![]() 品種名:サクラ 花色:淡い桃色 | 品種名:ブルー 花色:紫色 |
| 品種名:フレアピンク 花色:桃色 | 品種名:ローズ 花色:レッドピンク |
- 原産:東・熱帯アフリカ
- 科:アカネ(Rubiaceae)
- 属:ペンタス/クササンタンカ(Pentas)
- 種:クササンタンカ(Pentas lanceolata)
- 別名:ペンタス・ランセオラータ/エジプティアン・スタークラスター(Egyptian starcluster)
- 品種:ライカ・シリーズ(Pentas lanceolata cv.)
- 開花時期:周年(主に5月~11月)
- 花の色:赤色・桃色・紫色・白色
- 葉の色:緑色
- 生活形:多年草・亜低木
- 草丈:約20~40cm
- 誕生花:6月26日/9月16日/11月5日
- 花言葉:誠実/博愛/願い事/希望が叶う
- 用途:開花期間長い/カラーリーフ/種から育てる植物
- 購入方法:ペンタス(ライカ・シリーズ)を楽天で購入
■ペンタス(ライカ・シリーズ)の特徴
- 学名:Pentas lanceolata cv.
- 開花時期:周年(主に5月~11月)
- 花の色:赤色・桃色・紫色・白色
- 葉の色:緑色
- 草丈:約20~40cm
- 豪華な花姿:花は完全八重咲きで、弁が多くフリルするため、薔薇の花や、ドレスの揺れる姿を想像させます。そのため、見た目が非常に華やかで豪華です。
■ペンタスとは!?

ペンタス(学名: Pentas lanceolata)は、別名で「ペンタス・ランセオラータ」「エジプティアン・スタークラスター(Egyptian starcluster)」とも呼ばれ、にアカネ科ペンタス属(クササンタンカ属)に分類される多年草または亜低木の種です。
ペンタスの原産地は熱帯・東アフリカで、自生地は日当たりの良い疎林や草原、人為的攪乱を受けた耕作放棄地や道端などです。
■ペンタスの語源(由来)
- Pentasの語源:古代ギリシア語で「5」を意味する「πέντε (pénte)」からきており、花の裂片の数が5枚あり星のように見えることに由来しています。
- lanceolataの語源:ラテン語で「槍の形」を意味しており、おそらく本種の葉の形が槍のように尖っていることに由来します。
- クササンタンカの語源:クサとサンタンカの2語で構成されており、本種が草本で、花の形がサンタンカに似ていることに由来します。
■ペンタスの特徴(魅力)

- 形態:草丈は約30~150cm、生育型は直立型・分枝型です。葉の形は披針形・卵形、色は緑色ですが一部の品種は黄色の斑が入ります。花序は散房花序または集散花序で、花序の直径約7~10cm、高杯形の花が密生します。
- ライフサイクル:自生地では多年草または亜低木ですが、日本では一年草として扱われることも多いです。春は暖かくなると勢いよく成長が始まり茎葉が伸長して沢山の花が開花します。夏は生育旺盛に茎葉を伸長させ花もどんどん咲かせます。秋は生育がやや緩慢になり開花も見られます。冬は熱帯地域であれば他の季節と同様に成長・開花を続けますが、温帯では地上部の多くが枯れて半休眠状態になるか、霜により完全に枯れてしまいます。
- 開花期間:開花期間は周年、ただし日本では開花に必要な十分な温かさが確保できないため、5月~11月が主な開花期間となります。また連続開花性も抜群に高いため、花を長く楽しみたい人に人気がある植物です。
- 花の魅力:本種の花の魅力は、星を思わせるようなシャープな形の花が、半球状に集まりボリューム感のある花姿が楽しめる点や、鮮やかな花色にあります。花の色は多彩で赤色・桃色・紫色・白色等があるため、お庭の雰囲気に合わせて色が選べます。例えば、桃色の花色を選べば女性的な可愛らしさをお庭に演出することができたり、紫色の花色を選べば高貴な雰囲気を演出することができるためエレガントなお庭によく調和するでしょう。
