
- 原産:インド/ミャンマー
- 科:ツリフネソウ(Balsaminaceae)
- 属:インパチェンス/ツリフネソウ(Impatiens)
- 種:ホウセンカ(Impatiens balsamina)
- 別名:インパチェンス・バルサム/バルサム(balsam)/ガーデン・バルサム(garden balsam)/ローズバルサム(rose balsam)/スポッテッド・スナップウィード(spotted snapweed)/タッチミーノット(touch-me-not)
- 品種:カメリア咲き(Impatiens balsamina cv.)
- 開花時期:6月~9月
- 花の色:赤色・桃色・白色
- 葉の色:緑色
- 生活形:多年草
- 草丈:約60cm
- 誕生花:8月27日/9月8日/9月28日
- 花言葉:短気/燃えるような愛/私に触れないで
- 用途:背が高い花/景観植物/種から育てる植物
- 購入方法:ホウセンカ(カメリア咲き)を楽天で購入
■ホウセンカ(カメリア咲き)の特徴
- 学名:Impatiens balsamina cv.
- 開花時期:6月~9月
- 花の色:赤色・桃色・白色
- 葉の色:緑色
- 草丈:約60cm
- 備考:花のサイズは4cm程度で、椿に似た花が茎に沿って連なるように咲きます。
- 実生系:種から栽培できるため、大量に苗を揃えやすい。そのため、花壇の広範を埋めたい時、寄せ植えや花壇の縁取りなど様々な用途に利用したい時などにおすすめです
■ホウセンカとは!?

ホウセンカ(学名: Impatiens balsamina)は、別名で「インパチェンス・バルサム」「バルサム(balsam)」「ガーデン・バルサム(garden balsam)」「ローズバルサム(rose balsam)」「スポッテッド・スナップウィード(spotted snapweed)」「タッチミーノット(touch-me-not)」とも呼ばれるツリフネソウ科インパチェンス属(ツリフネソウ属)に分類される種の一年草です。
ホウセンカの原産地はインド、ミャンマーで、自生地は熱帯平地の湿潤な草原、山地の林縁等です。
■ホウセンカの語源(由来)

- Impatiensの語源:ラテン語の接頭辞で「なし」「ない」を意味する「im」と、ラテン語で「苦しむ」「我慢する」を意味する「patior」の組み合わせで「我慢出来ない」ことを意味しています。これは、種が熟すと鞘が破裂して種を飛ばす様子や、鞘を触ると破裂して種が散布される様子に由来しています。
- balsaminaの語源:古代ギリシア語で「バルサムの木」を意味する「βάλσαμον(bálsamon)」に由来します。これは、恐らく本種の薬効がバルサムと似ていると考えられていたことに由来します。
■ホウセンカの特徴(魅力)

- 形態:生育型は直立型です。茎は主軸が明瞭で直立で、疎らに分枝が斜上に伸びます。茎は緑色・淡緑色・淡赤色・赤紫色で、質感は多肉質で表面は滑らかで若い茎は疎らに毛が生えることもあります。葉は長楕円形・狭披針形、縁部分に先端の鋭い鋸歯があり、色は緑色です。花序は腋生に1~3個つき、目立つ距(萼片)と5枚の花弁が漏斗状に開く花を咲かせます。
- ライフサイクル:春は種子から発芽し、茎葉を伸長させます。夏も生育が続きますが極端な乾燥で弱る場合があり、早ければ初夏頃から開花が始まります。秋も発芽の遅かった地域では開花が続いており、また結実も見られます。冬は低温で種を残し他は枯れる一年草です。
- 比較:近縁種のインパチェンス(Impatiens walleriana)等と違い、本種は生育型が直立型なため、整然と真っ直ぐ伸びる草姿を形成します。花も平開せずに漏斗状または皿状になる所も特徴です。比較的夏の厚さと強光に耐性があるため、日向でも栽培可能です。また一年草のため、冬になると必ず枯れます。
