- 原産:ヨーロッパ/アジア/北アメリカ
- 科:キク(asteraceae)
- 属:アキレア/ノコギリソウ(Achillea)
- 種:ミレフォニウム(Achillea millefolium)
- 別名:セイヨウノコギリソウ/ヤロウ(yarrow)/コモンヤロウ(common yarrow)/デビルズネトル(devil’s nettle)
- 品種:ニュービンテージホワイト(Achillea millefolium ‘new vintage white’)
- 開花時期:6月~10月
- 花の色:白色
- 葉の色:緑色
- 香り:
- 生活形:多年草
- 草丈:約35cm
- 株張り:
- バイオーム:
- 誕生花:7月12日
- 花言葉:戦い/治療/真心
- 用途:開花期間長い/グランドカバー/切り花/ドライフラワー/種から育てる植物
- 購入方法:アキレア(ニュービンテージホワイト)を楽天で購入
■アキレア(ニュービンテージホワイト)の特徴
学名:Achillea millefolium ‘new vintage white’
花(舌状花)の色:白色
花(筒状花)の色:白色
葉の色:緑色
草丈:約35cm
備考:再開花に優れており花を長く楽しめる品種です。株は矮性で35cm程度までにしか育たず、花壇の縁どりや、鉢植えでも育てやすくなっています。花の色は白色をしているため、開花期間中はウェディングドレスを見ているような清楚さや上品さを感じさせる品種となります。
■アキレア・ミレフォニウムとは!?


アキレア・ミレフォニウムの学名は Achillea millefolium 、別名では「セイヨウノコギリソウ」「ヤロウ(yarrow)」「コモンヤロウ(common yarrow)」「デビルズネトル(devil’s nettle)」などとも呼ばれる多年草です。
アキレア・ミレフォニウムの原産地は亜寒帯から温帯のヨーロッパ・アジア・北アメリカの広い範囲にあり、自生地は標高0~3500mまでの草原・荒れ地・疎林などにあります。
■アキレア・ミレフォニウムの語源(由来)
- Achilleaの由来:ギリシャ神話に出て来るアキレス(Achilles)に由来しており、神話の中でアキレスは戦場にアキレアを携行して傷薬に利用していたと伝えられています。
- millefoliumの由来:ラテン語で「多くの」を意味している「mille」と、ラテン語で「葉」を意味する「folium」の2語で構成されており、葉の形が羽状に細かく分裂している所に由来します。
■アキレア・ミレフォニウムの特徴(魅力)
- 近縁種との比較:アキレア・ミレフォニウムは他の近縁のアキレアの種と比べて幾つかの個性的な特徴をもってます。例えば、花房のヘッドが平面状から半球状まであり大きくでボリューム感がある所、花の色が豊富で品種により赤色・桃色・橙色・黄色・白色と多彩に揃う所、花の色が成熟するにつれて変化するため花房の中や株の中で色の違う花が楽しめる所などにあります。
- 花の特徴:花序は頭状散房花序で、花軸の節ごとに頭状花序が散房状に配置されている複合花序になる。頭状散房花序のサイズは約4~12cm、ヘッドの形状は個体差・品種差がありフラットな平面状から盛り上がる半球状まである。花の色は品種などの違いで赤色・桃色・橙色・黄色・白色の範囲であります。
- 花の装飾性:花房はサイズが12cm程度までになり大きい一方で、茎・葉は細く華奢な見た目をしています。そのため、茎・葉・花のアンバンランスさが強調されて華奢で繊細な印象を与えたり、また花が際立って大きいため豪華さや洗練された魅力を感じさせます。また花の色が多彩で赤色・桃色・橙色・黄色・白色の範囲から好みやお庭の雰囲気に合わせて選べる所も魅力となります。
- 葉の特徴:葉は2~3回羽状複葉、小葉の概形は線形・披針形と細くてサイズも小さめになり、見た目はシダ植物やレース模様に似て、繊細でオシャレな印象を与えます。そのため、野暮ったい印象を感じさせにくかったり、上品でエレガントな印象を感じさせたりします。
- 草姿:草姿は叢生型、茎の種類は根茎・直立茎があり、根茎が地面下を横に走り広範に広がりながら、根茎の節から芽を出して、地際から直立茎を出し群生をつくります。群生をつくり繁茂しやすいですが、直立茎は基本的に上部でしか分枝しないため、行儀よく洗練された見た目となりやすいです。
- 地被植物:アキレア・ミレフォニウムは根茎で地面を広がり叢生するため、草丈が低めの地被植物(グランドカバー)として利用できます。ただし、草丈の高さは品種差があるため地被植物として利用する場合は矮性品種を選んだ方がよいでしょう。また基本的に踏圧に弱いため人通りの多い場所では使えません。
- 寄せ植え:アキレア・ミレフォニウムは、茎が直立して行儀よく成長して頂部に大きな花を咲かせます。そのため、高さ・立体感を出す寄せ植え素材にピッタリです。花壇・植木鉢の中で形態の異なる様々な植物を組み合わせて美しくデザインしながら楽しむとよいでしょう。