- カラーリーフ:葉の色は緑色が一般的ですが、品種により黄色の斑入りも見られます。そのため、品種を選べば明るさ元気よさを感じさせるカラーリーフを楽しむこともできます。
- 寄せ植え:本種の生育型は「分枝型」のため寄せ植えの中でボリューム感を出すことができます。ただし、株は大きくなりやすいため、コンパクトな品種を選び、他の植物の成長を邪魔しないように切り戻しなども行う必要があります。他の植物は、本種が目立つため引き立て役を選ぶのがおすすめです。また生育型のことなる直立型や匍匐型の植物を選ぶと寄せ植えに奥行きと立体感も出せるでしょう。
- 花壇の縁取り:株を一定間隔に並べることで、華やかな花が楽しめる花壇の縁取りをつくることができます。花は色の種類が非常に豊富なため、色が持つイメージを強調するように色相(赤・桃・紫・白)を統一したり、色調を変えてグラデーションのような色彩効果を生み出したり、様々な色を組み合わせてカラフルな色彩を楽しんだりすることも出来るでしょう。
- 苗の増殖:本種は、種子から苗を増やすことができます。そのため、花壇の縁取りとして利用したり、広い面積の花壇の中にイラストや模様を描くように苗を植えて毛氈花壇を作ってみたり、余った苗で寄せ植えを作ったり、手軽に挑戦しやすい点が魅力です。
- バタフライガーデン:本種の花はアゲハ蝶などに好まれる蜜源の一つです。花の上に乗ってストローを伸ばし蜜を集める姿は可愛らしさを感じさせ、また花の周りで飛び回る姿もお庭に優美さや活気を与えます。そのため、昆虫と共生し楽しいお庭作りをしたい人にもおすすめの植物です。
■ペンタスの生活形と形態
●生活形・茎の形態
- 生活形:多年草・亜低木
- ライフサイクル:春は暖かくなると勢いよく成長が始まり茎葉が伸長し、沢山の花が開花します。夏は生育旺盛に茎葉を伸長させ、花をどんどん咲かせます。秋は生育がやや緩慢になり開花も見られます。冬は熱帯地域であれば他の季節と同様に成長・開花を続けますが、温帯では地上部の多くが枯れて半休眠状態になるか、霜により完全に枯れてしまいます。
- ラウンケルの生活形:地上植物
- 草丈:約30~150cm
- 生育型:生育初期は直立型ですが、開花(集散状)や茎が折れて頂芽優勢が崩れ分枝型になることもあります。
- 直立型:主軸が明瞭で直立です。
- 分枝型:主軸が不明瞭で分枝が多いものです。
- 茎の毛:有毛
- 茎の性質:茎は成熟すると木質化し、株は基部から徐々に木質化する。
- 茎の色:一般的に緑色ですが、木質化すると褐色・淡い褐色に変化します。
●葉の形態
- 葉序:対生葉序
- 葉柄:有柄で、長さ約0.5~3cm、色は淡緑色です。
- 葉身の長さ:約5~14cm
- 葉身の幅:約2~6cm
- 葉身の概形:披針形・卵形
- 葉先:鋭尖形
- 葉縁:全縁
- 葉脈:羽状脈で葉表面は凹みます。
- 葉の毛:有毛
- 葉の色:通常は緑色ですが、一部の品種では黄色の斑入りもあります。
- 備考:一般的に葉は毛が密生し、蒸散を抑制していますが、一部の品種は毛が少なく光沢のあるものもあります。
●花の形態
- 花序:散房花序または集散花序で、花序の形は半球形になり、直径は約7~10cmです。
- 花柄:有柄で、色は赤紫色、有毛です。
- 苞:花梗の基部にある。
- 苞の形:線形・狭披針形
- 苞の色:緑色
- 花:花の直径は約1~1.5cm、花托・萼・花冠・雄蕊・雌蕊で構成されています。
- 花托:萼・花冠・雄蕊・雌蕊を支えています。
- 萼:合片萼で、萼片は5枚あります。
- 花冠:高杯形花冠で、花冠筒部は細長い筒状、花冠裂片は開出して平開しています。花冠裂片の数は5枚、裂片の形は披針形になり、色は赤色・桃色・紫色・白色が見られ、多くは花冠筒部の内側が白色をしています。
- 雄蕊:数は5本、異形花柱性で雌蕊の長さにより、雄蕊の長さも変化し花冠筒部から突出したり内部に収まります。
- 雌蕊:下位子房で、花柱は1本、柱頭は裂片が2個あります。
