ドライフラワーとは、花・葉・茎・果実などを乾燥させている花材のことをさしています。その魅力は、生花と比べて色と外観を変えずに長く保つ所にあり、見た目が長期間変化しない事から乾燥させたドライフラワーはスワッグやリースなどの花材としても利用されています。そのため、生花で楽しめる切り花と同様にドライフラワーも人気の高い楽しみ方のひとつです。
このページでは、ドライフラワーに適した植物の種類を属ごとに紹介している他に、ドライフラワーの作成方法や、保存方法なども紹介しています。種や品種に関しては、別のページにまとめてあるため、気にいった植物があれば別途に用意している種類のリンクから、その植物の種や品種をご覧下さい。また購入を希望する際のリンクも用意しているため、そちらも活用して貰えると嬉しいです。
■ドライフラワーの作成方法

ドライフラワーは、一般的にハンギング法で作成されますが、植物の種類や目的に合わせてシリカゲル法・ドライインウォーター法・グリセリン法・押し花などの方法でドライフラワーが作成されることもあります。また一般家庭では機材が必要になるため難しいですがフリーズドライでドライフラワーを作成する事も可能です。
それぞれの作り方には長所と短所があり、植物によって向いている作成方法があります。そのため、花材にあった作成方法を選ぶと、さらによいドライフラワーが作成できるでしょう。
●ハンギング法

ハンギング法とは、花材を壁や天井等から吊り下げて、自然乾燥でドライフラワーをつくる方法です。最も一般的なドライフラワーの作成方法になり、ドライフラワーの多くがこの方法で作成されます。
ハンギング法の長所と短所
- 長所:作成手順が覚えやすくてとても簡単、完成形も自然な雰囲気になる。
- 短所:完成まで数週間と時間がかかる、乾燥中に色褪せしやすい。
ハンギング法の手順
- 準備:麻紐(輪ゴム)・花材
- 収穫のタイミング:雨や朝露で濡れていない時に行います。ドライフラワーは切り花と違い収穫後に蕾を開かせることは基本的にないため、必ず花が綺麗に咲いているものを選びます。また葉ものであれば葉が最高の状態ものを選びましょう。※花屋などで購入したもので、蕾が十分に開いていない場合は、切花にして蕾を開花させたあとでドライフラワーにする事もできます。
- 整形:花材が大きいと乾燥までに時間がかかり、色が抜けるなどして綺麗に乾燥しない事があります。花材を使いやすい大きさにカットしましょう。また束ねる時に邪魔になるような葉や、見た目がよくない葉などの不要なものも取り除いてください。
- 花材を束ねる:花材を数本束ねて茎の下部を輪ゴムやリボンの様な物で固定します。注意する点は、花材を束ね過ぎないことです。花材を束ねすぎると、形が歪み乾燥した時に不自然な形になったり、花材同士がくっつく事で風通しが悪くなり乾燥までに時間がかかり色落ちが進んだりすることがあります。そのため花材を束ね過ぎないようにして下さい。
- 吊るす:直射日光に当たると紫外線などの影響で色褪せが進んだり花が痛みやすいため、窓から離した風通しの良い明るい日陰で、花材を逆さまに吊り下げて自然乾燥させます。花材がくっつくと乾燥に時間がかかるため、空気の流れを止めない程度に離します。
- 管理:自然乾燥させますが、部屋が多湿だと乾燥に時間がかかるため、エアコンや除湿機を利用して部屋の湿度を減らして乾燥を早めるのも良いでしょう。またサーキュレーターで部屋全体の空気を循環させて花材に風を送る事で、花を素早く乾燥させることが出来ます。素早く乾燥させる事で、花の色もしっかり残る綺麗なドライフラワーが出来やすくなります。
- 完成後:アレンジメントなどに利用しましょう。
●シリカゲル法

シリカゲル法とは、乾燥剤などによく使われるシリカゲルを利用して作られるドライフラワーです。シリカゲルが花弁の中に入り素早く乾燥させるため、ジニア等の花弁が多く立体的な構造をした花に向いているドライフラワーの作成方法です。
シリカゲル法の長所と短所
- 長所:短時間で水分が抜けるためドライフラワーの完成まで早い。花の色褪せや形崩れがハンギング法と比べて少ないため生花に近い美しい仕上がりになります。
- 短所:シリカゲルを準備する必要があり、手順も多く作成に手間がかかる。花材を容器に入れる必要があるため、基本的に小さいサイズのドライフラワーしか作れない。
シリカゲル法の手順
- 準備:耐熱容器・シリカゲル・ハサミ・花材
- 収穫のタイミング:切り花と違い収穫後に蕾を開かせることは基本的にないため、必ず花が綺麗に咲いているものを選びます。※花屋などで購入したもので、蕾が十分に開いていない場合は、切花にして蕾を開花させたあとでドライフラワーにする事もできます。
- 整形:花柄を2cmほど残して茎葉はハサミで取り除きます。アレンジメントをする場合は、花柄が短過ぎるとワイヤリングがやりにくくなるため気をつけて下さい。また小花が沢山付いている植物では、容器の大きさ等に合わせて茎をカットします。
- 容器にセット:容器の中にシリカゲルを厚さ約1.5~2cmほど敷きます。花のセットの仕方は、花の形状で変化します。普通の花の場合はシリカゲルの上に花を上向きにしてセットしますが、扁平な花の場合は下向きの方が良い事もあります。また花穂の場合は横向きにセットします。花をセットしたらスプーンなどを使用して、花の上にシリカゲルを優しく乗せて覆いましょう。花を全て覆ったら容器に蓋をします。
- 管理:自然乾燥させるか電子レンジを使用します。自然乾燥の場合は、花の大きさにもよりますが約2~7日かかります。放置期間が長いと花弁が崩れやすくなるため、ある程度乾燥させたらシリカゲルから取り出して外で乾燥させるのもひとつの方法です。電子レンジの場合は、容器の蓋は外して、500wのレンジの中で1~3分程度温めます。レンジにいれる時間は花のサイズが小さいほどに短くなります。不安な場合は30秒毎に確認しながらつくる事も可能です。
- 完成後:シリカゲルの中からフォークなどを利用して、花を優しく取り出しましょう。花弁の中にシリカゲルの粒が残っている場合は、花を逆さにするなどして取り除きます。完成したドライフラワーはアレンジメントなどに利用するとよいでしょう。
●グリセリン法
グリセリン法とは、グリセリン溶液を使用して花の中にある水分とグリセリン溶液を置き換えて、花を瑞々しい姿のまま保存する方法です。作成方法は「吸い上げタイプ」「漬け込みタイプ」の二通りあります。作り方で対応する花が違うため、注意して下さい。
グリセリン法の長所と短所
- 長所:水とグリセリンが入れ替わるため花弁が縮まず生花のような瑞々しい見た目を保つことができます。また色も綺麗に残りやすい。
- 短所:グリセリンを準備する必要があり、手順も多く作成に手間がかかる。作成法(漬け込み)によっては花材が小さくなり用途も限られる。グリセリン法に対応する花が少ないため、ドライフラワーが出来るからグリセリン法が出来るわけではない。
吸い上げタイプの手順
- 特徴:切り花感覚で生花にグリセリン溶液を吸わせながら、グリセリンと水を置き換える方法です。水揚げのよい花材、新鮮な花材でつくる必要があり、また一部の花材を除いてグリセリン溶液を吸い上げさせても上手くいかないため注意が必要です。
- おすすめ花材:かすみ草/イネ科全般(アワ・ラグラス・エコログサ・ススキ・スモークグラス)/スターチス/ユーカリ等の葉物全般
- 準備:容器・グリセリン溶液・ハサミ・花材
- 花材の準備:花材は水揚げに影響するため新鮮なものを使用します。朝または夕方に花を収穫したものを使用するか、既に切り花となっている場合はしっかりと水揚げを行っておきましょう。
- 溶液の準備:グリセリン溶液を1に対して、お湯を2~3の割合で、容器の中に入れてかき混ぜます。二つの溶液が混合したら冷めるのをまちます。
- 溶液に花材をつける:切り花を生ける感覚で茎の切り口を溶液の中につけます。
- 管理:直射日光に当たると紫外線などの影響で色褪せが進んだり花が痛みやすくなるため、窓から離した場所で管理します。日数が経つと溶液の水分が蒸発して濃度が高くなり吸い上げが悪くなる事があります。その場合は花材を取り出してお湯を少しいれて濃度を下げるか、新しい溶液につけましょう。完成までは約7日かかり、花材がグリセリン溶液を十分吸い上げていると葉・花弁がベトベトとしてきます。
- 完成後:溶液の中から花材を取り出して、切り口付近を拭ったり、洗ったりして、綺麗にしましょう。花材はそのままアレンジメントで利用することも出来ますし、直ぐに使用しない場合は適切な方法で保管しましょう。
漬け込みタイプ
- 漬け込みタイプは、グリセリン溶液に花を漬け込みドライフラワー作成する方法です。吸い上げタイプと比べると幅広い花材に対応しますが、腐敗する等して失敗する事も多いです。そのため、グリセリン溶液ではなく専用の溶液に浸した方が良いでしょう。作成の仕方など詳しくはプリザーブドフラワーの作り方の方に書いてあるためそちらをご覧下さい。
●ドライインウォーター法

ドライインウォーター法とは、 アジサイを初めとする特定の花をドライフラワーにする時に利用される方法です。ハンギング法では花を逆さにするため、花が重力で一点に集まりやすいですが、ドライインウォーター法では、花が集まるのを防いで、ふんわりとした外観のドライフラワーに仕上がりやすくなります。
ドライインウォーター法の長所と短所
- 長所:切り花として鑑賞しながら作成出来る。完成形も自然な雰囲気になる。
- 短所:茎が柔らかい植物では花首が曲がりやすい。完成までに数週間かかり、乾燥中に花が色褪せやすい。
ドライインウォーター法の手順
- おすすめの花材:アジサイ/カスミソウ 等
- 準備:容器・ハサミ・花材
- 容器に水をいれる:容器の中に水を数センチほどいれます。
- 花材の下準備:植物の種類に応じて水揚げがしやすいように下処理(水切り・根元割りなど)を行いましょう。
- 花材を生ける:切り花を生ける感覚で生けて、茎の切り口に水をつけます。
- 完成までの管理方法:直射日光に当たると紫外線などの影響で色褪せが進んだり花が痛みやすいため、窓から離した場所で管理します。
- 完成後:アレンジメントなどに利用しましょう。
●押し花

