- 原産:中国・ベトナム
- 科:モクセイ(Oleaceae)
- 属:ジャスミン/ソケイ(Jasminum)
- 種:キソケイ(Jasminum humile var. revolutum)
- 別名:ヒマラヤソケイ/イタリアンジャスミン(Italian Jasmine)/イエローネパールジャスミン(Yellow Nepal Jasmine)/リーブスジャスミン(Reeves’ Jasmine)
- 品種:イエローバタフライ(Jasminum humile var. revolutum cv.)
- 開花時期:5月~7月
- 花の色:黄色
- 葉の色:緑色・黄緑色
- 香り:
- 生活形:半常緑低木
- 樹高:約100~150cm
- 誕生花:
- 花言葉:
- 用途:カラーリーフ/枝垂れる植物/ツル植物/景観植物/切り花
- 購入方法:キソケイ(イエローバタフライ)を楽天で購入
■キソケイ(イエローバタフライ)の特徴
- 学名:Jasminum humile var. revolutum cv.
- 開花時期:5月~7月
- 花の色:黄色
- 葉の色:緑色・黄緑色
- 樹高:約100~150cm
- 花の印象:花は八重咲きですが小輪のため、華やかさの中に可愛らしさを感じさせます。
- カラーリーフ:葉の色は緑色を基調として、縁部分に幅広の黄緑色の覆輪が入ります。黄緑色は明るくフレッシュな印象を与えるため、気分を明るく元気にさせるようなお庭によく調和します。
■キソケイとは!?

キソケイ(学名: Jasminum humile var. revolutum)は、別名で「ヒマラヤソケイ」「イタリアンジャスミン(Italian Jasmine)」「イエローネパールジャスミン(Yellow Nepal Jasmine)」「リーブスジャスミン(Reeves’ Jasmine)」とも呼ばれるモクセイ科ジャスミン属(ソケイ属)に分類される半常緑低木の種です。
キソケイの原産地はヒマラヤ全域で、自生地は山岳の岩場や林縁などです。
■キソケイの語源(由来)
- Jasminumの語源:ペルシャ語で「神からの贈り物」を意味すると言われている「yasmin」からきています。これは、アラビア語とヘブライ語でジャスミンを指す「yāsamīn」となり、これがヨーロッパに伝わり現在の学名に採用されました。
- humileの語源:ラテン語で「低い」を意味します。
■キソケイの特徴(魅力)
- 形態:樹高は約100~300cm、生育型は【叢生型】または【ツル型】の性質があります。葉は奇数羽状複葉、小葉は楕円形・披針形・卵形、色は緑色です。花序は集散花序で、花冠は高杯形、裂片は5~6枚、色は黄色です。
- ライフサイクル:生活形は半常緑低木の多年生です。
- 春:暖かくなってくると新芽が展開し、生育旺盛に枝を伸長させながら、葉を展開させ、晩春頃から開花が始まります。
- 夏:高温期も生育旺盛にぐんぐん成長し、枝は分枝を繰り返し、弧状に湾曲しながら長く伸び、開花は最盛期を迎えます。
- 秋:生育がやや緩慢になります。
- 冬:生育は緩慢になり、枝に葉を付けたまま半休眠状態になります。
- 近縁種との比較:近縁種のジャスミンと比べて、葉序が互生になる点が最大の特徴です。またソケイ・ヒューミレ(jasminum humile)と比べて、本種は花弁が反曲します。
- 花の装飾性:本種は、春の訪れを知らせるように一斉に開花する黄色の花が魅力です。この花は、株を覆い尽くすように咲き誇るため、非常に華やかな花姿となり、また鮮やかな黄色が光を反射し周囲をパッと明るくして、心理的にもポジティブで元気な気持ちにさせます。そのため、活発で元気な雰囲気を感じさせるお庭などによく合うでしょう。また花には爽やかな香りがあるため、ガーデンファニチャーの側などに植えて香りを楽しむこともできます。
- カラーリーフ:葉の色は緑色が一般的ですが、品種により黄色の斑入りも見られます。そのため、品種を選べば明るさを感じさせるカラーリーフとしても楽しむことができます。
■キソケイの生活形と形態
●生活形・茎の形態
- 生活形:半常緑低木
- 樹高:約100~300cm
- 生育型:地際から茎が何本も出て叢生(株立ち)する【叢生型】、または新梢を他物に引っ掛け【ツル型】として成長することもあります。
