
- 原産:ソシエテ諸島
- 科:サトイモ(Araceae)
- 属:ハブカズラ(Epipremnum)
- 種:オウゴンカズラ(Epipremnum aureum)
- 同義語:ポトス・オーレウム(Pothos aureus)
- 英名:ポトス(Pothos)
- 別名:オウゴンカズラ/ハブカズラ・オーレウム/エピプレムヌム・アウレウム/ゴールデン・ポトス(golden pothos)/セイロン・クリーパー(Ceylon creeper)/アイビー・アラム(ivy arum)/デビルズ・バイン(devil’s vine)/デビルズ・アイビー(devil’s ivy)
- 品種:ライム(Epipremnum aureum ‘lime’)
- 開花時期:自然環境下でも非常に稀です。
- 花の色:クリーム色
- 葉の色:黄緑色・黄色
- 香り:
- 生活形:常緑多年草
- 全長:約100~300cm
- 誕生花:4月17日
- 花言葉:長い幸/永遠の富/華やかな明るさ
- 用途:カラーリーフ/グランドカバー/枝垂れる植物/ツル植物/景観植物/切り花/インドアグリーン/日陰植物
- 購入方法:ポトス(ライム)を楽天で購入
■ポトス(ライム)の特徴
- 学名:Epipremnum aureum ‘lime’
- 葉の形:心形・卵形
- 葉の色:黄緑色・黄色
- 全長:約100~300cm
- 色彩効果:葉の色は全体が黄色から黄緑色をしています。この色は、新芽などの色を想像させるため、若々しくフレッシュな雰囲気を演出することができます。
■ポトスとは!?


ポトス(学名: Epipremnum aureum)は、旧学名ではポトス・オーレウム(Pothos aureus)として扱われており、別名で「オウゴンカズラ」「ハブカズラ・オーレウム」「エピプレムヌム・アウレウム」「ゴールデン・ポトス(golden pothos)」「セイロン・クリーパー(Ceylon creeper)」「アイビー・アラム(ivy arum)」「デビルズ・バイン(devil’s vine)」「デビルズ・アイビー(devil’s ivy)」とも呼ばれるサトイモ科ハブカズラ属に分類される常緑多年草の種です。
ポトスの原産地は太平洋に浮かぶソシエテ諸島で、自生地は熱帯雨林の林床で地表を這うか、樹木を登攀します。
■ポトスの語源(由来)

- Epipremnumの語源:古代ギリシア語で「上に」を意味する「ἐπί (epí)」と、古代ギリシア語で「茎」「木の幹」を意味する「πρέμνον(prémno̱n)」の2語の造語です。これは、ハブカズラ属の植物がツル性で樹木を登攀することに由来しています。
- aureumの語源:ラテン語で「黄金」を意味しており、本種の葉の色が黄金の様に見えることに由来しています。
- ポトスの由来:本種が元々ポトス属に分類されており、この名称で広まったため現在でも流通名として定着しています。ただし、1962年に初めて観察された花から、ハブカズラ属の花との類似性が確認されると同時に、ポトス属の花との構造的な違いが確認されたため、1964年にハブカズラ属へと再分類されたので、厳密に言えばポトス属の植物ではありません。
■ポトスの特徴(魅力)

