
- 原産:オーストラリア
- 科:マメ(Fabaceae)
- 属:アカシア(Acacia)
- 種:コグナータ(Acasia cognata)
- 別名:バウワー・ワトル(bower wattle)/リバーワトル(river wattle)/ナローリーブ・バウワー・ワトル(narrow-leaved bower wattle)
- 品種:ウォーターフォール(Acacia cognata ‘waterfall’)
- 開花時期:2月~4月
- 花の色:黄色
- 葉の色:緑色
- 香り:花
- 生活形:常緑高木
- 樹高:約30~50cm
株張り:約200cm - バイオーム:温帯広葉樹林・亜熱帯乾燥林・亜熱帯湿林 など
- 誕生花:2月14日/4月9日
- 花言葉:愛情/優雅/友情/秘密の恋/気まぐれな恋
- 用途:カラーリーフ/グランドカバー/枝垂れる植物/切り花/ドライフラワー
- 購入方法:アカシア(ウォーターフォール)を楽天で購入
■アカシア(ウォーターフォール)の特徴
- 学名:Acacia cognata ‘waterfall’
- 花の色:黄色
- 葉の色:緑色
- 樹高:約30~50cm
- 株張り:200cm
- 備考:樹形は匍匐性で地面を張って広がったり、壁面に沿って垂れ下がったりする性質があります。そのため、地被植物として利用されたり、壁面を緑化する目的で利用されたりします。
■アカシア・コグナータとは!?

アカシア・コグナータの学名は Acacia cognata 、別名では「バウワー・ワトル(bower wattle)」や「トゥルー・マイアル(true myall)」等とも呼ばれるオーストラリアが原産の常緑高木です。
アカシア・コグナータの原産地はオーストラリアのニューサウスウェールズ州・ビクトリア州にあり、自生地は丘陵地の斜面や砂岩地域などにあります。
■アカシア・コグナータの語源(由来)
- 属名のAcaciaは、古代ギリシア語で「トゲのあるエジプトの木(Acacia arabica)」を意味している「ἀκακία」からきていると言われており、ἀκακίαは「トゲ」を意味する「ake」に由来すると言われています。
- 種小名のcognataはラテン語で「血縁関係」を意味します。
■アカシア・コグナータの特徴(魅力)
- 樹形:アカシアでは珍しい枝垂れ形の樹形をしていて、幹が直立に伸びて、枝が湾曲しながら枝先が地面に向かって下垂します。そのため、柳の木に似た優雅なシルエットをつくります。また幾つかの品種では矮性で樹冠は横に広がるようにドーム状になるため、地被植物のように利用できます。
- 花の特徴:円錐状に球形の頭花が配置される複合花序になり、頭花は花弁・萼片が小さく、黄色の雄蕊が多数突出しているためフサフサとした外観をしている。
- 花の装飾性:近縁のアカシアと比べて頭花が0.6cm程度と小振りで粒粒とした可愛らしさがある。また頭花が総状に集まるため、ボリューム感を感じさせる豪華な花房となり、黄色の花色が明るさと元気の良さを感じさせます。
- 葉の特徴:葉には葉身が基本的にありません。葉柄が葉身のような見た目になり、葉身と同様の機能をもっている。葉柄は細長い線形の形状で先端が湾曲して鎌のようになる事もあり、葉柄は垂れ下がる傾向がある。
- 葉の装飾性:葉の形状は線のように細長く垂れ下がるため繊細で優雅な印象を感じさせます。また葉の色はふつう緑色ですが、園芸品種が豊富にあり黄色・黄緑色・銅色などの葉色もあります。そのため、カラーリーフとして楽しむ事も可能です。
- フラワーアレンジメント:花・葉は両方ともに乾燥後も色褪せと型崩れがほとんどなく美しい外観を保ち続けます。そのため、切り花として楽しまれたり、ドライフラワーにしてスワッグやリース等のアレンジメントの素材として利用される事が多いです。
■アカシア・コグナータの切り花の楽しみ方

- 収穫:切り花の収穫は花が十分水分を含んでいる朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 水揚げ:葉は水揚げを悪くするため必要な分を除いて茎から全て取り外します。茎の切り口は水切りまたは根元割りを行います。
- 花を生ける:花瓶の中に水と延命剤を入れて花を生けます。延命剤の効果は高く蕾が開きやすくなり日持ちも長くなります
- 管理:直射日光を避けた15~20度の涼しい環境で管理すると日持ちがよくなります。水揚げが悪い場合は切り戻しと水換えをしましょう。管理の方法にも左右されますが7日程度の日持ちがあります。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
根元割り法・根元叩き法
根元割り法・根元叩き法とは、硬い茎や枝の根元に縦にハサミを入れて割る、または金槌などで硬い茎や枝の根元を叩いて潰して、水揚げする方法です。
根元割り・根元叩きをする事で、吸水する場所の面積が増えて、吸水力が高まり水揚げしやすくなります。
根元割り
- 切り花の根元をハサミを使って斜めにカットします。
