- 原産:ヨーロッパ/南西アジア/北アフリカ
- 科:シソ(Lamiaceae)
- 属:アジュガ/キランソウ(Ajuga)
- 種:レプタンス(Ajuga reptans)
- 別名:ツルジュウニヒトエ/セイヨウジュウニヒトエ/ブルー・ビューグル(Blue bugle)/コモン・ビューグル(common bugle)/ビューグル・ハーブ(bugleherb)/ビューグル・ウィード(bugleweed)/カーペット・ビューグルウィード(carpet bugleweed)
- 品種:ラテアート(Ajuga reptans ‘Latte Art’)
- 同義語:Ajuga tenorii ‘Latte Art’
- 開花時期:4月~6月
- 花の色:青色
- 葉の色:緑色・黄緑色・クリーム色・紫色・赤紫色・銀色
- 香り:
- 生活形:常緑多年草
- 草丈:約10~15cm
- 株張り:
- バイオーム:温帯広葉樹林 など
- 誕生花:4月26日
- 花言葉:強い友情/強く結び付く友情/心休まる家庭
- 用途:カラーリーフ/グランドカバー/日陰植物
- 購入方法:アジュガ(ラテアート)を楽天で購入
■アジュガ(ラテアート)の特徴
- 学名:Ajuga reptans ‘Latte Art’
- 同義語:Ajuga tenorii ‘Latte Art’
- 花の色:青色
- 葉の色:緑色・黄緑色・クリーム色・紫色・赤紫色・銀色
- 草丈:約10~15cm
- 備考:葉の色が成熟度・環境により緑色・黄緑色・クリーム色・紫色・赤紫色・銀色の範囲で変化してカラフルな葉色が楽しめるユニークな品種です。国内で作出された品種でアジュガ・テノリー(Ajuga tenorii)とも言われていますが、テノリーのような葉の細長さや滑らかさはなくアジュガ(Ajuga reptans)の葉の丸っぽさや凹凸がある。
■アジュガとは!?


アジュガの学名は Ajuga reptans 、別名では「ツルジュウニヒトエ」「セイヨウジュウニヒトエ」「ブルー・ビューグル(Blue bugle)」等とも呼ばれる常緑多年草です。
アジュガの原産地はヨーロッパ・南西アジア・北アフリカ、自生地は森林や湿潤な草原などにあります。
■アジュガの語源(由来)
- 属名のAjugaは、ギリシャ語で「ない」「欠けている」を意味する「a-」と、ギリシャ語で「くびき(牛馬のくびにあてる横木)」を意味する「juga」の2語で構成されており、花の形に由来します。
- 種小名のreptansは、ラテン語で「匍匐性」のを意味しており、地面を這うように広がっていく草姿に由来しています。
■アジュガの特徴(魅力)
- 花の装飾性:開花期になると匍匐茎から直立に伸びる花茎を伸ばし花を咲かせる。花は節ごとに花梗の短い集散花序が付いているため、ボリューム感とシャープさを感じさせる花穂をつける。花はふつう紫色・青紫色をしているため、上品さや気品を感じさせるお庭によくあいます。
- 葉の装飾性:葉の色はふつう緑色ですが、園芸品種の中には紫色・桃色・黄色・白色・黒色・銀色があります。そのため、お庭の雰囲気に合わせてカラーリーフとして楽しめます。
- 常緑性:葉は常緑のため、冬季や乾季も葉を落としません。そのため、一年を通して葉を楽しめて、地面を葉が覆い続けます。
- 地被植物:茎は匍匐して広がり節から不定根や芽を出して成長する性質があるため、地面を覆う地被植物(グランドカバー)として利用出来ます。
- アジュガを地被植物として利用するメリットは、草丈が高くならずに絨毯のように広がる所、葉の色が豊富なため好みの色のカラーリーフ絨毯が作れる所、多少の踏圧にも耐えるため飛び石の間などに利用できる所、開花期になると華やかな花姿が楽しめる所、日陰で育てることが出来る所などにあります。一方で地面を被覆するスピードが遅い傾向がある所がデメリットになります。
- 蜜源:多くのシソ科植物と同様に、花は蜜蜂などの蜜源として働きます。そのため、昆虫と共生したい時などに利用できる植物です。
- シェードガーデン:耐陰性があるため、間接光しか入らないような明るい日陰でも育てることが可能です。
■アジュガの生活形と形態

●生活形・茎の形態
- 草丈:約10~30cm
- 生育型:匍匐型で地面を這うように茎が伸びる。
- 茎の種類:匍匐茎・直立茎(花茎)
- 茎の断面:四角形
- 茎の色:緑色・紫色・赤紫色
- 茎の毛:有毛
●葉の形態
- 葉序:対生葉序
- 葉柄:有柄
- 葉身の長さ:約5~8cm
- 葉身の概形:ヘラ形・楕円形・卵形・倒卵形・円形
- 葉の縁部分:鋸歯・波状
- 葉脈:網状脈
- 葉の色:緑色・黄色・赤色・桃色・橙色・紫色・白色・黒色・銀色
●花の形態
- 花序:輪散花序、節ごとに花梗と花柄が短い集散花序をつける。
- 苞:花茎の花梗の基部にあり、花茎の下部にある苞は葉に類似して、上部の苞は小さく紫色に色付く傾向がある。
- 苞の形:楕円形・卵形
- 苞の色:緑色・紫色
- 花:花托・萼・花冠(花弁)・雄蕊・雌蕊で構成されています。
- 萼:萼筒、萼筒の形は鐘形で裂片は5個、萼の色は緑色・紫色、萼は有毛です。
- 花冠:唇形花冠(2唇形)、上唇は短く裂片が2個、下唇は裂片が3個あり中央の裂片が最も長く先端が浅く裂ける、色は青色・紫色・桃色・白色、花脈間が白くなる傾向がある。