押し花とは、分厚い本などの間に新鮮な花を挟んで圧力をかけて、水分を抜いて作成されるドライフラワーの一種です。昔から標本として利用されたり、本に挟む栞(しおり)として利用されたりしており、また四葉のクローバーを押し花にして大切な人にプレゼントされたりします。
押し花の長所と短所
- 長所:作成が簡単です。普通と違う種類(クローバー・パンジー等)の草花をドライフラワーにすることが出来ます。完成品は栞にしたり額縁に入れて飾ったり出来る。
- 短所:作成後の花の形は潰れている。本に花の色素が移る可能性がある。
押し花の手順
■ドライフラワーの適切な保存方法
ドライフラワーの寿命は、一般的に数ヶ月から1年ほどになり、徐々に花の色が褪せたり、花が縮んだり、ボロボロと崩れたり、全体的に劣化してみすぼらしい見た目となります。ただし「湿度」「紫外線」「衝撃」に注意して適切な管理を行ったり、硬化液スプレーを利用することで、ドライフラワーをより長く楽しむ事も可能です。
●湿度

ドライフラワーの保管には、適切な温湿度管理が重要です。一般的に湿度30~50%、温度18~25℃の環境が推奨されています。
湿度が高くなりすぎるとカビが生えて腐敗の原因となり、逆に乾燥しすぎると花弁が脆くなり破損しやすくなるため注意が必要です。
●紫外線

ドライフラワーは基本的に直射日光(紫外線)が当たると、花が色褪せたり、花弁にひび割れるなどの劣化が起こりやすくなります。そのため、管理場所は直射日光の当たらない場所がよいでしょう。
●衝撃

ドライフラワーは衝撃に弱いため、基本的に触らずに管理した方がよいでしょう。ホコリで汚れた場合は、毛先の柔らかなチークブラシやドライヤーの弱風で取り除くようにしましょう。
●硬化液スプレー
硬化液スプレーは製品により効果が異なりますがドライフラワーの寿命を長く伸ばします。例えば、特殊樹脂を吹きかけることで花の型くずれを防止したり、コーティング剤が水分を弾き湿気の予防に働いたり、抗菌剤が防虫防カビに効果を発揮して花材を守ったりする働きがあります。そのため、ドライフラワーを長く楽しみたい場合は硬化液スプレーを試してみるのもよいでしょう。硬化液スプレーの商品に関しては下記の硬化液スプレーの種類ご覧ください。
●処分するタイミング

ドライフラワーを大切に管理していても、いつかは処分しないといけないタイミングが来ます。幾つかのチェック項目があるため、それに該当する場合は、古いドライフラワーを処分して新しいドライフラワーに交換してあげると良いかもしれません。
- 花の色:花の色が茶色くなりみすぼらしくなったら古臭い印象を与えたり、清潔感が損なわれるため捨てるタイミングとなります。ただし、アンティークなお部屋であれば、少々劣化したドライフラワーでもお部屋の雰囲気とマッチするため飾り続けるのもありかもしれません。
- カビ:カビが生えたら、基本的には捨てて新しい物と交換した方が良いでしょう。
- 花弁の破損:破損が少ない場合はそのまま楽しめますが、大きい場合は諦めて新しい物と交換した方が良いかもしれません。
- 花を触るとボロボロと崩れる:ドライフラワーの寿命が来ているため、新しい物と交換した方が良いでしょう。
●硬化液スプレーの種類
ドライフラワースプレー
- 無香料のためドライフラワーの香りが失われません。
- 水溶性特殊樹脂とアルキルアルコキシシランモノマーが、花材をしなやかな状態のまま丈夫にして型崩れを防ぎます。
- アルキルアルコキシシランモノマーが花材を湿気から守ります。
- 特殊樹脂の中に、除菌抗菌剤が配合されており、また防虫(防ダニ)効果があります。
■フラワーアレンジメントのアイデア
フラワーアレンジメントとは、生花やドライフラワーなどの花材を上手く配置して、美しくデザインされたものです。一般的に、オアシスに生花を挿したものがフラワーアレンジメントとしてよく知られていますが、その他にもリースやスワッグなどもアレンジメントになります。ここでは、ドライフラワーで作れるフラワーアレンジメントの幾つかの種類を紹介します。
●スワッグ


スワッグ(SWAG)は、ドイツ語で「壁飾り」を意味しており、ドライフラワーなどの花材を花束のように束ねて、壁にかける飾りです。もちろん、楽しみ方はそれぞれで、壁に掛けてインテリアとして楽しむ以外にも、生花のように花器に入れて飾られたり、無造作にテーブルに置いて飾ったり、様々な方法でスワッグを楽しむことが出来ます。
●リース


フラワーリース(flower wreath)とは、生花・ドライフラワー・プリザーブドフラワー等をリング状の形になるように装飾して作られる花輪です。主に壁やドアなどに掛けてインテリアとして楽しまれていますが、スタンドを準備してそこに立てかけられたり、天井から吊り下げて飾られる事もあります。
●フラワーバスケット

フラワーバスケットとは、草原で摘んできた沢山の草花を花かごの中に放り込んだように作られるアレンジメントです。花かごから花が溢れるように配置されるため、宝石箱を見てるような華やかな雰囲気があり見る人を惹き付けます。花かごは安定感があるためテーブルや台等に無造作に置いて飾れる点も魅力です。
■ドライフラワーに使われる植物一覧
●は行
●あ行
アカシア属



学名: Acacia
生活形:常緑高木
開花:2月~4月※一部の種と品種は四季咲き
花色:黄色
葉色:緑・白緑・青緑・紫・白
樹高:単幹・株立ち
樹高:約300~1600cm※種によって変わる
主な原種:ギンヨウアカシア/フサアカシア/アカシア・デアネイ 等
用途:開花期間長い/カラーリーフ/生垣/枝垂れる植物/切り花/ドライフラワー
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:アカシアは種や品種で魅力的な部分や用途が変わりますが、一般的には、豪華な花や美しい葉を観賞したり、切り花などの花材として利用するために栽培される植物です。アカシアの花は球形の頭花が円錐状に高密度に集まるためボリュームよく豪華な花房になります。そのため、開花期に見られる花姿は非常に豪華で、また収穫後に花が乾燥しても型崩れや色褪せが殆どないためフラワーアレンジメントに重宝されます。また葉は羽状に細かく分裂しているため、レース模様をみてるような繊細なお洒落さがあり、幾つかの品種では白色・紫色の葉色があるためカラーリーフとして楽しむ事ができます。葉は花と同様に乾燥しても型崩れや色褪せがほとんどありません。そのため、葉をメインにするアカシアでもフラワーアレンジメントに利用する事が出来ます。
アキレア属



学名:Achillea
生活形:多年草
開花:6月~10月
花色:赤・桃・橙・黄・白
葉色:緑・白緑
草丈:約20~100cm
草姿:叢生型
主な原種:ミレフォニウム/プタルミカ/フィリペンデュリナ
用途:開花期間長い/グランドカバー/切り花/ドライフラワー/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:アキレアは小さな花がドーム状に密集して咲く豪華な花房が魅力の植物です。草姿は叢生型で地面下にある根茎で広がり、地上に直立茎を何本も伸ばして群生をつくります。茎は華奢で繊細な見た目をしていますが、倒伏することなく頂部に平面状・半球状の大きな花房をつけます。そのため、株の上部と下部で非常にアンバランスな見た目をしていますが、それが洗練された美しさとなり、アキレアの花の魅力をいっそう引き出しています。また葉は羽状に細かく分かれ、レース模様のような上品な見た目をしているため、花との相性が抜群によく、アキレアはエレガントな雰囲気のお庭によく合う植物となるでしょう。
アジサイ属(ハイドランジア属)







学名:Hydrangea
生活形:落葉低木/落葉ツル性木本
開花:5月~8月※四季咲き品種は5月~10月
花色:赤・桃・青・紫・緑・白・黒
葉色:緑・黄・赤・桃・紫・白・黒
樹高:約100~200cm
樹形:分枝型・ツル型(付着根)
主な原種:ホンアジサイ/ノリウツギ/ツルアジサイ 等
用途:開花期間長い/カラーリーフ/枝垂れる植物/生垣/ツル植物/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/コニファー/日陰植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:アジサイは種や品種で生活形や形態が変わりますが、一般的には、豪華な花を観賞するために栽培される事が多い植物です。アジサイは種と品種で違いますが直径30cmに達する巨大な花房をつくる事があります。そのため、遠くから見ても強い存在感があり、見る人を魅了させる豪華さがあります。 また花の色が非常に多様である所も魅力であり、土壌のPHを調節する事で青・紫・桃・赤と変化させる事もできます。アジサイの樹形はふつう分枝型でブッシュ状になるため生垣などに利用される事も多いですが、一部の種と品種ではツル型になるため壁面に這わせることも出来ます。花を収穫すれば切り花・フラワーアレンジメントなどに利用する事も出来て、アレンジメントの中では、そのボリューム感からメインの花として存在感を発揮します。
アスチルベ属



学名:astilbe
生活形:多年草
開花:5月~9月
花色:赤・桃・橙・紫・白
葉色:緑・黄・黒
草丈:約30~90cm
草姿:叢生型
主な原種:アレンジー/シネンシス/ヒトツバショウマ 等
用途:カラーリーフ/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/日陰植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:アスチルベは綿菓子を思わせるふわふわとした花が魅力的な植物です。そのため、基本的にお庭の中で花を鑑賞したり、花を収穫して切り花やフラワーアレンジメントとして利用する目的地で栽培されます。アスチルベの草姿は叢生型で地面下にある根茎で緩やかに広がり、地上に茎を何本も伸ばして群生をつくります。地上茎は90cm程度まで真っ直ぐ上に伸びて高さを出すため、お庭の中に立体感などを出すこともできるでしょう。また耐陰性もあるため、植物が育ちにくい日陰のお庭を花で彩る事が出来る所も魅力となります。
アストランティア属



学名:Astrantia
生活形:多年草
開花:5月~9月
花色:赤・桃・紫・緑・白
葉色:緑・黄・白
草丈:約60~90cm
草姿:叢生型
主な原種:マヨール/マキシマ
用途:カラーリーフ/グランドカバー/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:アストランティアは、宝飾品を想像させるような美しい花と、楓の葉を思わせる美しい葉が魅力的な植物です。草姿は叢生型で地面下にある根茎で緩やかに広がり、地上に茎を何本も伸ばして群生をつくります。茎は直立茎で垂直に伸び、下部に葉が集まる傾向があります。そのため、地面を覆うように葉が広がって地被植物としての役割を果たし、また上部では葉が殆どなくなるため、花の美しさを際立たせることが出来ます。アストランティアの花は、ブローチを思わせる見た目をしており、中央に集まる小さな花が、光で輝き宝石のように見えることがあります。そのため、お庭で栽培すると高級感あるラグジュアリーな雰囲気を空間に添えることが出来たり、また花を収穫してお部屋に飾れば宝石を見てるような気分にさせてれるでしょう。※アストランティアの切り花は上手な水揚げを行わないと直ぐに茎や花が萎れてしまうため、水揚げを手順通りしっかり行いましょう。
アマランサス属