- 主枝:地際付近では直立し、途中で湾曲する傾向があります。
- 分枝:斜上に伸びた枝は、途中で湾曲しながら枝垂れます。
- 茎の毛:無毛
- 茎の性質:茎は成熟すると木質化します。
- 茎の色:一般的に緑色ですが、木質化した茎の色は灰褐色・灰白色です。
●葉の形態
- 葉序:互生
- 葉柄:有柄
- 葉身の概形:1枚の葉の中に複数の小葉が集まる複葉で、葉軸の左右に小葉が並び、頂点に頂小葉がある【奇数羽状複葉】です。
- 小葉の数:3~9枚
- 小葉の長さ:約2~6cm※頂小葉が最も大きい
- 小葉の概形:楕円形・披針形・卵形
- 小葉の縁部分:全縁
- 葉脈:羽状脈
- 葉の色:緑色
- 備考:温暖な地域では冬も葉が残りますが、寒さが厳しい地域では葉が落ちます。
●花の形態
- 花序:頂生または腋生の集散花序(単出集散花序・二出集散花序)です。
- 花:花托・萼・花冠・雄蕊・雌蕊で構成されています。
- 花托:萼・花冠・雄蕊・雌蕊を支えています。
- 萼:小さな裂片が5個ある萼歯があります。
- 花冠:花冠の分類は高杯形花冠、花冠の直径は約2~2.5cm、花冠筒部は細長い筒状、花冠裂片は花冠筒部からほぼ水平に開出し、縁部分が反曲します。花冠筒部の形は細長い円柱形、色は黄色です。花冠裂片の数は5~6枚、裂片の形は広楕円形・楕円形、裂片の色は黄色です。
- 雄蕊:2本
- 雌蕊:1本(子房上位)
- 備考:芳香があります。
●果実・種子の形態
- 果実の分類:果皮が柔らかく多肉多汁の【液果】です。
- 液果の概形:球形
- 液果は色: 暗紫色・黒色
※植物の形態についてはこちらのページも参考にしてください。
■キソケイの園芸品種を紹介
●ヒマラヤソケイ

ヒマラヤソケイ(学名: Jasminum humile var. revolutum)は、別名で「キソケイ」「イタリアンジャスミン(Italian Jasmine)」「イエローネパールジャスミン(Yellow Nepal Jasmine)」「リーブスジャスミン(Reeves’ Jasmine)」とも呼ばれるモクセイ科ジャスミン属(ソケイ属)に分類される半常緑低木の種です。
●イエローバタフライ
学名:Jasminum humile var. revolutum cv.
開花時期:5月~7月
花の色:黄色
葉の色:緑色・黄緑色
樹高:約100~150cm
花の印象:花は八重咲きですが小輪のため、華やかさの中に可愛らしさを感じさせます。
カラーリーフ:葉の色は緑色を基調として、縁部分に幅広の黄緑色の覆輪が入ります。黄緑色は明るくフレッシュな印象を与えるため、気分を明るく元気にさせるようなお庭によく調和します。
■ジャスミン属(ソケイ属)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■キソケイの育て方
花壇の土づくり
●バイオーム
- 主なバイオーム:温帯針葉樹林・混合林
- 原産地:ヒマラヤ全域
- 自生地:山岳の岩場や林縁など
- 気候:主に温帯冬季少雨気候・亜寒帯冬季少雨気候(Dwa・Dwb)に属します。
- 温帯冬季少雨気候(Cwa・Cwb):夏の気温は最暖月の平均気温が22度以上、または10度以上22度未満かつ平均気温が10度以上の月が4か月以上で、冬場の気温は-3℃以上と比較的温暖です。降水量は、夏の最も雨の多い月と冬の最も雨の少ない月の降水量の差が10倍以上になります。
- 亜寒帯冬季少雨気候(Dwa・Dwb):夏の気温は比較的温暖になり、冬(最寒月)の平均気温は-3℃未満となります。降水(積雪)量が極めて少なくて乾燥しています。
- 日照:日向・半日陰
- 土壌:主にウンブリソル(Umbrisol)・カンビソル(Cambisols)・レゴソル(Regosol)などが分布します。
- ウンブリソル:表層に暗色のモル型の酸性の腐植層がありますが、植物が利用がしにくいため養分の乏しい痩せた土壌です。降雨によりカルシウムやマグネシウム等の塩基類が流されるため塩基飽和度が50%未満と低く、強い酸性を呈します。土質は水捌けよく、痩せており、pHが強い酸性です。
- カンビソル:土壌形成の初期段階にあり、土壌層の分化が弱く明瞭な集積層はないが、母材の風化によって生じた変質層があります。母材によって性質は異なりますが、土壌は一般的に通気性と保水性のバランスが適度に保たれています。有機物もそこそこ存在し、適度な肥沃度を持つため農地としても利用されています。