- 雄蕊:4本※二強雄ずいで4本のうち2本が短い。
- 雌蕊:1本
●果実の形態
- 果実の分類:分離果
※植物の形態についてはこちらのページも参考にしてください。
■アジュガの園芸品種を紹介
キャトリンジャイアント

学名:Ajuga reptans ‘catlin’s giant’
葉の形:卵形・楕円形
葉縁部:波状
葉の色:緑色・紫色
花の色:紫色・青紫色
草丈:約15~30cm
備考:従来のアジュガよりも葉のサイズが大きく、15cmに達する事があり存在感がある。葉の色は緑色から紫色を帯びているため、上品さを感じさせるカラーリーフにもなります。また花は従来のアジュガと比べて大きくボリューミーで豪華さがあり、花の色は濃い青紫色をしているため、心を落ち着かせるような鎮静効果、また上品さと気品をお庭の中に演出することが出来ます。
ブラックスカロップ

学名:Ajuga reptans ‘black scallop’
葉の形:円形・楕円形・ヘラ形
葉縁部:波状
葉の色:緑色・暗紫色・黒色
花の色:青紫色
草丈:約10~15cm
備考:葉表面には濡れたような光沢があり、宝石を見ているようなラグジュアリー感を感じさせます。葉の色は殆ど黒色に見える暗紫色をしており、お庭の中に重厚的な雰囲気を演出できます。
ピンクライトニング

学名:Ajuga reptans ‘pink lightning’
葉の形:円形・卵形・楕円形
葉の色:灰緑色・クリーム色
花の色:桃色
草丈:約10~15cm
備考:葉の色は全体的に明るくパステル調で、明るい灰緑色とクリーム色の2色で構成されています。そのため、明るさや柔らかさを感じさせるカラーリーフとして楽しめます。また桃色の花は、柔らかな葉色との相性も抜群によく、女性的な可愛らしい雰囲気をつくるため、可愛いをテーマにするお庭、メルヘンチックなお庭などによく合うでしょう。
バニラチップ

学名:Ajuga reptans ‘vanilla chip’
葉の形:楕円形・円形
葉の色:灰緑色・クリーム色
花の色:青色
草丈:約10~20cm
備考:葉の色は全体的に明るくパステル調で、明るい灰緑色とクリーム色の2色で構成されています。そのため、明るさや柔らかさを感じさせるカラーリーフとして楽しめます。花の色は鮮やかめの青色で男性的なカッコ良さを感じさせたり、また心を落ち着かせるような鎮静効果があったりします。
ゴールデングロウ
学名:Ajuga reptans ‘golden glow’
葉の形:ヘラ形・楕円形・円形
葉の色:灰緑色・黄色・赤橙色・赤紫色
花の色:青色
草丈:約10~15cm
備考:葉は全体的に灰色を帯びたくすんだ色合いをしているため大人っぽくシックな雰囲気があります。葉の色は緑色・黄色・赤橙色(赤紫色)で構成されており、葉の縁部分にクリーム色の覆輪、若葉が赤橙色(赤紫色)に染まります。そのため、アンティーク調のユニークなカラーリーフが楽しめる品種です。
ゴールドライム
学名:Ajuga reptans ‘gold lime’
葉の形:円形・卵形・楕円形
葉の色:黄色
花の色:桃色
草丈:約10~20cm
備考:イエローリーフが明るさや元気の良さを感じさせる品種です。また開花期には桃色の花が咲くため、女性的な可愛らしもあり、黄色・桃色の組み合わせは子供っぽい雰囲気を感じさせる品種です。
グレイレディー
学名:Ajuga reptans ‘Grey Lady’
葉の形:円形・ヘラ形
葉の色:銀色
花の色:青紫色
草丈:約10~15cm
備考:葉の表面には程よい光沢があり、葉の色はアジュガでは珍しい銀色をしています。そのため、シルバーの宝飾品をみているような高級感があり、ラグジュアリーな雰囲気のお庭などによくあいます。
ライムブルー
学名:Ajuga reptans ‘lime blue’
葉の形:楕円形・ヘラ形
葉の色:緑色・黄色・橙色・ブロンズ色
花の色:青紫色
草丈:約10~20cm
備考:葉の色は成熟度で変化しており若葉は橙色・黄色・緑色になり、低温期になると濃い緑色からブロンズの色の葉が見られる。花は青色で、苞は明るい紫色で、葉との組み合わせもあり独特な色合いが楽しめる品種です。
ピンクエルフ
学名:Ajuga reptans ‘pink elf’
葉の形:楕円形・卵形・ヘラ形
葉の色:緑色
花の色:桃色
草丈:約10~20cm
備考:花の立ち上がりがよく、開花期なると桃花をたくさん咲かせる。そのため、お庭の中に可愛らしい雰囲気をつくります。
シュガープラム
学名:Ajuga reptans ‘sugar plum’
葉の形:円形・卵形・ヘラ形
葉の色:灰緑色・白色・赤紫色
花の色:青紫色
草丈:約10~20cm
備考:葉表面には光沢があり、全体的にグレーを帯びるため、シックで大人っぽい雰囲気があり、葉の色は灰緑色・白色・赤紫色の3色で、高貴さや上品さを感じさせる品種です。
■アジュガの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■アジュガの育て方
花壇の土づくり
バイオーム
アジュガのバイオームは、温帯広葉樹林などにあります。