- フラワーアレンジメント:アキレア・ミレフォニウムの花房は大きく豪華なため主役の花としての存在感があり、また茎は直立に伸びるため扱いやすく、葉も花材の中に緑として残したくなるような繊細さがあります。そのため、切り花として利用される事も多い植物です。
- バタフライガーデン:アキレア・ミレフォニウムの花は蜜源として蝶々がよく飛来してきます。大きな花房の上にちょこんと乗って、蜜を吸う姿はとても可愛らしく見ていて飽きないため、お庭の中で蝶々が飛び回る姿を観察したい人におすすめの植物の一つとなります。
- ゼリスケープ(乾式庭園):アキレア・ミレフォニウムは耐乾性がとても高い植物です。そのため、水資源を節約しながら作り出すランドスケープのゼリスケープに利用されることもあります。
- その他の用途:一部の人は若い葉を生でサラダとして食用にしたり、ハーブティーとして飲用したりしています。ただし、アレルギーを引き起こす可能性があり、また月経を誘発させて流産を引き起こす可能性があると指摘されています。そのため、食用にする場合は注意が必要です。また中国では乾燥させた茎を易経占いに用いています。
■アキレア・ミレフォニウムの生活形と形態
●生活形・茎の形態
- 草丈:約20~100cm
- 生育型:叢生型で、地際から茎が何本も出て叢生(株立ち)する。
- 茎の種類:根茎・直立茎
- 根茎:普通の根っこのように見える地面下にある茎です。根茎の種類は横走根茎になり、地中を横(水平)に伸びる。
- 直立茎:茎がほとんど垂直に伸びる。
- 分枝:直立茎では上部でのみ分枝する
- 茎の毛:有毛
- 毛の質感:綿毛
- 毛の色:白色
- 茎の色:緑色・白緑色※若い茎は毛の量が多く白っぽく見えることがある。
●花の形態


- 花序:頭状散房花序
- 頭状散房花序:頭状花序と散房花序の組み合わせになり、頭状花序が散房状に並び配列される複合花序です。
- 頭状散房花序の直径:約4~12cm
- 頭状散房花序のヘッドの形状:平面・半球形
- 頭状花序:総苞・花冠(舌状花・筒状花)・雄蕊・雌蕊
- 総苞:頭状花序の基部で花を保護している、総苞片の集まりです。
- 総苞片の数:約20~30枚
- 総苞片の形:卵形・披針形
- 総苞片の色:緑色・黄色
- 花冠:筒状花・舌状花
- 筒状花:頭状花序の中央部に密集している。
- 筒状花の数:約10~40個
- 筒状花の形:花冠筒部が長く、花冠裂片が5個ある。
- 筒状花の色:白色・黄色・クリーム色・薄い桃色
- 舌状花:頭状花序の外周部で放射状に広がる。
- 舌状花の数:約3~8枚
- 舌状花の長さ:約0.1~0.4cm
- 舌状花の形:円形・広楕円形
- 舌状花の色:赤色・桃色・橙色・黄色・白色
- 筒状花:頭状花序の中央部に密集している。
- 雄蕊:5本※舌状花にはない
- 雌蕊:1本
●果実・種子の形態
- 果実の分類:菊果※痩果の一種
※植物の形態についてはこちらのページも参考にしてください。
■アキレア・ミレフォニウムの園芸品種を紹介
ワンダフルワンピ

学名:Achillea millefolium ‘wonderful wampee’
花(舌状花)の色:薄い桃色・白色
花(筒状花)の色:クリーム色
葉の色:緑色
草丈:約30~50cm
備考:株は矮性でコンパクトに成長して、沢山の花を咲かせます。花の色は成熟するにつれて薄い桃色・白色へと変化します。そのため、女性的な可愛らしさや、上品さも感じさせる品種です。
ニュービンテージローズ

学名:Achillea millefolium ‘new vintage rose’
花(舌状花)の色:濃いローズ色・桃色
花(筒状花)の色:桃色・橙色
葉の色:緑色
草丈:約35cm
備考:再開花に優れており花を長く楽しめる品種です。株は矮性で35cm程度までにしか育たず、花壇の縁どりや、鉢植えでも育てやすくなっています。花の色は濃いローズ色・桃色へと変化します。そのため、女性的な可愛らしさを感じさせる品種です。
ミリーロック・シリーズ



育て方・楽天で購入
学名:Achillea millefolium ‘milly rock’
花(舌状花)の色:鮮やかな桃色・薄い桃色
花(筒状花)の色:黄色・クリーム色・白色
葉の色:緑色
草丈:約30~40cm
備考:株は矮性でコンパクトに成長するためスモールガーデンや鉢植えの中で育てやすい品種です。
花の色は成熟するにつれて鮮やかな桃色から薄い桃色へと変化します。そのため、明るく元気な印象を感じさせたり、女性的な可愛らしさを感じさせたりする品種です。
ミリーロック・シリーズの品種
- イエローテラコッタ:花の色は赤橙色・サーモンピンク色・黄色へと変化します。
- ローズ:花の色は赤紫色をしています。
- レッド:花の色は濃赤色をしていて、派手さの中に上品さを感じさせます。
- イエロー:花の色は成熟するにつれて薄い橙色から黄色へと変化します。
- ピンク:花の色は薄い桃色をしていて、可愛らしさを感じさせる品種です。
テラコッタ

学名:Achillea millefolium ‘terracotta’
花(舌状花)の色:黄色・サーモンピンク色・橙色・赤褐色
花(筒状花)の色:黄色
葉の色:緑色
草丈:約50~100cm