- レゴソル:母材が砂または非固結岩屑土からなり、風化が弱く層位の発達がほとんど見られない。土壌は基本的に砂礫質であるため通気性・排水性は非常に高いです。一方で、水を留める力がないため保水性が極めて低いです。有機物も少なく、保肥力・肥沃度ともに低いです。
※バイオームについてはこちらのページも参考にしてください。
●日照条件
キソケイは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせるため基本的に日向で育てることが理想ですが、半日陰までで育てることが可能です。
日照条件の分類(参考)
- 日向:直射日光が一日を通して6時間以上当たる場所です。一般的に全方位に障害物がない、またはお庭の向きが南向きの場所になります。
- 半日陰:直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。一般的には、午前中のみ日が当たり、午後から日陰になる場所となります。そのため、お庭の向きは東向き、または木漏れ日がはいるような場所です。
- 明るい日陰:直射日光が二時間程度までしか当たらないか、殆ど当たらずに間接光だけで明るい場所です。一般的にお庭の向きが北向き、または建物の影など日差しを遮る障害物が多い環境です。
- 暗い日陰:森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
●土壌の土質
- 土質:基本的に高い通気性と排水性を兼ね備える土壌を好みます。ただし、一定の湿潤環境を好むため、直ぐに乾くような土壌も避けた方が良いでしょう。日照条件・周囲の水捌け具合などを考慮して、土質は水捌けのよい【砂壌土から壌土】に調節すると良いでしょう。水分が停滞してジメジメと湿りやすい粘土質の土質は適さず、根腐れを引き起こすため避けて下さい。
- 肥沃さ:自生地はヒマラヤの山岳地帯にあり、比較的痩せた土壌に自生しています。過度に肥沃な土壌は、夏場に有機物の分解による発酵熱で土壌が高温・酸欠状態になり、根腐れを引き起こす原因になったり、また保水性が高まり過ぎて蒸れる原因になったりします。そのため、土壌の状態にもよりますが、土色や質感などを見て肥沃さが足りないと感じたら、未熟な堆肥は使用せず【完熟腐葉土・完熟牛糞堆肥】を1~2割程度を目安にして混ぜ込みましょう。
- pH:pHは5.5~7.0の弱酸性から中性を好みます。土壌のpHを測定して適正範囲外にある場合は土壌改良材などを用いてpHを調整しましょう。pHが適正範囲から極端に外れた土壌では微量要素などの栄養を上手く吸収出来ずに生育不良になる場合があります。
土壌診断と改善の行い方(参考)
- 排水性の診断:深さ30cm程度・幅30cm程度の穴を掘り、穴の中を水で完全に満たす。一時間あたり約3~10cmの排水があれば、一般的な植物を育てるのに適した排水性になります。※それ以下またはそれ以上である場合は排水が悪い、または排水がよすぎる可能性があります。
- 排水性の改善:花壇を高くしたり、ロックガーデンを作り、植物を植える場所を周囲より高くする。また縦穴暗渠(縦穴排水)や排水溝をつくる。
- 作土層の診断:調べたい箇所の土壌に支柱を出来るだけ深くまでさします。支柱の入った部分が30cm前後あれば一般的な植物であれば、根を張るのに十分な作土層がありますが、それ以下であれば改善が必要です。また土壌を観察して石やゴミがあれば根を伸ばすのに邪魔になるため取り除いた方が良いでしょう。
- 作土層の改善:植物を植える箇所とその周囲をシャベルを使って30cm程度の深さまで掘り起こして解します。また石がある場合は土ふるいを使用して取り除きましょう。
- 土壌(土性)の性質の診断:土壌の通気性・保水性・保肥力を知るために、土壌を砂土・砂壌土・壌土・埴壌土・埴土に分類して、植物に合わせて土壌の改良をしましょう。
- 砂土:排水性と通気性が高く乾燥しやすいため、水分過剰による根腐れを引き起こしにくい。診断は、適度に湿らせた土を触った時にザラザラとした砂の粗い感触がある。手のひらや指で捏ねても全く固まらずに簡単に崩れる。
