アキノキリンソウ(ソリダコ)は属の中に約117種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は幾つかの種とその園芸品種です。例えば、分枝した茎が優雅に横へと広がりボリューミーな花を咲かせるソリダコ(ルゴサ)、花(頭花)が茎の頂部に密に集まり切り花や茶花としても親しまれるミヤマアキノキリンソウ、幾つかの品種では白色(~黄色)の班が入りカラーリーフとしても楽しまれるソリダコ(フレクシーカウリス)等が親しまれています。
アキノキリンソウ(ソリダコ)属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
アキノキリンソウ(ソリダコ)の主な種の目次
①ソリダコ(ルゴサ) 開花時期:7月~10月(8月~9月に最も開花) | ②ミヤマアキノキリンソウ 開花時期:7月~9月 |
③ソリダコ(フレクシーカウリス) 開花時期:8月~10月(9月に最も開花) | ④アキノキリンソウ 開花時期:8月~11月 |
⑤セイタカアワダチソウ 開花時期:7月~9月(8月に最も開花) |
ソリダコ(ルゴサ)の特徴や園芸品種
原産:北アメリカ
学名:Solidago rugosa
草丈:約30~200cm
分類:多年草
開花時期:7月~10月(8月~9月に最も開花)
花色:黄色●
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
誕生花:8月13日/10月19日
花言葉:「警戒」「警告」「予防」「用心」「安心」
用途:背が高い花
特徴:ソリダコ(ルゴサ)の学名Solidago rugosa、別名では「ウィンクルリーフ・ゴールデンロド(wrinkleleaf goldenrod)」や「ロウ・ステムド・ゴールデンロド(rough-stemmed goldenrod)」とも呼ばれる北アメリカ原産の多年草です。
ソリダコ(ルゴサ)の語源(由来)
- 属名のSolidagoはラテン語で「完全な」を意味する「solidus」と、接尾辞で「状態」を意味する「ago」の2語からきており、以前は傷薬として利用されていた事に由来しています。
- 種小名のrugosaはラテン語で「皺(シワ)」を意味しており、葉に皺がある事に由来します。
- 英名のwrinkleleaf goldenrodは「wrinkle(シワ)」のある「leaf (葉)」をもつ「goldenrodアキノキリンソウ」を意味します。
ソリダコ(ルゴサ)の特徴(魅力)
- ソリダコ(ルゴサ)は春に根茎から多数の芽を出して群生を作ります。
- 茎は最大2mの高さにまでなり
- ↳分枝した茎は水平に大きく広がります。
- ↳中心の茎は重さで少し傾く場合もありますが倒れる事は殆どないためサポート不要です。
- 花は非常に多花性でキク科に多い頭花を穂状に長く連ねます。
- ↳分枝して横へと水平に伸びる茎にも花が咲くため
- ↳アーチ状に広がる優雅な雰囲気の花姿が鑑賞できます。
- 群生して優雅に広がる草姿は遠くからでも分かる程に目立ちお庭の景観植物となります。
- ↳色鮮やかな黄色の花は単体でもお庭を明るく彩りポジティブな雰囲気を作りますが、対比する赤色や青色の葉や花と合わせるとカラフルで元気な雰囲気のお庭をつくる事も出来ます。
- ソリダコ(ルゴサ)は夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫です。
- ↳また肥料や水遣りも殆ど不要なため放ったらかしでも育てられます。
ソリダコ(ルゴサ)は地面下で広がる根茎をもっており、根茎からは直立に伸びる茎を何本も出し群生をつくります。茎の色は緑色もしくは赤褐色で白色の毛が生えており、直立に伸びる茎は途中で分枝して、分枝した茎は横(水平)に大きく広がる傾向にあり、高さ約30(~200)cm幅は約30(~200)cmの間で成長します。葉は茎に対して互生葉序に配置され、葉の大きさは長さ約6.5(~10)cm幅約2(~3)cmあり、葉身は披針形もしくは楕円形で縁部分に鋸歯があります。花序は花(頭花)が長さ7(~50)cmの円錐花序に集まり、個々の花(頭花)は黄色の舌状花と筒状花が集まります。
開花時期は夏から秋、花色は黄色、個々の花(頭花)は舌状花と筒状花が組み合わさり、花序は花(頭花)が円錐花序に集まり咲きます。草姿は直立で根茎により広がり高さ約30(200)cm × 幅は約30(200)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は披針形もしくは楕円形で縁部分に鋸歯があり、葉序は互生葉序につきます。
ソリダコ(ルゴサ)の栽培方法