温帯広葉樹林は、年間を通して適度な降水があり、土壌は砂・シルト・粘土がバランスよく含まれ腐植も多い傾向にあり、団粒構造を発達している傾向がある。
※バイオームについてはこちらのページも参考にしてください。
日当り
アジュガは、日向・半日影・明るい日陰の範囲で育てることが出来ますが、西日の当たらない半日影または明るい日陰で育てる事が理想です。
日向は、夏場の強光による葉焼け、乾燥による萎れや枯れなどを引き起こしやすいため、避けた方が無難です。
日当りの分類
- 日向:直射日光が6時間以上当たる場所です。一般的に全方位に障害物がない、またはお庭の向きが南向きの場所になります。
- 半日影:直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。一般的にお庭の向きが東向きになる、西向きも半日影になるが西日が当たる環境にもなるため注意が必要です。
- 明るい日陰:直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。一般的にお庭の向きが北向き、または日差しを遮る障害物が多い環境です。
- 暗い日陰:森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
土壌の土質
- 基本的にほんのりと湿り気のある通気性が高い土壌を好みます。そのため、砂壌土・壌土あたりに植え付けてあげるとよいでしょう。
- 堆肥は、土壌の物理性・生物性などを改善する働きがあり植物の成長を促進します。そのため、土壌の色などをみて肥沃さが足りないと感じる場合は堆肥をいれましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 排水性の診断:深さ30cm程度・幅30cm程度の穴を掘り、穴の中を水で完全に満たす。一時間あたり約3~10cmの排水があれば、一般的な植物を育てるのに適した排水性になります。※それ以下またはそれ以上である場合は排水が悪い、または排水がよすぎる可能性があります。
- 排水性の改善:花壇を高くしたり、ロックガーデンを作り、植物を植える場所を周囲より高くする。また縦穴暗渠(縦穴排水)や排水溝をつくる。
- 作土層の診断:調べたい箇所の土壌に支柱を出来るだけ深くまでさします。支柱の入った部分が30cm前後あれば一般的な植物であれば、根を張るのに十分な作土層がありますが、それ以下であれば改善が必要です。また土壌を観察して石やゴミがあれば根を伸ばすのに邪魔になるため取り除いた方が良いでしょう。
- 作土層の改善:植物を植える箇所とその周囲をシャベルを使って30cm程度の深さまで掘り起こして解します。また石がある場合は土ふるいを使用して取り除きましょう。
- 土壌(土性)の性質の診断:土壌の通気性・保水性・保肥力を知るために、土壌を砂土・砂壌土・壌土・埴壌土・埴土に分類して、植物に合わせて土壌の改良をしましょう。
- 砂土:排水性と通気性が高く乾燥しやすいため、水分過剰による根腐れを引き起こしにくい。診断は、適度に湿らせた土を触った時にザラザラとした砂の粗い感触がある。手のひらや指で捏ねても全く固まらずに簡単に崩れる。
- 砂壌土:排水性と通気性が高く乾燥しやすい傾向がある、砂土と比べると、保水性と保肥力が少しあるため、乾燥気味の土壌を好む植物などに向いています。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねると、緩く固める事が出来るが崩れやすい。
- 壌土:通気性・保水性・保肥力のバランスが高いため土壌管理がしやすい。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、鉛筆程度の太さの棒状まで伸ばすことが出来る。 ただし伸ばした棒を曲げるのは難しい。
- 埴壌土:保水性・保肥力が高いため乾燥しにくい傾向がある。診断は、適度に湿らせた土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触があり、砂のザラザラも少し感じる。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、マッチ棒程度の太さまで伸ばすことが出来て、輪っかに曲げても切れにくい。
- 土壌(土性)の性質の改善:土壌の診断をしたら、植物が求める環境に合わせて土壌改良材をいれます。
- 通気性・排水性の改善:通気性・排水性の高い土壌改良材(パーライト・日向土・川砂・バーク堆肥 など)を混ぜ込む。
- 保水性の改善:保水性の高い土壌改良材(腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・黒土)を混ぜ込む。
- PHの診断:土壌のPHを調べる方法は土壌酸度計を土壌に突き刺すタイプ・リトマス紙を溶液に浸すタイプ・ペーハー測定器を溶液に浸すタイプ・アースチェック液を溶液に垂らすタイプ等があります。製品によって調べ方がことなるため、詳しい手順は製品の取り扱い説明書をご覧下さい。
- PHの改善:PHを診断後に植物の適正なPHに合わせて、土壌改良材を入れてPHの改善をおこないます。
- PHを酸性に改善:ピートモスを使用する場合はPHを1下げるために、1㎡あたり、ピートモスを約1.2kgを入れて混和します。
