フロックスは属の中に約68種があり、園芸でも様々な種と品種が親しまれています。このページではクサキョウチクトウ・芝桜(シバザクラ)・キキョウナデシコを含む8種と園芸品種などを約56種類紹介しています。
上記の他にも、このページでは育て方へのリンクや購入方法のリンクなども用意しているため、そちらもよければご活用下さい。
■目次
■フロックスの簡易比較
名称 | 開花期間 | 草丈 | 花序 | 備考 |
---|---|---|---|---|
クサキョウチクトウ | 6月~12月 | 約40~120cm | 円錐花序 | ・草姿は叢生、茎が何本も直立して群生を作りながら、上部に巨大な花を咲かせる。 ・園芸品種がとても豊富にあるため好みの花色が楽しめる。 |
芝桜 | 4月~6月 | 約10~15cm | 集散花序 | ・草姿は匍匐性のため、地被植物として利用される。 ・花は春に一斉に開花して株を覆うため、花絨毯のようになる。 |
キキョウナデシコ | 5月~7月 | 約10~50cm | 円錐花序 | ・一年草 ・草姿は直立する。 ・種から育てられるため大量植栽しやすい。 ・花の形や色が豊富にある。 |
ディバリカータ | 3月~6月 | 約25~50cm | 集散花序 | ・草姿は匍匐性、茎は匍匐茎と直立茎がある。 ・花は春に一斉に開花して株を覆うため、花絨毯のようになる。 ・花は香りがよい。 |
ツルハナシノブ | 4月~6月 | 約10~25cm | 集散花序 | ・草姿は匍匐性、茎は匍匐茎と直立茎がある。 ・花は春に一斉に開花して株を覆うため、花絨毯のようになる。 ・芝桜と比べて葉に丸みがある。 |
マキュラータ | 6月~9月 | 約60~90cm | 円錐花序 | ・草姿は叢生、茎が何本も直立して群生を作りながら、上部に巨大な花を咲かせる。 ・クサキョウチクトウと比べるとうどんこ病にかかりにくい。 ・湿地に自制しており湿潤環境を好む。 |
カロリナ | 5月~7月 | 40~120cm | ・草姿は叢生、茎が何本も直立して群生を作りながら、上部に大きな花を咲かせる。 |
■フロックスの主な種と園芸品種の紹介
- フロックスのおすすめ品種
- クサキョウチクトウ
- 芝桜(シバザクラ)
- キキョウナデシコ
- フロックス・ディバリカータ
- ツルハナシノブ
- フロックス・マキュラータ
- フロックス・カロリナ
- フロックス・プロカムベンス
- その他の品種やシリーズ
フロックスのおすすめ品種
フロックスのおすすめの品種では、従来のフロックスと比べて優れた特性を多数持っている品種や、用途が広い品種などを紹介しています。
フロックスの品種が沢山あって探すのが大変という人はとりあえず、ここを見て参考にしてみてください。
ウッドランダー・シリーズ
カテゴリー:その他
開花期間:4月~6月
花の形:集散花序
花の色:桃色・紫・白色※品種によって変わる
葉の色:緑色
株の特徴:草姿は匍匐性・株の高さ約10~15cm
備考:従来の芝桜と比べて花のサイズが大きく強い存在感がある。草姿がほふく性で地面をマット状に広がるため地被植物になる。春になると一斉に沢山の花が開花して株を覆い尽くすため花絨毯が出来る。
フォーエバーピンク
カテゴリー:その他
開花期間:5月~11月
花の形:円錐花序
花の色:桃色・白色
葉の色:緑色
株の特徴:草姿は叢生・株の高さ約40cm
備考:開花期間は晩春から晩秋、主に晩春から初夏に咲きますが、花期が非常に長い。うどんこ病に強く丈夫で育てやすい。匍匐茎または根茎があり時間をかけてゆっくりと広がり群生をつくる。茎は直立して真っ直ぐ成長するため行儀の良い見た目になる。
クサキョウチクトウ
クサキョウチクトウの学名はPhlox paniculata、別名では「オイランソウ(花魁草)」や「フロックス・パニキュラータ」や「宿根フロックス」とも呼ばれる多年草です。
クサキョウチクトウの原産地は北アメリカ、自生地は湿潤の開けた森林や牧草地、川岸等にあります。
クサキョウチクトウの特徴は、茎が基本的に分枝することなく真っ直ぐと立ち上がるため行儀の良い見た目をしており、頂部に巨大な花房を咲かせる所、草丈は高くなり根茎で広がって群生をつくるため庭園などの広い空間でも強い存在を感じさせる所、花には甘く独特な香りがある所などにあります。