園芸では、細長く美しい黄色の花穂を鑑賞する目的で育てられる事が多く、非常に大きく成長する事からお庭のイメージをつくる景観植物として利用できます。植える際は根茎で広がりながら高さ幅ともに非常に大きく成長するため、花壇の後方に植えて背景として利用するのがいいでしょう。
ソリダコ(ルゴサ)を育てる際に注意する事は基本的にありません。夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫で、一度活着すれば水やりや肥料を与える事が基本的に不要になるため、放ったらかしでも育ちます。
ソリダコ(ルゴサ)の主な園芸品種
ソリダコ(ファイヤーワークス)は分枝した茎が横へと優雅に広がる草姿と、色鮮やかな黄色の長い花穂が、迫力ある「花火」を連想させる魅力的な園芸品種です。色鮮やかな黄色の花は、単体でもお庭を明るく彩りポジティブな雰囲気を作りますが、対比する赤色や青色の葉や花と合わせるとカラフルで元気な雰囲気のお庭をつくる事も出来ます。 |
ミヤマアキノキリンソウの特徴や園芸品種
原産:日本/東アジア/ロシア
学名:Solidago virgaurea subsp. leiocarpa
草丈:約15~60cm
分類:多年草
開花時期:7月~9月
花色:黄色●
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
誕生花:8月13日/10月19日
花言葉:「警戒」「警告」「予防」「用心」「安心」
用途:
特徴:ミヤマアキノキリンソウの学名Solidago virgaurea subsp. leiocarpa、別名では「コガネギク」とも呼ばれる日本および東アジアとロシアを原産とする多年草です。日本では北海道と本州中部地方以北に分布して、亜高山帯から高山帯の草地や砂礫等に自生しています。
ミヤマアキノキリンソウの語源(由来)
- 属名のSolidagoはラテン語で「完全な」を意味する「solidus」と、接尾辞で「状態」を意味する「ago」の2語からきており、以前は傷薬として利用されていた事に由来しています。
- ミヤマアキノキリンソウの由来は「深山」に自生する「アキノキリンソウ」からきています。
- ↳アキノキリンソウの由来は「秋(アキ)」に「キリンソウ」の様な花を咲かせる所からきています。
ミヤマアキノキリンソウの特徴(魅力)
- ミヤマアキノキリンソウは高山に自生するタイプのアキノキリンソウです。
- ミヤマアキノキリンソウは花(頭花)が茎の頂部に密に集まる傾向があります。
- ↳アキノキリンソウは花(頭花)が茎の頂部で疎らに集まります。
- 花は切り花や茶花として楽しまれます。
- 高山帯に自生して涼しい環境を好む事から育てる際は夏の暑さ対策をしっかり行う必要があります。
ミヤマアキノキリンソウの茎の色は緑色もしくはやや赤みを帯び、直立に伸びて高さ約15(~60)cmに成長します。葉は基部から出る根生葉もしくは茎に対して互生葉序に配置され、葉の長さは約3(~8)cm、葉身は披針形や楕円形もしくは卵形(根生葉)で縁部分に鋸歯があります。花序は花(頭花)が茎の頂部に総状花序に集まり、個々の花(頭花)は直径約1.5cmの大きさで、黄色の舌状花と黄色の筒状花が集まります。
開花時期は夏から秋、花色は黄色、個々の花(頭花)は舌状花と筒状花が組み合わさり、花序は花(頭花)が総状花序に集まり咲きます。草姿は直立で高さ約15(60)cm × 幅は約15(60)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は披針形もしくは卵形で縁部分に鋸歯があり、葉序は互生葉序につきます。
ミヤマアキノキリンソウの主な園芸品種
ミヤマアキノキリンソウ |
ソリダコ(フレクシーカウリス)の特徴や園芸品種
原産:北アメリカ
学名:Solidago flexicaulis
草丈:約30~90cm
分類:多年草
開花時期:8月~10月(9月に最も開花)
花色:黄色●
葉色:緑色●黄色●白色〇
耐暑性:強い
耐寒性:強い
誕生花:8月13日/10月19日
花言葉:「警戒」「警告」「予防」「用心」「安心」
用途:背が高い花
特徴:ソリダコ(フレクシーカウリス)の学名Solidago flexicaulis、別名では「ブロードリーブ・ゴールデンロド(broadleaved goldenrod)」や「ジグザグ・ゴールデンロド(zigzag goldenrod)」とも呼ばれる北アメリカ原産の多年草です。
ソリダコ(フレクシーカウリス)の語源(由来)
- 属名のSolidagoはラテン語で「完全な」を意味する「solidus」と、接尾辞で「状態」を意味する「ago」の2語からきており、以前は傷薬として利用されていた事に由来しています。