- PHをアルカリ性に改善:苦土石灰を使用してPH1上げるには、1㎡あたり苦土石灰を約100~200g入れて混和します。
- 肥沃さの診断:肥沃さは土壌の色によりある程度診断できます。土壌の色は成分や状態を示しており、簡易的に植物を育てるのに適しているか調べる事が出来ます。黒色の場合は腐植が多く肥沃な傾向があり、赤色・黄色・白色の場合は腐植が少なく肥沃でない傾向があります。
- 肥沃さの改善:土壌に堆肥または微生物資材を入れます。堆肥を入れる量は土の量に対して二割から三割程度にします。入れ過ぎると通気性・排水性・保水性のバランスが崩れて植物が育つのに不適な環境になりやすいため注意してください。
※詳しい土壌診断と改善方法はこちらのリンクからご覧下さい
鉢土づくり
日当り
アジュガは、日向・半日影・明るい日陰の範囲で育てることが出来ますが、西日の当たらない半日影または明るい日陰で育てる事が理想です。
培養土
培養土を購入する場合は、一般的な草花の培養土で良いでしょう。
培養土を自作する場合
- 植物の好む環境に合わせて通気性・ 排水性・保水性のバランスを考えた用土の構成にする。
- 堆肥は土壌の物理性を改善して根張りをよくするだけでなく、栄養素を含有しており、微生物の働きを促進して土質を改善したり、植物の栄養補給に寄与する働きがあったりします。そのため、腐葉土などの堆肥をしっかり入れて植物の生育を促進しましょう。
- 鉢植えを移動する場合を考えて比重の軽い用土を利用したり、植物が倒れる可能性も考えて比重の重めの用土を選んだりする。
- 水やりの頻度を考えて保水性のよい用土を利用したり、植物の呼吸や成長を考えて通気性がしっかり保てる用土を選んだりする。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土 +元肥=6:4:適量
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土 +元肥=4:2:4:適量
- 日向土(細粒・小粒)+ピートモス+くん炭 +元肥=5:4:1:適量
鉱石の土壌改良用土
- 赤玉土:赤玉土とは関東ローム層の中層にある赤土を乾燥させて、粒の大きさごとに分けた土壌改良材です。
- 特徴:赤玉土は通気性・排水性・保水性のバランスが抜群に良いことから擬似団粒構造をした土壌改良材とも呼ばれています。無菌で雑菌が繁殖しにくく、雑草の種も含まれないため挿し木用土やインドアグリーンの土としても使われる。
- 比較:鹿沼土と比べて赤玉土の方が保水性・保肥力に優れており、PHが中性に近い弱酸性のため幅広い植物で利用しやすい。赤玉土は鹿沼土よりも粒が崩れて劣化しやすいため、使い続けると微塵が出て通気性・排水性を悪化させる事がある。
- 注意点:赤玉土はリン酸を固定してしまい、植物が吸収出来る状態で無くす事があるため、リン酸の肥料を多めにやる必要がある。赤玉土の粒はやや崩れやすいため再利用出来る割合が少ない傾向があり、微塵は粘土質になり通気性・排水性を悪くする事がある。
- 用途:一般的な草花・花木・多肉・サボテン・山野草・水生植物など幅広い植物の土壌改良材として利用されます。無菌のため挿し木・種まき用土・インドアグリーンの培養土などに利用される。
- 硬質赤玉土:硬質赤玉土は赤玉土を高温で焼いて硬質化したものです。
- 比較:硬質赤玉土は赤玉土と比べて、粒が硬いため砕けて劣化しにくく、通気性・排水性が高くなっています。一方で保水性が悪くなっているため、一般的な草花で使うと土壌が乾きやすくなり水やりの頻度が増えやすいです。
- 用途:多肉植物・サボテン・山野草などに使われる事が多い。
- 鹿沼土:鹿沼土は栃木県鹿沼地方で産出される、風化した軽石の総称です。
- 特徴:鹿沼土は通気性・排水性が抜群に優れており保水性・保肥力も高いため、培養土の通気性・保水性・保肥力のバランスをとりたい時に重宝されます。PHが4~5と酸性になります。
- 比較:赤玉土と比べると鹿沼土は粒が頑丈で崩れにくいため再利用しやすく、PHは酸性に強く傾いており、保水性が劣ります。一般的な軽石と比べると鹿沼土は保水性に優れており、やや粒が脆い傾向にあります。
- 注意点:酸性度が強めなため、アルカリ土壌を好む植物を育てる場合は避けた方がよい。
- 用途:一般的な草花・花木・多肉・サボテン・山野草・水生植物など幅広い植物の土壌改良材として利用されます。特にPHが酸性のため酸性土壌を好む植物に利用される事が多いです。
- ☆硬質鹿沼土:硬質鹿沼土は従来の鹿沼土から硬質なものを選別した用土です。その名前が示すとおり、鹿沼土よりも硬く丈夫で劣化しにくい用土です。
- パーライト:パーライトは、真珠岩や黒曜石を粉砕して小さくした後に、高温で熱して中に含まれる水分を発泡させ多孔質にした資材です。