クサキョウチクトウは、花を鑑賞する目的・お庭のなかで高さと立体感を演出する目的・花材として楽しむ目的等で栽培されています。
クサキョウチクトウの園芸品種の紹介
- ウィンザー(花の色:桃・赤ピンク/草丈:約90cm)
- ★クリームドミント(花の色:白・桃/草丈:約80cm/備考:カラーリーフ)
- ★クレオパトラ(花の色:赤ピンク/草丈:約40~60cm/備考:半八重咲き)
- ジェイド(花の色:白・緑/草丈:約30~50cm)
- ★シャーベットブレンド(花の色:淡い緑色・淡い桃色/草丈:約90cm/備考:シャーベットカラー)
- スターファイアー(花の色:濃い赤/草丈:約60~90cm/備考:茎と萼の色が濃い紫色)
- レッドライディングフット(花の色:赤/草丈:約40~60cm)
- ★デイビッド(花の色:白/草丈:約90cm/備考:うどんこ病に強い)
- バレンチナ(花の色:桃・濃い桃/草丈:約100cm)
- ブライトアイズ(花の色:白・濃い桃/草丈:約60~90cm)
- ブルーパラダイス(花の色:紫・赤紫・白/草丈:約90~120cm/備考:茎の色が濃い紫色)
- ★ブラインドライオン(花の色:赤紫色・濃い紫色・黒/草丈:約30~600cm/備考:ユニークな花形と花色)
- ★ペパーミントツイスト(花の色:濃い桃・白/草丈:約30~45cm/備考:矮性)
- モニカリンデンベル(花の色:白(~薄い桃)・桃/草丈:約60~80cm)
- ユニーク・シリーズ(花の色:赤・桃・紫・白/草丈:約40~50cm)
- レッドライティングフード(花の色:濃い赤/草丈:約60cm/備考:矮性)
- ★ローズリップフレーム(花の色:濃い桃・白/草丈:約30~40cm/備考:矮性)
クサキョウチクトウのおすすめ品種の紹介
クリームドミント
花冠裂片:楕円形または倒卵形
花の色:白色と濃い桃色の複色で、花冠の裂片の弁底に濃い桃色の班が入り、花の中にアイ(eye)と呼ばれる模様が入る。
株のサイズ:高さ約80cm
備考:葉の中に黄色の班が入るため明るく元気な印象を与えるカラーリーフとして楽しめる。白色と桃色は可愛らしさと上品さがあるため、可愛いをテーマにするお庭などによくあいます。花に独特な甘い香りがある。
シャーベットブレンド
花冠裂片:倒卵形
花の色:淡い緑色と淡い桃色(~白色)の二色で構成されていて、弁の先端に淡い緑色の爪班がはいります。
株のサイズ:約90cm
備考:花の色が全体的に淡いシャーベットカラーで、淡い桃色と淡い緑色で構成されており、子供っぽさや可愛らしさを感じさせる色合いをしています。花には独特な甘い香りがあります。
ブラインドライオン
苞葉:狭披針形
花(苞葉)の色:赤紫色・濃い紫色・黒色
株のサイズ:約30~60cm
備考:花は蕾がありますが基本的に開きません。花と苞葉は従来のフロックスでは見られないような黒色・濃い紫色・赤紫色をしており、深い闇を思わせるようなミステリアスさや重厚感を感じさせます。苞葉はシャープでツンツンとした見た目をしているため従来のクサキョウチクトウでは見られないようなユニークな花姿が楽しめます。
芝桜(シバザクラ)
芝桜(シバザクラ)の学名はPhlox subulata、別名では「ハナツメクサ(花詰草・花爪草)」や「モスフロックス(moss phlox)」等とも呼ばれる多年草です。
芝桜(シバザクラ)の原産地は北アメリカの東部および中央部、自生地は開けた森林地帯・岩場・砂地などの乾燥した場所にあります。
芝桜(シバザクラ)の特徴は、草姿がほふく性で芝(シバ)のように地面をマット状に広がる所、花の数が多く同時に沢山の花が開花するため開花期には花絨毯のような美しい景観が楽しめる所、花の裂片の形がハート形をしているため可愛らしい所、葉の形が芝に似て細長く尖っていて質感が硬い所、踏圧にはあまり強くないため芝のように人通りの多い場所では使いにくい所などにあります。
芝桜(シバザクラ)は、開花期に見られる美しい花絨毯を鑑賞する目的・地面を覆うグランドカバーとして利用する目的・ロックガーデンの地被植物として利用する目的、斜面の土の流出を防止する目的等で栽培されています。
芝桜(シバザクラ)の園芸品種の紹介
- アトロプルプレア(花の色:赤ピンク色・赤/花の模様:アイの模様)
- アメージンググレース(花の色:白・濃い桃/花の模様:アイの模様)
