原産:トルコ/アルメニア/イラン 科:シソ(Lamiaceae) 属:イヌゴマ/スタキス(stachys) 種:ラムズイヤー(byzantina) 英名:ラムズイヤー(lamb’s-ear) 品種:ビックイヤー(big ears) 開花時期:5月~7月 花の色:紫色● 葉色:緑色●白色〇 分類:多年草 草丈:15~45cm 草姿:ロゼット状 誕生花:7月14日 花言葉:「誘惑」「あなたに従う」 | ||
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ラムズイヤー(ビックイヤー)は驚く程に大きな葉(長さ30cm)が魅力の園芸品種で、他には耐病性が高い所や、外観は白色がやや薄く灰緑色をしている所が特徴です。
開花時期は晩春から夏、花色は紫色、個々の花は唇形で、花序は小花が穂状に集まり輪散花序に花を咲かせます。草姿はロゼット状で開花期に茎を高く伸ばし高さは約15(45)cm × 幅は約30(90)cmまで成長します。葉色は緑色で白色の毛が密生しており、葉身は楕円形もしくは披針形、葉序は対生葉序につきます。
ラムズイヤーは学名stachys byzantina、別名「ワタチョロギ」や「ウーリー・ヘッジネタル(woolly hedgenettle)」とも呼ばれているトルコ及びアルメニア、イランが原産の多年草です。属名のスタキス(stachys)はギリシャ語で「穀物の穂先」を意味する「σταχυς」からきており、花序が穂状になる事に由来します。また種小名のbyzantinaは「ビザンティウム(Byzantium)」からきており自生地に由来しています。
ラムズイヤーの特徴(魅力)
- 茎や葉は絹の様な白色の毛で覆われシルバーリーフとして親しまれる
- ↳ふわふわとモコモコした質感が可愛い
- ↳葉は厚く柔らかで子羊の耳に例えられる
- ↳雨等でしばしば毛がなくなり緑色の茎葉に戻る
- ランナーで広がり地面を密に被覆するグランドカバーになる
- 花穂は苞葉や萼が白色の毛で包まれるためモコモコしている
- ↳モコモコの中から紫色の花が咲く
ラムズイヤーは葉を基部(根生葉)から出してロゼットを形成しており、ランナーを伸ばし密に地面を被覆します。また開花期になると茎を垂直に長さ高さ80cmまで伸ばし、長さ10~22cmの花穂を付けます。花はシソ科でよく見られる花の形(唇形)と花序(輪散花序)で、節を囲うように沢山の小花が付き段々と開花しますが、萼や苞葉が白色の毛で覆われるため花は目立たずモコモコとした見た目になります。葉は厚く楕円形(~披針形)で長さ5cmの小さな葉から長さ30cmと非常に巨大な葉をもった品種(ビッグイヤー)もあり、また「絹糸」や「羊毛」にも例えられる白色の毛が密生してシルバーリーフの外観を作ります。
ラムズイヤーの栽培
ラムズイヤーは美しいシルバーリーフを鑑賞したり、また地面を被覆するグランドカバーとして利用する目的で育てられる事が多い多年草です。そのため花壇の縁どり等に植えられて楽しまれます。園芸品種には、非常に背が低く旺盛に広がる事からグランドカバーとして魅力的な「シルバーカーペット」や、驚く程に大きな葉(長さ30cm)をもつ「ビッグイヤー」等があり、それぞれお庭の雰囲気に合わせて品種を選ぶと良いでしょう。※その他の種や園芸品種は下のリンクから見れます。
ラムズイヤーは、乾燥に強い植物ですが一方でジメジメとした過湿を苦手にしており、長雨等にあたると茎葉が腐敗し枯れる事もあります。そのため、出来るだけ雨の当たらない場所に植えたり土の排水性を高めておくなどの対策が必要でしょう。その他に関しては夏の暑さに強く、また冬の寒さにも強いため育てやすい多年草です。増やし方は株分けや挿し木、自家採種した種を撒く事で増やせます。