学名:Amaranthus
生活形:一年草
開花:7月~10月
花色:赤・黄
葉色:緑・黄・桃・赤・紫・黒
草丈:約30~250cm
草姿:直立型
主な原種:スギモリケイトウ/ハゲイトウ/ヒモゲイトウ
用途:背が高い花/カラーリーフ/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:アマランサスは種や品種で形態が変わる事がありますが、一般的には、美しい花や葉を観賞する目的、または茎・葉・種子を食用として利用する目的で栽培される植物です。例えば、ハゲイトウは夏の終わり頃から葉の色が緑色・紫色・黄色・赤色・桃色といった鮮やかな色に変化するため、カラフルなカラーリーフとして楽しめます。一方でスギモリケイトウやヒモゲイトウなどは花をメインに楽しまれる事が多く、花を収穫してフラワーアレンジメントなどでも楽しむことができます。
アリウム属





学名:Allium
生活形:多年草
開花:5月~7月/6月~8月
花色:桃・青・紫・茶・白・銀
葉色:緑
草丈:約30~150cm
草姿:叢生型・ロゼット型
主な原種:ギガンテウム/クリストフィ/シクラム 等
用途:背が高い花/切り花/ドライフラワー/球根植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:アリウムは、種や品種で形態が変わりますが、一般的には、垂直に長く伸びる花茎の先に、綺麗な球形の花を咲かせる事で知られている植物です。草姿は叢生型、地面下にある球根が成長に伴って少しずつ増殖しながら、地上に茎(花茎)・葉を何本も伸ばして群生をつくります。花のサイズは最大30cmになり、基本的に綺麗な球形になります。そのため、遠くから見ても強い存在感があり、見る人を魅了させる豪華さがあります。 花の色は多様なため好みで花色を選べますが、植物の世界では珍しい綺麗な青花や、ラメを塗ったような銀色の花を咲かせるアリウム・クリストフィなどは、アリウムを育てるなら一見する価値があるでしょう。また開花した花は収穫して切り花として楽しむ事もできます。
エキノプス属(ヒゴタイ属)



学名:Echinops
生活形:多年草
開花:6月~9月
花色:青・紫・白
葉色:緑
草丈:約60~120cm
草姿:分枝型
主な原種:ルリタマアザミ/バンナチカス/ヒゴタイ
用途:背が高い花/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:エキノプスは植物の世界では珍しい青色の、綺麗な球形の花を咲かせる事で知られる植物です。開花した花は、そのまま植物上で楽しまれる他、収穫して切り花やフラワーアレンジメントなどに利用されることもあります。
エリンジウム属



学名:Eryngium
生活形:多年草
開花:6月~8月
花色:緑・黄・青・紫・白
葉色:緑・黄・白
草丈:約30~100cm
草姿:分枝型
主な原種:マツカサアザミ/ザベリー/ギガンテウム 等
用途:カラーリーフ/背が高い花/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:エリンジウムは、ヨーロッパの貴族が首元に巻いていた襞襟を想像させるような、お洒落な花を咲かせる植物です。開花した花は、そのまま植物上で楽しまれる他、収穫して切り花やフラワーアレンジメントなどに利用されることもあります。
オルラヤ属

学名:Orlaya
生活形:一年草
開花:5月~7月
花色:白
葉色:緑
草丈:約10~80cm
草姿:分枝型
主な原種:グランディフローラ 等
用途:切り花/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:オルラヤは、開花期になると小さな花が茎の頂部でドーム状に集まり咲いて、レースの編物を思わせるような美しい花姿をつくります。そのため、お庭で育てるとエレガントな雰囲気を空間の中に添えたり、また開花後に収穫して切り花として楽しむ事もできます。
オレガノ属



学名:Origanum
生活形:多年草
開花:5月~9月※ロツンディフォリウムの開花
花色:緑・黄緑・クリーム・赤紫・白
葉色:緑色・白緑色
草丈:約10~30cm※ロツンディフォリウムの草丈
草姿:叢生型
主な原種:ロツンディフォリウム/マジョラム/ブルガリ
用途:カラーリーフ/グランドカバー/枝垂れる植物/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/香りが良い/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:オレガノは、種や品種で形態に差異が見られる事があり、園芸でも形態の異なる様々な種と品種が親しまれています。例えば、オレガノ・ロツンディフォリウムは花を鑑賞する目的で栽培されており、ホップの花を思わせるようなピンクの苞が重なる花姿が魅力の植物となります。また枝は湾曲しながら枝垂れるためハンギング仕立てにして、優雅な草姿が楽しまれます。その他、オレガノ・マジョラムやオレガノ・ブルガリ等は葉を収穫して調味料として利用する目的で栽培されています。そのため、ハーブガーデンなどで栽培される事が多いです。
●か行
カスミソウ属




学名:Gypsophila
生活形:一年草・多年草
開花:5月~8月
花色:赤・桃・白
葉色:緑
草丈:約20~120cm
草姿:分枝型
主な原種:エレガンス/宿根カスミソウ/ヌカイトナデシコ 等
用途:グランドカバー/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:カスミソウは種や品種により形態に差異が見られますが、一般的には、直径数ミリの小さな花がふんわりと疎らに集まって咲く、ボリュームのよい花姿が魅力の植物となります。茎は細く華奢で、花序の中には葉がなくて小さな苞しかつかないため花の姿が際立ちます。また茎の節間が長くて花どうしが離れて咲くため、花姿はボリューム感がありながら、空気を含んだような柔らかな見た目をしています。そのため、開花期には霞を見てるような幻想的な雰囲気を添える事ができます。また花は収穫すれば様々な用途に使えます。例えば、切り花やドライフラワーとして利用したり、花を様々な色に着色してプリザーブドフラワーとして楽しんだり、フラワーアレンジメントにして主役の花材を引き立てる名脇役として働かせたり、結婚式のブーケに利用されたりします。
カモミール(旧カマエメルム属)



学名:Chamaemelum
生活形:一年草
開花:5月~7月
花色:白・黄・緑
葉色:緑
草丈:約15~60cm
草姿:分枝型・匍匐型
主な原種:カモミール/ローマンカモミール
用途:グランドカバー/切り花/ドライフラワー/香りが良い/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:カモミールは、紀元前4000年以上前のバビロニアで既に薬草として用いられていたと言われており、古くから薬用ハーブとして利用されている植物です。園芸では、香りのよい花を観賞用として楽しまれたり、収穫してポプリやハーブティーにする目的で栽培されています。生活形は一年草タイプと多年草タイプがあり、一般的にカモミールとして楽しまれるのは一年草タイプのカモミール(Chamomilla recutita)です。多年草タイプのローマンカモミール(Chamaemelum nobile)もカモミールとして親しまれています。
カモミールの比較
- カモミール(Chamomilla recutita):生活形は一年草、草姿は分枝型、開花期は6月~7月、花序は頭花で白色の舌状花と黄色の筒状花が組み合わさる。花と葉には香りがあり、特に花は甘く心地よいフルーティーな香りがある。花は収穫してカモミールティーとしてよく飲用されます。その他にも、切り花やドライフラワーやポプリなどに利用される人気の高い植物です。
- ローマンカモミール(Chamaemelum nobile):生活形は多年草、草姿は匍匐型または叢生型、開花期は6月~7月、花序は頭花で白色の舌状花と黄色の筒状花が組み合わさる。花と葉にはリンゴに似たフルーティーな香りがある。踏圧への耐性はそこまで高くないため、人がたまに通るような場所の地被植物として利用される。踏まれた時にリンゴのような香りが広がる点が魅力です。
クラスペディア属



学名:Pycnosorus
同義語:craspedia
生活形:多年草
開花:6月~9月
花色:黄
葉色:緑
草丈:約60~120cm
草姿:叢生型・ロゼット型
主な原種:グロボーサ/グラウカ 等
用途:背が高い花/切り花/ドライフラワー/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:クラスペディアは、垂直に長く伸びる茎の先に、ゴルフボールを想像させるような球形の花を咲かせる事で知られています。草姿は叢生型、地上に茎と根生葉を何本も伸ばして群生をつくりますが、短命であるためそれほど広がりません。花のサイズは最大1~3.5cmになり、基本的に綺麗な球形になり、鮮やかな黄色です。開花した花はお庭の中でそのまま楽しむことも出来ますし、花を収穫すれば切り花やドライフラワーとしてお部屋に飾る事もできます。基本的に花は乾燥しても、型崩れや色褪せがほとんどないため、ドライにした後にフラワーアレンジメントによく利用されます。
クリスマスローズ(ヘレボロス属)



学名:Helleborus
生活形:多年草
開花(ハイブリッド):2月~4月
開花(ニゲル):12月~2月
花色:桃・橙・黄・緑・白・黒
葉色:緑・黄・白
草丈:約30~45cm
草姿:叢生型
主な原種:ニゲル/レンテンローズ/オドルス 等
用途:カラーリーフ/グランドカバー/切り花/ドライフラワー/香りが良い/日陰植物/ロックガーデン
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:クリスマスローズ(ヘレボロス)は、薔薇のような豪華な花姿と、俯きながら咲く可憐な花姿が、気品を感じさせる魅力的な植物です。草姿は叢生型で、地際から複数の葉や茎(花茎)が伸びます。葉はロゼットを形成するように地面を広がるため、地被植物となり、また葉の形状は掌状に分裂してるため、お洒落な印象を与えるファンシーリーフとして楽しめます。さらに、葉の色はふつう緑色ですが、品種を選べば葉の中に黄色・白色の斑が入るものもあるため、カラーリーフとして楽しむ事も可能です。開花期はニゲル種では12月~2月、ハイブリッド種は2月~4月になります。花はサイズが約5~10cm、花の形や色は非常に多様です。花の形や色の好みは人それぞれ違いはありますが、やはりレア度の超多弁の八重咲き品種などの人気がたかいようです。開花した花はお庭の中でそのまま楽しむことも出来ますが、花を収穫すれば切り花としてお部屋に飾る事もできます。切り花として利用する場合は、茎が硬くてしっかりしているものを選ぶと切り花として14日程度の日持ちがあるでしょう。また基本的に耐陰性が高い植物になるため、日陰の庭で活用される数少ない植物の一つにもなります。
クローバー(トリフォリウム属)



学名:Trifolium
生活形:多年草
開花:4月~6月
花色:赤・桃・白
葉色:緑・赤・桃・紫・黒・灰・白
草丈:約5~15cm(シロツメクサ)
草姿:匍匐型・叢生型
主な原種:シロツメクサ/ストロベリーキャンドル/ルーベンス 等
用途:カラーリーフ/グランドカバー/種から育てる植物/ドライフラワー/プリザーブドフラワー
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:クローバーは属の中に約299種を含んでおり、種や品種で形態に差異がありますが、その形態の異なる様々な種と品種が目的に合わせて栽培されています。園芸では、特にシロツメクサが人気で、よく栽培されています。シロツメクサは草姿が匍匐型になり、地上茎は匍匐茎のみで地面を這うように広がります。そのため、草丈の低い絨毯のような外観になりやすく、人通りの多い場所を含めて様々な場所の地被植物として重宝されます。葉を構成する小葉は3枚または4枚以上ある事もあり、小葉が4枚あるシロツメクサは「四葉のクローバー」とも呼ばれていて幸運を呼ぶ葉になるため、見付けたら収穫してお守りにされる事も多いようです。さらに園芸品種が豊富で、葉の色が緑・赤・桃・紫・黒・灰・白と多彩にあります。そのため、好みに合わせて桃色の葉で可愛らしいクローバー絨毯を作ったり、紫色の葉でエレガントな雰囲気を出すクローバー絨毯を作ったり出来るところも魅力の一つとなるでしょう。
ケイトウ属(セロシア属)