- エメラルドクッションブルー(花の色:淡い紫・紫/花の模様:アイの模様)
- オータムローズ(花の色:桃・赤/花の模様:アイの模様)
- オーキントンブルーアイ(花の色:灰色みの淡い紫・紫/花の模様:紫のアイの模様)
- キャンディストライプ(花の色:赤・桃・白/花の模様:赤のアイの模様・スター模様)
- スカーレットフレーム(花の色:濃い赤ピンク色・赤/花の模様:赤のアイの模様)
- スプラータ(花の色:桃・赤紫/花の模様:赤紫のアイの模様)
- ダニエルクッション(花の色:桃・赤/花の模様:赤のアイの模様)
- 多摩の流れ(花の色:桃・赤・白/花の模様:赤のアイの模様・スター模様)
- ★トロット(花の色:桃・赤・白/花の模様:赤のアイの模様・スター模様/備考:大輪・フリンジ)
- パープルビューティー(花の色:明るい紫・紫/花の模様:紫のアイの模様)
- モンブランホワイト(花の色:白)
- リトルドット(花の色:白)
- レッドウイング(花の色:赤ピンク・赤/花の模様:赤のアイの模様)
芝桜(シバザクラ)のおすすめ品種の紹介
キキョウナデシコ
キキョウナデシコの学名はPhlox drummondii、別名では「フロックス・ドラモンディ」や「一年草フロックス(annual phlox)」とも呼ばれる一年草です。
キキョウナデシコの原産地は北アメリカ、自生地は草原や開けた森林地帯等にあります。
キキョウナデシコの特徴は、花が茎の上部に数個から十数個集まり咲くためボリューム感のある花姿が楽しめる所、花の形や色のバリエーションが豊富にある所、種から育てられるため大量植栽して花壇に並べて楽しみやすい所、一年草で冬になる前に枯れてしまう所などにあります。
キキョウナデシコは、花を鑑賞する目的・花を収穫して花材として楽しむ目的等で栽培されています。
キキョウナデシコの園芸品種の紹介
- クリームブリュレ(花の色:クリーム・紫・赤紫/草丈:約30~50cm/花冠の裂片:円形)
- チェリーキャラメル(花の色:クリーム・赤紫/草丈:約30~50cm/花冠の裂片:円形)
- シュガー スター(花の色:紫・白/草丈:約30~50cm/花冠の裂片:円形)
- ビューティー・ミックス(花の色:赤・桃・紫・白/草丈:約20~30cm/花冠の裂片:円形)
- ポップスター・混合(花の色:赤・桃・紫・白/草丈:約30~40cm/花冠の裂片:星形)
フロックス・ディバリカータ
フロックス・ディバリカータの学名はPhlox divaricata、別名では「ワイルドブルー・フロックス(wild blue phlox)」や「ウッドランド・フロックス(woodland phlox)」等とも呼ばれる多年草です。
フロックス・ディバリカータの原産地は北アメリカ、自生地は森林や野原等にあります。
フロックス・ディバリカータの特徴は、茎・葉が細く華奢な見た目をしているため繊細な印象を与える所、花はパステル調の柔らかな色合いをしているため自然と調和して優しい雰囲気をつくる所、花茎には稔性・不稔性の両方の花をつけ、特に不稔性の花は香りがよい所、草姿は叢生で根茎・ほふく茎で広がって群生をつくる所などにあります。
フロックス・ディバリカータは、花を鑑賞する目的・カラーリーフを楽しむ目的・地面を覆う地被植物として利用する目的等で栽培されています。
フロックス・ディバリカータの園芸品種の紹介
- アイスグレー(花の色:灰色みの白白/草丈:約30cm)
- プラムパーフェクト(花の色:桃/草丈:約20~40cm)
- ★ブルーパフューム(花の色:淡い紫/草丈:約30cm/備考:花の香りがよい)
- ホワイトパフューム(花の色:白/草丈:約30cm/備考:花の香りがよい)
- ★モントローザ トリカラー(花の色:淡い紫/葉の色:緑・クリーム・桃/草丈:約25~50cm/備考:カラーリーフ)
フロックス・ディバリカータのおすすめ品種の紹介
ブルーパフューム
花冠裂片:倒卵形(先端は凹まない)
花の色:淡い紫色
株のサイズ:約30cm
備考:花には甘みを感じさせるような独特な芳香がある。淡い紫色は、高貴さを感じさせたり鎮静効果があるため、格式高い印象を与えるエレガントなお庭や、心と体を癒すヒーリングガーデンなどにおすすめです。
ツルハナシノブ
ツルハナシノブの学名はPhlox stolonifera、別名では「クリーピングフロックス(creeping phlox)」や「フロックス・ストロニフェラ」等とも呼ばれる多年草です。