備考:花の色が成熟するにつれて黄色・サーモンピンク色・橙色・赤褐色と変化して、花房の中でグラデーションのような色彩効果を生み出したり、またレンガの色を想像させたりします。そのため、色をテーマにしたカラフルなお庭や、時代を感じさせるようなアンティークなお庭などによくあいます。
ニュービンテージホワイト
学名:Achillea millefolium ‘new vintage white’
花(舌状花)の色:白色
花(筒状花)の色:白色
葉の色:緑色
草丈:約35cm
備考:再開花に優れており花を長く楽しめる品種です。株は矮性で35cm程度までにしか育たず、花壇の縁どりや、鉢植えでも育てやすくなっています。花の色は白色をしているため、開花期間中はウェディングドレスを見ているような清楚さや上品さを感じさせる品種となります。
アップルブロッサム

学名:Achillea millefolium ‘apple blossom’
花(舌状花)の色:桃色・淡い桃色
花(筒状花)の色:クリーム色
葉の色:緑色
草丈:約40~60cm
備考:花の色は成熟するにつれて桃色から淡い桃色へと変化します。そのため、可愛いをテーマにするようなお庭などによくあいます。
ライラックビューティ

学名:Achillea millefolium ‘lilac beauty’
花(舌状花)の色:桃色・ラベンダー色
花(筒状花)の色:クリーム色
葉の色:緑色
草丈:約50~80cm
備考:花の色は成熟するにつれて桃色・ラベンダー色へと変化します。そのため、女性的な可愛らしいお庭などによくあいます。
ピンクグレープフルーツ

学名:Achillea millefolium ‘pink grapefruit’
花(舌状花)の色:桃色・クリーム色
花(筒状花)の色:白色
葉の色:緑色
草丈:約40~60cm
備考:花の色は成熟するにつれて桃色・クリーム色へと変化します。そのため、女性的な可愛らしい雰囲気を感じさせる品種です。
レッドベルベット

学名:Achillea millefolium ‘red velvet’
花(舌状花)の色:濃い赤色
花(筒状花)の色:白色・黄色
葉の色:緑色
草丈:約40~60cm
備考:花の色が褪せにくい事で高く評価されている品種です。非常に濃い赤色の花は、大人っぽい落ち着きと上品さがあり、高級感あるラグジュアリーなお庭、エレガントなお庭などによくあいます。
レッドビューティ

学名:Achillea millefolium ‘red beauty’
花(舌状花)の色:赤色
花(筒状花)の色:黄色
葉の色:緑色
草丈:約40~60cm
備考:花の色は鮮やかな赤色と黄色の2色からなり、カラフルで明るい色彩効果を生み出します。そのため、色をテーマにするカラフルなお庭などによくあいます。
サマーワイン

学名:Achillea millefolium ‘summer wine’
花(舌状花)の色:赤紫色
花(筒状花)の色:白色
葉の色:緑色
草丈:約40~60cm
備考:花の色は赤紫色をしているため、赤ワインを見ているような上品さがあり、また高級感を感じさせます。そのため、エレガントな雰囲気のあるお庭、ラグジュアリーなお庭などによくあいます。
サウシーセレクション

学名:Achillea millefolium ‘saucy seduction’
花(舌状花)の色:鮮やかな桃色・薄い桃色
花(筒状花)の色:白色
葉の色:緑色
草丈:約40~60cm
備考:花の色は成熟するにつれて鮮やかな桃色から薄い桃色へと変化します。そのため、明るく元気な印象を感じさせたり、女性的な可愛らしさを感じさせたりする品種です。
ヘラ グラショフ
学名:Achillea millefolium ‘Hella Glashoff’
花(舌状花)の色:レモンイエロー・クリーム色
花(筒状花)の色:黄色
葉の色:緑色
草丈:約50cm
備考:花の色は成熟するにつれてレモンイエローからクリーム色へと段階的に変化します。そのため、明るさや爽やかさを感じさせるお庭によくあう品種です。
プロア
学名:Achillea millefolium ‘Proa’
花(舌状花)の色:白色
花(筒状花)の色:クリーム色
葉の色:緑色
草丈:約40~60cm
備考:花の色は白色とクリーム色の2色からなり、明るさと上品さを感じさせる品種です。
ピーチセレクション

学名:Achillea millefolium ‘peach seduction’
花(舌状花)の色:クリーム色・淡い桃色
花(筒状花)の色:黄色
葉の色:緑色
草丈:約60cm
備考:花の色が成熟するにつれてクリーム色・淡い桃色へと変化します。そのため、女性的な可愛らしさや甘いお菓子のような印象を感じさせます。
■アキレア(ノコギリソウ)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■アキレア・ミレフォニウムの育て方
花壇の土づくり
バイオーム
アキレア・ミレフォニウムのバイオームは、温帯広葉樹林・地中海性植生・ステップ・草地サバンナ・温帯針葉樹林・タイガなど幅広い場所にあります。