●果実・種子の形態
- 果実の分類:蒴果で、果実が成熟すると裂開して種子が露出する。
- 蒴果のサイズ:約0.4~0.6cm
※植物の形態についてはこちらのページも参考にしてください。
■ペンタスの園芸品種を紹介
■ペンタス属(クササンタンカ属)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■ペンタスの育て方
花壇の土づくり
●バイオーム
- 主なバイオーム:サバンナ・乾燥性灌木地・荒れ地
- 原産地:熱帯・東アフリカ
- 標高:約0~2500m
- 自生地:日当たりの良い疎林や草原、人為的攪乱を受けた耕作放棄地や道端
- 気候:サバナ気候・モンスーン気候・温帯夏雨気候などで見られます。 夏の気温は高温で、冬の気温も比較的温暖です。降水量はやや乾燥気味ですが、場所によっては夏場にしっかりとした雨が降ります。
- 日照:日向
- 土壌:主にアリソル (Alisols)・ニチソル(Nitisols)・レプトソル(Leptosols)・プラノゾル(Planosol)・リキシソル(Lixisols)などが分布します。一般的に、風化が進み多くは粘土質で肥沃度も高いです。ただし、栽培する際は降水量に合わせて通気性・排水性を高める必要があります。
※バイオームについてはこちらのページも参考にしてください。
●日照条件
ペンタスは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせるため基本的に日向で育てることが理想ですが、半日陰までで育てることが可能です。
日照条件の分類(参考)
- 日向:直射日光が一日を通して6時間以上当たる場所です。一般的に全方位に障害物がない、またはお庭の向きが南向きの場所になります。
- 半日陰:直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。一般的には、午前中のみ日が当たり、午後から日陰になる場所となります。そのため、お庭の向きは東向き、または木漏れ日がはいるような場所です。
- 明るい日陰:直射日光が二時間程度までしか当たらないか、殆ど当たらずに間接光だけで明るい場所です。一般的にお庭の向きが北向き、または建物の影など日差しを遮る障害物が多い環境です。
- 暗い日陰:森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
●土壌の土質
- 土質:基本的に高い通気性と排水性を兼ね備える土壌を好みます。そのため土質は水捌けのよい砂壌土が適します。水分が停滞してジメジメと湿りやすい粘土質の土質は許容せず、根腐れを引き起こすため避けた方が良いでしょう。
- 肥沃さ:適度に肥沃な土壌を好みます。そのため、土壌の状態を見ながら堆肥(腐葉土など)を用土全体の2割を目安に混ぜ込むとよいでしょう。堆肥を入れることで土壌の通気性・排水性・保水性が改善され、根の活着を高め根張りをよくしたり、堆肥に含有する有機物が微生物の働きを促進して土質を改善したり、さらに植物の栄養補給にも寄与します。
- pH:pHは5.5~6.5の弱酸性から中性を好みます。土壌のpHを測定して適正範囲外にある場合は土壌改良材などを用いてpHを調整しましょう。pHが適正範囲から極端に外れた土壌では微量要素などの栄養を上手く吸収出来ずに生育不良になる場合があります。
- 元肥:本種は栄養がしっかり含まれる土壌を好みます。そのため、植え付け前に緩効性肥料の元肥を全面施肥で混和しておきましょう。
- 植え付け:苗は浅植え・深植えせずに、標準植えします。標準植えは、根鉢の肩の部分と地面を水平に合わせて、植物の根っこが完全に土に覆われるように植え付けます。
土壌診断と改善の行い方(参考)
- 排水性の診断:深さ30cm程度・幅30cm程度の穴を掘り、穴の中を水で完全に満たす。一時間あたり約3~10cmの排水があれば、一般的な植物を育てるのに適した排水性になります。※それ以下またはそれ以上である場合は排水が悪い、または排水がよすぎる可能性があります。