- カットした切り口に対して垂直に、ハサミを入れて、十時に切れ込みをいれます。
根元叩き
切り花の切り口を、金槌で叩いて潰します。
■アカシア・コグナータのドライフラワーの楽しみ方


- 準備:花材・麻紐・洗濯物干しを準備します。※花材は花が十分に開花している物を選んで下さい。
- 花材の下処理:花材が大きい状態のままでは乾燥に時間がかかったり、綺麗に乾燥しなかったりします。そのため花材を使いやすい大きさに切り分けて大きさを調整しましょう。花材の下葉は基本的に不要で、束ねる時などに邪魔になるため、茎の下部の不要な葉は落とします。
- 花材を束ねる:花材を1本または2~3本程度で束ねて、麻紐で茎の下部分をくくり固定しましょう。※花材を多く束ね過ぎると花材同士がくっついて乾燥した時に歪んだり、花材同士がくっつく事で風通しが悪くなり乾燥までに時間がかかり色落ちが進んだりします。
- 植物を吊るす:花材を逆さまにして、洗濯物干しに掛けたり、壁と壁の間に麻紐を張ってその間に花材を吊るしましょう。花材同士を密着させると風通しが悪くなり乾燥までに時間がかかり色落ちが進む事があるため、花材同士は離して乾かします。
- 管理する時の注意点:花は紫外線の影響で色褪せが進み痛みやすいため直射日光が当たる場所は避ける。多湿環境では乾燥までに時間がかかるため、風通しのよい部屋などに花を吊るして自然乾燥させたり、エアコン・除湿機を利用して部屋の湿度を減らす。またサーキュレーターで部屋全体の空気を循環させて花材を素早く乾燥させることも出来ます。
- 完成までの時間:温度・湿度・風通し等で変化しますが、普通は約1~2週間です。
- 完成後:花材として一時保管するか、スワッグやリース等のフラワーアレンジメントに利用できます。
■アカシア・コグナータの生活形と形態
●生活形・茎の形態
- 樹高:約300~1000cm
- 生育型:直立型で主軸がハッキリとして直立している。
- 樹冠:枝垂れ形
- 樹皮の色:灰白色・淡褐色
- 樹皮の形:縦に裂ける
- 若枝の色:緑色・赤褐色
- 枝の向き:垂れ下がる傾向がある
●葉の形態
- 葉序:互生葉序
- 葉柄:偽葉と呼ばれる特殊な葉になり、葉柄が葉身のような見た目になり、葉身と同様の機能をもっている。
- 葉柄の長さ:約4~10cm
- 葉柄の概形:鎌形・狭楕円形・線形
- 葉柄の色:緑色
●花の形態
- 花序:頭状穂状花序が総状に並ぶ複合花序になり、見た目は円錐花序になる。
- 頭状花序:頭状花序の中には花が約10~25個、頭状花序の直径は約0.3~0.6cm、形は球形です。
- 花:花托・萼・花冠(花弁)・雄蕊・雌蕊で構成されています。
- 萼:萼片の数は5個※目立たない
- 花冠:花弁の数は5個※目立たない
- 雄蕊:雄蕊の数は多数、色は黄色をしている。
- 雌蕊:1本
●果実の形態
- 果実の分類:豆果
- 果実の長さ:約3~10cm
- 果実の形:長楕円形
- 果実の色:緑色・茶色
※植物の形態についてはこちらのページも参考にしてください。
■アカシア・コグナータの園芸品種を紹介
イエローテイル
学名:Acacia cognata ‘yellow tail’
花の色:黄色
葉の色:緑色・黄緑色・黄色
樹高:約50~100cm
株張り:180cm
備考:アカシア・コグナータと比べて株は矮性になり、樹冠は横に広がるようにドーム状になる傾向があります。そのため、地被植物として利用されたり、花壇などの縁どりとして利用されたりします。若葉の色は黄色から黄緑色で明るさや元気の良さを感じさせるカラーリーフとしても楽しめます。
ライムマジック
学名:Acacia cognata ‘Lime Magik’
花の色:黄色
葉の色:クリーム色・黄緑色
樹高:約400~500cm
備考:樹冠は柳のように優雅に枝垂れ幽霊のボロ布のようなミステリアスな雰囲気をつくる品種です。また葉の色はクリーム色から黄緑色で明るさや柔らかさを感じさせるカラーリーフとしても楽しめます。
カズン イット
学名:Acacia cognata ‘cousin itt’
花の色:黄色
葉の色:青緑色
樹高:約50~100cm
備考:アカシア・コグナータと比べて株は矮性になり、樹冠は横に広がるようにドーム状になる傾向があります。そのため、地被植物として利用されたり、花壇などの縁どりとして利用されたりします。葉の色は青緑色でトロピカルな印象をあたえるカラーリーフとしても楽しめます。
ウォーターフォール
学名:Acacia cognata ‘waterfall’
花の色:黄色
葉の色:緑色
樹高:約30~50cm
株張り:200cm
備考:樹形は匍匐性で地面を張って広がったり、壁面に沿って垂れ下がったりする性質があります。そのため、地被植物として利用されたり、壁面を緑化する目的で利用されたりします。
コッパーチップ
学名:Acacia cognata ‘copper tips’
花の色:黄色
葉の色:緑色・銅色
樹高:約300~500cm
備考:葉の色は緑色・銅色の2色、葉の先端が銅色に染まるためカラーリーフとしても楽しめる品種です。