- 花の魅力:本種の花の魅力は、花が垂直に伸びる茎に沿うように連なり咲く洗練された見た目となり、またこの花は直径が約2.5~5cmと大きく、密に咲くため、豪華な花姿となります。さらに花の色も赤色・桃色・橙色・紫色・白色と多彩なため、お庭の雰囲気に合わせ選べる所も魅力です。例えば、桃色の花色を選べば女性的な可愛らしさをお庭に演出することができたり、紫色の花色を選べば高貴な雰囲気を演出することができるためエレガントなお庭によく調和するでしょう。
- 花後の実:花後に出来る袋状の実は、触るとパチンと弾けて種を飛ばすため、別名で「タッチミーノット(touch-me-not)」と呼ばれており、その性質から子供が触って遊ぶことも多いです。
- 花壇に立体感:本種の生育型は「直立型」で、高さ約15~75cmに茎を直立に伸ばして花を咲かせます。そのため、花壇に植えると高さを出すことができます。また生育型のことなる分枝型や匍匐型の植物を選ぶと奥行きと立体感が出てリズム感のある寄せ植えを作ることが出来るでしょう。
- 苗の増殖:本種は、種子から簡単に苗を増やすことができます。そのため、花壇の縁取りとして利用したり、広い面積の花壇の中にイラストや模様を描くように苗を植えて毛氈花壇を作ってみたり、余った苗で寄せ植えを作ったり、手軽に挑戦しやすい点が魅力です。
■ホウセンカの生活形と形態
●生活形・茎の形態

- 生活形:一年草
- ライフサイクル:春は種子から発芽し、茎葉を伸長させます。夏も生育が続きますが極端な乾燥で弱る場合があり、早ければ初夏頃から開花が始まります。秋も発芽の遅かった地域では開花が続いており、また結実も見られます。冬は低温で種を残し他は枯れます。
- 草丈:約15~75cm
- 生育型:直立型です。茎は主軸が明瞭で直立で、疎らに分枝が斜上に伸びます。
- 茎の質感:多肉質で艶やかな光沢があります。
- 茎の毛:若い時は疎らに短毛が生えることがありますが、基本的に無毛です。
- 茎の色:緑色・淡緑色・淡赤色・赤紫色
- 備考:茎は水分と養分の貯蔵庫となります。
●葉の形態

- 葉序:互生葉序(螺旋葉序)
- 葉柄:有柄で、長さは短く、腺体があります。
- 葉身の長さ:約4~12cm
- 葉身の幅:約1~3cm
- 葉身の概形:長楕円形・狭披針形
- 葉先:鋭尖形
- 葉縁:鋸歯があり先端は鋭いです。
- 葉の毛:無毛または疎らに毛が生えます。
- 葉の色:緑色
●花の形態

- 花序:腋生に1~3個の花がつきます。
- 花:花托・萼・花冠・雄蕊・雌蕊で構成されています。
- 花托:萼・花冠・雄蕊・雌蕊を支えています。
- 萼:萼片は5枚ありますが、2枚の萼片は退化し極小さく目立たないため3枚に見えます。3枚の萼片は側面に2枚と下側(後方)に1枚あり、特に下側の萼片は袋状になり、距を形成するため目立ちます。
- 花冠:花冠の直径は約2.5~5cm、花弁は5枚で漏斗状になります。花弁は上弁に1枚、側弁に4枚あり、側弁は2枚ずつ基部で合着します。花弁の形は倒卵形・広倒卵形・広楕円形・円形、花弁の色は赤色・桃色・橙色・紫色・白色です。
- 雄蕊:5本、葯は合着しフード状になります。
- 雌蕊:子房上位、花柱が無し、柱頭は5個です。
●果実・種子の形態
- 果実の分類:蒴果です。心皮が5枚からなる多心皮性子房で、果実が成熟すると数室に裂開して種子が露出します。
※植物の形態についてはこちらのページも参考にしてください。
■ホウセンカの園芸品種を紹介
●カメリア咲き

学名:Impatiens balsamina cv.
開花時期:6月~9月
花の色:赤色・桃色・白色
葉の色:緑色
草丈:約60cm
備考:花のサイズは4cm程度で、椿に似た花が茎に沿って連なるように咲きます。
実生系:種から栽培できるため、大量に苗を揃えやすい。そのため、花壇の広範を埋めたい時、寄せ植えや花壇の縁取りなど様々な用途に利用したい時などにおすすめです。
●椿咲ホウセンカ
学名:Impatiens balsamina cv.