- 排水性の改善:花壇を高くしたり、ロックガーデンを作り、植物を植える場所を周囲より高くする。また縦穴暗渠(縦穴排水)や排水溝をつくる。
- 作土層の診断:調べたい箇所の土壌に支柱を出来るだけ深くまでさします。支柱の入った部分が30cm前後あれば一般的な植物であれば、根を張るのに十分な作土層がありますが、それ以下であれば改善が必要です。また土壌を観察して石やゴミがあれば根を伸ばすのに邪魔になるため取り除いた方が良いでしょう。
- 作土層の改善:植物を植える箇所とその周囲をシャベルを使って30cm程度の深さまで掘り起こして解します。また石がある場合は土ふるいを使用して取り除きましょう。
- 土壌(土性)の性質の診断:土壌の通気性・保水性・保肥力を知るために、土壌を砂土・砂壌土・壌土・埴壌土・埴土に分類して、植物に合わせて土壌の改良をしましょう。
- 砂土:排水性と通気性が高く乾燥しやすいため、水分過剰による根腐れを引き起こしにくい。診断は、適度に湿らせた土を触った時にザラザラとした砂の粗い感触がある。手のひらや指で捏ねても全く固まらずに簡単に崩れる。
- 砂壌土:排水性と通気性が高く乾燥しやすい傾向がある、砂土と比べると、保水性と保肥力が少しあるため、乾燥気味の土壌を好む植物などに向いています。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねると、緩く固める事が出来るが崩れやすい。
- 壌土:通気性・保水性・保肥力のバランスが高いため土壌管理がしやすい。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、鉛筆程度の太さの棒状まで伸ばすことが出来る。 ただし伸ばした棒を曲げるのは難しい。
- 埴壌土:保水性・保肥力が高いため乾燥しにくい傾向がある。診断は、適度に湿らせた土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触があり、砂のザラザラも少し感じる。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、マッチ棒程度の太さまで伸ばすことが出来て、輪っかに曲げても切れにくい。
- 土壌(土性)の性質の改善:土壌の診断をしたら、植物が求める環境に合わせて土壌改良材をいれます。
- 通気性・排水性の改善:通気性・排水性の高い土壌改良材(パーライト・日向土・川砂・バーク堆肥 など)を混ぜ込む。
- 保水性の改善:保水性の高い土壌改良材(腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・黒土)を混ぜ込む。
- PHの診断:土壌のPHを調べる方法は土壌酸度計を土壌に突き刺すタイプ・リトマス紙を溶液に浸すタイプ・ペーハー測定器を溶液に浸すタイプ・アースチェック液を溶液に垂らすタイプ等があります。製品によって調べ方がことなるため、詳しい手順は製品の取り扱い説明書をご覧下さい。
- PHの改善:PHを診断後に植物の適正なPHに合わせて、土壌改良材を入れてPHの改善をおこないます。
- PHを酸性に改善:ピートモスを使用する場合はPHを1下げるために、1㎡あたり、ピートモスを約1.2kgを入れて混和します。
- PHをアルカリ性に改善:苦土石灰を使用してPH1上げるには、1㎡あたり苦土石灰を約100~200g入れて混和します。
- 肥沃さの診断:肥沃さは土壌の色によりある程度診断できます。土壌の色は成分や状態を示しており、簡易的に植物を育てるのに適しているか調べる事が出来ます。黒色の場合は腐植が多く肥沃な傾向があり、赤色・黄色・白色の場合は腐植が少なく肥沃でない傾向があります。