- 形態:全長は約3m~20m、生育型はツル型、茎の節から気根を伸ばし他物に付着させて登攀します。葉序は互生、葉は異形葉性で地表では幼葉でサイズは小さく心形・卵形、樹木を登攀する過程で葉は成葉になり巨大化し葉縁部が羽状に深裂したり穿孔が生じます。花序は肉穂花序ですが、遺伝的要因により自然環境下でも開花は非常に稀です。
- ライフサイクル:生活形は常緑多年草です。
- 春:暖かくなってくると代謝が活発になり、新芽が展開し、茎も生育旺盛に伸長します。
- 夏:高温期も生育旺盛にぐんぐん成長し、茎を伸長させながら、新しい葉も展開させます。
- 秋:この時期も生育期間中ですが、気温が低くなり始めると生育がやや鈍ります。
- 冬:温暖な地域では、この時期も茎葉が成長しますが、日本などの寒さが厳しい地域では代謝が落ちて生育がほぼ止まります。
- 葉の魅力:本種は異形葉性で地表を這わせると葉が小ぶりのままですが、ツル植物として登攀させて仕立てると葉が大きくなる傾向があり、野生下では100cmに達する巨大な葉になることもあります。葉は緑色を基調として、黄色や白色の斑が入ることもあるため、主にカラーリーフとして楽しまれています。
- ハンギング仕立て:本種は茎が柔軟で枝垂れる性質があるため、吊り鉢やコンテナなどに植えると鉢縁から真下に枝垂れる草姿が観賞できます。これらの仕立て方で、人工物などが植物に覆われていく様は、優美な雰囲気を醸し出すだけでなく、時の流れや、自然の脅威や荒廃を演出するのにも一役買います。
- ツル植物の仕立て:本種は生育型がツル型で、他物にツルの気根を付着させて登攀します。そのため、園芸ではツルを支える園芸資材(ヘゴ支柱・ココスティック・パネル)を準備して栽培すると良いでしょう。
- シェードガーデン:本種は耐陰性があるため、明るい日陰での栽培が可能です。ただし、10度を下回る環境では成長が停止して葉が変色して落ちるなど株が弱るため、熱帯・亜熱帯以外での屋外での年間を通じた栽培は難しいです。
- インドアグリーン:本種は非常に高い耐陰性があり、インドアグリーンとして栽培することも可能です。本種を栽培するのに必要な光量の目安は2500~10000Luxまたは46.25~185μmol/m2・sで、生存ラインは500Luxです。そのため、窓際から1m以内のレース越しに太陽光が届く範囲から、太陽光が直接届きませんが太陽の反射光などで十分に明るい場所までで栽培しましょう。
- 空気清浄効果:本種は密閉された空間の中で、シックハウス症候群の原因になる有害物質(ホルムアルデヒド、ベンゼン、トリクロロエチレン、アンモニア、アセトン)を吸収し、分解(植物や土壌微生物など)するなどして空気を綺麗にする効果が研究(NASA空気清浄研究)で確認されています。そのため、観葉植物として栽培すると健康な生活にも寄与するでしょう。
- ⚠️毒性⚠️:本種は全草に有毒なシュウ酸カルシウムの針状結晶を含有しており有毒です。樹液は皮膚に付くと炎症を引き起こす可能性があり、粘膜に付くと激しい痛みを伴います。また食べても有毒で【口内の炎症】【嘔吐】等の症状を引き起こす可能性があります。
■ポトスの生活形と形態

●生活形・茎の形態
- 生活形:常緑多年草
- 生活場所:半着生植物
- 全長:約3m~20m
- 生育型:他物を支えにして成長する【ツル型】です。
- 茎の種類:茎は基本的に柔軟で自立せずに、他物を支えにしながら伸びる【ツル】です。本種のツルは【気根】を他物に付着させて登攀します。また他物がない場合は地面を這って広がります。
- 茎の節:節から側芽と気根を伸ばします。この気根は付着根と吸水根としての働きがあります。
- 茎の毛:無毛
- 茎の色:緑色・黄色
●葉の形態
- 葉序:互生
- 葉柄:有柄で上面に浅い溝があります。
- 葉鞘:葉柄の基部にあり、茎を包むように付着して成長点を保護しています。
- 葉身の概形:異形葉性で地表では幼葉、樹木を登攀する過程で葉は成葉になり巨大化します。
- 幼葉:葉の長さは約5~20cm、概形は心形・卵形、縁部分は全縁、葉先端は鋭尖頭です。
- 成葉:葉の長さ100cmに達し、概形は心形・卵形、縁部分は全縁または羽状に深裂、まれに穿孔が生じ、葉先端は鋭尖頭です。
- 葉脈:羽状脈
- 葉の毛:無毛
- 葉の質感:革質で光沢があります。
- 葉の色:緑色・黄色・白色
●花の形態
- 花序:肉穂花序
- 穂花序の概要:花序軸は太く多肉質で、花序軸に多数の両性花をつけます。
- 肉穂花序の形状:太い円柱形で、向きは直立します。
- 肉穂花序の色:クリーム色
- 仏炎苞:花序の基部に位置し、直立します。
- 苞の形:概形は楕円形・広楕円形で、縁部分が内側に湾曲して舟形状になり、向きは肉穂花序を包むように直立します。
- 苞の質感:蝋質
- 苞の色:クリーム色
- 備考:遺伝的要因により自然環境下でも開花は非常に稀です。
●果実・種子の形態
- 果実の分類:複数の花が集まってついており、花の雌蕊が漿果になり、複数の漿果が癒着してひとまとまりになる事で、ひとつの果実のように見られる【漿果型多花果】です。個々の漿果は、果皮が柔らかく多肉多汁です。
※植物の形態についてはこちらのページも参考にしてください。
■ポトスの不調の原因
| 原因 | 葉の変色 | 葉先の枯れ | 落葉 |
|---|---|---|---|
| 強光 | 〇 茶色 | ||
| 光不足 | 〇 | ||
| 水不足 | 〇 茶色 | 〇 | 〇 |
| 過湿 | 〇 黒茶色 | 〇 | 〇 |
| 湿度不足 | 〇 茶色 | 〇 | |
| 低温 | 〇 黒色 | 〇 | |
| 欠乏症 | 〇 | ||
| 肥焼け | 〇 茶色 | 〇 | |
| 老化 | 〇 黄色 | 〇 | 〇 |
■ハブカズラ属(ポトス)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■ポトスの育て方
花壇の土づくり