- 特徴(真珠岩系):表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れている、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 特徴(黒曜石系):表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れている、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 用途:土壌の通気性・排水性を改善する目的、真珠岩系では通気性・排水性・保水性をバランスよく改善する目的で利用されます。一般的な草花の育成などでよく利用されており、比重が軽いため培養土の軽量化などに欠かせません。
- バーミキュライト:バーミキュライトは、蛭石を高温処理して膨張させた土壌改良用土です。蛭石を膨張させた事で、薄板が層に重なりアコーディオンのような形状をしています。
- 特徴:保水性・保肥力が抜群に優れているため植物が欲しい時に水分や栄養を供給してくれる働きがあります。また何層にも重なり大きな隙間があるため通気性を改善する働きもあり、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 欠点:比重の重い用土と組み合わせると粒が破壊されて通気性が悪くなる事もあるため注意が必要です。
- 用途:土壌の保水性・保肥力を改善するのに利用されます。一般的な草花の育成などでよく利用されており、比重が軽いため培養土の軽量化などでも利用されます。
- 日向土(ボラ土):日向土は別名でボラ土とも呼ばれる、宮崎県南部で産出される軽石です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている、比重は約0.6とバランスがよい。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくいため再利用しやすく、PHが殆ど中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。草地・岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、一般的な草花から多肉・サボテン・山野草などの育成でも利用されます。す。
- 桐生砂:桐生砂とは群馬県桐生市近辺で産出されるやや風化の進んだ赤褐色の火山礫です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくいため再利用しやすく、PHがやや酸性に傾く中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉・サボテン・山野草・東洋ラン・盆栽等の育成でよく利用されます。
- 軽石:軽石は溶岩が急冷されガスが吹き出す事で、多孔質で脆く軽くなった火山礫です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている、比重は約0.4~0.6とバランスがよい。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくい、PHが殆ど中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉植物・サボテン・東洋ラン・盆栽・山野草などの育成でよく利用されます。
- 川砂:川砂は岩石(花崗岩・石英・長石等)が風化して生じる灰白色をした砂で、採られる場所により富士川砂・矢作砂などと呼ばれたりもしています。
- 特徴:粒子が大きく通気性・排水性が優れており、保水性と保肥力が殆どない。比重が約2.5~2.6と大きく安定感があるため植物をしっかりと支える事が出来る。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉・サボテン・山野草・盆栽等の育成でよく利用されます。
- ゼオライト:ゼオライトは沸石とも呼ばれる鉱物の一種です。
- 特徴:水質浄化・脱臭効果・高い保肥力などにあります。そのため、根腐れ防止や肥料の流失や肥効の継続に効果を発揮します。一方で、入れすぎると肥料が効きにくくなるなどのデメリットがあるため、土壌や培養土に5%程度混ぜて使われる事が多いです。
有機物の土壌改良用土
- 腐葉土:腐葉土は広葉樹の落ち葉を腐熟させた改良用土です。
- 腐葉土を選ぶ基準:腐葉土は完熟していて湿り気のある物を選びましょう。完熟していると、見た目が黒っぽくなり、葉の断片が小さくなっています。逆に油脂成分の多い針葉樹の葉が入っていたり、未熟な茶色の葉が混じっていたり、断片が大きく乾燥していたりする腐葉土は、植物の根を傷める原因にもなるため避けた方が良いでしょう。
- 腐葉土の特徴:土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなり根の成長を助ける。土壌の通気性・保水性・保肥力を高めるため植物が育ちやすい環境となる。腐葉土は微量要素を含んでいるため植物が栄養を補給して健康に成長する助けとなり、また微生物の働きも活性化するため土壌が肥沃になる。PHが中性のため扱いやすい。
- 用途:土壌の保水性・保肥力・通気性を改善したり、微生物を活性化して土壌を肥沃にしたりする働きがあるため、多くの植物を育てる際の改良用土として利用されます。
- ピートモス:ピートモス は水苔類やヨシ・スゲ等の植物が堆積して腐植し泥炭化した用土です。