- 肥沃さの改善:土壌に堆肥または微生物資材を入れます。堆肥を入れる量は土の量に対して二割から三割程度にします。入れ過ぎると通気性・排水性・保水性のバランスが崩れて植物が育つのに不適な環境になりやすいため注意してください。
※詳しい土壌診断と改善方法はこちらのリンクからご覧下さい
鉢土づくり
●日照条件
ペンタスは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせるため基本的に日向で育てることが理想ですが、半日陰までで育てることが可能です。
●培養土
ペンタスの培養土を購入する場合は、一般的な草花の培養土で良いでしょう。
培養土を自作する場合
- 培養土の特性:自生地は野原や人為的攪乱を受けた道端や耕作放棄地などにあり、栄養の乏しい土壌から肥沃な土壌まで幅広く適応します。そのため、一般的な草花の培養土を作成すると良いでしょう。また本種はpHは5.5~6.5の弱酸性から中性の土壌を好むため、pHの値にも注意しながら培養土を作成しましょう。
- 土壌改良材(無機質):通気性・排水性・保水性を改善する目的で、赤玉土や日向土や鹿沼土などの土壌改良材を6割~7割を目安に配合します。土壌改良材の土粒は小粒・細粒を利用します。大きすぎる土粒を使うと、培養土の中に大きな空隙が出来て根の活着が悪くなり、保水性も悪くなり植物の生育が悪くなる原因となるため避けてください。
- 土壌改良材(有機質):腐葉土などの堆肥を全体の3割~4割を目安に培養土の中に配合すると、土壌の物理性・化学性・生物性を改善して、根の活着を高めて根張りをよくしたり、栄養素を含有しており、微生物の働きを促進して土質を改善したり、植物の栄養補給に寄与する働きがあったりします。
- 元肥:本種は栄養がしっかり含まれる土壌を好みます。そのため、植え付け前に緩効性肥料の元肥を培養土全体に混和しておきましょう。
培養土の配合例
- 基本の配合:赤玉土(小粒)6割+腐葉土4割+元肥適量
- 排水性の高い配合:赤玉土(小粒)4割+パーライト2割+腐葉土4割+元肥適量
- 培養土が長持ちする配合:日向土(細粒・小粒)5割+ピートモス(酸度調整済)4割+バーミキュライト1割+元肥適量
- 大きな鉢向きの肥沃な配合:赤玉土4割+ 腐葉土4割+完熟牛糞堆肥2割+元肥適量
水やりの仕方
ペンタスは、自生地が東・熱帯アフリカのサバナなどにあり比較的耐乾性が強い植物です。生育期は、適度に水が与えられる環境の方がより良く成長しますが、過湿が続くと病原菌が増えて株が腐敗する原因となったり、根の呼吸を妨げて根腐れを引き起こす原因になったりするため、水やりの頻度には十分な注意が必要です。
●栽培環境
- 地植え:基本的に降雨に任せて育てることが出来ます。ただし、夏の季節は高温や強光で乾燥しやすいため水切れしやすく、また雨が降らず土壌が乾燥していたり、土壌が砂質で乾燥しやすい状態にあったり、日向などの乾燥しやすい場所で育てたりしている場合は水やりが必要となります。
- 鉢植え:地植えと比べて、土の容量が限られるため乾燥がかなり早いです。そのため、定期的な水やりが必要となります。
●水やりの方法
- 春の水やり:株は生育旺盛で、多くの水を必要とします。そのため、土壌の表層が乾燥したタイミングで水をたっぷり与え、土中の空気も入れ替えます。
- 夏の水やり:この時期は、特に乾燥しやすいため、水やりの頻度が多くなる傾向があります。朝の涼しい時間帯に土壌の表面が乾燥したタイミングで水をたっぷり与えることが基本ですが、夏場は乾燥が早く、水切れして株が弱りやすいため、土壌や株の状態を見ながら、必要に応じて夕方にも水を与えましょう。ただし、真昼の高温時に水やりを行うと、土の中で水がお湯になり根を傷めることがあるため避けてください。
- 秋の水やり:生育がやや緩慢になりますが、生育期間中です。土壌の表層が乾燥したタイミングで水をたっぷり与え、土中の空気も入れ替えます。