■アカシアの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■アカシア・コグナータの育て方
花壇の土づくり
バイオーム
アカシア・コグナータのバイオームは、温帯広葉樹林・亜熱帯乾燥林・亜熱帯湿林などにあります。
そのため、気温は年間を通して暖かで、降水量は場所によりかわり乾季と雨季のある適度な降水があり、土壌は場所によりかわり、栄養の少ない砂質の場所、砂・シルト・粘土がバランスよく含まれ腐植も多い場所があります。
※バイオームについてはこちらのページも参考にしてください。
日当り
アカシア・コグナータは、日向から半日影の範囲で育てることが出来ます。
基本的には日当たりのよい場所を好むため、理想的な環境は日向になります。
日当りの分類
- 日向:直射日光が6時間以上当たる場所です。一般的に全方位に障害物がない、またはお庭の向きが南向きの場所になります。
- 半日影:直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。一般的にお庭の向きが東向きになる、西向きも半日影になるが西日が当たる環境にもなるため注意が必要です。
- 明るい日陰:直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。一般的にお庭の向きが北向き、または日差しを遮る障害物が多い環境です。
- 暗い日陰:森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
土壌の土質
- 土質はあまり選ばず幅広い土壌に適応しますが、基本的には通気性・排水性の高い土壌を好みます。そのため砂壌土あたりに土壌改良して植え付けてあげるとよいでしょう。
- 肥沃さはそれほど重要ではありませんが、堆肥は、土壌の物理性・生物性などを改善する働きがあり植物の成長を促進します。そのため、土壌の色などをみて肥沃さが足りないと感じる場合は堆肥を適度に入れても良いでしょう。
土壌診断と改善の行い方
- 排水性の診断:深さ30cm程度・幅30cm程度の穴を掘り、穴の中を水で完全に満たす。一時間あたり約3~10cmの排水があれば、一般的な植物を育てるのに適した排水性になります。※それ以下またはそれ以上である場合は排水が悪い、または排水がよすぎる可能性があります。
- 排水性の改善:花壇を高くしたり、ロックガーデンを作り、植物を植える場所を周囲より高くする。また縦穴暗渠(縦穴排水)や排水溝をつくる。
- 作土層の診断:調べたい箇所の土壌に支柱を出来るだけ深くまでさします。植え付ける苗の根鉢の2倍程度の深さまで支柱が入れば、根を張るのに十分な作土層がありますが、それ以下であれば改善が必要です。また土壌を観察して石やゴミがあれば根を伸ばすのに邪魔になるため取り除いた方が良いでしょう。
- 作土層の改善:植物を植える箇所とその周囲をシャベルを使って根鉢の2倍程度の深さまで掘り起こして解します。また石がある場合は土ふるいを使用して取り除きましょう。
- 土壌(土性)の性質の診断:土壌の通気性・保水性・保肥力を知るために、土壌を砂土・砂壌土・壌土・埴壌土・埴土に分類して、植物に合わせて土壌の改良をしましょう。
- 砂土:排水性と通気性が高く乾燥しやすいため、水分過剰による根腐れを引き起こしにくい。診断は、適度に湿らせた土を触った時にザラザラとした砂の粗い感触がある。手のひらや指で捏ねても全く固まらずに簡単に崩れる。
- 砂壌土:排水性と通気性が高く乾燥しやすい傾向がある、砂土と比べると、保水性と保肥力が少しあるため、乾燥気味の土壌を好む植物などに向いています。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねると、緩く固める事が出来るが崩れやすい。
- 壌土:通気性・保水性・保肥力のバランスが高いため土壌管理がしやすい。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、鉛筆程度の太さの棒状まで伸ばすことが出来る。 ただし伸ばした棒を曲げるのは難しい。
- 埴壌土:保水性・保肥力が高いため乾燥しにくい傾向がある。診断は、適度に湿らせた土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触があり、砂のザラザラも少し感じる。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、マッチ棒程度の太さまで伸ばすことが出来て、輪っかに曲げても切れにくい。
- 土壌(土性)の性質の改善:土壌の診断をしたら、植物が求める環境に合わせて土壌改良材をいれます。
- 通気性・排水性の改善:通気性・排水性の高い土壌改良材(パーライト・日向土・川砂・バーク堆肥 など)を混ぜ込む。
- 保水性の改善:保水性の高い土壌改良材(腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・黒土)を混ぜ込む。