- 特徴:腐葉土と比べて養分を殆ど含んでいないため、微生物を活性化する力が弱く無菌で清潔感がある。土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなり根の成長を助ける。土壌の保水力を高める効果が高く、通気性・保肥力も改善する。PHは基本的に強い酸性になる。
- 注意点:PHが3~4の強い酸性のため、一般的な植物を育てる際は調整済のピートモスを使用するか、アルカリ性の土壌改良材を入れて使用した方がよいでしょう。
- 用途:土壌の膨軟性を高めて、保水性・保肥力・通気性を改善するのに利用されたり、PHを酸性に調節する目的で利用されたり、無菌で雑菌が繁殖しにくいためインドアグリーンの植物の改良用土として利用されたり、挿し木や種まき用の培土として利用されたり、多くの植物を育てる際の改良用土として利用されたりしています。
- バーク堆肥:バーク堆肥は、樹木の樹皮を発酵させて作られた土壌改良材または肥料です。
- 選ぶ基準:バーク堆肥は見た目が黒っぽく、断片が小さくなって、しっかりと発酵しているものを選びましょう。発酵が未熟なものは、株元にマルチして使用した方がよいでしょう。
- 特徴:バーク堆肥は繊維が多く土壌の膨軟性を高める効果が非常に高い、そのため空気の通りが良くなり根の成長を助けます。また土壌の保水性・保肥力を改善する効果も高めです。微量要素を多数含んでいるため、植物が栄養を補給して健康に成長する助けとなり、また微生物の働きも活性化するため土壌が肥沃になる。C/N比が高くリグニンを含む難分解性有機物が含まれているため完全な分解まで時間がかかる傾向があり膨軟効果が長く続く。PHは弱酸性から中性です。
- 注意点:C/N比が高いためバーク堆肥を大量に土壌に入れると分解時に微生物が窒素を余計に使い窒素飢餓を引き起こす事がある、そのためバーク堆肥の入れ過ぎには注意です。リグニンが発芽抑制・生育障害等を引き起こす原因になる事があります。
- 用途:土壌の膨軟性を長期間に渡り高めて、保水性・保肥力・通気性を改善する目的、微生物を活性化して土壌を肥沃にしたりする目的で、花壇の土壌改良材として利用されたり、またコンテナ栽培の改良用土として利用されたりしています。
- 牛糞堆肥:牛糞堆肥は、牛糞を主原料にして、籾殻・藁・オガクズなどを加えて、微生物の力で発酵さて作られた土壌改良材または肥料です。
- 選ぶ基準:牛糞堆肥は見た目が黒っぽく、悪臭がない、しっかりと発酵しているものを選びましょう。
- 特徴:牛糞堆肥には少量ですが窒素・リン・カリの肥料成分を含んでおり、また中量要素や微量要素の養分も含まれているため、植物が栄養を補給して健康に成長する助けとなり、また微生物の働きも活性化するため土壌に団粒構造を作り肥沃な土壌を作り出す助けとなります。また土に混ぜるだけでも通気性・保水性・保肥力を高める効果があり植物が育ちやすい環境となります。
- 注意:牛糞堆肥は塩分濃度が高めで、分解も早いため、土量に制限のあるコンテナ栽培(プランター)ではあまり利用されません。
- 用途:培養土の中にひと握りほどの少量の牛糞を入れて肥沃さを高められることがある。土壌の保水性・保肥力・通気性を改善する目的、土の団粒化や土壌の肥沃化を促す目的で土壌改良で使用される事が多いです。
- べラボン:べラボンはヤシの実を特殊加工して作られた園芸資材です。
- 特徴:非常に軽く空気を多く含んでいて、水を含んだ時の膨張と乾燥した時の収縮比率が高いため、培養土などに混ぜ込むと通気性が大きく改善して根張りがよくなります。通気性はもちろん保水性・保肥力も高いため優れた土壌改善効果があり、単体でも植物を育てる事が出来る。
- 用途:土壌の膨軟性・通気性・保水性・保肥力を改善する目的で使用することができます。培養土としてべラボン単体で一般的な植物を育てる事ができます。非常に軽量なため吊り鉢やハンギングバスケットなどの培養土にもおすすめです。樹木に着生する洋ランなどの植物の培養土にも利用されます。
- くん炭:くん炭は、もみ殻を炭化させたものです。
- 特徴:通気性と排水性が抜群によいため根腐れ防止効果があります。菌根菌などの有用微生物を活性化させる効果があるため、植物が菌根菌と共生して病気に強くなったり水分・栄養を補給しやすくなる事がある。植物の成長に必要とされるミネラルを含有していて、またケイ酸が50%近く含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなる傾向がある。PH8前後の高いアルカリ性を示す。
- 用途:根腐れ防止・酸性土壌の改善などのために土壌に10%程度混ぜて使われる事が多いです。
- 木炭(竹炭):木炭(竹炭)は木材または竹材を材料にして低酸素状態で高温に加熱して作られる炭です。
- 特徴:通気性と排水性が抜群によいため根腐れ防止効果があります。菌根菌などの有用微生物を活性化させる効果があるため、植物が菌根菌と共生して病気に強くなったり水分・栄養を補給しやすくなる事がある。植物の成長に必要とされるミネラルを含有していて、またケイ酸が50%近く含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなる傾向がある。PHが8~10と高いアルカリ性を示す。