開花時期:6月~9月
花の色:赤色・桃色・白色
葉の色:緑色
草丈:約60~90cm
備考:花のサイズは4cm程度で、椿に似た花が茎に沿って連なるように咲きます。
実生系:種から栽培できるため、大量に苗を揃えやすい。そのため、花壇の広範を埋めたい時、寄せ植えや花壇の縁取りなど様々な用途に利用したい時などにおすすめです。
■インパチェンス属(ツリフネソウ属)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■ホウセンカの育て方
花壇の土づくり
●バイオーム
- 主なバイオーム:モンスーン林・亜熱帯湿林・温帯草原など
- 原産地:インド、ミャンマー
- 自生地:熱帯平地の湿潤な草原、山地の林縁等
- 気候:熱帯モンスーン気候(Am)の気候帯等で見られます。 熱帯の気温は年間を通して18度以上ですが、山地に自生してる場合は、それ以下の気温になることもあります。降水量は基本的に多雨ですが短い乾季があります。
- 日照:湿潤な場所では日向にも自生しますが、基本的に半日陰や明るい日陰を好みます。
- 土壌:主にアクリソル(Acrisol)・アリソル(Alisol)・ニチソル(Nitisol)・フェラルソル(Ferralsols)・リキシソル(Lixisols)などが分布します。
※バイオームについてはこちらのページも参考にしてください。
●日照条件
ホウセンカは、日向から半日陰の範囲で育てることが出来ます。基本的に日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせますが、夏場の暑さが厳しい地域では、西日が暑さ・強光・乾燥のストレスを増大させて、生育を悪くする可能性があるため、西日の当たらない半日陰で育てるのが理想です。
日照条件の分類(参考)
- 日向:直射日光が一日を通して6時間以上当たる場所です。一般的に全方位に障害物がない、またはお庭の向きが南向きの場所になります。
- 半日陰:直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。一般的には、午前中のみ日が当たり、午後から日陰になる場所となります。そのため、お庭の向きは東向き、または木漏れ日がはいるような場所です。
- 明るい日陰:直射日光が二時間程度までしか当たらないか、殆ど当たらずに間接光だけで明るい場所です。一般的にお庭の向きが北向き、または建物の影など日差しを遮る障害物が多い環境です。
- 暗い日陰:森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
●土壌の土質
- 土質:基本的に通気性と排水性が十分であれば幅広い土壌に適応しますが、特に砂壌土や壌土で栽培するのが理想です。土壌が砂質で極端に水捌けが良いと乾燥が早まって萎れたり葉が落ちやすくなったり、栄養が極端に少ない土壌では生育が悪くなることがあります。また粘土質で硬い土壌は根張りが悪くなり、ジメジメとした過湿が続く土壌は根腐れを引き起こす可能性があるため避けた方が良いでしょう。
- 肥沃さ:適度に肥沃な土壌を好みます。そのため、土壌の状態を見ながら堆肥(腐葉土など)を用土全体の2割を目安に混ぜ込むとよいでしょう。堆肥を入れることで土壌の通気性・排水性・保水性が改善され、根の活着を高め根張りをよくしたり、堆肥に含有する有機物が微生物の働きを促進して土質を改善したり、さらに植物の栄養補給にも寄与します。
- pH:pHは5.5~6.5の弱酸性を好みます。土壌のpHを測定して適正範囲外にある場合は土壌改良材などを用いてpHを調整しましょう。pHが適正範囲から極端に外れた土壌では微量要素などの栄養を上手く吸収出来ずに生育不良になる場合があります。
- 元肥:本種は栄養がしっかり含まれる土壌を好みます。そのため、植え付け前に緩効性肥料の元肥を全面施肥で混和しておきましょう。
- 植え付け:苗は浅植え・深植えせずに、標準植えします。標準植えは、根鉢の肩の部分と地面を水平に合わせて、植物の根っこが完全に土に覆われるように植え付けます。
土壌診断と改善の行い方(参考)
- 排水性の診断:深さ30cm程度・幅30cm程度の穴を掘り、穴の中を水で完全に満たす。一時間あたり約3~10cmの排水があれば、一般的な植物を育てるのに適した排水性になります。※それ以下またはそれ以上である場合は排水が悪い、または排水がよすぎる可能性があります。