- PHの診断:土壌のPHを調べる方法は土壌酸度計を土壌に突き刺すタイプ・リトマス紙を溶液に浸すタイプ・ペーハー測定器を溶液に浸すタイプ・アースチェック液を溶液に垂らすタイプ等があります。製品によって調べ方がことなるため、詳しい手順は製品の取り扱い説明書をご覧下さい。
- PHの改善:PHを診断後に植物の適正なPHに合わせて、土壌改良材を入れてPHの改善をおこないます。
- PHを酸性に改善:ピートモスを使用する場合はPHを1下げるために、1㎡あたり、ピートモスを約1.2kgを入れて混和します。
- PHをアルカリ性に改善:苦土石灰を使用してPH1上げるには、1㎡あたり苦土石灰を約100~200g入れて混和します。
- 肥沃さの診断:肥沃さは土壌の色によりある程度診断できます。土壌の色は成分や状態を示しており、簡易的に植物を育てるのに適しているか調べる事が出来ます。黒色の場合は腐植が多く肥沃な傾向があり、赤色・黄色・白色の場合は腐植が少なく肥沃でない傾向があります。
- 肥沃さの改善:土壌に堆肥または微生物資材を入れます。堆肥を入れる量は土の量に対して二割から三割程度にします。入れ過ぎると通気性・排水性・保水性のバランスが崩れて植物が育つのに不適な環境になりやすいため注意してください。
※詳しい土壌診断と改善方法はこちらのリンクからご覧下さい
鉢土づくり
日当り
アカシア・コグナータは、日向から半日影の範囲で育てることが出来ます。
基本的には日当たりのよい場所を好むため、理想的な環境は日向になります。
培養土
培養土を購入する場合は、一般的な庭木の培養土よりも少し通気性・排水性を高めた培養土がおすすめです。※一般的な培養土に通気性・排水性を高める改良用土を混ぜるのも良いでしょう。
培養土を自作する場合
- 基本的には通気性・ 排水性が優れている培養土をつくります。
- 堆肥の入れ過ぎは夏場に蒸れる原因となるため、一般的な植物よりも少なめにする。ただし堆肥を少し入れた方が生育がよい事もある、必要に応じて少量入れると良いでしょう。
- 水やりの頻度を考えて保水性のよい用土を多めに入れたり、植物の呼吸や成長を考えて通気性がしっかり保てる用土を選んだりする。
培養土の配合例
- 庭木
- 赤玉土(小粒・中粒)+ バーク堆肥 =7:3
- 赤玉土(小粒・中粒)+日向土+腐葉土 =4:3:3
- 鹿沼土 + 赤玉土(小粒) + ピートモス + くん炭 = 4:3:2:1
鉱石の土壌改良用土
- 赤玉土:赤玉土とは関東ローム層の中層にある赤土を乾燥させて、粒の大きさごとに分けた土壌改良材です。
- 特徴:赤玉土は通気性・排水性・保水性のバランスが抜群に良いことから擬似団粒構造をした土壌改良材とも呼ばれています。無菌で雑菌が繁殖しにくく、雑草の種も含まれないため挿し木用土やインドアグリーンの土としても使われる。
- 比較:鹿沼土と比べて赤玉土の方が保水性・保肥力に優れており、PHが中性に近い弱酸性のため幅広い植物で利用しやすい。赤玉土は鹿沼土よりも粒が崩れて劣化しやすいため、使い続けると微塵が出て通気性・排水性を悪化させる事がある。
- 注意点:赤玉土はリン酸を固定してしまい、植物が吸収出来る状態で無くす事があるため、リン酸の肥料を多めにやる必要がある。赤玉土の粒はやや崩れやすいため再利用出来る割合が少ない傾向があり、微塵は粘土質になり通気性・排水性を悪くする事がある。
- 用途:一般的な草花・花木・多肉・サボテン・山野草・水生植物など幅広い植物の土壌改良材として利用されます。無菌のため挿し木・種まき用土・インドアグリーンの培養土などに利用される。
- 硬質赤玉土:硬質赤玉土は赤玉土を高温で焼いて硬質化したものです。
- 比較:硬質赤玉土は赤玉土と比べて、粒が硬いため砕けて劣化しにくく、通気性・排水性が高くなっています。一方で保水性が悪くなっているため、一般的な草花で使うと土壌が乾きやすくなり水やりの頻度が増えやすいです。
- 用途:多肉植物・サボテン・山野草などに使われる事が多い。
- 鹿沼土:鹿沼土は栃木県鹿沼地方で産出される、風化した軽石の総称です。
- 特徴:鹿沼土は通気性・排水性が抜群に優れており保水性・保肥力も高いため、培養土の通気性・保水性・保肥力のバランスをとりたい時に重宝されます。PHが4~5と酸性になります。
- 比較:赤玉土と比べると鹿沼土は粒が頑丈で崩れにくいため再利用しやすく、PHは酸性に強く傾いており、保水性が劣ります。一般的な軽石と比べると鹿沼土は保水性に優れており、やや粒が脆い傾向にあります。
- 注意点:酸性度が強めなため、アルカリ土壌を好む植物を育てる場合は避けた方がよい。
- 用途:一般的な草花・花木・多肉・サボテン・山野草・水生植物など幅広い植物の土壌改良材として利用されます。特にPHが酸性のため酸性土壌を好む植物に利用される事が多いです。
- ☆硬質鹿沼土:硬質鹿沼土は従来の鹿沼土から硬質なものを選別した用土です。その名前が示すとおり、鹿沼土よりも硬く丈夫で劣化しにくい用土です。
- パーライト:パーライトは、真珠岩や黒曜石を粉砕して小さくした後に、高温で熱して中に含まれる水分を発泡させ多孔質にした資材です。