- 用途:根腐れ防止・酸性土壌の改善などのために土壌に10%程度混ぜて使われる事が多いです。
水やりの仕方
アジュガは、ある程度の乾燥にも耐えますが、基本的に土壌にやや湿り気のある状態を好みます。
ただし、夏場などの乾燥しやすい季節、雨が長く降らない時、鉢植えで育てている場合などには、水やりが必要になることがあります。水やりのタイミングなどは下記を参考にして下さい。
注意する事は、極端に過湿状態にしてしまうことです。過湿が続くと病原菌が増えて株が腐敗する原因を作ったり、根の呼吸を邪魔して根腐れを引き起こす原因になったりします。そのため、水やりする頻度などには注意が必要となります。
水やりのタイミング
水やりの頻度は季節・日当り・土壌の土質・排水性などの環境に大きく左右されます。
一般的に半日影・明るい日陰で管理される事が多いため、水やりの頻度は少ない傾向にありますが、土壌の表面が乾燥したタイミングで水を与えてあげるとよいでしょう。
また冬の期間は生育が緩慢になるため、植物は水をそれほど必要としません。そのため、乾かし気味に管理してあげます。
土壌の乾燥の確認方法
- 土壌表面の乾燥:土壌の表面の乾燥とは、土壌の最も上の部分の表面が乾燥している事です。土壌表面の乾燥の確認方法には目視・触感・専用の道具があります。
- 目視で確認:土は濡れているなら色が濃くなったり黒っぽくなったりしていて、乾燥すると色が白っぽくなります。
- 触感で確認:土の表面を指で触ってみてます。土は濡れていると湿り気があり、乾燥しているとサラサラとしています。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
- 土壌の表層の乾燥:土壌の表層の定義は様々ありますが、ここでは土壌の表面より5cm以下にある事にして、また土壌の表層の乾燥とは土壌の表面から5cm以下が乾燥していることになります。
- 目視で確認:透明な植木鉢を使用して植物を育てます。透明で土の色の変化が分かるため、土表面から5cm以下の土の色が白っぽくなってきたら水やりを行います。
- 重量で確認:鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、土が乾燥した時の軽さを覚えておいて土の乾きを判断します。
- 道具で確認:割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串の色と湿り気を見て乾燥具合を確認します。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
肥料の与え方
アジュガは、土壌に十分な肥沃さがあれば基本的に肥料は不要です。
早春に一度だけ株の周りに堆肥を入れて上げたり、有機肥料や緩効性肥料を入れて上げるとよいでしょう。
堆肥の与え方
- 堆肥を入れる時期:植え付け時、または冬から早春に堆肥を入れます。
- 堆肥の入れ方:堆肥の入れ方は地植えと鉢植えでかわります。
- 地植え:植付けや株分けする時などに土壌改良を行い堆肥をいれて混和する。または株の周囲に堆肥を盛ったり、株の周囲に穴を掘り堆肥を入れます。
- 鉢植え:植え替え時に堆肥がしっかり入った新しい培養土を使う。または古い土に二割から五割ほど新しい土を混ぜて再利用する。
肥料の与え方
- 肥料を与える時期:晩冬から早春
- 肥料の選び方:緩効性肥料
- 肥料の与え方:緩効性肥料を与える場合は、規定された分量を規定された場所に与えます。基本的には株から少し離れた場所に根があるため、肥料は株から少し離れた場所に与えるようにしましょう。
剪定のやり方
アジュガは剪定せずに育てる事も出来ますが、開花後に剪定して栄養成長(茎・葉)を促したり、成長範囲を制御する目的で剪定がされます。
剪定のやり方
- 剪定の時期:開花後と生育期間中
- 開花後の剪定:花を放置すると種の生産にエネルギーが使われて株が弱るため、花をある程度に楽しんだら、花茎の根元から花穂を剪定して取り除きます。
- 生育期間中の剪定:株を観察して決められた範囲から逸脱している匍匐茎を探します。逸脱している匍匐茎は剪定して取り除き、定着している株は掘り起こして株分けするか取り除きましょう。
夏越しする方法
Heat zone:9 (120~150日)
アジュガは、 Heat zoneの分類では9に分類されており、真夏日120~150日に耐えられるとされている植物です。そのため、基本的には暑さに強い植物となります。
ただし、多湿・乾燥は苦手にしています。ジメジメとした環境で病気にかかり株が枯れたり、乾燥で株が萎れ枯れてしまう事があるため、多湿と乾燥には注意して夏越しする必要があるでしょう。
夏越しで重要なポイント
- 多湿・過湿の改善:空気中・土壌中の湿度が高い状態です。原因は様々で、壁に囲まれて空気の流れや太陽光が遮られている場所、雑草などで太陽光が遮られている場所、雨水が貯まりやすい場所、土壌の土質が悪い場所などでおきやすいです。多湿・過湿の改善の方法は幾つかあるため下記を参考にして下さい。
- 植物を移動:植物と育てる場所の相性が悪い場合は、植物を相性の良い場所に移動しましょう。