- 砂壌土:排水性と通気性が高く乾燥しやすい傾向がある、砂土と比べると、保水性と保肥力が少しあるため、乾燥気味の土壌を好む植物などに向いています。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねると、緩く固める事が出来るが崩れやすい。
- 壌土:通気性・保水性・保肥力のバランスが高いため土壌管理がしやすい。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、鉛筆程度の太さの棒状まで伸ばすことが出来る。 ただし伸ばした棒を曲げるのは難しい。
- 埴壌土:保水性・保肥力が高いため乾燥しにくい傾向がある。診断は、適度に湿らせた土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触があり、砂のザラザラも少し感じる。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、マッチ棒程度の太さまで伸ばすことが出来て、輪っかに曲げても切れにくい。
- 土壌(土性)の性質の改善:土壌の診断をしたら、植物が求める環境に合わせて土壌改良材をいれます。
- 通気性・排水性の改善:通気性・排水性の高い土壌改良材(パーライト・日向土・川砂・バーク堆肥 など)を混ぜ込む。
- 保水性の改善:保水性の高い土壌改良材(腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・黒土)を混ぜ込む。
- PHの診断:土壌のPHを調べる方法は土壌酸度計を土壌に突き刺すタイプ・リトマス紙を溶液に浸すタイプ・ペーハー測定器を溶液に浸すタイプ・アースチェック液を溶液に垂らすタイプ等があります。製品によって調べ方がことなるため、詳しい手順は製品の取り扱い説明書をご覧下さい。
- PHの改善:PHを診断後に植物の適正なPHに合わせて、土壌改良材を入れてPHの改善をおこないます。
- PHを酸性に改善:ピートモスを使用する場合はPHを1下げるために、1㎡あたり、ピートモスを約1.2kgを入れて混和します。
- PHをアルカリ性に改善:苦土石灰を使用してPH1上げるには、1㎡あたり苦土石灰を約100~200g入れて混和します。
- 肥沃さの診断:肥沃さは土壌の色によりある程度診断できます。土壌の色は成分や状態を示しており、簡易的に植物を育てるのに適しているか調べる事が出来ます。黒色の場合は腐植が多く肥沃な傾向があり、赤色・黄色・白色の場合は腐植が少なく肥沃でない傾向があります。
- 肥沃さの改善:土壌に堆肥または微生物資材を入れます。堆肥を入れる量は土の量に対して二割から三割程度にします。入れ過ぎると通気性・排水性・保水性のバランスが崩れて植物が育つのに不適な環境になりやすいため注意してください。
※詳しい土壌診断と改善方法はこちらのリンクからご覧下さい
鉢土づくり
●日照条件
キソケイは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせるため基本的に日向で育てることが理想ですが、半日陰までで育てることが可能です。
●培養土
キソケイの培養土を購入する場合は、一般的な草花の培養土よりも少し通気性・排水性を高めた培養土がおすすめです。※一般的な培養土に通気性・排水性を高める改良用土を混ぜるのも良いでしょう。
培養土を自作する場合
- 培養土の特性:培養土の特性:自生地が山岳地帯の岩場や斜面などの場所にある事からも分かる通り、基本的に砂礫質で有機物は少ないです。そのため、通気性・排水性が高く、比較的痩せた培養土を好みます。また本種はpH5.5~7.0の弱酸性から中性の土壌を好むため、pHの値にも注意しながら培養土を作成しましょう。
- 無機質の用土:一般的な植物の培養土よりも、特に通気性と排水性を改善する目的で、赤玉土や日向土などを7割~8割を目安にして多めに配合します。土粒は基本的に小粒を利用します。大きすぎる土粒を使うと、培養土の中に大きな空隙が出来て根の活着が悪くなり、保水性の低下や植物の生育不良の原因となるため避けてください。