- 特徴(真珠岩系):表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れている、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 特徴(黒曜石系):表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れている、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 用途:土壌の通気性・排水性を改善する目的、真珠岩系では通気性・排水性・保水性をバランスよく改善する目的で利用されます。一般的な草花の育成などでよく利用されており、比重が軽いため培養土の軽量化などに欠かせません。
- バーミキュライト:バーミキュライトは、蛭石を高温処理して膨張させた土壌改良用土です。蛭石を膨張させた事で、薄板が層に重なりアコーディオンのような形状をしています。
- 特徴:保水性・保肥力が抜群に優れているため植物が欲しい時に水分や栄養を供給してくれる働きがあります。また何層にも重なり大きな隙間があるため通気性を改善する働きもあり、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 欠点:比重の重い用土と組み合わせると粒が破壊されて通気性が悪くなる事もあるため注意が必要です。
- 用途:土壌の保水性・保肥力を改善するのに利用されます。一般的な草花の育成などでよく利用されており、比重が軽いため培養土の軽量化などでも利用されます。
- 日向土(ボラ土):日向土は別名でボラ土とも呼ばれる、宮崎県南部で産出される軽石です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている、比重は約0.6とバランスがよい。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくいため再利用しやすく、PHが殆ど中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。草地・岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、一般的な草花から多肉・サボテン・山野草などの育成でも利用されます。す。
- 桐生砂:桐生砂とは群馬県桐生市近辺で産出されるやや風化の進んだ赤褐色の火山礫です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくいため再利用しやすく、PHがやや酸性に傾く中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉・サボテン・山野草・東洋ラン・盆栽等の育成でよく利用されます。
- 軽石:軽石は溶岩が急冷されガスが吹き出す事で、多孔質で脆く軽くなった火山礫です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている、比重は約0.4~0.6とバランスがよい。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくい、PHが殆ど中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉植物・サボテン・東洋ラン・盆栽・山野草などの育成でよく利用されます。
- 川砂:川砂は岩石(花崗岩・石英・長石等)が風化して生じる灰白色をした砂で、採られる場所により富士川砂・矢作砂などと呼ばれたりもしています。
- 特徴:粒子が大きく通気性・排水性が優れており、保水性と保肥力が殆どない。比重が約2.5~2.6と大きく安定感があるため植物をしっかりと支える事が出来る。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉・サボテン・山野草・盆栽等の育成でよく利用されます。
- ゼオライト:ゼオライトは沸石とも呼ばれる鉱物の一種です。
- 特徴:水質浄化・脱臭効果・高い保肥力などにあります。そのため、根腐れ防止や肥料の流失や肥効の継続に効果を発揮します。一方で、入れすぎると肥料が効きにくくなるなどのデメリットがあるため、土壌や培養土に5%程度混ぜて使われる事が多いです。
有機物の土壌改良用土
- 腐葉土:腐葉土は広葉樹の落ち葉を腐熟させた改良用土です。
- 腐葉土を選ぶ基準:腐葉土は完熟していて湿り気のある物を選びましょう。完熟していると、見た目が黒っぽくなり、葉の断片が小さくなっています。逆に油脂成分の多い針葉樹の葉が入っていたり、未熟な茶色の葉が混じっていたり、断片が大きく乾燥していたりする腐葉土は、植物の根を傷める原因にもなるため避けた方が良いでしょう。
