳若葉は茹でて灰汁を抜きお浸しや和え物で食べられます。
- 葉は丸みを帯びたハートの形で可愛らしく
- ↳幾つかの品種(G. hederacea variegata)では縁部分に白色(~薄黄色)の覆輪が入りカラーリーフとしても楽しまれます。
- 一方でそこまで魅力的ではなく除草しても断片が残ると再び成長する事から迷惑な雑草として嫌われる事も多々あるようです。
カキドオシは地面を匍匐して広がる匍匐枝と直立する茎を持ちます。茎は緑色もしくは赤みを帯びており、白色の短い毛が密生しています。草丈は高さ10~30cmの間で、匍匐枝は節から不定根を出し幅100cmを越えて成長する事もあります。葉は茎に対生葉序に配置され、葉色は緑色、葉の大きさは長さ約1.5(~2.5)幅約2(~4)cmあり、葉身は円形もしくは腎形(基部が凹み葉先が丸い)か心形(基部が凹み葉先が尖る)で縁部分に鋸歯があります。花序は腋生、個々の花の花色は紫色(~薄桃色)で下唇には個体により異なる濃い赤紫色の班(花蜜標識)が入り、花の形は唇形で下唇は4裂して、雄蕊4個と雌蕊の柱頭があります。
カキドオシの栽培
カキドオシは一般的に匍匐枝で伸び駆除が面倒臭い事から花壇に入り込んだら迷惑な雑草として一般的に嫌われていますが、幾つかの品種では白色(~薄黄色)の班が入りカラーリーフとして楽しむ事ができます。また匍匐枝が伸びて地面を被覆するためグランドカバーにも利用できます。
カキドオシを育てる際に注意する事は「強い乾燥」です。基本的にやや湿り気のある土壌を好み乾燥を嫌うため、有機物のしっかり入る保水性ある土壌に植えてあげましょう。また日向で育てる事も出来ますが、乾燥対策として間接光が当たる程度の日陰から西日の当たらない半日影で育ててあげた方がいいでしょう。
カキドオシの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
カキドオシ(グレコマ)の珍しい種類、主な種と園芸品種の紹介【2022】
班入りカキドオシの育て方
花壇の土づくり
班入りカキドオシは乾燥を嫌いやや湿り気のある土壌を好む事から、強い日差しの当たる場所よりも間接光程度が当たる場所を好みます。そのため直射日光が3~5時間当たる半日影から、間接光のみが当たる日陰までで育てるといいでしょう。
班入りカキドオシは保水性と通気性のバランスがよく有機質に富んだ肥沃な土壌に植えてあげましょう。植付けの前に土壌診断を行い、必要に応じて水捌けをよくするパーライトや肥沃さをあげる堆肥、保水性をあげる黒土等を入れて土壌を改善するといいでしょう。
鉢土づくり
班入りカキドオシは直射日光が3~5時間以上当たる半日影から、間接光のみが当たる日陰までで管理しましょう。
培養土は一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性が良く肥沃な培養土で育てましょう。
培養土の例
- 赤玉土6割+腐葉土4割+元肥
水やりの仕方
班入りカキドオシをやや湿り気のある土壌を好みます。
水やりの頻度は環境(植える場所や土質)にも左右されますが、基本的には土の表面もしくは表層が乾いてきたタイミングで行うといいでしょう
肥料の与え方
班入りカキドオシは適度に肥沃な土壌であれば基本的に肥料は必要ありません。
剪定のやり方
班入りカキドオシの剪定は基本的に不要ですが、匍匐性の茎がどんどん広がる事があります。必要に応じて不要な部分は茎を抜き剪定しましょう。
夏越しする方法
班入りカキドオシは夏の暑さで生育が衰えますが、基本的には暑さに強く対策不要です。
冬越しする方法
Hardiness:3a~10b
班入りカキドオシは耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にはありません。
挿し木や株分けで増やす
班入りカキドオシは株分けによって増やす事ができます。
班入りカキドオシの株分け手順
- カキドオシの株分け時期は晩春から初夏が最適です。
- 匍匐茎を伸ばして不定根で定着しているため、定着している子株を探します。
- 定着した子株と親株を繋ぐ匍匐茎を切り離します。
- スコップを使い子株を掘りあげます。
- 掘りあげた子株を、必要な場所に植え直して水をたっぷり与えましょう。
播種で増やす
カキドオシの種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
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カキドオシの病気
カキドオシの害虫