ツルハナシノブの原産地は北アメリカの東部、自生地は開けた森林地帯・川岸などにあります。
ツルハナシノブの特徴は、草姿がほふく性で地面をマット状に広がり、直立する茎に花を咲かせる所、花は茎の上部に緩く数個咲かせる所、フロックスの花は通常裂片が五個ですがツルハナシノブは五から七個ある所、花の色は芝桜と違い通常は単色な所、花冠筒部から黄色の雄蕊が顔を出す所、葉の形が芝桜と違い丸みがある所などにあります。
ツルハナシノブは、開花期に見られる美しい花を鑑賞する目的・地面を覆うグランドカバーとして利用する目的等で栽培されています。
ツルハナシノブの園芸品種の紹介
フロックス・マキュラータ
フロックス・マキュラータの学名はPhlox maculata、別名では「メドウ・フロックス(meadow phlox)」や「ワイルドスイート・ウィリアム(wild sweetwilliam)」とも呼ばれる多年草です。
フロックス・マキュラータの原産地は北アメリカ、自生地は川岸・湿地・草原等の湿潤な場所にあります。
フロックス・マキュラータの特徴は、茎の色が緑色と赤色の複色で赤色の斑点がある所、茎が基本的に分枝することなく真っ直ぐと立ち上がるため行儀の良い見た目をしており、頂部に大きめの花房を咲かせる所、根茎で広がって群生をつくる所、湿地に自生しており湿潤環境を好む所、花には香りがある所、クサキョウチクトウと比べるとうどんこ病にかかりにくい所などにあります。
フロックス・マキュラータは、花を鑑賞する目的・お庭のなかで高さと立体感を演出する目的・花材として楽しむ目的等で栽培されています。
フロックス・マキュラータの園芸品種の紹介
フロックス・カロリナ
フロックス・カロリナの学名はPhlox carolina、別名では「スイックリーフ・フロックス(thickleaf phlox)」とも呼ばれる多年草です。
フロックス・カロリナの原産地は北アメリカの南東部、自生地は湿潤の開けた森林や林縁等にあります。
フロックス・カロリナの特徴は、茎が基本的に分枝することなく真っ直ぐと立ち上がるため行儀の良い見た目をしており、頂部に大きめの花房を咲かせる所、草丈は高くなり根茎で広がる所、花には甘く独特な香りがある所などにあります。
フロックス・カロリナは、花を鑑賞する目的・お庭のなかで高さと立体感を演出する目的・花材として楽しむ目的等で栽培されています。
フロックス・カロリナの園芸品種の紹介
フロックス・プロカムベンス
フロックス・プロカムベンスの学名はPhlox × procumbens、野生に自生している原種ではなく、北アメリカ原産のシバザクラ(P.subulata)とツルハナシノブ(P. stolonifera)の種間交雑種の多年草です。
フロックス・プロカムベンスの特徴は、草姿がほふく性で地面をマット状に広がる所、ツルハナシノブと同様に花を咲かせる茎は直立する傾向にある所、花は茎の上部に緩く数個から十数個咲かせる所、葉の形がツルハナシノブと芝桜の中間で細くシャープな見た目をしている所、葉の色が複色の品種もあるためカラーリーフとしても楽しめる所などにあります。
フロックス・プロカムベンスは、開花期に見られる美しい花を鑑賞する目的・地面を覆うグランドカバーとして利用する目的、従来とは違う葉の色をカラーリーフとして楽しむ目的等で栽培されています。
フロックス・プロカムベンスの園芸品種の紹介
- バリエガータ(花の色:桃/備考:カラーリーフ)
その他の種や品種やシリーズ
その他の原種
- フロックス・アンプリフォリア(花の色:桃・紫・白/草姿:叢生/草丈:約40~100cm)
- ★ゴリアス(花の色:紫・白/草姿:叢生/草丈:約70~100cm/備考:花のサイズが巨大・耐病性)
園芸シリーズ
- ★オープニングアクト・シリーズ(花の色:桃・白/草姿:叢生/草丈:約50~70cm/備考:ジャパンフラワーセレクション・開花長い・耐病性・群生)
- ピンクアドット
- ロマンス
- ウルトラピンク
- ★ウッドランダー・シリーズ(花の色:桃・紫・白/草姿:匍匐性/草丈:約10~15cm/備考:花が大きい)
- ピンク
- ローズ
- ライラック
園芸品種
- ★フォーエバーピンク(花の色:桃・白/草姿:叢生/草丈:約40cm/備考:開花長い・耐病性・群生)