学名:Celosia
生活形:一年草
開花:6月~11月
花色:赤・桃・橙・黄・紫・緑・白
葉色:緑・暗紫・赤紫
草丈:約30~100cm
草姿:直立型
主な原種:ノゲイトウ 等
用途:開花期間長い/カラーリーフ/グランドカバー/背が高い花/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ケイトウは属の中に約46種を含んでおり、種や品種で形態に差異がありますが、一般的に園芸ではケイトウ(Celosia argentea)と、その変種と品種が栽培されています。開花期は種まきの時期で左右されますが、一般的に6月~11月の範囲で長く咲きます。花の形にはトサカケイトウ、フサゲイトウ、ヤリゲイトウの3パターンがある。例えば、トサカケイトウは花の形状が扇状または脳状になって細かく波打っており、花房がしっかりとしているため切り花やアレンジメントで重宝される。またフサゲイトウは花房の形がふさふさとした羽毛状で、炎が燃え上がるようにも見えるためボリューム感のある豪華な花姿をしている。そして、ヤリゲイトウは非常に多花性で次々と槍形の花を咲かせます。また開花した花は、切り花の他、ドライフラワーやフラワーアレンジメントなど様々な用途で利用されておりケイトウは人気の高い植物になります。
●さ行
サルビア属





学名:Salvia
生活形:多年草/常緑低木
開花:5月~11月(スプレンデンス)
花色:赤・桃・黄・橙・青・紫・白
葉色:緑・黄・桃・紫・白
草丈:15~90cm(スプレンデンス)
草姿:直立型・分枝型・叢生型・ツル型(スクランブリングシュラブ)
主な原種:スプレンデンス
用途:開花期間長い/カラーリーフ/グランドカバー/枝垂れる植物/生垣/ツル植物/背が高い花/ドライフラワー/香りが良い/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:サルビアは属の中に約1024種を含んでおり、種や品種で形態に差異がありますが、その形態の異なる様々な種と品種が目的に合わせて栽培されています。
おすすめポイントと種
- 開花期間が長い:サルビア・スプレンデンス/サルビア・ファリナセア/チェリーセージ/ローズマリー/ロシアンセージ/サルビア・ガラニチカ/ベニバナサルビア/ボッグセージ/サルビア・ブレファロフィラ
- カラーリーフ:セージ/チェリーセージ/ホワイトセージ/ジャーマンダーセージ/サルビア・ディスカラー/パイナップルセージ/サルビア・パキフィラ/シナロアセージ/ラスティーセージ/
- 生垣:チェリーセージ/ローズマリー/ロシアンセージ/サルビア・レウカンサ/サルビア・クレベランディ/サルビア・カナリエンシス/ラスティーセージ
- 食用:セージ/ローズマリー/パイナップルセージ
ジニア属



学名:Zinnia
生活形:一年草
開花:5月~11月
花色:赤・桃・黄・橙・紫・緑・白
葉色:緑
草丈:約50~100cm
草姿:直立型・分枝型・匍匐型
主な原種:エレガンス
用途:開花期間長い/グランドカバー/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/香りが良い/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ジニアは、種からの苗の増やしやすさ、栽培のしやすさ、開花期間の長さ、花の形・色の多様さ、切り花やドライフラワーなどの用途の多さ等から、安定して高い人気を誇る植物です。草姿は直立型・分枝型・匍匐型などがあり、種や品種により形態がかわります。そのため、栽培する時は花壇の中で高さを出したい時や切り花を取りたい時は直立型や分枝型を選び、また地被植物として利用したい時は匍匐型を選ぶと良いでしょう。花の形は一重咲き・半八重咲き・八重咲き・ダリア咲き・ポンポン咲き・カクタス咲き・アネモネ咲き・ビーハイブ咲きと非常に多様です。さらに花の色も赤・桃・黄・橙・紫・緑・白と多彩なため、自分好みの品種がきっと見つかるでしょう。また開花した花はお庭の中でそのまま楽しむことも出来ますが、花は次々とよく咲くため収穫して切り花としてお部屋に飾ることも出来ます。さらに、ドライフラワーやプリザーブドフラワーにも出来るため、挑戦してみるのもよいかもしれませんね。ドライフラワーやプリザーブドフラワーの作り方は用途の所にあるリンクで紹介しているのでそちらも参考にしてみてください。
シレネ属



学名:Silene
生活形:多年草
開花:5月~8月(スイセンノウ)
花色:赤・桃・橙・茶・白
葉色:緑・黄・白
草丈:約30~90cm(スイセンノウ)
草姿:分枝型・匍匐型・叢生型
主な原種:ユニフローラ/スイセンノウ
用途:カラーリーフ/グランドカバー/枝垂れる植物/切り花/ドライフラワー/ロックガーデン
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:シレネ属は約907種を含む多様な属であり、種や品種で形態に差異がありますが、その形態の異なる様々な種と品種が目的に合わせて栽培されています。例えば、シレネ・ユニフローラ(Silene uniflora)は草姿が匍匐型になり地面を覆うように広がるため地被植物や、ハンギング仕立てに利用出来ます。また葉が多肉質で「ぷにっ」としてるため可愛らしさがあり、いくつかの品種は葉の色が緑色の他に、白色やクリーム色の葉色をもつ品種もあるため、カラーリーフとしてお庭の中に柔らかさや明るさを添えることが出来ます。一方で、スイセンノウ(silene coronaria)は草姿が分枝型になり高さ30~90cmに成長します。茎や葉は白色の毛が密生してるため、見た目は殆ど白色です。光がこの毛に反射すると輝いて見えるため、シルバーの宝飾品を見てるような美しさを感じさせます。また、これらの茎の色は、赤・桃・白の花との組み合わせにより、一層魅力が引き立ちます。例えば、桃花であればシルバーの宝飾品の中にピンクダイヤモンドが煌めいてるようなラグジュアリー感と可愛らしさがあり、また赤花であればシルバーとルビーが織り成すような派手で豪華なラグジュアリー感を演出できます。この他にも、シレネ属には多様な種と品種があります。詳しくは種類のリンクから飛んでご覧下さい。
シロタエギク(ヤコバエア属)

学名:Jacobaea
生活形:多年草/低木
開花:6月~8月
花色:黄
葉色:緑・白
草丈:約50~100cm
草姿:分枝型 等
主な原種:シロタエギク 等
用途:カラーリーフ/ドライフラワー
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ヤコバエア属は約67種を含んでおり、種や品種で形態に差異がありますが、その形態の異なる様々な種と品種が目的に合わせて栽培されています。園芸では、特にシロタエギクが人気で、よく栽培されています。シロタエギクは葉が羽状にわかれているため、レース模様をみているような上品な雰囲気があり、また茎や葉には白色の毛が高密度に密生してるため、見た目は殆ど白色になりシルバーリーフとして楽しめます。また光がこの毛に反射すると輝いて見えるため、シロタエギクはシルバーの宝飾品を見てるような美しさも感じさせます。
スカビオサ属(マツムシソウ属)



学名:Scabiosa
生活形:多年草
開花:4月~9月(コルムバリア)
花色:赤・桃・黄・紫・青・白・黒
葉色:緑
草丈:約20~100cm
草姿:叢生型
主な原種:コーカシカ/アトロプルプレア/コルムバリア 等
用途:開花期間長い/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:スカビオサは、バルーンやドレスのフリルを想像させるような、可愛らしさと優雅さを兼ね備える花姿が特徴の植物です。草姿は叢生型で、基部が木質化して台木状になる傾向があり、茎が何本も伸びます。花序は頭花で舌状花と筒状花で構成されており、花序の外側にある舌状花がフリルドレスのような優雅な雰囲気を添え、花序の中央部にある筒状花がバルーンのような丸く可愛らしい雰囲気を添えています。花の色は赤・桃・黄・紫・青・白・黒と非常に多彩で好みで品種を選んだり出来ます。そのため、お庭に可愛らしい雰囲気を添えたい場合は桃花を選んだり、心を落ち着けてヒーリング効果を出したい場合は青花を選んでみるのも良いかもしれません。また開花した花はお庭の中でそのまま楽しむことも出来ますが、花は次々とよく咲くため収穫して切り花としてお部屋に飾ることも出来ます。またスカビオサ属は種や品種で生活形や形態が変わることがあります。詳しくは種類のリンクの先でも紹介してるため是非ご覧下さい。
スズラン属



学名:Convallaria
生活形:多年草
開花:4月~5月
花色:白・桃
葉色:緑
草丈:約15~30cm
草姿:叢生型
主な原種:スズラン/ドイツスズラン/ロゼア
用途:切り花/香りが良い/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/日陰植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:スズランは、ぷっくりと膨らんだ可愛らしい花を穂状に連ねて下向きに咲かせる花姿をしています。そのため、可愛らしさの中に可憐さを感じさせる花姿が楽しめる植物です。また花には若草のような甘く繊細な香りがある事から、バラやジャスミンと並び三大フローラルの一つとして数えられており、芳香を楽しむ目的でも栽培されることがあります。さらに開花した花を収穫して切り花にすれば、お部屋の中でもスズランの心地よい香りが楽しめるでしょう。ただし、栽培する際にはスズランの有毒性に注意する必要がありません。基本的に全草が有毒であり、スズランを挿した花瓶の水も毒で汚染されます。間違えて摂取すると嘔吐・頭痛・目眩・血圧低下・心臓麻痺などを引き起こす可能性があり、最悪の場合は死に至ります。そのため、小さな子供やペットのいる家庭ではスズランの扱いに注意が必要になるでしょう。
スターチス(リモニウム属)



学名:Limonium
旧属名:Statice
生活形:多年草
開花:5月~7月
花色:青・紫・桃・黄・白
葉色:緑
草丈:約30~70cm
草姿:ロゼット型 等
主な原種:ハナハマサジ/ラティフォリウム
用途:切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:旧スターチス(リモニウム属)は約605種を含む多様な属であり、種や品種で形態に差異がありますが、一般的にはスターチス(Limonium sinuatum)が広く栽培されています。スターチスは切り花やドライフラワーにした時に日持ちが抜群によいため、花材にする目的で栽培されることが多い植物です。花を構成する花被片は萼片が最も華やかで長持ちするため、鑑賞価値が高く、色も青・紫・桃・黄・白と多様です。一方で、花弁は萼片に隠れるように開花して散るのも早いため、あまり鑑賞価値はありません。また葉が基部に集まり、茎葉がないため、茎のシルエットが際立ち、また花の美しさが強調される所も魅力の一つとなります。
スミレ属(ビオラ属)