※バイオームについてはこちらのページも参考にしてください。
日当り
アキレア・ミレフォニウムは、日向から半日影の範囲で育てることが出来ます。
ただし日当たりが悪い場所では、茎が徒長して軟弱になり倒伏しやすくなるため、基本的には日向で育てた方がよいでしょう。
日当りの分類
- 日向:直射日光が6時間以上当たる場所です。一般的に全方位に障害物がない、またはお庭の向きが南向きの場所になります。
- 半日影:直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。一般的にお庭の向きが東向きになる、西向きも半日影になるが西日が当たる環境にもなるため注意が必要です。
- 明るい日陰:直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。一般的にお庭の向きが北向き、または日差しを遮る障害物が多い環境です。
- 暗い日陰:森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
土壌の土質
- 土質:基本的に通気性と排水性が高めの土壌を好みます。そのため土質は砂土・砂壌土あたりにした方が良いでしょう。※過湿でジメジメと湿りやすい土壌はあまり許容しないため粘土質の土質は避けた方が良いでしょう。
- 肥沃さ:肥沃さは基本的に必要ありません。肥沃すぎる土壌は、成長を促進させる効果もありますが、株が軟弱になり病害虫に弱くなったり、夏場に蒸れる原因ともなります。そのため、堆肥は入れすぎない方がよいです。土壌の状態を見ながら、極端に痩せていると感じる場合には適度に堆肥を入れて上げるとよいでしょう。
土壌診断と改善の行い方
- 排水性の診断:深さ30cm程度・幅30cm程度の穴を掘り、穴の中を水で完全に満たす。一時間あたり約3~10cmの排水があれば、一般的な植物を育てるのに適した排水性になります。※それ以下またはそれ以上である場合は排水が悪い、または排水がよすぎる可能性があります。
- 排水性の改善:花壇を高くしたり、ロックガーデンを作り、植物を植える場所を周囲より高くする。また縦穴暗渠(縦穴排水)や排水溝をつくる。
- 作土層の診断:調べたい箇所の土壌に支柱を出来るだけ深くまでさします。支柱の入った部分が30cm前後あれば一般的な植物であれば、根を張るのに十分な作土層がありますが、それ以下であれば改善が必要です。また土壌を観察して石やゴミがあれば根を伸ばすのに邪魔になるため取り除いた方が良いでしょう。
- 作土層の改善:植物を植える箇所とその周囲をシャベルを使って30cm程度の深さまで掘り起こして解します。また石がある場合は土ふるいを使用して取り除きましょう。
- 土壌(土性)の性質の診断:土壌の通気性・保水性・保肥力を知るために、土壌を砂土・砂壌土・壌土・埴壌土・埴土に分類して、植物に合わせて土壌の改良をしましょう。
- 砂土:排水性と通気性が高く乾燥しやすいため、水分過剰による根腐れを引き起こしにくい。診断は、適度に湿らせた土を触った時にザラザラとした砂の粗い感触がある。手のひらや指で捏ねても全く固まらずに簡単に崩れる。
- 砂壌土:排水性と通気性が高く乾燥しやすい傾向がある、砂土と比べると、保水性と保肥力が少しあるため、乾燥気味の土壌を好む植物などに向いています。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねると、緩く固める事が出来るが崩れやすい。
- 壌土:通気性・保水性・保肥力のバランスが高いため土壌管理がしやすい。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、鉛筆程度の太さの棒状まで伸ばすことが出来る。 ただし伸ばした棒を曲げるのは難しい。
- 埴壌土:保水性・保肥力が高いため乾燥しにくい傾向がある。診断は、適度に湿らせた土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触があり、砂のザラザラも少し感じる。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、マッチ棒程度の太さまで伸ばすことが出来て、輪っかに曲げても切れにくい。
- 土壌(土性)の性質の改善:土壌の診断をしたら、植物が求める環境に合わせて土壌改良材をいれます。
- 通気性・排水性の改善:通気性・排水性の高い土壌改良材(パーライト・日向土・川砂・バーク堆肥 など)を混ぜ込む。
- 保水性の改善:保水性の高い土壌改良材(腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・黒土)を混ぜ込む。
- PHの診断:土壌のPHを調べる方法は土壌酸度計を土壌に突き刺すタイプ・リトマス紙を溶液に浸すタイプ・ペーハー測定器を溶液に浸すタイプ・アースチェック液を溶液に垂らすタイプ等があります。製品によって調べ方がことなるため、詳しい手順は製品の取り扱い説明書をご覧下さい。
- PHの改善:PHを診断後に植物の適正なPHに合わせて、土壌改良材を入れてPHの改善をおこないます。