- 種小名のflexicaulisはラテン語で「皺(シワ)」を意味しており、葉に皺がある事に由来します。
- 英名broadleaved goldenrodは、「広い葉(broadleaved)」の「アキノキリンソウ(goldenrod)」を意味しています。
- 英名zigzag goldenrodは、茎が前後に「ジグザグ(zigzag)」する「アキノキリンソウ(goldenrod)」を意味しています。
ソリダコ(フレクシーカウリス)の特徴(魅力)
- ソリダコ(フレクシーカウリス)は節の部分から茎の方向が変わりジグザグ曲がる形が特徴です。
- ↳ジグザグ曲がる茎の形から英名「zigzag goldenrod」がついています。
- ソリダコ(フレクシーカウリス)の葉は幅が広くぽっちゃりした卵形をしています。
- ↳幾つかの品種では黄色(~白色)の班が入りカラーリーフとして楽しまれます。
- ソリダコ(フレクシーカウリス)は夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫です。
- ↳また肥料や水遣りも殆ど不要なため放ったらかしでも育てられます。
ソリダコ(フレクシーカウリス)は地面下に根茎をもっており、殆ど枝分かれしない茎を何本も根茎から伸ばします。茎の色は緑色、直立に伸びる茎は殆ど分枝することなく節ごとにジグザグ曲がる傾向にあり、高さ約30(~90)cm幅は約30(~90)cmの間で成長します。葉は根生葉もしくは茎に対して互生葉序に配置され、葉の大きさは長さ約7(~13)cm幅約2(~8)cmあり、葉身は卵形で縁部分に鋭い鋸歯があります。花序は花(頭花)が長さ5(~15)cmの円錐花序に集まり、個々の花(頭花)は黄色の舌状花(3~5個)と筒状花が集まります。
開花時期は夏から秋、花色は黄色、個々の花(頭花)は舌状花と筒状花が組み合わさり、花序は花(頭花)が円錐花序に集まり咲きます。草姿は直立で根茎により広がり高さ約30(90)cm × 幅は約30(90)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は卵形で縁部分に鋸歯があり、葉序は互生葉序もしくは根生葉につきます。
ソリダコ(フレクシーカウリス)の栽培方法
園芸では、幾つかの品種で葉に黄色(~白色)の班が入るためカラーリーフとして楽しまれる事が多いです。比較的に背が高くなるため、花壇の中央や後方等に植えて高さと立体感を出すといいでしょう。
ソリダコ(フレクシーカウリス)を育てる際に注意する事は基本的にありません。夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫で、一度活着すれば水やりや肥料を与える事が基本的に不要になるため、放ったらかしでも育ちます。
ソリダコ(フレクシーカウリス)の主な園芸品種
ソリダコ(フレクシーカウリス) |
アキノキリンソウの特徴や園芸品種
原産:日本/朝鮮
学名:Solidago virgaurea var. asiatica
草丈:約60~80cm
分類:多年草
開花時期:8月~11月
花色:黄色●
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
誕生花:8月13日/10月19日
花言葉:「警戒」「警告」「予防」「用心」「安心」
用途:
特徴:アキノキリンソウの学名Solidago virgaurea var. asiatica、日本および朝鮮を原産とする多年草です。日本では北海道・本州・四国・九州に分布して、日当たりの良い山地や丘陵に自生しています。
アキノキリンソウの語源(由来)
- 属名のSolidagoはラテン語で「完全な」を意味する「solidus」と、接尾辞で「状態」を意味する「ago」の2語からきており、以前は傷薬として利用されていた事に由来しています。
- ↳アキノキリンソウの由来は「秋(アキ)」に「キリンソウ」の様な花を咲かせる所からきています。
アキノキリンソウの特徴(魅力)
- アキノキリンソウはミヤマアキノキリンソウと比べて背が高くなる傾向があり、花序は比較的に疎らにつきます。
- 夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫で育てやすい所が魅力です。
アキノキリンソウの茎の色は緑色もしくはやや赤みを帯び、直立に伸びて高さ約60(~80)cmに成長します。葉は基部から出る根生葉もしくは茎に対して互生葉序に配置され、葉の大きさは長さは約7(~9)cm幅約1(~5)cm、葉身は披針形や楕円形もしくは卵形(根生葉)で縁部分に鋸歯があります。花序は花(頭花)が茎の頂部に総状花序もしくは円錐花序に集まり、個々の花(頭花)は直径約1(~1.5)cmの大きさで、黄色の舌状花と黄色の筒状花が集まります。
