コンボルブルス (セイヨウヒルガオ)は属の中に約203種があり、園芸でも様々な種と品種が親しまれています。このページでは5種類の原種と、3種類の園芸品種等を紹介しています。
上記の他にも、このページでは育て方へのリンクや購入方法のリンクなども用意しているため、そちらもよければご活用下さい。
■目次
■コンボルブルス (セイヨウヒルガオ)の簡易比較
名称 | 草姿 | 葉の形 | 備考 |
---|---|---|---|
アルタエオイデス | ツル性 | 掌状浅~深裂 | ・ツル性の茎とRhizome茎で広がる。 ・桃色の可愛らしい花が咲く。 |
クネオルム | ブッシュ状 | 倒披針形・狭楕円形 | ・樹形はブッシュになり半球状に広がるため地被植物や生垣などに利用される。 ・茎・葉に絹のような毛が密生しているため、シルクのような美しいカラーリーフとして楽しめる。 ・花の色は白色または、ほんのりと桃色がはいる。 |
サバティウス | ツル性 | 円形・卵形・楕円形 | ・草姿がツル性で、優雅に茎が枝垂れるためハンギング仕立てで楽しまれることが多い。 青紫色の花が上品さを感じさせる。 |
セイヨウヒルガオ | ツル性 | 矢じり形 | ・要注意外来生物に指定されている。 ・地面下の根茎で広がり、所々で芽を出し叢生するため、駆除が難しくなることもある。 |
トリカラー | 匍匐性 | 倒披針形 | ・花の色は青色・白色・黄色の三色で構成されていて、花の中に円環模様ができる。 |
■コンボルブルス (セイヨウヒルガオ)の主な種と園芸品種の紹介
コンボルブルス・アルタエオイデス
コンボルブルス・アルタエオイデスの学名は Convolvulus althaeoides 、別名では「マロウ・バインドウィード(mallow bindweed)」「マロウ・リーブ・バインドウィード(mallow-leaved bindweed)」とも呼ばれる多年草です。
コンボルブルス・アルタエオイデスの原産地は地中海沿岸にあり、自生地は岩の多い丘陵地や休耕地、荒れ地などにあります。
コンボルブルス・アルタエオイデスの特徴は、ツル性の性質があり他の植物や物体に絡みついたり地面の上を広がったり垂れ下がったりする所、葉の縁部分が茎の上部に行くほどに掌状に強く裂けている所、開花は春から初夏にあり、朝顔の花を思わせる漏斗形の花を咲かせる所、花の色は桃色で稀に白色をしている所、地面下にある根茎で広がり茎を所々で出して叢生する所などにあります。
コンボルブルス・クネオルム
コンボルブルス・クネオルムの学名は Convolvulus cneorum 、別名では「シュラビィ・バインドウィード(shrubby bindweed)」「シルバーブッシュ(silverbush)」とも呼ばれる常緑低木です。
コンボルブルス・クネオルムの原産地は南ヨーロッパにあり、自生地は海岸沿いの崖地や岩の割れ目、丘陵地などにあります。
コンボルブルス・クネオルムの特徴は、常緑低木に分類されている所、樹形はブッシュ状になりドーム状に広がるため地被植物や生垣などにも利用される所、茎・葉は絹のような白色の毛が密生しているためシルクのような光沢と美しさがある所、開花は晩春から夏頃にあり、茎の頂部から沢山の花を次々と咲かせる所、花の形は朝顔を思わせる漏斗形をしている所、花の色は白色で花弁の合着部に淡い桃色の班が入る事もある所などにあります。
コンボルブルス・クネオルムは、ドーム状に広がる樹形・シルクを思わせる美しいシルバーリーフ・上品さを感じさせる白色の花を鑑賞する目的で栽培されています。用途としては、葉がシルクを思わせる美しいシルバーリーフのため神聖さを感じさせるお庭やエレガントなお庭で利用したり、樹形がドーム状に広がる事から背の低い生垣や地被植物として利用されたりして楽しまれます。
コンボルブルス・クネオルムの園芸品種の紹介
コンボルブルス・サバティウス
コンボルブルス・サバティウスの学名は Convolvulus sabatius 、別名では「コンボルブルス・ブルーカーペット」「グラウンドブルー・コンボルブルス(ground blue-convolvulus)」「ブルーロック・バインドウィード(blue rock bindweed)」とも呼ばれる多年草です。
コンボルブルス・サバティウスの原産地は北アフリカとイタリアにあり、自生地は海岸沿いの砂丘や斜面の岩場などにあります。
コンボルブルス・サバティウスの特徴は、草姿がツル性のため地面の上を広がったり斜面を垂れ下がる所、開花は晩春から秋頃にあり、朝顔の花を思わせる漏斗形の花を咲かせる所、花の色は青紫色と白色の複色で上品さや優雅さを感じさせる所などにあります。
コンボルブルス・サバティウスは、優雅に広がる草姿・上品な花を鑑賞する目的で栽培されています。用途としては、青紫色の花色が心を落ち着けたり上品さを感じさせるためヒーリングガーデンやエレガントなお庭で利用したり、草姿がツル性に広がるためハンギング仕立て・花壇の縁どり・地被植物として利用されたり、乾燥に強いためロックガーデンなどで利用されたりします。
コンボルブルス・サバティウスの園芸品種の紹介
セイヨウヒルガオ
セイヨウヒルガオの学名は Convolvulus arvensis 、別名では「コンボルブルス・アルベンシス」「フィールド・バインドウィード(field bindweed)」とも呼ばれる多年草です。
セイヨウヒルガオの原産地はヨーロッパとアジアにあり、自生地は草原や荒れ地などにあります。日本でも1900年頃に鑑賞用として持ち込まれたものが、鉄道貨車で種が運ばれ全国各地に広がったと考えられています。日本では、2024年現在、要注意外来生物のリストに入っています。
セイヨウヒルガオの特徴は、ツル性の性質があるため他の植物や物体に巻き付きながら登攀する能力がある所、茎を巻き付けて登るものがない時は地面の上を広がったり斜面を垂れ下がる所、開花は夏頃にあり、朝顔の花を思わせる漏斗形の花を咲かせる所、花の色は白色・桃色で花弁の合着部か中央脈に沿い班がはいる事もある所、地面下にある根茎で広がり茎を所々で出して叢生する所などにあります。
コンボルブルス・トリカラー
コンボルブルス・トリカラーの学名は Convolvulus tricolor 、別名では「サンシキアサガオ」「トリカラー・コンボルブルス(tricolour convolvulus)」「コンボルブルス・トリコロール」「ドワーフ・モーニング・グローリー(Dwarf Morning Glory)」とも呼ばれる一年草です。
コンボルブルス・トリカラーの原産地は地中海沿岸にあり、自生地は砂地や荒れ地等の乾燥した場所などにあります。
コンボルブルス・トリカラーの特徴は、草姿はほふく性に広がる性質がある所、開花は晩春から夏頃にあり、朝顔の花を思わせる漏斗形の花を咲かせる所、花の色は青色・白色・黄色の三色で構成されていて、花の中に円環模様ができる所などにあります。
コンボルブルス・トリカラーは、花を鑑賞する目的で栽培されています。用途としては、青色・白色・黄色の花色がカラフルなため明るいカラーガーデンで利用したり、草姿がほふく性に広がるため花壇の縁どりや地被植物として利用されたり、乾燥に強いためロックガーデンなどで利用されたりします。
コンボルブルス・トリカラーの園芸品種の紹介