学名:Viola
生活形:一年草/多年草
開花:10月~5月(パンジー)
花色:赤・桃・黄・橙・紫・青・黒・白
葉色:緑・黒
草丈:約15~25cm
草姿:分枝型・叢生型
主な原種:パンジー/ラブラドリカ/ニオイスミレ/スミレ 等
用途:開花期間長い/カラーリーフ/グランドカバー/ドライフラワー/香りが良い/種から育てる植物/日陰植物/
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:スミレ属は約690種を含み、生活形や形態の異なる種や品種が多数あります。代表的な種にはパンジー(Viola × wittrockiana)またはビオラがあり、これは冬を代表する花として知られています。草姿は分枝型で、基部付近からよく分枝して沢山の茎を叢生するように伸ばします。茎の向きにより株の見た目は横に広がったり、行儀よく直立して成長したりするため、用途に合わせて選択するとよいでしょう。主な用途としては花壇の縁どりや、寄せ植え素材などがあります。開花期間は10月~5月頃まで、植物の選択肢が少ない冬の季節を長く彩る植物のため、冬を代表する花として重宝されています。花の形はスミレ形花冠と呼ばれるユニークな形状をしており、また花の中に入るブロッチ(斑)と組み合わさる事で、動物の表情を見てるような独特な感じさせます。また花は非常に多花性で株を覆うように次々と咲き誇るため、彩りの少ない冬の花壇を豪華にしてくれるでしょう。花の色は赤・桃・黄・橙・紫・青・黒・白等があり、非常に多彩なため自分好みの色を見つけやすくなっています。また上記で紹介しているパンジー以外にも、スミレ属には、黒葉と紫色の花が重厚的な雰囲気をつくるビオラ・ラブラドリカ(Viola labradorica)や、花や葉にキャンディを思わせる香りがあるニオイスミレ(Viola odorata)等の多様な種があります。詳しい情報は種類のリンクの先でも紹介してるため是非ご覧下さい。
スモークツリー(ハグマノキ属)



学名:Cotinus
生活形:落葉低木
開花:5月~8月
花色:赤・桃・紫・黄・白
葉色:緑・赤・黄・橙・紫・黒
樹高:約200~700cm
樹形:直立型(単幹)・分枝型・叢生型(株立ち)
主な原種:
用途:開花期間長い/カラーリーフ/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:スモークツリーは名前が示すとおり、開花期に見られる花姿がまるでモクモクと漂う煙を想像させるような植物です。樹形は直立型(単幹)・分枝型・叢生型(株立ち)になり、剪定や萌芽更新などの仕立て方で変化します。開花期は晩春から晩夏になり、雌株の花の結実しなかった雌蕊が長く伸びることでスモーク状の花姿になります。そのため、雄株の花は雌株のようにスモーク状にはなりません。巨大でふわふわとした柔らかな見た目をした花房は多花性で、視界を覆うように咲き誇るため幻想的な雰囲気をお庭の中に添えることができるでしょう。また開花後の花は収穫して切り花やアレンジメントに利用することもできます。またこの他に、葉の色が品種により赤・黄・橙・紫・黒をしてることがあります。そのため、これらの品種を選ぶことでカラーリーフとして利用する事もできます。
センニチコウ属



学名:Gomphrena
生活形:一年草/多年草
開花:5月~11月
花色:紫・桃・赤・橙・白・黄
葉色:緑
草丈:約30~120cm
草姿:分枝型
主な原種:センニチコウ/プルケラ/キバナセンニチコウ
用途:開花期間長い/グランドカバー/枝垂れる植物/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:センニチコウは、種からの苗の増やしやすさ、栽培のしやすさ、開花期間の長さ、花の見た目の可愛らしさ、花もちの良さ、切り花やドライフラワーなどの用途の多さ等から、非常に高い人気を誇る植物です。代表的な種には、センニチコウ(Gomphrena globosa)やキバナセンニチコウ(Gomphrena haageana)があり、最近では多年草タイプのゴンフレナ・プルケラ(Gomphrena pulchella)の人気が高まっています。草丈は約30~120cm、草姿は分枝型または一部の品種は匍匐型(ちなつ・シリーズ)になります。そのため、矮性品種は花壇の縁どりや寄せ植え素材に利用したり、高性品種は花壇の中で立体感やボリューム感を出したり、匍匐型であれば地被植物として利用するのも面白いかもしれませんね。開花期間は春から晩秋と非常に長いため、植え替えなどをせずに、手軽にお庭を長く彩っていたい人に大変好まれています。また個々の花もちも抜群にいいため、気づけば古い花を隠すように次の花が咲いていて、花がら摘みをしなくてもよかったりします。花序は頭花で、集散状に次々と分枝を繰り返して沢山の花を咲かせます。頭花の形は種により差異がありますが、基本的には綺麗な球形をしているため、棒付きのキャンディを見てるような可愛らしい印象を感じさせます。花の色は紫・桃・赤・橙・白・黄と非常に多様なため好みに合わせて品種を選ぶとよいでしょう。例えば、お庭の雰囲気を可愛らしく彩りたい場合は桃色の品種を選んだり、貴族のお庭のような高貴な雰囲気で彩りたい場合は紫色を選んだりする事ができます。また開花した花はお庭の中でそのまま楽しむことも出来ますが、花は次々とよく咲くため収穫して切り花としてお部屋に飾ることも出来ます。さらに、ドライフラワーやプリザーブドフラワーにも出来るため、挑戦してみるのもよいかもしれませんね。ドライフラワーやプリザーブドフラワーの作り方は用途の所にあるリンクで紹介しているのでそちらも参考にしてみてください。
●た行
ダリア属





学名:Dahlia
生活形:多年草
開花:4月~11月※夏場は休む傾向がある
花色:赤・桃・橙・黄・紫・白・黒
葉色:緑
草丈:約30~240cm
草姿:叢生型
主な原種:皇帝ダリア 等
用途:開花期間長い/カラーリーフ/背が高い花/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/球根植物/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ダリアは品種改良が進んでいて園芸品種が非常に豊富にあります。そのため、花のサイズ・形・色が多種多様にあり、また草丈の高さでも細かく品種が分類されている植物です。草姿は叢生型で、地中にある塊根のクラウンから複数の茎を地上にだします。草丈は矮性(50cm以下)から極高性(150cm以上)に分類されており好みで品種が選べます。一般的な傾向としては矮性品種は分枝が多いため花のサイズが小さめで花数が多くなり開花期間が長くなる傾向があり、花壇などで楽しむのに最適です。一方で高性品種は分枝がやや劣り花数が少ないですが、花のサイズが大きくなり、小さな花壇においては大きくなりすぎて持て余す事もありますが、高さ立体感を演出したり、切り花として利用されることが多いです。開花期は4月~11月で夏場は休む傾向にあり、分枝が多い品種ほど長く咲く傾向があります。花のサイズは極小輪(5cm前後)から超巨大輪(30cm以上)まであり、非常に多様です。ダリアは花のサイズで仕立て方もかわるため、育て方もよければ上のリンクからご活用ください。また花の色も赤・桃・橙・黄・紫・白・黒と非常に多彩で好みで品種を選んだり出来ます。例えば、お庭に可愛らしい雰囲気を添えたい場合は桃色の花を選んだり、植物の花色では珍しい色を楽しみたい場合は黒色の花を選んでみるのも良いかもしれません。種類のリンク先では241種のダリアを花の形で16種類に分類して紹介してます。よければご活用下さい。
チガヤ属



学名:Imperata
生活形:多年草
開花:5月~6月※秋に咲く事もある
花色:赤・白
葉色:緑・赤・黄
草丈:約30~150cm
草姿:叢生型
主な原種:チガヤ 等
用途:カラーリーフ/ドライフラワー/プリザーブドフラワー
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:チガヤは種や品種で形態に差異が見られる事がありますが、一般的に園芸では、線形の細長い葉が叢生して並ぶ優雅な葉姿や美しい葉色を鑑賞する目的、ふわふわした綿のような花をフラワーアレンジメントに利用する目的などで栽培されています。草姿は叢生型で、地面下にある根茎が成長に伴い広がりながら、沢山の葉が垂直または外側に放射状に広がります。そのため、優雅さを感じさせる葉姿を鑑賞する目的で栽培されます。また葉の色が緑・黄・赤とあるため、品種を選べばカラーリーフとして楽しめます。花はイネ科で見られる小穂が円錐状に並んでボリューム感のある花姿となり、絹糸状の毛が密生して絡み合うことで綿のようなふわふわした外観となります。 開花した花はお庭の中でそのまま楽しむことも出来ますが、収穫してドライフラワーにしたりプリザーブドフラワーとしてアレンジメントで楽しむことも可能です。
トウヒ属





学名:Picea
生活形:常緑高木
開花:4月~6月
花色:赤・桃・黄・紫・緑
葉色:緑・青・黄・白
樹高:500~5000cm
樹形:直立型(単幹)
主な原種:ドイツトウヒ/カナダトウヒ/コロラドトウヒ 等
用途:カラーリーフ/生垣/ドライフラワー/コニファー
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:トウヒ属は約37種を含む属であり、種や品種で形態に差異がありますが、ヨーロッパではクリスマスツリーに使われる主要な樹木であり、また一般的に円錐形に成長する美しい樹形を鑑賞したり、美しい葉やユニークな花を鑑賞する目的で栽培されています。代表的な種にはカナダトウヒ(Picea glauca)やコロラドトウヒ(Picea pungens)等があります。例えば、カナダトウヒは樹形が単幹で端整な円錐形に成長するため、株を等間隔に並べると、お洒落な生垣になったり、エレガントな並木にすることが出来ます。葉の形は針形で枝に密生してるため、緻密で洗練された見た目になります。葉の色は青白色の気孔線が影響して、全体的に白っぽくなる傾向があり、個体や品種により色は緑色・青緑色・青白色・黄色・白色等の多様な色彩を呈します。そのため、カラーリーフとして楽しまれる事も多いです。トウヒ属の種と品種に関しては、種類のリンク先でも詳しく紹介してるため是非ご覧下さい。
●な行
ナンテン属

学名:Nandina
生活形:常緑低木
開花:5月~7月
花色:白
葉色:緑・赤・桃・橙・黄・白
樹高:100~300cm
樹形:叢生型
主な原種:ナンテン
用途:カラーリーフ/生垣/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ナンテンは、その名称から「難(災難)を転じる」と考えられており、風水では鬼門や裏鬼門に植栽するとよいと考えられています。樹形は叢生型、成長するに従い地面から複数の茎が伸びます。葉は3回羽状複葉、葉は横へと大きく広がるため、生垣として利用すると目隠しとしても働きます。葉の色はふつう緑色ですが、品種によっては赤・桃・橙・黄・白などもあるため、カラーリーフとして楽しむ事もできます。また、お正月には果実と同様に葉を収穫して飾りとして利用されることもあります。開花期は5月~7月、白花が円錐状に密に集まるため豪華な花姿が楽しめます。また花後には赤色の果実をたわわに実らせるため、これを鑑賞して楽しむ事もできます。
ニゲラ属