- 排水性の改善:花壇を高くしたり、ロックガーデンを作り、植物を植える場所を周囲より高くする。また縦穴暗渠(縦穴排水)や排水溝をつくる。
- 作土層の診断:調べたい箇所の土壌に支柱を出来るだけ深くまでさします。支柱の入った部分が30cm前後あれば一般的な植物であれば、根を張るのに十分な作土層がありますが、それ以下であれば改善が必要です。また土壌を観察して石やゴミがあれば根を伸ばすのに邪魔になるため取り除いた方が良いでしょう。
- 作土層の改善:植物を植える箇所とその周囲をシャベルを使って30cm程度の深さまで掘り起こして解します。また石がある場合は土ふるいを使用して取り除きましょう。
- 土壌(土性)の性質の診断:土壌の通気性・保水性・保肥力を知るために、土壌を砂土・砂壌土・壌土・埴壌土・埴土に分類して、植物に合わせて土壌の改良をしましょう。
- 砂土:排水性と通気性が高く乾燥しやすいため、水分過剰による根腐れを引き起こしにくい。診断は、適度に湿らせた土を触った時にザラザラとした砂の粗い感触がある。手のひらや指で捏ねても全く固まらずに簡単に崩れる。
- 砂壌土:排水性と通気性が高く乾燥しやすい傾向がある、砂土と比べると、保水性と保肥力が少しあるため、乾燥気味の土壌を好む植物などに向いています。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねると、緩く固める事が出来るが崩れやすい。
- 壌土:通気性・保水性・保肥力のバランスが高いため土壌管理がしやすい。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、鉛筆程度の太さの棒状まで伸ばすことが出来る。 ただし伸ばした棒を曲げるのは難しい。
- 埴壌土:保水性・保肥力が高いため乾燥しにくい傾向がある。診断は、適度に湿らせた土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触があり、砂のザラザラも少し感じる。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、マッチ棒程度の太さまで伸ばすことが出来て、輪っかに曲げても切れにくい。
- 土壌(土性)の性質の改善:土壌の診断をしたら、植物が求める環境に合わせて土壌改良材をいれます。
- 通気性・排水性の改善:通気性・排水性の高い土壌改良材(パーライト・日向土・川砂・バーク堆肥 など)を混ぜ込む。
- 保水性の改善:保水性の高い土壌改良材(腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・黒土)を混ぜ込む。
- PHの診断:土壌のPHを調べる方法は土壌酸度計を土壌に突き刺すタイプ・リトマス紙を溶液に浸すタイプ・ペーハー測定器を溶液に浸すタイプ・アースチェック液を溶液に垂らすタイプ等があります。製品によって調べ方がことなるため、詳しい手順は製品の取り扱い説明書をご覧下さい。
- PHの改善:PHを診断後に植物の適正なPHに合わせて、土壌改良材を入れてPHの改善をおこないます。
- PHを酸性に改善:ピートモスを使用する場合はPHを1下げるために、1㎡あたり、ピートモスを約1.2kgを入れて混和します。
- PHをアルカリ性に改善:苦土石灰を使用してPH1上げるには、1㎡あたり苦土石灰を約100~200g入れて混和します。
- 肥沃さの診断:肥沃さは土壌の色によりある程度診断できます。土壌の色は成分や状態を示しており、簡易的に植物を育てるのに適しているか調べる事が出来ます。黒色の場合は腐植が多く肥沃な傾向があり、赤色・黄色・白色の場合は腐植が少なく肥沃でない傾向があります。
- 肥沃さの改善:土壌に堆肥または微生物資材を入れます。堆肥を入れる量は土の量に対して二割から三割程度にします。入れ過ぎると通気性・排水性・保水性のバランスが崩れて植物が育つのに不適な環境になりやすいため注意してください。
※詳しい土壌診断と改善方法はこちらのリンクからご覧下さい
鉢土づくり
●日照条件
ホウセンカは、日向から半日陰の範囲で育てることが出来ます。基本的に日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせますが、夏場の暑さが厳しい地域では、西日が暑さ・強光・乾燥のストレスを増大させて、生育を悪くする可能性があるため、西日の当たらない半日陰で育てるのが理想です。
●培養土
ホウセンカの培養土を購入する場合は、一般的な草花の培養土で良いでしょう。