- 雑草の除去:雑草は風の流れや太陽光を遮り、育てている植物の成長を妨げる原因になると同時に、多湿を生み出す原因にもなります。多様性の一部ではありますが、見た目にも良くないことが多いため定期的に抜きましょう。
- 排水性の改善:雨水などが周囲から集まりやすい環境にあったり、硬盤があったりすると排水が上手くいかない場合があります。対策として排水溝を作ったり、縦穴暗渠(縦穴排水)をつくり雨水が外に流れる仕組みをつくりましょう。
- 花壇を高くする:植物を植える環境を周囲よりも高くして排水性を改善する事も出来ます。花壇をレイズベットにしたり、岩を並べてロックガーデンなどにしたりして、植物を育てるのもよいでしょう。
- 雨避けをつくる:植物の上に雨が当たらないように雨避けを張り、雨から植物を守る方法があります。雨避けの方法は様々ですが、雨避けの製品もあるため探してみるのもよいでしょう。雨避けは病気予防、多湿・過湿の改善にもなります。
- 土壌の改善:土壌は土質により乾燥のしやすさが変わります。植物の植え付け時や植え替え時に、植物に合わせた土壌の改善をしましょう。詳しくは花壇土からご覧下さい。
- 乾燥の改善:乾燥は水分が不足した状態や湿度が低い状態になることです。植物が乾燥して萎れやすいと感じる場合は、育てている環境や土壌の状態が悪い場合があります。乾燥対策は幾つかあるため下記を参考にして下さい。
- 灌水をする:植物と土壌の状態を見ながら、適切に水やりを行いましょう。
- 土壌の改善:土壌は土質により乾燥のしやすさが変わります。植物の植え付け時や植え替え時に、植物に合わせた土壌の改善をしましょう。詳しくは花壇土からご覧下さい。
- 日差しを避ける:強い日差しの当たらない場所で植物を管理します。植え付け時に日差しの当たる場所を避けたり、夏の期間だけ鉢植えを軒下に移動したりして対策するとよいでしょう。
- 日除けをつくる:植物と太陽の間に遮光ネットを張って強光を遮る方法があります。遮光ネットは雨避けにもなるため病気予防などにもおすすめです。
- マルチング:地面の表面をバークチップや藁などのマルチング資材で覆います。急激な地温の上昇を防ぎ、高温による蒸発、泥はねからの病気の感染なども防いでくれます。
- 切り戻し:植物の葉の量が多いと、蒸散量が増えて乾燥しやすくなったり、風や光の通りが悪くなり病害虫の発生の原因になったりすることがあります。そのため、必要に応じて剪定を行い株をコンパクトにするとよいでしょう。
挿し木や株分けで増やす
アジュガは挿し木や株分けによって増やす事ができます。
挿し木の方法
- 挿し木時期
- 挿し木する時期は発根率の高い晩春から夏頃が適します。
- 培養土を準備します
- 挿し穂用の培養土には切り口が腐敗して吸水を阻害しないように、無菌のものを利用します。一般的にはバーミキュライト・赤玉土・パーライト・ピートモスなどが利用されていますが、専用の培養土もあるため近くのホームセンターで探すのも良いでしょう。
- 培養土を容器に入れて事前に水をかけて湿らせておきます。
- 挿し穂を採取する
- 挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットして利用しましょう。また花芽分化が始まり生殖成長をしている茎は、発根率が極端に下がるため挿し穂に使うのは避けた方がよいでしょう。
- 挿し穂を整形する
- 挿し穂の長さを5~7cm程度にわけて、挿し穂の上部の葉を残して、下部の葉を取り除きます。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くしておきましょう。
- 培養土に挿し穂を挿す
- 挿し穂を挿す場所を決めて、培養土の中に、割り箸等を利用して、事前に穴を空けておきます。
- 挿し穂の切り口を下向きにして、培養土の中に挿し穂を入れましょう。通常は挿し穂の1/3程をいれます。
- 管理
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
株分けの方法
- 時期:一般的に早春または秋に行います。
- 観察:植物を観察して株分け出来そうな離れた株があるか確認します。
- 掘りあげ:株と株が離れている場合は個別の株をシャベルなどを利用して掘りあげます。株と株が近い場合は2つの株をまとめて掘りあげます。
- 観察:株から土を軽く落として不定根と芽(茎・葉)のある場所を探します。
- 分割:匍匐茎に不定根を付けて、刃物を使い株を2個に分割します。
- 定植:株を分けたら、根が乾く前に植えたい箇所に直ぐに植え付けます。
播種で増やす
アジュガの種蒔の方法
- 播種時期:3月~5月・9月~10月
- 発芽適温:約15度
- 発芽日数:約21日~
- 備考:
種まき手順
- 種まきの時期:春または秋
- 培養土の準備:ピートバンや種まき専用の培養土などを準備しておくと失敗が減ります。花壇の土などに直接撒くことも可能です。
- 種の撒き方:種は重ならないように、すじまき・点まきします。種を指で軽く押し込んで鎮圧※1して、土を数mm程度うすく被せます。
- 種まき後の管理
- 種が乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理します。本葉がでたら移植して育てましょう。
※鎮圧は土と種の接着を高め水分の吸収をよくします。