- 原産:南アメリカ
- 科:サトイモ(Araceae)
- 属:フィロデンドロン(Philodendron)
- 種:ヒトデカズラ(Philodendron selloum)
- 同義語:Philodendron bipinnatifidum
- 別名:フィロデンドロン・セローム/愛の木/セローム(selloum)/スプリット・リーフ・フィロデンドロン(split-leaf philodendron)/レーシーツリー・フィロデンドロン(lacy tree philodendron)/ホースヘッド(horsehead philodendron)
- 品種:サンレッド(Philodendron selloum ‘sun red’)
- 開花時期:5月~6月
- 花の色:黄色●緑色●白色〇
- 葉の色:緑色●赤色●紫色●
- 香り:
- 分類:多年草
- 被覆方法:
- 草丈:約
- 株張り:
- 花言葉:愛の木・用心深い人
- 用途:カラーリーフ/ツル植物の種類/観葉植物の種類/日陰植物の種類/エスニックガーデン
- 購入方法:フィロデンドロン・サンレッドを楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
フィロデンドロン・サンレッドとは!?
フィロデンドロン・サンレッドは、葉が基本的に分裂せず卵形をしています。葉の色は若葉が赤色または赤紫色をしている事から、一株の中に緑色・赤色・赤紫色の三色の葉が入り交じります。また葉柄も赤紫色をしているため、株は全体的に華やかで上品さを感じさせる園芸品種です。
ヒトデカズラとは!?
ヒトデカズラは学名Philodendron selloumまたは同義語でPhilodendron bipinnatifidum、フィロデンドロン属の代表的な種になるため単に「フィロデンドロン」と呼ばれる事もあり、また別名では「フィロデンドロン・セローム」や「愛の木」とも呼ばれる南アメリカが原産の多年草です。
ヒトデカズラの語源(由来)
- 属名のPhilodendronは古代ギリシャ語で「愛」を意味する「φῐ́λος(phílos)」と、古代ギリシャ語で「木」を意味する「δένδρον(déndron)」を組み合わせたものです。
- 種小名のbipinnatifidumはラテン語で「二回」を意味する「bi」と、ラテン語で「羽状に分かれた」を意味する「pinnatifidus」の2語で構成されており、葉の形に由来しています。
ヒトデカズラの特徴(魅力)
- ヒトデカズラの特徴は、葉が非常に巨大で強い存在感がある所や、葉の葉縁部分が強く裂けてレースのようなお洒落な外観をしている所、茎から気根が垂れ下がり熱帯雨林の中にいるような独特な雰囲気をつくる所にあります。
- そのため、インテリアとしてお部屋に飾ることで、強い存在感がジャングルの中にいるような雰囲気を演出したり、またレースのようなお洒落な葉が上品さや優雅さを感じさせる事があります。
- 草姿は直立しますが、葉の重みで茎は倒れる傾向があります。ただし茎は樹木など支えられる物がある場合は高さ300cmを超えて成長する事もあるようです。
- 茎は太く、湿度が高いと気根を地面に垂らすように伸ばす事があり、また葉が落ちると円形の目立つ葉痕が出来ます。
- 葉は非常に大きく長さ50~150cm程度までになるため遠くからでもよく目立ち、強い存在感のある豪華な葉姿が楽しめます。
- 葉の形状は腎形、幼葉には裂けがないですが、成熟すると葉の葉縁部分は深く羽状に裂け装飾的な外観となります。その形状から英名ではlacy tree philodendronとレースの編み物などに例えられる事があります。
- 開花は晩春から夏頃、花序はサトイモ科でよく見られる肉穂花序、肉穂花序は多肉質な花軸に多数の花を付けるためバナナのような外観をしていおり、肉穂花序を包む仏炎苞はクリーム色から緑色です。
- ヒトデカズラは軽い霜に耐えられる事もありますが、基本的に冬の寒さに弱いことから、一般的にインドアグリーンとして親しまれます。栽培時に注意することは「強光」「冬の寒さ」です。
- 強光とは、強過ぎる直射日光です。日当たりに関しては気温にも左右されるため一概ではないですが、基本的に明るい日陰または半日陰で育てる事が理想です。日向で育てた場合、光合成能力を超える強光となるため、葉焼け(葉の先端や縁部分等が褐色に変色して萎れや落葉を招く症状)を引き起こしやすくなります。
- 冬の寒さを苦手にしています。そのため、冬の管理は基本的に屋内で行う必要があります。
- ヒトデカズラは別名で「愛の木」と呼ばれています。そのため、夫婦の記念日にお迎えしたり、結婚祝いで大切な人に贈ったりすると良いかもしれません。
ヒトデカズラの草丈は約50(~500)cm、草姿は直立、ただし葉の重みで倒れる傾向があり、樹木などに支えられる事で高くまで成長する事があります。茎からは気根が出て、気根は長く地面に向かって垂れ下がります。また茎から葉が落ちた後には円形の葉痕が残ります。