培養土を自作する場合
- 培養土の特性:自生地が熱帯の湿潤な草原や林縁にあり、基本的に湿潤な環境です。土壌は基本的に通気性・排水性が高いものを好みますが、湿潤を維持するために、保水性も高める必要があります。またある程度の肥沃さがある方が成長がよくなります。また本種は弱酸性(pH5.5~6.5)の土壌を好むため、pHの値にも注意しながら培養土を作成しましょう。
- 土壌改良材(無機質):通気性・排水性・保水性を改善する目的で、赤玉土や日向土などの土壌改良材を6割~7割を目安に配合します。土壌改良材の土粒は小粒・細粒を利用します。大きすぎる土粒を使うと、培養土の中に大きな空隙が出来て根の活着が悪くなり、保水性も悪くなり植物の生育が悪くなる原因となるため避けてください。
- 土壌改良材(有機質):腐葉土などの堆肥を全体の3割~4割を目安に培養土の中に配合すると、土壌の物理性・化学性・生物性を改善して、根の活着を高めて根張りをよくしたり、栄養素を含有しており、微生物の働きを促進して土質を改善したり、植物の栄養補給に寄与する働きがあったりします。
- 元肥:本種は栄養がしっかり含まれる土壌を好みます。そのため、植え付け前に緩効性肥料の元肥を培養土に混和しておきましょう。
培養土の配合例
- 基本の配合:赤玉土(小粒)6割+腐葉土4割+元肥適量
- 排水性の高い配合:赤玉土(小粒)4割+パーライト2割+腐葉土4割+元肥適量
- 培養土が長持ちする配合:日向土(細粒・小粒)5割+ピートモス(酸度調整済)3割+バーミキュライト2割+元肥適量
水やりの仕方
ホウセンカは、自生地が熱帯平地の湿潤な草原、山地の林縁などにあり、基本的に一定の湿り気がある環境を好みます。ただし過湿が続くと病原菌が増えて株が腐敗する原因となったり、根の呼吸を妨げて根腐れを引き起こす原因になったりします。そのため、水やりの頻度には十分な注意が必要です。
●栽培環境
- 地植え:半日影や明るい日陰などの環境では降雨に任せて育てることが出来ます。ただし、夏の季節は高温や強光で乾燥しやすいため水切れしやすく、また雨が降らず土壌が乾燥していたり、土壌が砂質で乾燥しやすい状態にあったり、日向などの乾燥しやすい場所で育てたりしている場合は水やりが必要です。
- 鉢植え:地植えと比べて、土の容量が限られるため乾燥がかなり早いです。そのため、定期的な水やりが必要となります。
●水やりの方法
- 春の水やり:株は生育旺盛で、多くの水を必要とします。そのため、土壌の表面が乾燥したタイミングで水をたっぷり与え、土中の空気も入れ替えます。
- 夏の水やり:この時期は、特に乾燥しやすいため、水やりの頻度が多くなる傾向があります。朝の涼しい時間帯に土壌の表面が乾燥したタイミングで水をたっぷり与えることが基本ですが、夏場は乾燥が早く、水切れして株が弱りやすいため、土壌や株の状態を見ながら、必要に応じて夕方にも水を与えましょう。ただし、真昼の高温時に水やりを行うと、土の中で水がお湯になり根を傷めることがあるため避けてください。
- 秋の水やり:生育がやや緩慢になりますが、生育期間中です。土壌の表面が乾燥したタイミングで水をたっぷり与え、土中の空気も入れ替えます。
- 冬の水やり:生育が緩慢になる季節で、植物は水をそれほど必要としません。土壌の乾燥も他の季節と比べると緩やかに進み、水やりの頻度も少なくなります。ただし、完全に乾燥すると枯れてしまう事もあるため、土壌の表層が乾燥した数日後に水を与えると良いでしょう。
注意点
- 水やり時間帯:水やりの時間帯は、基本的に植物が水を欲しがりだす朝に与えるのが最適です。昼や夕方に与える事も出来ますが、季節によっては高温で水がお湯のようになり蒸れて根腐れを引き起こす可能性があります。また夕方に水やりを行うと、植物が水分をあまり必要としない夜間にも水がたっぷり残り呼吸を邪魔するなどして根腐れを引き起こす原因になる事があります。そのため、基本的に朝に水をやることが正しいですが、植物が萎れている場合は時間に関係なく直ぐに水やりを行って下さい。
- 水を与える量:1回に与える水の量はたっぷりです。鉢植えで植物を栽培している場合は、鉢底から水がしっかり流れるまで与えます。その際、水を与える場所が1箇所になると水の道が出来てしまい、特定の場所に水が流れないこともあるため水を与える場所を変えながら与えましょう。地植えで水やりを行う場合は、土壌の表面だけでなく奥まで水を染み込ませるつもりでしっかりと水を与えて下さい。