- 有機質の用土:腐葉土などの堆肥は、一般的な植物よりも少なめに2~3割を目安にしながら培養土の中に配合します。過度に肥沃な土壌は、夏場に有機物の分解による発酵熱で土壌が高温・酸欠状態になり、根腐れを引き起こす原因になったり、また保水性が高まり過ぎて蒸れる原因になったりします。
培養土の配合例
- 基本の配合:赤玉土(小粒)7割+腐葉土3割+元肥適量
- 培養土が劣化しにくい配合:日向土(細粒・小粒)4割+硬質赤玉土(小粒)3割+ピートモス(酸度調整済)2割+くん炭1割+元肥適量
- 比重が軽い配合:赤玉土(小粒)4割+パーライト3割+バーミキュライト1割+腐葉土2割+元肥適量
- 比重が軽い配合:赤玉土(小粒)4割+パーライト2割+バーミキュライト1割+腐葉土3割+元肥適量
水やりの仕方
キソケイは、比較的耐乾性が強い植物ですが、生育期は、適度に水が与えられる環境の方がより良く成長します。ただし過湿が続くと病原菌が増えて株が腐敗する原因となったり、根の呼吸を妨げて根腐れを引き起こす原因になったりするため、水やりの頻度には十分な注意が必要です。
●栽培環境での違い
- 地植え:基本的に降雨に任せて育てることが出来ます。ただし、根系が未発達で株が定着していなかったり、高温や強光で乾燥しやすい夏の季節だったり、雨が降らず土壌が乾燥していたり、土壌が砂質で乾燥しやすい状態にあったりする場合は、必要に応じて水やりが必要となるでしょう。
- 鉢植え:地植えと比べて、土の容量が限られるため乾燥がかなり早いです。そのため、定期的な水やりが必要となります。
●水やりの方法
- 春の水やり:株は生育旺盛で、多くの水を必要とします。そのため、土壌の表面が乾燥したタイミングで水をたっぷり与え、土中の空気も入れ替えます。
- 夏の水やり:この時期は、特に乾燥しやすいため、水やりの頻度が多くなる傾向があります。朝の涼しい時間帯に土壌の表面が乾燥したタイミングで水をたっぷり与えることが基本ですが、夏場は乾燥が早く、水切れして株が弱りやすいため、土壌や株の状態を見ながら、必要に応じて夕方にも水を与えましょう。ただし、真昼の高温時に水やりを行うと、鉢内で水温が上昇して高温多湿による蒸れや酸欠状態で根を傷めることがあるため避けてください。
- 秋の水やり:生育がやや緩慢になりますが、生育期間中です。土壌の表層が乾燥したタイミングで水をたっぷり与え、土中の空気も入れ替えます。
- 冬の水やり:冬は生育緩慢な季節で、殆ど水分を吸収しないため、水やりの頻度を大きく減らします。この時期に水分が多いと根腐れを引き起こす原因になります。ただし、土壌が完全に乾燥すると枯れてしまう事もあるため、土壌の表層が乾燥した数日後を目安に、必要に応じて水を与えると良いでしょう。
注意点
- 水やり時間帯:水やりの時間帯は、基本的に植物が水を欲しがりだす朝に与えるのが最適です。昼や夕方に与える事も出来ますが、夏の昼の高温時に水を与えると、鉢内の温度上昇と共に湿度が上がり、根が酸欠状態(蒸れ)に陥り、根腐れや生理障害を起こす可能性があります。また夕方に水やりを行うと、夜間に土壌が過湿状態になり、病原菌(真菌)の繁殖や呼吸の邪魔となり、根腐れを引き起こす原因になったり、過剰な水分で徒長し株姿が乱れる原因にもなります。そのため、基本的に朝に水をやることが正しいです。ただし例外として、水切れで植物が萎れている場合は、時間に関係なく直ぐに水やりを行って下さい。また必要に応じて涼しい日陰に鉢植えを移動させましょう。
- 水を与える量:1回に与える水の量はたっぷりです。鉢植えで植物を栽培している場合は、鉢底から水がしっかり流れるまで与えます。その際、水を与える場所が1箇所になると水の道が出来てしまい、特定の場所に水が流れないこともあるため水を与える場所を変えながら与えましょう。地植えで水やりを行う場合は、土壌の表面だけでなく奥まで水を染み込ませるつもりでしっかりと水を与えて下さい。
- 水を与える場所:水を与える場所は基本的に株元から少し離れた場所で、植物に直接かけないようにします。植物上に水が溜まると、そこから真菌などが植物の中に侵入し、病気を引き起こし腐敗させる原因になるため注意して下さい。
土壌の乾燥の確認方法
- 土壌表面の乾燥:土壌の表面の乾燥とは、土壌の最も上の部分の表面が乾燥している事です。土壌表面の乾燥の確認方法には目視・触感があります。
- 目視で確認:土は濡れているなら色が濃くなったり黒っぽくなったりしていて、乾燥すると色が白っぽくなります。