- 冬の水やり:生育が緩慢になる季節で、植物は水をそれほど必要としません。土壌の乾燥も他の季節と比べると緩やかに進み、水やりの頻度も少なくなります。ただし、完全に乾燥すると枯れてしまう事もあるため、土壌の表層が乾燥した数日後に水を与えると良いでしょう。
注意点
- 水やり時間帯:水やりの時間帯は、基本的に植物が水を欲しがりだす朝に与えるのが最適です。昼や夕方に与える事も出来ますが、季節によっては高温で水がお湯のようになり蒸れて根腐れを引き起こす可能性があります。また夕方に水やりを行うと、植物が水分をあまり必要としない夜間にも水がたっぷり残り呼吸を邪魔するなどして根腐れを引き起こす原因になる事があります。そのため、基本的に朝に水をやることが正しいですが、植物が萎れている場合は時間に関係なく直ぐに水やりを行って下さい。
- 水を与える量:1回に与える水の量はたっぷりです。鉢植えで植物を栽培している場合は、鉢底から水がしっかり流れるまで与えます。その際、水を与える場所が1箇所になると水の道が出来てしまい、特定の場所に水が流れないこともあるため水を与える場所を変えながら与えましょう。地植えで水やりを行う場合は、土壌の表面だけでなく奥まで水を染み込ませるつもりでしっかりと水を与えて下さい。
- 水を与える場所:水を与える場所は基本的に株元から少し離れた場所で、植物に直接かけないようにします。植物上に水が溜まると、そこから真菌などが植物の中に侵入し、病気を引き起こし腐敗させる原因になるため注意して下さい。
- 梅雨の管理:植物を軒下に移動したり、雨避けをつくり、株に梅雨の長雨が植物に当たり、傷むことを防ぎましょう。
土壌の乾燥の確認方法
- 土壌表面の乾燥:土壌の表面の乾燥とは、土壌の最も上の部分の表面が乾燥している事です。土壌表面の乾燥の確認方法には目視・触感があります。
- 目視で確認:土は濡れているなら色が濃くなったり黒っぽくなったりしていて、乾燥すると色が白っぽくなります。
- 触感で確認:土の表面を指で触ってみます。土は濡れていると湿り気があり、乾燥しているとサラサラとしています。
- 土壌の表層の乾燥:土壌の表層の乾燥とは土壌の表面から5cm以下が乾燥していることになります。※土壌の表層の定義は様々ありますが、ここでは土の表面から5cm程度の深さと定義しています。
- 目視で確認:透明な植木鉢を使用して植物を育てます。透明で土の色の変化が分かるため、土表面から5cm以下の土の色が白っぽくなってきたら水やりを行います。
- 重量で確認:鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、土が乾燥した時の軽さを覚えておいて土の乾きを判断します。
- 道具で確認:割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串の色と湿り気を見て乾燥具合を確認します。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
肥料の与え方
ペンタスは持続的に沢山の花を咲かせるため、十分な肥料を必要とします。そのため、生育期間中はしっかり肥料をあたえる事が非常に大切になります。
●肥料の与え方
- 元肥:元肥は植付け前または植付け時に土壌の中にあらかじめ入れて施す肥料です。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリが同程度の割合で入る肥料、または花付きを良くするためにリン酸が多く含まれる肥料を選びます。
- 肥料の製品:緩効性肥料・配合肥料がおすすめです。
- 施し方:基本的に全面施肥です。全面施肥とは、植物を植付ける土壌・培養土の中に、規定の量の元肥を入れて、偏りがないように混和する方法です。※全面施肥は肥料が植物の根に触れて肥焼けを引き起こす可能性があるため、肥効が緩やかに出る肥料を選ぶ。例として緩効性肥料や配合肥料などです。
- 追肥:植物が生育する途中で施す肥料です。土壌中の栄養素は植物が吸収して減っていくため、追肥を施すことで補います。