学名:Nigella
生活形:一年草
開花:4月~7月
花色:桃・青・白
葉色:緑
草丈:約30~60cm
草姿:直立型
主な原種:ニオイクロタネソウ/クロタネソウ/パピロサ 等
用途:切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ニゲラ属は約25種を含む属であり、種や品種で形態に差異が見られますが、一般的に華やかな花を鑑賞したり、種を収穫して調味料として使用する目的で栽培されている植物です。代表的な種にはニオイクロタネソウ(Nigella sativa)やクロタネソウ(Nigella damascena)などがあります。例えば、ニオイクロタネソウは、種子を収穫してサラダやスープなどに風味付けとして利用する目的で栽培する事ができる植物になります。一方で、クロタネソウやその他の近縁の種や品種は、種子に有毒成分が含まれているため、食用には出来ません。ニオイクロタネソウの葉を構成する小葉の形が線状披針形になるのに対して、クロタネソウの小葉は糸状で幅が狭くなります。そのため、クロタネソウと区別することが出来ます。クロタネソウは、ニオイクロタネソウよりも品種が豊富にあり花の形や色が多様です。そのため、鑑賞用として楽しむ場合はクロタネソウの方が人気があります。花は平開する萼片の中央から雄蕊と雌蕊が突出する特徴的な形をしていて、雌蕊の柱頭は糸状でクネクネと不規則に伸びるため、花から葉が生えてきたような独特な花姿を呈します。そのため、ユニークな花が好きな人に好まれる傾向にあります。開花した花はお庭の中でそのまま楽しむことも出来ますが、収穫すれば切り花やドライフラワーにして楽しむ事もできるため試してみるのもよいでしょう。
●は行
バンクシア属



学名:Banksia
生活形:常緑低木・常緑高木
開花(エリキフォリア):11月~5月
開花(マルギナータ):5月~11月
花色:黄・橙・赤・桃
葉色:緑
樹高:約100~2500cm
樹形:直立型(単幹)・分枝型
主な原種:インテグリフォリア/エリキフォリア/グランディス 等
用途:開花期間長い/グランドカバー/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/ロックガーデン
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:バンクシアは、ボトルブラシを想像させる個性的な花を鑑賞したり、また収穫してアレンジメントの花材として利用する目的で主に栽培される植物です。樹形は直立型(単幹)または分枝型で、品種や仕立て方などで変化します。葉の形は多種多様で針形・線形・長楕円形・羽状複葉などがあり、バンクシア属の種を識別するのにも役立ちます。開花期は種や品種により差異があり、例えばバンクシア・エリキフォリアは11月~5月に花が咲き、バンクシア・マルギナータは5月~11月に花が咲きます。基本的に開花期が長いため、花を長く楽しみたい人に好まれる植物です。花は花被片と雄蕊が融合して細長く伸びており、長い花軸に高密度に咲く事で、ボトルブラシを思わせるユニークな花の形を作り出しています。花は乾燥してもユニークな外観を保つ事から、切り花・ドライフラワーなどにして、高級な花材としてフラワーアレンジメントなどに用いられます。
パンパスグラス(シロガネヨシ属)



学名:Cortaderia
生活形:多年草
開花:9月~10月
花色:白・黄・桃・紫
葉色:緑・黄
草丈:約120~400cm
草姿:叢生型
主な原種:
用途:背が高い花/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:パンパスグラスは、高さ120~400cmに成長する大型の多年草です。園芸では一般的に綿のようにふわふわした巨大な花穂を鑑賞したりフラワーアレンジメントに利用したりする目的で栽培されている植物です。草姿は叢生型で、地下茎が成長に伴い広がりながら、多数の葉が垂直または成熟するにつれて湾曲しながら優雅に広がります。葉の縁部分の鋸歯は鋭く棘状になっているため、肌に辺り擦れると容易に切れて怪我をする可能性があります。そのため、子供やペットのいる家庭では怪我をさせないように注意する必要があるでしょう。花はイネ科でよく見られる小穂が円錐状に並んでおり、絹糸状の毛が密生する事で、ボリューム感と綿のようなふわふわ感がある優しい花姿となります。また花穂は長さ30~130cmと巨大になるため、遠くから見ても強い存在感があり、人の目を引きつけるフォーカルポイントとなるでしょう。開花した花はお庭の中でそのまま楽しむことも出来ますが、収穫してドライフラワーにしたりプリザーブドフラワーとしてアレンジメントで楽しむことも可能です。
フウセントウワタ属

学名:Gomphocarpus
生活形:常緑低木
開花:6月~10月
果期:8月~11月
花色:桃・紫・白
葉色:緑
草丈:約50~200cm
草姿:叢生型
主な原種:フウセントウワタ 等
用途:背が高い花/切り花/ドライフラワー/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:フウセントウワタは、叢生して整然と並ぶ直立茎に、風船のような果実が沢山並びつく姿が独特な外観を作り出す植物です。草姿は叢生型、茎の種類は直立型で分枝がほとんどないため整然とした姿になる。花序は散形花序が総状に配置される複合花序になり、たくさん咲きます。ただし、果実と比べて小さくあまり目立たないため鑑賞価値は低めです。一方で、花後の果実は大きく膨らみ装飾性が高いため、一般的にこちらを鑑賞する目的地で栽培されます。また果実は収穫してフラワーアレンジメントなどにも利用されます。
ブラシノキ属(カリステモン属)



学名:Callistemon
生活形:常緑低木
開花:周年※一般的な開花は5月~10月になる
花色:赤色・桃色・白色
葉色:緑・白
樹高:約100~500cm
樹形:分枝型/叢生型
主な原種:
用途:開花期間長い/生垣/切り花/ドライフラワー
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ブラシノキは、ボトルブラシを想像させる個性的な花を鑑賞する目的で栽培される植物です。樹形は分枝型または叢生型、側枝がおおくブッシュ状に茂る。そのため、温暖な地域では株を等間隔に並べて生垣として利用される事もあります。理想的な環境下では花が周年咲くため、花を長期間たのしみたい人に好まれます。花は花弁が早く落ちて、長く突出する赤色の雄蕊は花弁が落ちた後も長く残ります。また花は穂状に高密度に連なり咲くため、花穂はボトルブラシのような独特な花姿となります。さらに、非常に多花性で花穂が株を覆うように咲き誇るため、美しい景観としても楽しめるでしょう。
フランネルフラワー(アクチノタス属)



学名:Actinotus
生活形:多年草
開花(一期咲き):4月~6月
開花(四季咲き):4月~6月・9月~12月
花色:緑・白
葉色:緑・白
草丈:約30~90cm
草姿:叢生型
主な原種:ヘリアンセ 等
用途:開花期間長い/切り花/ドライフラワー
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:フランネルフラワーは、植物全体に羊毛状の毛が生えており、フランネルのような柔らかな質感があります。その独特な見た目と、開花期間の長さから、人気の高い植物です。草姿は叢生型になり、地際から直立茎が何本も伸びます。葉は羽状にわかれているため、レース模様をみているような繊細で上品な雰囲気があり、また葉には白色の毛が密生して白緑色になるため、上品な印象を与えるシルバーリーフとしても楽しめます。開花期は春のみ咲く一期咲きと、春と秋に咲く四季咲きがあり、品種により差異があります。花はキク科でよく見られる頭花に見えますが、花びらに見える部分は苞になり、実際の花は中央部で散形花序に密集しています。花は触るとフランネルのような柔らかな質感をしており、また色は白色と緑色をしているため、明るさと爽やかさを印象を感じさせてくれます。また花を収穫して切り花としてお部屋に飾ると気品と清楚な雰囲気を添えるインテリアとして働くでしょう。
ブルニア属


学名:Brunia
生活形:低木
開花:夏から秋
花色:黄・白
葉色:緑
樹高:約100~300cm
樹形:分枝型
主な原種:アルビフローラ/シルバーブルニア 等
用途:切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ブルニアは、球状の頭花が茎の上部に集まり非常にユニークな花姿をつくる植物です。そのユニークな花姿は、植物上でも楽しまれますが、主に切り花やフラワーアレンジメントの花材として利用されています。樹形は分枝型で、針形の葉が枝に鱗片状につくため、枝のシルエットを邪魔することなく際立たせます。開花は夏から秋頃、花序は球形の頭花が散房状につく複合花序になり、個性的な花姿をつくります。
プロテア属



学名:Protea
生活形:常緑低木/常緑小高木
開花:周年※一般的な開花は4月~11月になる
花色:赤・桃・黄・紫・白
葉色:緑
樹高:30~800cm
樹形:叢生型・分枝型
主な原種:キングプロテア/クイーンプロテア/エキシミア 等
用途:開花期間長い/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/ロックガーデン
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:プロテアは、直径30cmにも達する超巨大な花を咲かせる事もある植物で、花持ちが抜群に良いことから豪華な印象を添える切り花やフラワーアレンジメントなどに使用されています。プロテアの樹形は叢生型または分枝型、叢生型は地中に太い塊茎をもち、地面から複数の茎を出します。理想的な環境下で花を周年咲かせる能力があり、個々の花も長く鑑賞出来るため、長期間にわたり花を楽しみたい方にとって魅力的です。花序は頭花になりますが、花弁のように見える部分は色鮮やかな苞が鱗状に重なったものです。この苞は一般的にビロードのような毛が生えているため、プロテアに高級感と華やかさを添えています。実際の花は中央部で密集していて、長く突出した雄蕊が綿のような柔らかな印象を添えているのが特徴です。花のサイズや形は種や品種で差異で差異がありますが直径は3~30cmあり、花の形は皿状に大きく開いた豪華なものや、長球形の蕾のような可愛らしい見た目をしているものがある。購入する際は自身の好みで形や色を選ぶとよいでしょう。プロテアの種と品種に関しては種類のリンクからも9種類の原種と、14種類の園芸品種を紹介してるため、良ければ参考にしてください。
ヘデラ属