- 水を与える場所:水を与える場所は基本的に株元から少し離れた場所で、植物に直接かけないようにします。植物上に水が溜まると、そこから真菌などが植物の中に侵入し、病気を引き起こし腐敗させる原因になるため注意して下さい。
土壌の乾燥の確認方法
- 土壌表面の乾燥:土壌の表面の乾燥とは、土壌の最も上の部分の表面が乾燥している事です。土壌表面の乾燥の確認方法には目視・触感があります。
- 目視で確認:土は濡れているなら色が濃くなったり黒っぽくなったりしていて、乾燥すると色が白っぽくなります。
- 触感で確認:土の表面を指で触ってみます。土は濡れていると湿り気があり、乾燥しているとサラサラとしています。
- 土壌の表層の乾燥:土壌の表層の乾燥とは土壌の表面から5cm以下が乾燥していることになります。※土壌の表層の定義は様々ありますが、ここでは土の表面から5cm程度の深さと定義しています。
- 目視で確認:透明な植木鉢を使用して植物を育てます。透明で土の色の変化が分かるため、土表面から5cm以下の土の色が白っぽくなってきたら水やりを行います。
- 重量で確認:鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、土が乾燥した時の軽さを覚えておいて土の乾きを判断します。
- 道具で確認:割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串の色と湿り気を見て乾燥具合を確認します。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
肥料の与え方
ホウセンカは持続的に沢山の花を咲かせるため、一定の肥料を必要とします。ただし、肥料を与え過ぎたり、窒素成分の多い肥料を与えると草姿が乱れ葉が繁り花の数が減ることがあるため、肥料を与える量は注意が必要です。
●肥料の与え方
- 元肥:元肥は植付け前または植付け時に土壌の中にあらかじめ入れて施す肥料です。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリが同程度の割合で入る肥料、または花付きを良くするためにリン酸が多く含まれる肥料を選びます。
- 肥料の製品:緩効性肥料・配合肥料がおすすめです。
- 施し方:基本的に全面施肥です。全面施肥とは、植物を植付ける土壌・培養土の中に、規定の量の元肥を入れて、偏りがないように混和する方法です。※全面施肥は肥料が植物の根に触れて肥焼けを引き起こす可能性があるため、肥効が緩やかに出る肥料を選ぶ。例として緩効性肥料や配合肥料などです。
- 追肥:植物が生育する途中で施す肥料です。土壌中の栄養素は植物が吸収して減っていくため、追肥を施すことで補います。
- 肥料を与える時期:生育期の春から秋に追肥を施します。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリがバランス良く入る肥料、またはリン酸が多く入る肥料を選びます。
- 肥料の製品:液肥・固形肥料(速効性肥料・緩効性肥料など)がおすすめです。
- 施し方(液肥):液肥を規定された分量の水で希釈して、約7~10日の頻度で与えます。液肥は1箇所にかけるのではなく、植物の株元を中心に根が張っている範囲にまんべんなく、全ての根に液肥が行き渡るように施しましょう。
- 施し方(固形肥料):固形肥料の与え方は製品により置き肥タイプ・差し込みタイプ・埋め込みタイプがあります。製品に合わせて、規定された分量・規定された頻度・規定された方法で施しましょう。
剪定のやり方
ホウセンカは剪定せずに育てることも出来ますが、より健康で美しい株を維持するために剪定が推奨されます。剪定をするかは剪定理由を見ながら決めるとよいでしょう。
●剪定方法
- 概要:仕立て方は「摘芯」「花がら摘み」などがあります。それぞれ目的が違うため、品種などに合わせて仕立て方を変えると良いでしょう。
- 摘芯:草丈約10~15cmの生育初期に、成長点を指で摘み、折るように摘みとります。成長点の付近は柔らかなため、基本的に指で摘みとれますが、難しい場合は清潔なハサミを使いましょう。これを行うことで、摘芯した箇所付近の節から分枝が促されて、ボリューム感のある株となります。※節間の短い品種などは摘芯不要です。
- 花がら摘みの方法:花がら摘みを行う時期は開花期間中です。株を観察して、花が咲き終わったタイミングで花柄の付け根から摘みとります。これを行うことで、花が種作りをすることを防ぎ、次の花芽に栄養が回り咲きやすくなります。そのため開花期間が伸びます。