- PHを酸性に改善:ピートモスを使用する場合はPHを1下げるために、1㎡あたり、ピートモスを約1.2kgを入れて混和します。
- PHをアルカリ性に改善:苦土石灰を使用してPH1上げるには、1㎡あたり苦土石灰を約100~200g入れて混和します。
- 肥沃さの診断:肥沃さは土壌の色によりある程度診断できます。土壌の色は成分や状態を示しており、簡易的に植物を育てるのに適しているか調べる事が出来ます。黒色の場合は腐植が多く肥沃な傾向があり、赤色・黄色・白色の場合は腐植が少なく肥沃でない傾向があります。
- 肥沃さの改善:土壌に堆肥または微生物資材を入れます。堆肥を入れる量は土の量に対して二割から三割程度にします。入れ過ぎると通気性・排水性・保水性のバランスが崩れて植物が育つのに不適な環境になりやすいため注意してください。
※詳しい土壌診断と改善方法はこちらのリンクからご覧下さい
鉢土づくり
日当り
アキレア・ミレフォニウムは、日向から半日影の範囲で育てることが出来ます。
ただし日当たりが悪い場所では、茎が徒長して軟弱になり倒伏しやすくなるため、基本的には日向で育てた方がよいでしょう。
培養土
培養土を購入する場合は、一般的な草花の培養土よりも少し通気性・排水性を高めた培養土がおすすめです。※一般的な培養土に通気性・排水性を高める改良用土を混ぜるのも良いでしょう。
培養土を自作する場合
- 基本的には通気性・ 排水性が優れている培養土をつくります。
- 堆肥の入れ過ぎは夏場に蒸れる原因となるため、一般的な植物よりも少なめにする。ただし堆肥を少し入れた方が生育がよい事もある、必要に応じて少量入れると良いでしょう。
- 水やりの頻度を考えて保水性のよい用土を多めに入れたり、植物の呼吸や成長を考えて通気性がしっかり保てる用土を選んだりする。
培養土の配合例
- 通気性高い
- 鹿沼土 + 赤玉土(小粒) + 腐葉土+ くん炭 + 元肥 =3:4:2:1:適量
- 日向土(細粒・小粒) + 赤玉土(小粒) + ピートモス(調整済) + 竹炭 + 元肥 =4:3:2:1:適量
- 赤玉土(小粒) + 桐生砂(細粒・小粒) + パーライト + 腐葉土 + ゼオライト + 元肥 =3:3:2:2:適量:適量
鉱石の土壌改良用土
- 赤玉土:赤玉土とは関東ローム層の中層にある赤土を乾燥させて、粒の大きさごとに分けた土壌改良材です。
- 特徴:赤玉土は通気性・排水性・保水性のバランスが抜群に良いことから擬似団粒構造をした土壌改良材とも呼ばれています。無菌で雑菌が繁殖しにくく、雑草の種も含まれないため挿し木用土やインドアグリーンの土としても使われる。
- 比較:鹿沼土と比べて赤玉土の方が保水性・保肥力に優れており、PHが中性に近い弱酸性のため幅広い植物で利用しやすい。赤玉土は鹿沼土よりも粒が崩れて劣化しやすいため、使い続けると微塵が出て通気性・排水性を悪化させる事がある。
- 注意点:赤玉土はリン酸を固定してしまい、植物が吸収出来る状態で無くす事があるため、リン酸の肥料を多めにやる必要がある。赤玉土の粒はやや崩れやすいため再利用出来る割合が少ない傾向があり、微塵は粘土質になり通気性・排水性を悪くする事がある。
- 用途:一般的な草花・花木・多肉・サボテン・山野草・水生植物など幅広い植物の土壌改良材として利用されます。無菌のため挿し木・種まき用土・インドアグリーンの培養土などに利用される。
- 硬質赤玉土:硬質赤玉土は赤玉土を高温で焼いて硬質化したものです。
- 比較:硬質赤玉土は赤玉土と比べて、粒が硬いため砕けて劣化しにくく、通気性・排水性が高くなっています。一方で保水性が悪くなっているため、一般的な草花で使うと土壌が乾きやすくなり水やりの頻度が増えやすいです。
- 用途:多肉植物・サボテン・山野草などに使われる事が多い。
- 鹿沼土:鹿沼土は栃木県鹿沼地方で産出される、風化した軽石の総称です。
- 特徴:鹿沼土は通気性・排水性が抜群に優れており保水性・保肥力も高いため、培養土の通気性・保水性・保肥力のバランスをとりたい時に重宝されます。PHが4~5と酸性になります。
- 比較:赤玉土と比べると鹿沼土は粒が頑丈で崩れにくいため再利用しやすく、PHは酸性に強く傾いており、保水性が劣ります。一般的な軽石と比べると鹿沼土は保水性に優れており、やや粒が脆い傾向にあります。
- 注意点:酸性度が強めなため、アルカリ土壌を好む植物を育てる場合は避けた方がよい。
- 用途:一般的な草花・花木・多肉・サボテン・山野草・水生植物など幅広い植物の土壌改良材として利用されます。特にPHが酸性のため酸性土壌を好む植物に利用される事が多いです。
- ☆硬質鹿沼土:硬質鹿沼土は従来の鹿沼土から硬質なものを選別した用土です。その名前が示すとおり、鹿沼土よりも硬く丈夫で劣化しにくい用土です。
- パーライト:パーライトは、真珠岩や黒曜石を粉砕して小さくした後に、高温で熱して中に含まれる水分を発泡させ多孔質にした資材です。