開花時期は夏から秋、花色は黄色、個々の花(頭花)は舌状花と筒状花が組み合わさり、花序は花(頭花)が総状花序もしくは円錐花序に集まり咲きます。草姿は直立で高さ約60(80)cm × 幅は約60(80)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は披針形もしくは卵形で縁部分に鋸歯があり、葉序は互生葉序につきます。
アキノキリンソウの主な園芸品種
アキノキリンソウ |
セイタカアワダチソウの特徴や園芸品種
原産:北アメリカ
学名:Solidago canadensis
草丈:約30~250cm
分類:多年草
開花時期:7月~9月(8月に最も開花)
花色:黄色●
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
誕生花:10月1日/11月2日
花言葉:「元気」「生命力」
用途:背が高い花
特徴:セイタカアワダチソウの学名Solidago canadensis、別名では「カナダ・ゴールデンロド(Canada goldenrod)」や「カナディアン・ゴールデンロド(Canadian goldenrod)」とも呼ばれる北アメリカ原産の多年草です。
セイタカアワダチソウの語源(由来)
- 属名のSolidagoはラテン語で「完全な」を意味する「solidus」と、接尾辞で「状態」を意味する「ago」の2語からきており、以前は傷薬として利用されていた事に由来しています。
- 種小名のcanadensisはラテン語で「カナダの」を意味しており、自生地に由来します。
- セイタカアワダチソウの由来は、背が高い様子から「セイタカ」とついており、また花後にできる果実(種)が泡立っている様に見える事から「アワダチ」となりセイタカアワダチソウと呼ばれます。
セイタカアワダチソウの特徴(魅力)
- セイタカアワダチソウは和名から分かる通り非常に背が高く最大250cmまで成長します。
- ↳茎は分枝する事なく垂直に伸びて円錐状のボリュームある花を頂部で咲かせます。
- 地面下には根茎があり群生をつくります。
- セイタカアワダチソウはアレルギー性鼻炎を引き起こす原因として以前は考えられていました。
- ↳しかしセイタカアワダチソウの花粉は重く粘着質で基本的に虫に花粉をくっつけて運ぶ虫媒花であり、風により花粉が運ばれないため、一般的にアレルギー性鼻炎を引き起こす原因ではないと認識されています。
- ↳一方でアレルギー性鼻炎を引き起こす原因はブタクサとみられています。
- セイタカアワダチソウは根からアレロパシー物質を出しており競合する多年草の成長を抑え、種の発芽を抑制します。
- ↳一方で自らの毒性(アレロパシー)で自滅する自己毒性ももっているため暫くすると消えていきます。
- ↳ただ種や根茎などで広がりやすく在来種に悪影響を及ぼす可能性が高い事から要注意外来生物に指定されており刈り取り等が行われています。
- セイタカアワダチソウは群生すると美しい景観をつくり花は蜜源としても魅力的で、薬効などもあり素晴らしい植物ですが…
- ↳以前に花粉症の原因と見られていてイメージが悪い事や、要注意外来生物等に指定されている事を考えると自宅で育てる際は十分に考えた方がいいかもしれません。
- セイタカアワダチソウは夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫です。
- ↳また肥料や水遣りも殆ど不要なため放ったらかしでも育てられます。
セイタカアワダチソウは地面下で広がる根茎をもっており、根茎からは直立に伸びる茎を何本も出し群生をつくります。茎の色は緑色もしくは赤みを帯び、疎らに白色の毛が生えており、垂直に伸びる茎は花序でのみ分枝して、高さ約30(~250)cm幅は約30(~60)cmの間で成長します。葉は茎に対して互生葉序に配置され、葉の大きさは長さ約5(~19)cm幅約0.5(~30)cmあり、葉身は披針形で縁部分に鋸歯があります。花序は花(頭花)が円錐花序に集まり、個々の花(頭花)は黄色の舌状花と筒状花が集まります。
開花時期は夏から秋、花色は黄色、個々の花(頭花)は舌状花と筒状花が組み合わさり、花序は花(頭花)が円錐花序に集まり咲きます。草姿は直立で根茎により広がり高さ約30(250)cm × 幅は約30(60)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は披針形で縁部分に鋸歯があり、葉序は互生葉序につきます。
セイタカアワダチソウの主な園芸品種
セイタカアワダチソウ |