- 腐葉土の特徴:土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなり根の成長を助ける。土壌の通気性・保水性・保肥力を高めるため植物が育ちやすい環境となる。腐葉土は微量要素を含んでいるため植物が栄養を補給して健康に成長する助けとなり、また微生物の働きも活性化するため土壌が肥沃になる。PHが中性のため扱いやすい。
- 用途:土壌の保水性・保肥力・通気性を改善したり、微生物を活性化して土壌を肥沃にしたりする働きがあるため、多くの植物を育てる際の改良用土として利用されます。
- ピートモス:ピートモス は水苔類やヨシ・スゲ等の植物が堆積して腐植し泥炭化した用土です。
- 特徴:腐葉土と比べて養分を殆ど含んでいないため、微生物を活性化する力が弱く無菌で清潔感がある。土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなり根の成長を助ける。土壌の保水力を高める効果が高く、通気性・保肥力も改善する。PHは基本的に強い酸性になる。
- 注意点:PHが3~4の強い酸性のため、一般的な植物を育てる際は調整済のピートモスを使用するか、アルカリ性の土壌改良材を入れて使用した方がよいでしょう。
- 用途:土壌の膨軟性を高めて、保水性・保肥力・通気性を改善するのに利用されたり、PHを酸性に調節する目的で利用されたり、無菌で雑菌が繁殖しにくいためインドアグリーンの植物の改良用土として利用されたり、挿し木や種まき用の培土として利用されたり、多くの植物を育てる際の改良用土として利用されたりしています。
- バーク堆肥:バーク堆肥は、樹木の樹皮を発酵させて作られた土壌改良材または肥料です。
- 選ぶ基準:バーク堆肥は見た目が黒っぽく、断片が小さくなって、しっかりと発酵しているものを選びましょう。発酵が未熟なものは、株元にマルチして使用した方がよいでしょう。
- 特徴:バーク堆肥は繊維が多く土壌の膨軟性を高める効果が非常に高い、そのため空気の通りが良くなり根の成長を助けます。また土壌の保水性・保肥力を改善する効果も高めです。微量要素を多数含んでいるため、植物が栄養を補給して健康に成長する助けとなり、また微生物の働きも活性化するため土壌が肥沃になる。C/N比が高くリグニンを含む難分解性有機物が含まれているため完全な分解まで時間がかかる傾向があり膨軟効果が長く続く。PHは弱酸性から中性です。
- 注意点:C/N比が高いためバーク堆肥を大量に土壌に入れると分解時に微生物が窒素を余計に使い窒素飢餓を引き起こす事がある、そのためバーク堆肥の入れ過ぎには注意です。リグニンが発芽抑制・生育障害等を引き起こす原因になる事があります。
- 用途:土壌の膨軟性を長期間に渡り高めて、保水性・保肥力・通気性を改善する目的、微生物を活性化して土壌を肥沃にしたりする目的で、花壇の土壌改良材として利用されたり、またコンテナ栽培の改良用土として利用されたりしています。
- 牛糞堆肥:牛糞堆肥は、牛糞を主原料にして、籾殻・藁・オガクズなどを加えて、微生物の力で発酵さて作られた土壌改良材または肥料です。
- 選ぶ基準:牛糞堆肥は見た目が黒っぽく、悪臭がない、しっかりと発酵しているものを選びましょう。
- 特徴:牛糞堆肥には少量ですが窒素・リン・カリの肥料成分を含んでおり、また中量要素や微量要素の養分も含まれているため、植物が栄養を補給して健康に成長する助けとなり、また微生物の働きも活性化するため土壌に団粒構造を作り肥沃な土壌を作り出す助けとなります。また土に混ぜるだけでも通気性・保水性・保肥力を高める効果があり植物が育ちやすい環境となります。
- 注意:牛糞堆肥は塩分濃度が高めで、分解も早いため、土量に制限のあるコンテナ栽培(プランター)ではあまり利用されません。
- 用途:培養土の中にひと握りほどの少量の牛糞を入れて肥沃さを高められることがある。土壌の保水性・保肥力・通気性を改善する目的、土の団粒化や土壌の肥沃化を促す目的で土壌改良で使用される事が多いです。
- べラボン:べラボンはヤシの実を特殊加工して作られた園芸資材です。
- 特徴:非常に軽く空気を多く含んでいて、水を含んだ時の膨張と乾燥した時の収縮比率が高いため、培養土などに混ぜ込むと通気性が大きく改善して根張りがよくなります。通気性はもちろん保水性・保肥力も高いため優れた土壌改善効果があり、単体でも植物を育てる事が出来る。
- 用途:土壌の膨軟性・通気性・保水性・保肥力を改善する目的で使用することができます。培養土としてべラボン単体で一般的な植物を育てる事ができます。非常に軽量なため吊り鉢やハンギングバスケットなどの培養土にもおすすめです。樹木に着生する洋ランなどの植物の培養土にも利用されます。
- くん炭:くん炭は、もみ殻を炭化させたものです。
- 特徴:通気性と排水性が抜群によいため根腐れ防止効果があります。菌根菌などの有用微生物を活性化させる効果があるため、植物が菌根菌と共生して病気に強くなったり水分・栄養を補給しやすくなる事がある。植物の成長に必要とされるミネラルを含有していて、またケイ酸が50%近く含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなる傾向がある。PH8前後の高いアルカリ性を示す。