- 特徴(真珠岩系):表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れている、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 特徴(黒曜石系):表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れている、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 用途:土壌の通気性・排水性を改善する目的、真珠岩系では通気性・排水性・保水性をバランスよく改善する目的で利用されます。一般的な草花の育成などでよく利用されており、比重が軽いため培養土の軽量化などに欠かせません。
- 日向土(ボラ土):日向土は別名でボラ土とも呼ばれる、宮崎県南部で産出される軽石です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている、比重は約0.6とバランスがよい。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくいため再利用しやすく、PHが殆ど中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。草地・岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、一般的な草花から多肉・サボテン・山野草などの育成でも利用されます。す。
- 軽石:軽石は溶岩が急冷されガスが吹き出す事で、多孔質で脆く軽くなった火山礫です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている、比重は約0.4~0.6とバランスがよい。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくい、PHが殆ど中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉植物・サボテン・東洋ラン・盆栽・山野草などの育成でよく利用されます。
- ゼオライト:ゼオライトは沸石とも呼ばれる鉱物の一種です。
- 特徴:水質浄化・脱臭効果・高い保肥力などにあります。そのため、根腐れ防止や肥料の流失や肥効の継続に効果を発揮します。一方で、入れすぎると肥料が効きにくくなるなどのデメリットがあるため、土壌や培養土に5%程度混ぜて使われる事が多いです。
有機物の土壌改良用土
- 腐葉土:腐葉土は広葉樹の落ち葉を腐熟させた改良用土です。
- 腐葉土を選ぶ基準:腐葉土は完熟していて湿り気のある物を選びましょう。完熟していると、見た目が黒っぽくなり、葉の断片が小さくなっています。逆に油脂成分の多い針葉樹の葉が入っていたり、未熟な茶色の葉が混じっていたり、断片が大きく乾燥していたりする腐葉土は、植物の根を傷める原因にもなるため避けた方が良いでしょう。
- 腐葉土の特徴:土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなり根の成長を助ける。土壌の通気性・保水性・保肥力を高めるため植物が育ちやすい環境となる。腐葉土は微量要素を含んでいるため植物が栄養を補給して健康に成長する助けとなり、また微生物の働きも活性化するため土壌が肥沃になる。PHが中性のため扱いやすい。
- 用途:土壌の保水性・保肥力・通気性を改善したり、微生物を活性化して土壌を肥沃にしたりする働きがあるため、多くの植物を育てる際の改良用土として利用されます。
- ピートモス:ピートモス は水苔類やヨシ・スゲ等の植物が堆積して腐植し泥炭化した用土です。
- 特徴:腐葉土と比べて養分を殆ど含んでいないため、微生物を活性化する力が弱く無菌で清潔感がある。土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなり根の成長を助ける。土壌の保水力を高める効果が高く、通気性・保肥力も改善する。PHは基本的に強い酸性になる。
- 注意点:PHが3~4の強い酸性のため、一般的な植物を育てる際は調整済のピートモスを使用するか、アルカリ性の土壌改良材を入れて使用した方がよいでしょう。
- 用途:土壌の膨軟性を高めて、保水性・保肥力・通気性を改善するのに利用されたり、PHを酸性に調節する目的で利用されたり、無菌で雑菌が繁殖しにくいためインドアグリーンの植物の改良用土として利用されたり、挿し木や種まき用の培土として利用されたり、多くの植物を育てる際の改良用土として利用されたりしています。
- くん炭:くん炭は、もみ殻を炭化させたものです。
- 特徴:通気性と排水性が抜群によいため根腐れ防止効果があります。菌根菌などの有用微生物を活性化させる効果があるため、植物が菌根菌と共生して病気に強くなったり水分・栄養を補給しやすくなる事がある。植物の成長に必要とされるミネラルを含有していて、またケイ酸が50%近く含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなる傾向がある。PH8前後の高いアルカリ性を示す。