夏越しする方法
ホウセンカは、乾燥で株が弱りやすく、また高温多湿で株が衰弱することもあるため、適切な管理が必要です。
●夏越し対策一覧
- 水やり:乾燥対策になります。植物と土壌の状態を見ながら、適切に水やりを行いましょう。
- 日差しを避ける:高温・強光・乾燥対策になります。鉢植えで育てている場合は、直射日光が当たらない軒下などに移動しましょう。地植えする場合は、夏に栽培することも考えて適切な場所に植えて下さい。
- 日除けをつくる:高温・強光・乾燥対策になります。植物と太陽の間に遮光ネットを張り強光を遮ります。
- 雑草の除去:この対策法は多湿対策になります。周囲の雑草は風の流れや太陽光を遮り、育てている植物の成長を妨げたり、多湿を生み出す原因になったりします。そのため、不要な雑草は抜きます。ただし、土壌が剥き出しになることで乾燥が早まる場合もあります。
- マルチング:この対策法は乾燥・病気対策になります。地面の表面をバークチップや藁などのマルチング資材で覆います。急激な地温の上昇を防ぎ、高温による蒸発、泥はねからの病気の感染なども防いでくれます。
挿し木や株分けで増やす
ホウセンカは挿し木によって増やす事ができます。
●挿し木の方法
- 概要:茎を採取して、この茎の長さや葉の数を調節し、切り口を土に挿して繁殖させる無性生殖の1種です。
- 挿し木時期:発根率の高い晩春から初夏頃が適します。
- 培養土の準備:培養土は切り口が腐敗して吸水を阻害しないように、無菌のものを利用します。一般的にはバーミキュライト・赤玉土・パーライト・ピートモスなどが利用されていますが、専用の培養土もあるため近くのホームセンターで探すのも良いでしょう。
- 挿し穂の採取:挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットして利用しましょう。また花芽分化が始まり生殖成長をしている茎は、発根率が極端に下がるため挿し穂に使うのは避けた方がよいでしょう。
- 挿し穂の整形:挿し穂は長さを7cm程度にわけて、挿し穂の上部の葉を残して、下部の葉を取り除きます。茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くしておきましょう。
- 水揚げ:整形した挿し穂の切り口をボウルなどに入れた水に約1時間浸し、十分に吸水させます。
- 培養土に挿し穂を挿す:挿し穂を挿す場所を決めます。培養土の中に、割り箸等を利用して、事前に穴を開けておきます。挿し穂の切り口を下向きにして、培養土の中に挿し穂を入れましょう。通常は挿し穂の1/3程度を入れます。
- 管理:明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
播種で増やす
- 播種時期:2月~4月
- 発芽適温:約20~25度
- 発芽日数:約14~21日
- 備考:
種まき手順
- 種まきの時期:3月~5月※温床装置などを準備して発芽適温を確保出来る場合は屋内で早めに撒く事ができます。
- 培養土の準備:直播き・移植栽培※移植栽培はコストや手間が増えますが、苗を病害虫から保護したり、温度・水分の管理が楽になり成功率が高まります。
- 直播き:花壇やプランターの土を整えます。
- 移植栽培:プラグトレー・ピートポット・ポリポット・不織布育苗ポット・ジフィーセブンなどに種まき用の培養土を入れて栽培できます。おすすめは移植の際に根を傷めにくい不織布育苗ポット・ジフィーセブンなどです。
- 種の撒き方:点撒き・すじ撒き・バラ撒き
- 種まき後の管理:種が乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理します。
- 発芽後:発芽が揃ったら、株同士の間隔を見て、混んでる場所の苗を間引きます。また間引きした苗は別の場所に移植することもできます。※直播きする場合は成長に合わせて株同士がくっついているものを状態がいい方を残し間引きするとよいでしょう。
- 移植:小さなプラグトレーやポットで移植栽培をしている場合は、本葉が2枚以上になったタイミングでポットなどに移植します。出来るだけ根鉢を崩さないように注意しましょう。
- 定植:株がある程度の大きさになったら定植します。定植が遅れると移植時に根を傷付けるリスクが増えると同時に、苗が老化して定植後の成長も悪くなるリスクが高まります。
※鎮圧は土と種の密着度を高め水分の吸収をよくします。