- 用途:根腐れ防止・酸性土壌の改善などのために土壌に10%程度混ぜて使われる事が多いです。
- 木炭(竹炭):木炭(竹炭)は木材または竹材を材料にして低酸素状態で高温に加熱して作られる炭です。
- 特徴:通気性と排水性が抜群によいため根腐れ防止効果があります。菌根菌などの有用微生物を活性化させる効果があるため、植物が菌根菌と共生して病気に強くなったり水分・栄養を補給しやすくなる事がある。植物の成長に必要とされるミネラルを含有していて、またケイ酸が50%近く含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなる傾向がある。PHが8~10と高いアルカリ性を示す。
- 用途:根腐れ防止・酸性土壌の改善などのために土壌に10%程度混ぜて使われる事が多いです。
水やりの仕方
アカシア・コグナータは耐乾性が高い植物となるため、基本的に地植えで育てていれば降雨に任せて育てることが出来ます。
ただし、夏場などの乾燥しやすい季節、雨が長く降らない時、鉢植えで育てている場合などには、水やりが必要になることがあります。水やりのタイミングなどは下記を参考にして下さい。
注意する事は、極端に過湿状態にしてしまうことです。過湿が続くと病原菌が増えて株が腐敗する原因を作ったり、根の呼吸を邪魔して根腐れを引き起こす原因になったりします。そのため、水やりする頻度などには注意が必要となります。
水やりのタイミング
春から秋にかけては生育旺盛でたくさんの水を必要とするため、土壌の表層が乾燥したタイミングで水を与えます。
冬の期間は生育が緩慢になるため、植物は水をそれほど必要としません。そのため、乾かし気味に管理してあげるとよいでしょう。
土壌の乾燥の確認方法
- 土壌表面の乾燥:土壌の表面の乾燥とは、土壌の最も上の部分の表面が乾燥している事です。土壌表面の乾燥の確認方法には目視・触感・専用の道具があります。
- 目視で確認:土は濡れているなら色が濃くなったり黒っぽくなったりしていて、乾燥すると色が白っぽくなります。
- 触感で確認:土の表面を指で触ってみてます。土は濡れていると湿り気があり、乾燥しているとサラサラとしています。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
- 土壌の表層の乾燥:土壌の表層の定義は様々ありますが、ここでは土壌の表面より5cm以下にある事にして、また土壌の表層の乾燥とは土壌の表面から5cm以下が乾燥していることになります。
- 目視で確認:透明な植木鉢を使用して植物を育てます。透明で土の色の変化が分かるため、土表面から5cm以下の土の色が白っぽくなってきたら水やりを行います。
- 重量で確認:鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、土が乾燥した時の軽さを覚えておいて土の乾きを判断します。
- 道具で確認:割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串の色と湿り気を見て乾燥具合を確認します。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
剪定のやり方
アカシア・コグナータは、ふつう単幹の木として育てられ、傘状形や卵形などの樹冠をもった自然樹形に仕立てられます。
剪定をせずにそだてる事も出来ますが、剪定を行う理由を見て剪定するかを決めて剪定すると良いでしょう。
剪定を行う理由
- 風通し・日当たり改善:枝葉は密度が高くなり混みあってくると、風通しが悪くなったり、日当たりが悪くなったりして、病害虫が発生して健康な成長を阻害することがあります。そのため、株のバランスを見ながら、混みあっている部分の枝を剪定して風通しと日当たりを改善する必要があります。
- 成長の抑制:木は枝葉の量が多いほど光合成で作られるエネルギーの量が増えるため、木の成長速度が早まり幹も太くなりやすいです。お庭や鉢植えで育てる場合は、大きくなると木の管理が難しくなるため、間引き剪定で枝の量を減らして、木の成長速度を抑制させると良いかもしれません。
- 忌み枝:忌み枝とは、木の成長に悪影響を及ぼす枝だったり、外観を乱したりする枝です。忌み枝は、優先順位に差はありますが、基本的には不要な枝のため、木のバランスを見ながら剪定して取り除かれます。
- エネルギーの集中:忌み枝などを残しておくとエネルギーが分散されるため、健康な茎や伸ばしたい茎に栄養が回らずに成長が抑制される事があります。そのため、不要な茎は剪定して、必要な茎に優先でエネルギーが回るようにしてあげましょう。
- コンパクト化:枝を剪定する事で木のサイズを一回り小さくする事が出来ます。そのため、大きな木と比べて管理が楽になります。
枝垂れ樹形の仕立て方

- 剪定の時期:4月頃
- 不要な枝の除去:株を観察して、枯れてる茎・損傷してる茎・病気の茎を探して、根元から間引き剪定をするか、健康な部分まで戻り切り戻し剪定する。