- 用途:根腐れ防止・酸性土壌の改善などのために土壌に10%程度混ぜて使われる事が多いです。
水やりの仕方
アキレア・ミレフォニウムは耐乾性が高い植物です。基本的にジメジメとした土壌よりも、乾燥気味の土壌を好みます。
そのため、基本的に地植えで育てていれば降雨に任せて育てることが出来ます。ただし、夏場などの乾燥しやすい季節、雨が長く降らない時、鉢植えで育てている場合などには、水やりが必要になることがあります。水やりのタイミングなどは下記を参考にして下さい。
注意する事は、極端に過湿状態にしてしまうことです。過湿が続くと病原菌が増えて株が腐敗する原因を作ったり、根の呼吸を邪魔して根腐れを引き起こす原因になったりします。そのため、水やりする頻度などには注意が必要となります。
水やりのタイミング
生育期間中は土壌の表層が乾燥したタイミングで水を与えます。
土壌の乾燥の確認方法
- 土壌表面の乾燥:土壌の表面の乾燥とは、土壌の最も上の部分の表面が乾燥している事です。土壌表面の乾燥の確認方法には目視・触感・専用の道具があります。
- 目視で確認:土は濡れているなら色が濃くなったり黒っぽくなったりしていて、乾燥すると色が白っぽくなります。
- 触感で確認:土の表面を指で触ってみてます。土は濡れていると湿り気があり、乾燥しているとサラサラとしています。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
- 土壌の表層の乾燥:土壌の表層の定義は様々ありますが、ここでは土壌の表面より5cm以下にある事にして、また土壌の表層の乾燥とは土壌の表面から5cm以下が乾燥していることになります。
- 目視で確認:透明な植木鉢を使用して植物を育てます。透明で土の色の変化が分かるため、土表面から5cm以下の土の色が白っぽくなってきたら水やりを行います。
- 重量で確認:鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、土が乾燥した時の軽さを覚えておいて土の乾きを判断します。
- 道具で確認:割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串の色と湿り気を見て乾燥具合を確認します。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
肥料の与え方
アキレア・ミレフォニウムは、土壌に一定の肥沃さがあれば基本的に肥料は不要です。
早春に一度だけ株の周りに堆肥を入れて上げたり、緩効性肥料を入れて上げるとよいでしょう。
※注意することは、肥料を与え過ぎる事です。肥料が多いと茎が徒長したり、軟弱になったりして茎が倒伏して外観が悪くなったり、葉ばかりが茂り花数が減る事があります。
堆肥の与え方
- 堆肥を入れる時期:植え付け時、または冬から早春に堆肥を入れます。
- 堆肥の入れ方:堆肥の入れ方は地植えと鉢植えでかわります。
- 地植え:植付けや株分けする時などに土壌改良を行い堆肥をいれて混和する。または株の周囲に堆肥を盛ったり、株の周囲に穴を掘り堆肥を入れます。
- 鉢植え:植え替え時に堆肥がしっかり入った新しい培養土を使う。または古い土に二割から五割ほど新しい土を混ぜて再利用する。
肥料の与え方
- 芽出し肥:早春から春頃に新芽が動き出す前に、発芽の促進や初期の成長を促す目的で与えられる肥料です。
- 肥料の成分:窒素・リン・カリがバランス良く入る水平型、またはリンが多く入る山型を選びます。
- 肥料の製品:固形肥料(速効性・緩効性・BB肥料 など)がおすすめです。
- 施し方(固形肥料):固形肥料の与え方は製品により置き肥タイプ・差し込みタイプ・埋め込みタイプがあります。製品に合わせて、規定された分量・規定された頻度・規定された方法で施しましょう。
剪定のやり方
アキレア・ミレフォニウムは剪定せずに育てる事も出来ますが、一般的に開花期間を伸ばして沢山の花を咲かせる目的、春の芽出しを促進する目的などで剪定が行われます。
剪定をするかは剪定理由を見ながら決めるとよいでしょう。
剪定を行う理由
- 開花期間の延長:花がらを残すと種作りにエネルギーが使われるため、花芽に栄養がまわらず次の花が咲きにくくなります。花がら摘みをする事で、花芽に栄養がいって次の花が咲きやすくなります。
- 株の寿命の延長:花がらを残すと、種を作るためにエネルギーを使われるため、株が弱って寿命が短くなることがあります。そのため、株が弱りやすい植物などは長く楽しむために花がら摘みをする事が大切になります。
- 発芽の促進:枯れた茎や古い茎が残っていると、太陽光が遮られたり、風通しが悪くなったり、不要な茎が成長の邪魔をしたりして、発芽の邪魔になります。そのため、剪定によって邪魔な茎・葉を取り除きます。
- 病害虫予防:花がらを残すと、灰色カビ病などの病気の発生源になる事もあります。そのため、病気にかかりやすい植物は花がら摘みが大切になります。
花がら摘み
- 剪定の時期:開花期間中
- 開花後の剪定:株を観察して色褪せたり萎れた花穂を見つけて、種を付け始める前に、花穂の下または好みの高さで剪定しましょう。