葉序は互生葉序、葉柄は長さ約50(~100)cm、葉色は緑色、葉身の長さ約50(~150)cm、葉身の幅は約30(~80)cm、葉身の形は腎形、葉縁部分は1~2回羽状深裂または羽状中裂します。
花序の長さ約25(~30)cm、花序は肉穂花序、肉穂花序は多肉質な花軸に花柄のない小さな花が多数密生して、下部に雌花、上部に雄花がついています。また肉穂花序を包むように外周に仏炎苞があります。肉穂花序の色は白色からクリーム色、仏炎苞の色はクリーム色から緑色です。
ヒトデカズラの園芸品種の紹介
フィロデンドロン・バリエガータ(philodendron bipinnatifidum variegated)は、葉の中に黄色またはクリーム色の班が入る園芸品種です。インテリアとしてお部屋に飾ることで明るい印象や元気な雰囲気を演出する事が出来ます。 | プランチュ 楽天市場店 育て方・楽天で購入 セローム・スーパーアトムはフィロデンドロン・セロームの矮性品種です。成熟しても草丈が高くならずコンパクトにまとまるため、小さな鉢植えでも管理がしやすく、また成熟した株では葉縁部分が裂けたり波打ったするため、お洒落な葉姿が楽しめます。 |
育て方・楽天で購入 フィロデンドロン・サンレッドは、葉が基本的に分裂せず卵形をしています。葉の色は若葉が赤色または赤紫色をしている事から、一株の中に緑色・赤色・赤紫色の三色の葉が入り交じります。また葉柄も赤紫色をしているため、株は全体的に華やかで上品さを感じさせる園芸品種です。 |
フィロデンドロンの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
フィロデンドロン・サンレッドの育て方
花壇の土づくり
日当り
フィロデンドロン・サンレッドは、基本的には間接光のみが当たる明るい日陰で育てます。直射日光は葉の乾燥を早めたり葉焼けを招いて葉が枯れたり落ちたりしやすくなるため基本的に直射日光は必要としません。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、間接光だけが当たる日陰または直射日光が2時間程度までの場所です。
土壌の土質
フィロデンドロン・サンレッドは、通気性・排水性・保水性のバランスが良く、有機物がしっかり入る肥沃な土壌を好みます。
注意することは粘土質な土壌を避けることです。ある程度の水分を保った土壌で、最もよく成長しますが、水分が停滞するような土壌では根腐れを引き起こします。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌の通気性と保水性のバランスを改善して、腐葉土等の有機物を入れ肥沃な土壌に改善しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
楽天で人気の高いおすすめの堆肥
鉢土づくり
日当り
フィロデンドロン・サンレッドは、基本的には間接光のみが当たる明るい日陰で育てます。直射日光は葉の乾燥を早めたり葉焼けを招いて葉が枯れたり落ちたりしやすくなるため基本的に直射日光は必要としません。
屋内で管理する場合は、窓辺などの明るい場所に置くとよいでしょう。ただし南向きの窓などで育てる場合は、強い日差しが植物に当たり葉焼けする事もあるため注意が必要です。日差しが強く当たる場合はカーテンやブラインドで光を和らげたり、窓から少し離すと良いかもしれません。
屋内で育てた場合、植物に当たる光が少なくなる事があります。光が少ないと葉色が悪くなったり、生育が非常に遅くなったり、生育不良で枯れる事があります。植物の健康な成長を促すために、屋内で育てる場合は中程度の光を目安にして管理して上げると良いでしょう。
照度のレベル
※照度(lux)を調べる方法は、携帯のアプリや照度計などがあります。携帯のアプリでも手軽に調べられますが、詳しく調べたい方は楽天に売ってある照度計を利用すると良いでしょう。
※照度が少ない場所で育てたい場合は楽天に売ってある植物育成ライトを利用してみるとよいかもしれません。植物育成ライト以外の人工的な照明の光には光合成に必要な波長が僅かにしか含まれない事があるため、十分の照度あると思っても植物がしっかり育たない事もあるため注意が必要です。
- 弱い光:500~2500lux
- 中程度の光:2500~10000lux
- 明るい間接光:10000~20000lux
- 直射日光:20000~100000lux
培養土
フィロデンドロン・サンレッドは、一般的な観葉植物の培養土で育てられます。
培養土を自作する場合は、通気性・保水性の良さに気をつけたり、鉢を移動することも考えて軽めの用土を使ったり、微生物(カビや細菌等)がわかないように無菌で栄養の少ない土(ピートモス等)を使ったりすると良いでしょう。ただし、軽すぎる培養土をつくると植物を支えられなくなる事もあるため注意してください。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+ピートモス(調整済)+ゼオライト(or 珪酸塩白土)=5:5:適量