- 触感で確認:土の表面を指で触ってみます。土は濡れていると湿り気があり、乾燥しているとサラサラとしています。
- 土壌の表層の乾燥:土壌の表層の乾燥とは土壌の表面から5cm以下が乾燥していることになります。※土壌の表層の定義は様々ありますが、ここでは土の表面から5cm程度の深さと定義しています。
- 目視で確認:透明な植木鉢を使用して植物を育てます。透明で土の色の変化が分かるため、土表面から5cm以下の土の色が白っぽくなってきたら水やりを行います。
- 重量で確認:鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、土が乾燥した時の軽さを覚えておいて土の乾きを判断します。
- 道具で確認:割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串の色と湿り気を見て乾燥具合を確認します。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
肥料の与え方
キソケイは、自生地が山岳地帯にあり、基本的に栄養の少ない痩せた土壌に生育しています。そのため、腐葉土などの堆肥が配合された土壌であれば、生育に必要な一定の栄養が含まれており、肥料がなくても栽培する事ができます。
ただし、肥料には生育を促進する働きもあります。そのため、必要に応じて春に株の周りに緩効性肥料を施してあげるのもよいでしょう。注意することは、土壌を過度に肥沃にしたり、肥料を与え過ぎることです。これらの過剰な栄養は肥料焼けを引き起こす原因となります。
●堆肥の与え方
- 堆肥を入れる時期:植え付け時、または冬から早春に堆肥を入れます。
- 堆肥の入れ方:堆肥の入れ方は地植えと鉢植えでかわります。
- 地植え:株の周囲に堆肥を盛ったり、株の周囲に穴を掘り堆肥を入れます。
- 鉢植え:植え替え時に堆肥がしっかり入った新しい培養土を使う。または古い土を再利用する場合は、日光消毒などをした上で、新しい培養土または腐葉土を2割から3割を混ぜて再利用する。
●肥料の与え方
- 元肥:元肥は植付け前または植付け時に土壌の中にあらかじめ入れて施す肥料です。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリが同程度の割合で入る肥料、または花付きを良くするためにリン酸が多く含まれる肥料を選びます。
- 肥料の製品:緩効性肥料・配合肥料がおすすめです。
- 施し方:基本的に全面施肥です。全面施肥とは、植物を植付ける土壌・培養土の中に、規定の量の元肥を入れて、偏りがないように混和する方法です。※全面施肥は肥料が植物の根に触れて肥焼けを引き起こす可能性があるため、肥効が緩やかに出る緩効性肥料などを選ぶと良いでしょう。
- 芽出し肥:早春から春頃に新芽が動き出す前に、発芽の促進や初期の成長を促す目的で与えられる肥料です。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリがバランス良く入る肥料、またはリン酸が多く入る肥料を選びます。
- 肥料の製品:固形肥料(速効性・緩効性など)がおすすめです。
- 施し方(固形肥料):固形肥料の与え方は製品により置き肥タイプ・差し込みタイプ・埋め込みタイプがあります。製品に合わせて、規定された分量・規定された頻度・規定された方法で施しましょう。
剪定のやり方
キソケイは剪定せずに育てることも出来ますが、より健康で美しい株を維持し、開花を促すために剪定が推奨されます。例えば、剪定により、枝の流れが一定になり美しい樹形となります。また株の大きさが一定に保って通行人の邪魔になることを防げます。
剪定をするかは剪定理由を見ながら決めるとよいでしょう。
●剪定方法
- 自然樹形に仕立てる:本種は樹冠がブッシュ状に広がる傾向があります。そのため、この自然な雰囲気を崩さず透かすように剪定することが基本です。
- 剪定時期:基本的に開花後の【6月~7月】に剪定を行います。
- 枯れ枝の除去:株を観察し、枯れた枝を根元から剪定して取り除きます。
- 樹形を整える:株を観察して、樹形を著しく乱す枝(徒長枝・立ち枝・逆さ枝・下がり枝)を探します。株全体を見て、この不要な枝を剪定した時に、樹形のバランスを崩さないと判断できる時は優先的に根元から間引き剪定しましょう。