学名:Hedera
生活形:常緑つる性木本
開花:8月~11月
花色:黄・白
葉色:緑・黄・白
樹高:約100~3000cm
樹形:ツル型
主な原種:ヘリックス/オカメヅタ 等
用途:カラーリーフ/グランドカバー/枝垂れる植物/ツル植物/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/観葉植物/日陰植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ヘデラは、ツル仕立て・ハンギング仕立て・トピアリー仕立て・地被植物などの多様な仕立てが出来る点、お洒落でカッコイイ葉の形が楽しめる点、カラーリーフとして楽しめる点、切り花やプリザーブドフラワーなどの用途の多さ等から安定して高い人気を誇る植物です。樹形はツル型で、他物に気根を付着させて自らを支えながら上へと成長していきます。ただし、茎を支える物がない場合は地面を這ったり、下に垂れ下がります。そのため、園芸ではツルを利用して壁面緑化に利用されたり、地面を覆う地被植物として利用されたり、また植木鉢などに植えてハンギング仕立てにされたり、トピアリー仕立てで楽しまれたりしています。葉は掌状に分裂していて、楓の葉を思わせるような洗練された見た目をしているため、観葉植物として楽しめばエレガントな雰囲気を空間の中に添えてくれます。また葉の色も緑・黄・白とあるため、カラーリーフとして楽しむことも可能です。ヘデラは耐陰性が高い植物のため、日陰の庭で楽しんだり、インドアグリーンとして楽しんだりできます。また基本的に強健で管理も楽なため初心者でも失敗が少なく簡単に育てられる植物の一つでしょう。ヘデラはギリシャ神話の中で、結婚を司る女神の祭壇の飾りに使われており、この植物は永遠の愛や不滅を象徴しています。そのため、現代でも結婚式の飾りに利用されたり、また大切な人へのギフトとして贈られることがあります。
ヘリクリサム属(ムギワラギク属)



学名:Helichrysum
生活形:一年草/多年草
開花:5月~7月(ムギワラギク)
花色:赤・桃・橙・黄・白
葉色:緑・白
草丈:約30~90cm
草姿:叢生型
主な原種:ムギワラギク/カレープラント/アリーナリウム
用途:カラーリーフ/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ヘリクリサム属(ムギワラギク属)は約564種を含む属であり、園芸でも生活形・草姿・花の形などの形態の異なる様々な種と品種が栽培されています。
ヘリクリサム属の主な種
- ムギワラギク(Helichrysum bracteatum):麦わら帽子のような花を咲かせる事で知られる植物になり、乾燥しても色あせや型崩れが少ないことからドライフラワーなどにして楽しまれます。
- カレープラント(Helichrysum italicum):その名前が示す通りカレーを想像させる香りがある植物です。枝葉は白色の毛が密生してるためシルバーリーフとして楽しまれたり、また開花期には黄色の花がら摘み咲くため、これを鑑賞する目的で栽培されます。開花した花は花壇の中で楽しむ事も出来ますが、収穫してドライフラワーにすればさらに長く楽しめます。
ベンケイソウ(ムラサキベンケイソウ属)



学名:Hylotelephium
生活形:多年草
開花:8月~11月
花色:赤・桃・黄・白
葉色:緑・黄・紫・茶・黒・白
草丈:約50cm
草姿:叢生型
主な原種:オオベンケイソウ/ムラサキベンケイソウ/ミセバヤ 等
用途:カラーリーフ/グランドカバー/枝垂れる植物/切り花/ドライフラワー/多肉植物/ロックガーデン
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ベンケイソウは茎や葉の表面が滑らかで光沢もあるため、プラスチック製の玩具を見てるような可愛らしさがあり、また秋にはボリュームのよい花を咲かせるため、これを鑑賞する目的で栽培されている植物です。草姿は叢生型または匍匐型の二種類があります。叢生型は地中にある根茎が成長に伴い広がりながら、複数の茎を伸ばし群生をつくるため、花壇などで立体感とボリューム感を出すことが出来ます。一方で、匍匐型は茎が地面を覆うように横に広がったり下垂したりするため、地面を覆う地被植物として利用されたり、植木鉢などに植えて優雅に枝垂れる草姿が鑑賞されたりします。そのため、育て方と用途に合わせて種や品種を選ぶとよいでしょう。開花期は種により差異がありますが、普通は晩夏から秋頃に咲きます。星型の小さな花が散房状に高密度に集まり咲くため半球状の大きな花房となります。その大きな花房は遠くからでもよく目立ち目を引きつけるため、フォーカルポイントとしても働くでしょう。また開花した花は収穫して切り花としてお部屋にも飾れます。インテリアとして飾れば、お部屋の中に豪華さと可愛らしさを添えることができるできます。。
ホップ(カラハナソウ属)



学名:Humulus
生活形:多年草
開花:7月~9月
花色:緑・黄
葉色:緑・黄
草丈:約600~1200cm
草姿:ツル型(巻き付き茎/鈎・刺)
主な原種:セイヨウカラハナソウ/カナムグラ 等
用途:カラーリーフ/ツル植物/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/香りが良い
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ホップは、花を収穫してビールの風味漬けに使用する目的で商業的に栽培がされており、また園芸用途的には壁面の緑化や可愛らしい花を鑑賞したりする目的で栽培されています。草姿はツル型で、他物に巻き付き茎を絡めたり鉤爪を引っ掛けて自ら支えながら成長します。またツルは非常に長く伸びるため、広範を覆い尽くすことができます。葉は掌状に分裂していてお洒落な見た目をしていますが、葉のサイズが大きく繁茂するため薮の中にいるような暑苦しい印象を与える場合があります。葉の色は一般的に緑色ですが、品種によって黄色もあるため、カラーリーフとして楽しむ事も可能です。開花は夏から秋で、苞が鱗状に重なる松かさのような花を咲かせます。また花は様々な用途で使用されます。例えば、柑橘類を想像させる香りを楽しんだり、収穫をした花をお湯で蒸らしてハーブティーとして楽しんだり、フラワーアレンジメントとして利用されたりします。
●ま行
モナルダ属



学名:Monarda
生活形:多年草
開花:6月~9月
花色:赤・桃・紫・白
葉色:緑
草丈:約60~120cm
草姿:叢生型
主な原種:タイマツバナ/ヤグルマハッカ/レモンベルガモット 等
用途:背が高い花/切り花/ドライフラワー/香りが良い
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:モナルダは、松明を想像させるような個性的な花を鑑賞したり、柑橘系(ベルガモット)の香りがある葉を楽しむ目的で栽培されている植物です。草姿は叢生型になり、地中にある根茎で広がりながら、多数の茎を出して群生をつくります。茎は基本的に分枝が少なく垂直に伸びるため、モナルダは群生をしていても洗練とした印象を感じさせます。開花は6月~9月頃で、花序は節間と花梗が極短い輪散房花序に密集して咲きます。個々の花は細長く伸びる上唇と下唇がツンツンとした独特な見た目をしているため、花姿は燃え上がる松明のような個性的な見た目となっています。そのため、ユニークな見た目の花が好きな人に好まれるでしょう。また葉には芳香があり、その香りは種や品種で差異がありますが、ベルガモット・レモン・オレガノに似た芳香をもちます。この香りを楽しむ目的で、葉をぽぷりにしたり、ハーブティーにして飲まれることもあります。
●や・ら・わ行
ヤエムグラ属(ガリウム属)



学名:Galium
生活形:多年草
開花:5月~7月
花色:白
葉色:緑
草丈:約30~50cm
草姿:叢生型
主な原種:クルマバソウ/ヤエムグラ 等
用途:グランドカバー/香りが良い/ドライフラワー/日陰植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ヤエムグラ属は約650種を含む属であり、園芸でも樹形・ 葉の形・花の形などの形態の異なる様々な種と品種があります。特に代表的な種である、クルマバソウ(Galium odoratum)は、車輪のように輪生するお洒落な葉と上品な印象を添える白花を鑑賞したり、また甘い香りをたのしむ目的で栽培されている植物です。草姿は叢生型になり、地中にある根茎で広がりながら、多数の茎を出して群生をつくります。葉は長楕円形で、6~10枚の葉が輪生するため、車の車輪を見てような独特でお洒落な見た目をしています。そのため、お庭で栽培するとエレガントな雰囲気を添えてくれるでしょう。また葉にはクマリンを由来とする芳香があり、香りはココナッツやバニラに似た甘い香りがあります。この香りは乾燥するとクマリンが増加してより強くなるためポプリやマットレスなどに使用される事があり、アルコールの風味付けに使用されています。ただし、クマリンは腎臓にダメージを与える恐れがあるため、大量に摂取するのは控えた方が良いでしょう。開花は春から夏にかけて、上品な白花が、お洒落な葉と調和して、より一層にエレガントな雰囲気を添えます。基本的に耐陰性が高い植物のため、主にシェードガーデンで楽しまれる植物です。
ユーカリ属







学名:Eucalyptus
生活形:常緑高木
開花:
花色:赤・黄・白
葉色:緑・白・灰
樹高:約100~10000cm※種により差異が大きい
樹形:直立型(単幹)・分枝型・叢生型(株立ち)
主な原種:シネレア/ウェブステリアナ/レモンユーカリ等
用途:カラーリーフ/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/香りが良い/観葉植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ユーカリは、宝飾品を想像させる美しい葉色、円形やハート形等の多様な葉の形、柑橘類などを想像させる心地よい芳香、切り花やドライフラワーなどの用途の多さ等から高い人気を誇っている植物となります。
ユーカリは属の中に700種以上を含んでおり、園芸でも形態の異なる多種多様な種と品種が栽培されています。ここでは、その中から人気の高いユーカリの種を幾つか紹介します。
ユーカリの主な種
- ユーカリ・シネレア(Eucalyptus cinerea):幼木・若木の葉は銀貨のように円形で銀色をしているため、高級感を感じさせます。また他の円形の葉をもつユーカリと比べてサイズが最大8cmと大きくなるため豪華さがあります。精油の中にはシネオールの含有量が多いため、葉を揉んだりするとレモンや柑橘類を想像させる心地よい芳香が広がります。
- ユーカリ・ウェブステリアナ(Eucalyptus websteriana):葉の形状がハート形をしているため、恋心をくすぐられるような可愛らしい印象を与えます。他のユーカリと同様にアレンジメント素材として重宝されます。
- レモンユーカリ(Eucalyptus citriodora):葉の形や色には装飾性がそれほど無いですが、幼木・若木の枝や葉は表面に精油を分泌する腺毛が生えているため触るとザラザラとしておりレモンを想像させる香りが強く広がります。他のユーカリと同様にアレンジメント素材として重宝されており、香りも一緒に楽しめる点が魅力です。
- ユーカリ・グロブルス(Eucalyptus bridgesiana):他のユーカリと一線を画すほどの強烈な香りがあります。精油にはシネオールが約50~70%とその他にα-ピネンやp-シメン等が含まれており、これを抽出する目的で栽培もされています。家庭で栽培する際は、かなり大きくなるため萌芽更新等を繰り返して育てるのがよいでしょう。
- レインボーユーカリ(Eucalyptus deglupta):樹皮が緑色・鶯色・赤色・橙色・紫色・青色・茶色・灰色のペンキで色を塗ったような色彩をしているため、一見するとフェイク植物のような見た目をしています。そのため、この植物をお庭で栽培すると強く目を引きつけるかもしれませんね。
ユウギリソウ属(トラケリウム属)