忌み枝の剪定:木全体を観察して、切る優先順位が中程度の忌み枝(徒長枝・立ち枝・下がり枝・混み枝・逆さ枝 など)を探します。木全体のバランスを見ながら、不要度の高い忌み枝を根元から間引き剪定します。枝数が少ない場合は忌み枝を残す場合もあります。※忌み枝についてはこちらのリンクからご覧ください。
枝垂れ枝の選別と剪定:木全体を観察して、枝が長く伸びて、分枝も多い枝を探します。枝の中で、弧を描き外側に流れる見た目のよい分枝を残して切り替え剪定しましょう。一般的には内側(上側)から枝分かれした分枝を残します。
冬越しする方法

Hardiness:9~10
アカシア・コグナータは軽い霜であれば耐えられるため、暖地や平地であれば地植えでも冬越し出来る傾向にあります。
ただし基本的に霜や凍結に弱いため、冬越し対策を行った方が良いでしょう。
冬越し対策一覧
植物にカバー:植物にビニールや寒冷紗などをかけます。植物を寒風から保護したり、霜から保護したり、昼夜の急激な温度変化を防ぐ働きがあったりします。
- ビニール・寒冷紗:植物の周りに支柱を立てて、ビニールまたは寒冷紗を支柱に巻き付けます。巻き付けたビニールまたは寒冷紗が落ちないように洗濯バサミや紐などを使い固定しましょう。※ビニールを巻く場合は穴を開けて通気性を確保してください。
- 苗キャップ:透明のカバーで苗や小さな植物を保護するための専用の製品です。専用のカバーを苗または小さな植物の上に被せて、風などで飛んでいかないように固定して利用します。
- 植物保護カバー:不織布などの保護カバーで植物を保護するための専用の製品です。大きめの植物や複数の植物を囲うのにも対応しており、専用の製品になるため、チャックなどがついていて扱いやすい所も魅力です。
温室:内部の温度を一定に保てるようにガラスやプラスチックフィルムなどで作られた建物です。植物を温室の中に入れる事で、寒さの軽減や寒風対策、霜・凍結対策ができます。
挿し木や株分けで増やす
アカシア・コグナータは挿し木によって増やす事ができます。
挿し木の方法
- 挿し木時期
- 挿し木する時期は発根率の高い晩春から夏頃が適します。
- 培養土を準備します
- 挿し穂用の培養土には切り口が腐敗して吸水を阻害しないように、無菌のものを利用します。一般的にはバーミキュライト・赤玉土・パーライト・ピートモスなどが利用されていますが、専用の培養土もあるため近くのホームセンターで探すのも良いでしょう。
- 培養土を容器に入れて事前に水をかけて湿らせておきます。
- 挿し穂を採取する
- 挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットして利用しましょう。また花芽分化が始まり生殖成長をしている茎は、発根率が極端に下がるため挿し穂に使うのは避けた方がよいでしょう。
- 挿し穂を整形する
- 挿し穂の長さを10cm程度にわけて、挿し穂の上部の葉を残して、下部の葉を取り除きます。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くしておきましょう。
- 培養土に挿し穂を挿す
- 挿し穂を挿す場所を決めて、培養土の中に、割り箸等を利用して、事前に穴を空けておきます。
- 挿し穂の切り口を下向きにして、培養土の中に挿し穂を入れましょう。通常は挿し穂の1/3程をいれます。
- 管理
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
播種で増やす
アカシア・コグナータの種蒔の方法
- 播種時期:3月~5月・9月~10月
- 発芽適温:約18~22度
- 発芽日数:
- 備考:硬実種子
発芽促進処理
アカシア・コグナータの種子は硬実種子に分類されており、多くのマメ科植物と同様に硬い種皮があり、種の中に上手く水分を吸収出来ない種子です。そのため、発芽促進処理がされていない種子は発芽までにかなりの時間がかかります。
そのため、アカシア・コグナータの種子は、播種前に種皮カットと事前吸水と呼ばれる方法を利用して発芽促進処理が行われます。
種皮カットと事前吸水
- 種皮カット:種皮の一部をヤスリまたはサンドペーパーで軽く傷つけます。
- 事前吸水:温水を準備して、その中に種子をつけて一日程度放置します。種子の吸水が上手くいっていると、種子が膨張して発芽準備が整っている状態となります。
- 種まき:種子が吸水した後に、乾燥すると発芽率が極端に落ちます。そのため、発芽準備が整ったら直ぐに種まきを行いましょう。
種まき手順
- 種まきの時期:春または秋
- 培養土の準備:ピートバンや種まき専用の培養土などを準備しておくと失敗が減ります。花壇の土などに直接撒くことも可能です。
- 種の撒き方:種は重ならないように、すじまき・点まきします。種を指で軽く押し込んで鎮圧※1して、土を数mm程度うすく被せます。
- 種まき後の管理
- 種が乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理します。本葉がでたら移植して育てましょう。
※鎮圧は土と種の接着を高め水分の吸収をよくします。