- 樹形を整える②:次に、株全体を見て枝が混みあっている場所を探します。ここにある不要な枝(混み枝・絡み枝・並行枝)を、株全体のバランスを見ながら透かすように、根元から間引き剪定します。また必要に応じ、樹勢が弱く成長する見込みが殆どない枝(懐枝など)を根元から剪定し取り除きましょう。
冬越しする方法

Hardiness:7~9
キソケイは、気候が温帯であれば屋外での越冬が可能です。ただし、冷帯では寒さで株が枯れる事もあるため、冬越し対策が必要です。
●冬越し対策一覧
- 軒下に移動する:植物を植えている鉢植えを軒下に移動することで、霜を避けることができます。霜があまり降りない地域であれば、霜を避けるだけで冬越し出来ることもあります。
マルチング:株の周囲にマルチング資材を入れて株元と根を保護する。根を凍結や霜から守ったり、乾燥対策になったりします。- 方法:霜が降りる前の11月頃に行います。バーク堆肥や藁などのマルチング資材を準備します。育てている植物の周りに、マルチング資材を3~5cmほどの厚みになるように入れます。
植物にカバー:植物にビニールや寒冷紗などをかけます。植物を寒風から保護したり、霜から保護したり、昼夜の急激な温度変化を防ぐ働きがあったりします。- ビニール・寒冷紗:植物の周りに支柱を立てて、ビニールまたは寒冷紗を支柱に巻き付けます。巻き付けたビニールまたは寒冷紗が落ちないように洗濯バサミや紐などを使い固定しましょう。※ビニールを巻く場合は穴を開けて通気性を確保してください。
- 苗キャップ:透明のカバーで苗や小さな植物を保護するための専用の製品です。専用のカバーを苗または小さな植物の上に被せて、風などで飛んでいかないように固定して利用します。
- 植物保護カバー:不織布などの保護カバーで植物を保護するための専用の製品です。大きめの植物や複数の植物を囲うのにも対応しており、専用の製品になるため、チャックなどがついていて扱いやすい所も魅力です。
温室:内部の温度を一定に保てるようにガラスやプラスチックフィルムなどで作られた建物です。植物を温室の中に入れる事で、寒さの軽減や寒風対策、霜・凍結対策ができます。
屋内に取り込む:植物を建物の中に入れる方法です。冬の屋内は屋外と比べて温度が高く植物が凍結するリスクもありません。ただし屋内は太陽光が当たりにくくなるため、明るさなどには注意が必要になります。植物を窓辺で管理したり、植物育成ライトを活用して、植物が弱らないよう管理することが大切になるでしょう。
挿し木や株分けで増やす
キソケイは挿し木によって増やす事ができます。
●挿し木の方法
- 概要:茎を採取して、この茎の長さや葉の数を調節し、切り口を土に挿して繁殖させる無性生殖の1種です。
- 挿し木時期:発根率の高い晩春から初夏頃が適します。
- 培養土の準備:培養土は切り口が腐敗して吸水を阻害しないように、無菌のものを利用します。一般的にはバーミキュライト・赤玉土・パーライト・ピートモスなどが利用されていますが、専用の培養土もあるため近くのホームセンターで探すのも良いでしょう。
- 挿し穂の採取:挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットして利用しましょう。また花芽分化が始まり生殖成長をしている茎は、発根率が極端に下がるため挿し穂に使うのは避けた方がよいでしょう。
- 挿し穂の整形:挿し穂は長さを7~10cm程度にわけて、挿し穂の上部の葉を残して、下部の葉を取り除きます。茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くしておきましょう。
- 水揚げ:整形した挿し穂の切り口をボウルなどに入れた水に約1時間浸し、十分に吸水させます。
- 培養土に挿し穂を挿す:挿し穂を挿す場所を決めます。培養土の中に、割り箸等を利用して、事前に穴を開けておきます。挿し穂の切り口を下向きにして、培養土の中に挿し穂を入れましょう。通常は挿し穂の1/3程度を入れます。
- 管理:明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。