- 肥料を与える時期:生育期の春から秋に追肥を施します。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリがバランス良く入る肥料、またはリン酸が多く入る肥料を選びます。
- 肥料の製品:液肥・固形肥料(速効性肥料・緩効性肥料など)がおすすめです。
- 施し方(液肥):液肥を規定された分量の水で希釈して、約7~14日の頻度で与えます。液肥は1箇所にかけるのではなく、植物の株元を中心に根が張っている範囲にまんべんなく、全ての根に液肥が行き渡るように施しましょう。
- 施し方(固形肥料):固形肥料の与え方は製品により置き肥タイプ・差し込みタイプ・埋め込みタイプがあります。製品に合わせて、規定された分量・規定された頻度・規定された方法で施しましょう。
剪定のやり方
ペンタスは剪定せずに育てることも出来ますが、より健康で美しい株を維持するために剪定することもできます。剪定をするかは剪定理由を見ながら決めるとよいでしょう。
●剪定方法
- 概要:仕立て方は「摘芯」「切り戻し」「花がら摘み」などがあります。それぞれ目的が違うため、品種などに合わせて仕立て方を変えると良いでしょう。
- 摘芯:春の生育初期(高さ約10~15cm)に、成長点を指で摘み、折るように摘みとります。成長点の付近は柔らかなため、基本的に指で摘みとれますが、難しい場合は清潔なハサミを使いましょう。これを行うことで、摘芯した箇所付近の節から分枝が促されて、ボリューム感のある株となります。※節間の短い品種などは摘芯不要です。
- 花がら摘みの方法:花がら摘みを行う時期は開花期間中です。株を観察して、花が咲き終わったタイミングで花柄の付け根から摘みとります。これを行うことで、花が種作りをすることを防ぎ、次の花芽に栄養が回り咲きやすくなります。そのため開花期間が伸びます。
- 切り戻し:切り戻しは生育期間中であればいつでも行えますが、梅雨入り前に、切り戻しすることで風通しを良くし多湿を防ぐことができます。一方で、病気リスクが高まる梅雨の時期や株が弱ってる真夏は避けた方が無難です。株を観察して、茎が徒長していたり、茎が倒伏していたりして、外観が崩れている場合は、全体の1/3から1/2を目安に、切り戻しすると良いでしょう。剪定後、しばらくしたら切り口の節の近くから、新しい成長が始まり次の花が咲きます。※初秋以降に剪定を行うと再開花しないことがあるため注意が必要です。
夏越しする方法
ペンタスは、それほど夏越しが難しい植物ではありません。基本的な育て方に従えば夏越し対策を特段行う必要はありません。
●夏越し対策一覧
- 水やり:夏は高温で土壌が乾燥しやすいため、土壌の表層が乾燥したのを確認したら水やりをしっかり行います。ただし、過湿を苦手にしているため、過剰な水分が根腐れを引き起こす原因ともなるため土壌の状態を見ながら水やりを行いましょう。
- 雑草の除去:この対策法は多湿対策になります。周囲の雑草は風の流れや太陽光を遮り、育てている植物の成長を妨げたり、多湿を生み出す原因になったりします。そのため、不要な雑草は抜きます。ただし、土壌が剥き出しになることで乾燥が早まる場合もあります。
- 排水性の改善:この対策法は多湿対策になります。雨水などが周囲から集まりやすい環境にあったり、硬盤があったりすると排水が上手くいかない場合があります。対策として排水溝をつくったり、縦穴暗渠(縦穴排水)をつくり雨水が外に流れる仕組みをつくります。
- 花壇を高くする:この対策法は多湿対策になります。花壇をレイズドベッドにしたり、岩を並べてロックガーデンなどにしたりして、植物を植える環境を周囲よりも高くすることで排水性が改善されます。
冬越しする方法

Hardiness:10~11
ペンタスは気候が熱帯であれば屋外での越冬が可能です。ただし、日本の多くの地域は温帯のため、基本的には低温で枯れます。冬越しさせたい場合は、屋内に取り込み、十分な日光または光量を確保する必要があります。