刈り込み
- 剪定の時期:晩冬
- 刈り込みのやり方:株を観察して枯れた地上部を刈り込み除去します。
夏越しする方法
アキレア・ミレフォニウムは、暑さ・乾燥には強いですが、多湿をとても苦手にしています。
特に、暑さと多湿が組み合わさる高温多湿は根腐れや病気を引き起こすリスクが高まるため、株が弱ったり、枯れたりしやすいです。
そのため、必要に応じた夏越し対策が必要になるでしょう。
夏越しで重要なポイント
- 多湿・過湿の改善:空気中・土壌中の湿度が高い状態です。原因は様々で、壁に囲まれて空気の流れや太陽光が遮られている場所、雑草などで太陽光が遮られている場所、雨水が貯まりやすい場所、土壌の土質が悪い場所などでおきやすいです。多湿・過湿の改善の方法は幾つかあるため下記を参考にして下さい。
- 植物を移動:植物と育てる場所の相性が悪い場合は、植物を相性の良い場所に移動しましょう。
- 雑草の除去:雑草は風の流れや太陽光を遮り、育てている植物の成長を妨げる原因になると同時に、多湿を生み出す原因にもなります。多様性の一部ではありますが、見た目にも良くないことが多いため定期的に抜きましょう。
- 排水性の改善:雨水などが周囲から集まりやすい環境にあったり、硬盤があったりすると排水が上手くいかない場合があります。対策として排水溝を作ったり、縦穴暗渠(縦穴排水)をつくり雨水が外に流れる仕組みをつくりましょう。
- 花壇を高くする:植物を植える環境を周囲よりも高くして排水性を改善する事も出来ます。花壇をレイズベットにしたり、岩を並べてロックガーデンなどにしたりして、植物を育てるのもよいでしょう。
- 雨避けをつくる:植物の上に雨が当たらないように雨避けを張り、雨から植物を守る方法があります。雨避けの方法は様々ですが、雨避けの製品もあるため探してみるのもよいでしょう。雨避けは病気予防、多湿・過湿の改善にもなります。
- 土壌の改善:土壌は土質により乾燥のしやすさが変わります。植物の植え付け時や植え替え時に、植物に合わせた土壌の改善をしましょう。詳しくは花壇土からご覧下さい。
- 病原菌・ウィルス:夏場は高温多湿で病原菌が増えやすく、植物が病気にかかるリスクがあがります。そのため、適切な対策が必要になります。
- 植物を雨の当らない所に移動:梅雨から夏場は降水量が増えて、植物は多湿・病気などの様々な悪影響を受けて弱りやすくなります。そのため、多湿や病気に弱い植物などは雨を避けて育てた方が無難です。
- 雨避けをつくる:植物の上に雨が当たらないように雨避けを張り、雨から植物を守る方法があります。雨避けの方法は様々ですが、雨避けの製品もあるため探してみるのもよいでしょう。雨避けは病気予防、多湿・過湿の改善にもなります。
- マルチング:地面の表面をバークチップや藁などのマルチング資材で覆います。急激な地温の上昇を防ぎ、高温による蒸発、泥はねからの病気の感染なども防いでくれます。
- 切り戻し:植物の葉の量が多いと、蒸散量が増えて乾燥しやすくなったり、風や光の通りが悪くなり病害虫の発生の原因になったりすることがあります。そのため、必要に応じて剪定を行い株をコンパクトにするとよいでしょう。
挿し木や株分けで増やす
アキレア・ミレフォニウムは株分けによって増やす事ができます。
株分けの方法
- 株分け時期:春・秋
- 株を観察:株を観察して親株から離れた場所の地面から、発生している芽または新しい株を探します。ない場合は親株が十分に大きく成長しているのを確認します。
- 株を掘りあげる:親株と子株が離れている場合は子株のみをスコップで掘り起こして、根茎を切り離します。子株がない場合は親株を掘りあげます。
- 株を分割する:親株がひと塊になっている場合は、株を観察して根茎の節に芽・不定根が発生している場所をさがします。根茎に芽・不定根をつけた状態で親株から切り離します。
- 株分け後:株分け後は根が乾燥する前に素早く植付けをおこないます。
播種で増やす
アキレア・ミレフォニウムの種蒔の方法
- 播種時期:3月~5月・9月~10月
- 発芽適温:約20度
- 発芽日数:約7日~14日
- 備考:
種まき手順
- 種まきの時期:春または秋
- 培養土の準備:直播き・移植栽培※移植栽培はコストや手間が増えますが、苗を病害虫から保護したり、温度・水分の管理が楽になり成功率が高まります。
- 直播き:花壇やプランターの土を整えます。
- 移植栽培:プラグトレー・ピートポット・ポリポット・不織布育苗ポット・ジフィーセブンなどに種まき用の培養土を入れて栽培できます。おすすめは移植の際に根を傷めにくい不織布育苗ポット・ジフィーセブンなどです。
- 種の撒き方:点撒き・すじ撒き
- 種まき後の管理:種が乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理します。
- 発芽後:双葉が出たら、株どうしの間隔を見て、混んでる場所の苗を間引きます。※間引きした苗は移植して育て直すこともできます。
- 定植:本葉が2枚以上になったら定植します。
※鎮圧は土と種の接着を高め水分の吸収をよくします。