学名:Trachelium
生活形:多年草
開花:6月~9月
花色:桃・紫・青・白
葉色:緑
草丈:約30~100cm
草姿:叢生型
主な原種:カエルレウム 等
用途:切り花/ドライフラワー/ロックガーデン
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ユウギリソウは、上品さと柔らかさを感じさせる花を鑑賞する目的で栽培される植物です。草姿は叢生型で、地際から複数の茎を伸ばし群生をつくります。
花は半球状に高密度に集まるため、ボリュームのよい豪華な見た目をしており、また花からは糸状の長い雌蕊が突出しているため、綿のようなふさふさした柔らかな見た目をしています。そのため、お庭で栽培すると、霞をみてるような幻想的な雰囲気や、ふんわりとしたメルヘンチックな雰囲気を添えることができます。
ヨモギギク属



学名:Tanacetum
生活形:多年草
開花:6月~9月
花色:黄・白
葉色:緑・白
草丈:約30~150cm
草姿:叢生型
主な原種:タンジー/ナツシロギク/シルバーレース 等
用途:カラーリーフ/グランドカバー/切り花/ドライフラワー/香りが良い/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考: ヨモギギク属は約135種を含む属であり、園芸でも形態の異なる多種多様な種と品種が栽培されています。
ヨモギギク属の主な種
- タンジー(Tanacetum vulgare):花や葉に樟脳やローズマリー等に例えられる爽やかな香りがある事から、これを収穫してポプリに活用されたりします。また花は乾燥後も色褪せが少ないことからドライフラワーやフラワーアレンジメントに利用されることもあります。この植物はツジョンを多く含有しており毒性がありますが、それが認知される前までは食用ハーブとして用いられていました。現在は食用としての利用は基本的にありません。鑑賞用途としても、レースのように広がる上品な葉がエレガントな雰囲気をお庭に添えたり、ボリューム感のある黄色の花が見る人を元気にさせるため人気です。
- タナセタム・シルバーレース(Tanacetum ptarmiciflorum):葉は2~3回羽状複葉で、葉を構成してる小葉がごく小さいため、緻密で繊細なレースのようなお洒落な外観をしており、また植物全体が白色の毛で密に覆われているため、上品なシルバーリーフとなります。そのため、お庭に植えるとエレガントな雰囲気を添える植物として働かせることができます。
ライスフラワー(オゾタムヌス属)


学名:Ozothamnus
生活形:常緑低木
開花:4月~6月
花色:桃・白
葉色:緑
樹高:100~200cm
樹形:分枝型
主な原種:ライスフラワー
用途:切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ライスフラワーは、米粒のような見た目をした蕾が、茎頂で密集して咲く花姿が、豪華な印象を与える魅力的な植物です。樹形は分枝型になり、基部付近でよく分枝してブッシュ状に茂ります。また細い側枝には、線形の葉が沿うようについているため、枝のシルエットが際立つ独特な外観を呈します。花序は頭花と散房花序の組み合わさる複合花序になり、頭花が蕾の時は紙のような総苞に包まれています。総苞は乾燥しても色褪せや型崩れが少ない事から、ライスフラワーをフラワーアレンジメントで使用する場合は、頭花が蕾の時に収穫して利用されるのが一般的になります。
ラグラス属(ウサギノオ属)



学名:Lagurus
生活形:一年草
開花:4月~8月
花色:黄・緑・白
葉色:緑
草丈:約10~50cm
草姿:叢生型
主な原種:ウサギノオ 等
用途:グランドカバー/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ラグラスは、ウサギの尾を想像させるような可愛らしい花穂を鑑賞する目的で栽培される植物です。草姿は叢生型で、地下茎が成長に伴い広がりながら、多数の稈が直立に伸びて群生をつくります。花はイネ科でよく見られる小穂が円錐状に並んでおり、絹糸状の毛が密生する事で、ボリューム感と綿のようなふわふわ感がある優しい花姿となります。また花穂は寸胴で丸みのある可愛らしい外観をしており、その外観からウサギの尾に例えられています。開花した花はお庭の中でそのまま楽しむことも出来ますが、収穫してドライフラワーにしたりプリザーブドフラワーとしてアレンジメントで楽しむことも可能です。
ラベンダー(ラヴァンドラ属)







学名:Lavandula
生活形:常緑低木
開花(イングリッシュラベンダー):5月~6月※四季咲き品種は5月~11月になる
開花(フレンチラベンダー):3月~6月
開花(レースラベンダー):周年※一般的な開花は4月~10月になる
花色:桃・青・紫・白
葉色:緑・白
樹高:約30~120cm
樹形:分枝型
主な原種:イングリッシュラベンダー/フレンチラベンダー/レースラベンダー/ラベンダー・アラルディ 等
用途:開花期間長い/カラーリーフ/生垣/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/香りが良い/種から育てる植物/ロックガーデン
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ラベンダーは属の中に約47種を含み、園芸でも形態の異なる多種多様な種と品種が栽培されています。
ラベンダーの主な種
- イングリッシュラベンダー(Lavandula angustifolia):ラベンダーの中で最も甘くフルーティな香りがあり、また花穂も葡萄のように粒粒としていて可愛らしい外観をしています。花の開花期は一般的に、5月~6月ですが、四季咲き品種は5月~11月まで花が咲くため、品種を選べば花を長く楽しみたい人の希望にも添えます。※品種に関しては種類のリンクからご覧下さい。
- フレンチラベンダー(Lavandula stoechas):ウサギの耳や天使の羽根に例えられる、可愛らしい花姿が魅力的な植物です。イングリッシュ系と比べて花の色が多彩で、苞の美しさが際立ちます。葉や苞を触ると香りがありますが、重要視はされません。幾つかの品種は茎・葉が真っ白で美しいシルバーリーフとして楽しめる品種があります。
- レースラベンダー:ムルチフィダやピナータ等の幾つかのラベンダーの種の総称です。開花期間の長さや、レースの模様を想像させる上品な葉の形が魅力となる植物です。葉を触るとオレガノに似たスパイシーな独特な香りがひろがります。
リューコスペルマム属



学名:Leucospermum
生活形:常緑低木
開花:3月~5月
花色:赤・橙・黄
葉色:緑
樹高:約100~200cm
樹形:分枝型
主な原種:コルディフォリウム/オレイフォリウム 等
用途:切り花/ドライフラワー/ロックガーデン
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:リューコスペルマムは、外側で真っ直ぐと伸びる長い雌蕊と、中央部で湾曲している雌蕊が作り出す独特な花姿が、遊び心と優美な印象を与える魅力的な植物です。樹形は分枝型で、側枝は直立・斜上・傾状(匍匐後に直立)するなど不規則に成長して、個性的な外観となります。花は花被片と雄蕊が融合して、雌蕊の先端が雄蕊の中に格納されています。この雌蕊は咲き進むと雄蕊から分離して真っ直ぐに伸びるため、花序の中央部は雌蕊が湾曲していて、外側にいくと雌蕊が真っ直ぐと伸びる花姿となっています。この2パターンの雌蕊の形状が、花の見た目に遊び心を加えて優雅さを感じさせます。また花は直径が10~12cm程の大輪となるため、強い存在感と豪華さも感じさせます。開花した花は収穫して切り花やドライフラワーとしてお部屋に飾ることができます。リューコスペルマムは、宝飾品を飾っているようなラグジュアリーな雰囲気を添えたり、エキゾチックな雰囲気を添えたりするインテリアとして働かせることが出来るでしょう。
リュウカデンドロン属



学名:Leucadendron
生活形:常緑低木
開花:11月~4月
花色:緑・黄・橙・赤・桃・紫・白
葉色:緑・黄・赤・桃・紫・銀・白
樹高:
樹形:直立型・分枝型
主な原種:
用途:開花期間長い/カラーリーフ/ドライフラワー/ロックガーデン
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:リュウカデンドロン属は約85種を含む属であり、園芸でも形態の異なる多種多様な種と品種が栽培されています。
リュウカデンドロン属の主な種
- リュウカデンドロン・サリグナム(Leucadendron salignum):開花期になると花の周辺にある苞と葉が、黄・赤・紫・白などに色付いて鑑賞価値を高める植物です。生活形は常緑低木、樹形は分枝型、開花期は11月~4月、花序は長さ1~2cmの球形の頭花になり、花序の下に多彩な苞がある。
- シルバーアフリカーナ(Leucadendron argenteum):葉に絹糸状の白色の毛が密生しているため、葉の色は白緑色をしています。また絹糸状の毛は光が当たると反射して、キラキラ輝いて見えるため、宝飾品を見てるような美しさがある点もこの植物の魅力のひとつです。生活形は常緑高木、樹形は直立型(単幹)、開花期は春、花序は頭花です。
ワイヤープランツ(ミューレンベッキア属)



学名:Muehlenbeckia
生活形:落葉ツル性木本/落葉低木
開花:6月~7月
花色:緑・白
葉色:緑・黄・桃・白
樹高:約
樹形:ツル型(スクランブリングシュラブ)
主な原種:コンプレクサ/アキシラリス
用途:カラーリーフ/グランドカバー/枝垂れる植物/ツル植物/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/観葉植物/日陰植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ワイヤープランツは、柔軟なワイヤーを思わせるような茎が作り出す独特な樹形と、緻密で可愛らしい印象を与える葉が魅力的な植物です。樹形はツル型で、他物に若いシュートを引っ掛けて自らを支えながら上に成長します。そのため、ツルを誘引して誘引資材に仕立てられたりしますが、多くは地被植物のように仕立てられたり、鉢に植えてワイヤー状のツルを枝垂れさせて仕立てられる事が多いです。葉は約0.5~2cmと小さいため緻密で繊細な印象を添え、繁茂しても薮を見てるような野暮ったさを感じさせにくいです。葉の形は丸みを帯びるため、可愛らしさがあり、葉の色は緑色の他に品種を選ぶと黄・桃・白とあるため、カラーリーフとしても楽しめます。また枝葉は収穫して切り花やフラワーアレンジメントの素材として利用する事ができます。ワイヤープランツの枝葉は、アレンジメントの中でボリューム感を出したり、容器の目隠しとして働かせたり、流れを演出したりして多様な活用方法があるため人気の花材です。
ワレモコウ属



学名:Sanguisorba
生活形:多年草
開花:6月~10月
花色:赤・桃・紫・茶・白
葉色:緑・黄・白
樹高:約30~120cm
樹形:叢生型
主な原種:ワレモコウ/カライトソウ/サラダバーネット 等
用途:カラーリーフ/背が高い花/切り花/ドライフラワー/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ワレモコウ属は約35種を含み、園芸でも形態の異なる多種多様な種と品種が栽培されています。
ワレモコウ属の主な種
- ワレモコウ(Sanguisorba officinalis):長い花梗と、長球形の花穂が作り出す、独特な花姿と、上品さと華やかさを感じさせる赤紫色(赤黒色)の花が、魅力的な植物です。開花した花は収穫して切り花やドライフラワーとしてお部屋に飾ることができます。
- カライトソウ(Sanguisorba hakusanensis):日本の固有種で、桃色の花穂が途中で湾曲しながら咲く独特な花姿が魅力の植物です。
- サラダバーネット(Sanguisorba minor):キュウリの風味がする葉を収穫して食べる目的で、一般的に栽培されている植物です。