●冬越しの条件
- 屋内環境:植物を育てるのに十分な光量があり、生育に必要な温度を十分に保てる場所です。
- 温度:基本的には10度を上回る環境で管理しましょう。5度を下回ると株が弱り始め、氷点下で枯れてしまいます。
- 光量の目安:5000~20000Lux/92.5~370μmol/m2・s ※光量を確保できない場所で栽培したい場合は、植物育成ライトが基本的に必要となります。
- 水やり頻度:土壌の表層が乾燥して数日経ったら水やりを行います。
挿し木や株分けで増やす
ペンタスは挿し木によって増やす事ができます。
●挿し木の方法
- 概要:茎を採取して、この茎の長さや葉の数を調節し、切り口を土に挿して繁殖させる無性生殖の1種です。
- 挿し木時期:発根率の高い晩春から初夏頃が適します。
- 培養土の準備:培養土は切り口が腐敗して吸水を阻害しないように、無菌のものを利用します。一般的にはバーミキュライト・赤玉土・パーライト・ピートモスなどが利用されていますが、専用の培養土もあるため近くのホームセンターで探すのも良いでしょう。
- 挿し穂の採取:挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットして利用しましょう。また花芽分化が始まり生殖成長をしている茎は、発根率が極端に下がるため挿し穂に使うのは避けた方がよいでしょう。
- 挿し穂の整形:挿し穂は長さを7~10cm程度にわけて、挿し穂の上部の葉を残して、下部の葉を取り除きます。茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くしておきましょう。
- 水揚げ:整形した挿し穂の切り口をボウルなどに入れた水に約1時間浸し、十分に吸水させます。
- 培養土に挿し穂を挿す:挿し穂を挿す場所を決めます。培養土の中に、割り箸等を利用して、事前に穴を開けておきます。挿し穂の切り口を下向きにして、培養土の中に挿し穂を入れましょう。通常は挿し穂の1/3程度を入れます。
- 管理:明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
播種で増やす
ペンタスの種蒔の方法
- 播種時期:4月~5月
- 発芽適温:約20~25度
- 発芽日数:14日~
- 備考:好光性種子のため発芽には光が必要です。
種まき手順
- 種まきの時期:4月~5月
- 培養土の準備:直播き・移植栽培※移植栽培はコストや手間が増えますが、苗を病害虫から保護したり、温度・水分の管理が楽になり成功率が高まります。
- 直播き:花壇やプランターの土を整えます。
- 移植栽培:プラグトレー・ピートポット・ポリポット・不織布育苗ポット・ジフィーセブンなどに種まき用の培養土を入れて栽培できます。おすすめは移植の際に根を傷めにくい不織布育苗ポット・ジフィーセブンなどです。
- 種の撒き方:点撒き・すじ撒き・バラ撒き
- 種まき後の管理:種が乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理します。
- 発芽後:発芽が揃ったら、株同士の間隔を見て、混んでる場所の苗を間引きます。また間引きした苗は別の場所に移植することもできます。※直播きする場合は成長に合わせて株同士がくっついているものを状態がいい方を残し間引きするとよいでしょう。
- 移植:小さなプラグトレーやポットで移植栽培をしている場合は、本葉が2枚以上になったタイミングでポットなどに移植します。出来るだけ根鉢を崩さないように注意しましょう。
- 定植:株がある程度の大きさになったら定植します。定植が遅れると移植時に根を傷付けるリスクが増えると同時に、苗が老化して定植後の成長も悪くなるリスクが高まります。
※鎮圧は土と種の密着度を高め水分の吸収をよくします。