- 赤玉土(中粒・小粒)赤玉土(小粒・中粒)+バーミキュライト+ピートモス+バーク堆肥=3+3+3+1
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- super grade Ⅱの培養土はサラサラとした粒状の用土のみで構成されており堆肥が使用されていない所が特徴です。
- 堆肥が使われていないため、昆虫や微生物湧きにくく、お部屋でも使いやすいです。
- 堆肥が原因で夏場に蒸れる事がないため、多湿で植物が弱りにくくなります。
- 培養土は擬似団粒構造を形成しており優れた保水性・排水性・通気性・保肥力があります。
- 培養土の中には保水剤(CMC)が配合されているため水持ちがよく管理が楽になります。
- 培養土に含まれる赤玉土は焼きが入り硬質なため、劣化しにくく繰り返して何度でも使えます。
- 赤玉土には肥料も含有しているため植物の成長が良くなります。
- 肥料は3種類配合されており植物の成長段階に応じて非常に長く放出されます。
- 堆肥は入っていませんが、質の良い腐植酸が配合されているため、地力の高い肥沃な培養土となっています。
植え替え
培養土が劣化したり、成長により根が回るため、数年(2年~3年)に一度の頻度で植え替えを行うことが出来ます。
植え替え方法
- 植え替えに適した時期
- 植え替えの適期は、株の素早い回復が見込める春が適しています。
- 植え替え手順
- 植え替えの前日にはしっかり水やりをしておきます。
- 根の回り具合に合わせて、そのままの鉢を使用するか、一回り大きな鉢を使います。
- 古い鉢から株を取り出して、根を優しく解すように、風雨で劣化したり、根の侵食で劣化した古い土を軽く落とします。
- 長い根や腐った根がある場合は、必要に応じて軽く剪定して切り詰めます。
- 鉢の中に新しい培養土と株を入れて植え直します。
- 水を鉢底から溢れる位にたっぷりと与えます。
水やりの仕方
水やり
フィロデンドロン・サンレッドは基本的にやや湿り気のある土壌を好みます。そのため、土壌の状態を見ながら、やや湿り気のある土壌に保つようにしましょう。
水やりの頻度と与え方
水やりの頻度は環境にも左右されますが、基本的には土の表面から2cm程が乾いてきたら水やりを行うといいでしょう。乾燥の確認は指を入れる、または土の色の変化などを見ることで行えます。また水やりに不安を覚える場合は水やりチェッカー(サスティー)を活用することで、水やりタイミングを間違えることなく行う事が出来ます。
水やりは、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
湿度
フィロデンドロンは基本的に高湿度を好む植物です。湿度が低い環境では葉が乾燥して損傷したり、葉が落ちる事があります。綺麗な葉を保つ為にも、高湿度を保つ事が重要になります。
湿度を高める方法一覧
- 霧吹きする
- 植物の葉に直接水を吹きかけることで湿度を上げることができます。週に1回程度の頻度で霧吹きすると良いでしょう。
- 受け皿に水をためる
- トレイの上に綺麗な小石などを置いて、鉢をその上に設置します。鉢に水が触れないようにトレイの中に水を入れましょう。
- 鉢(鉢土)に直接水が触れるとトレイから水を吸水して培養土が極端に湿ります。培養土がジメジメすると根腐れを引き起こす原因になる事があるため注意してください。
- トレイの水が蒸発することで周囲の湿度が上がる仕様です。
- 加湿器を使う
- 加湿器を使うことで簡単に空気中の湿度を調節することができます。
- 観葉植物をグルーピング
- 観葉植物をグルーピングして近くに置く事で、それぞれの植物が放出する蒸散作用で局所的に湿度が高まり周囲に微気候が形成されます。観葉植物を近くに置くだけのため、比較的に簡単に湿度を上げることが出来ます。
剪定のやり方
フィロデンドロン・サンレッドは定期的な剪定を必要としませんが、大きさを制御したり、見た目を良くしたり、新しい成長を促進したり、健康な成長を促す目的で、茎や葉を取り除くことが出来ます。
ただし幹を強く剪定すると回復することなく枯れる事もあるため、注意が必要です。
冬越しする方法
Hardiness:9~10
フィロデンドロン・サンレッドは、寒さに弱いため基本的に屋外での越冬はむずかしいです。冬越しさせたい場合は、冬越し対策が必要です。
- 鉢植えで育てている場合は、室内に入れて管理しましょう。
- 温度が10度を下回ると低温障害を引き起こす可能性が高まるため、基本的には温度が15度以上ある日当りのよい環境で管理しましょう。
- 地植えしている場合は、株を掘り起こし鉢植えにして屋内などで管理します。それが難しい場合は、株元に腐葉土などを入れて霜から株元を守り、また株全体に寒冷紗等をかけて寒さや凍結から株を守ります。