●バイオームと植生
- 主なバイオームと植生:熱帯雨林
- 熱帯雨林(Tropical forests): 一年を通して温暖で、雨季と乾季の区別がなく降水量の多い地域に見られるバイオームです。生命の宝庫と呼ばれるほどに、生物の多様性が高く、数十mに達するほどの高木が多数密生しています。生物の多様性がある一方で、高温による分解の早さや、降水量の多さから、腐植層は浅く肥沃さがほぼない土壌となります。
- 原産地:ソシエテ諸島
- 自生地:熱帯雨林の林床で地表を這うか、樹木を登攀します。
- 気候:主に熱帯雨林気候に属します。
- 日照:半日陰・明るい日陰・暗い日陰
- 土壌:アクリソル(Acrisol)・フェラルソル(Ferralsols)など
- アクリソル:下層に粘土の集積層があり、塩基飽和度が低く、強い酸性の土壌です。土壌は粘土層の影響で排水性が悪く、保水性は比較的高い傾向にあります。塩基飽和度が低く養分が乏しいため、肥沃度は低い傾向があります。
- フェラルソル:高温多雨の気候下での長年の風化と溶脱作用によって酸化鉄やアルミニウムが集積し土の色が赤褐色をしています。土壌は酸化鉄の結合により砂礫構造を作るため、通気性・透水性は高めで、保水性は低い傾向にあります。有機物の分解が早く腐植層が浅いため保肥力が極めて弱く、肥沃度はほぼありません。
※バイオームについてはこちらのページも参考にしてください。
●日照条件
ポトスは【半日陰(西日無し)・明るい日陰】の範囲で育てることができます。西日は、光飽和点を超えて植物に強いストレスを与えます。さらに夏場は高温ストレスと重なり複合ストレスとなるため、葉焼けを引き起こしたり、株を弱らせて生育不良を引き起こしたりして、最悪の場合は枯れる原因をつくります。そのため、適した生育環境で栽培することが大切です。
日照条件の分類(参考)
- 日向:直射日光が6時間以上当たる場所です。主として全方位に遮蔽物がない、または遮蔽物を背にして開けた空が南向き・西向き(午後から日向)にある場所です。
- 半日陰:直射日光が3時間から5時間程度当たる場所ですが、西日の当たる半日陰は夏場の強光と地温の上昇が日向と変わらないため、一般的に午前中に日が当たる場所が半日陰と考えます。主として遮蔽物を背にして開けた空が東向きにある場所、または木漏れ日がはいるような場所です。
- 明るい日陰:直射日光が2時間程度当たる場所、または間接光だけが当たる比較的明るい場所です。主として、遮蔽物を背にして開けた空が北向きにある場所、または樹木から木漏れ日が当たる場所や周囲が開けているが太陽が当たらない場所などになります。
- 暗い日陰:直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。主に高い建物に囲まれているような、深い森の中にいるような場所になります。
●土壌の土質
ポトスは有機物が堆積する場所で地生し、樹木などを這って登攀する半着生植物です。基本的に通気性・排水性および気相率(粒子が粗め)の割合を重視した土壌作りをしましょう。
使用する無機質資材は粒子の壊れにくい【軽石・硬質鹿沼土・硬質赤玉土・日向土など】が良く、有機質資材は気相を確保しやすい【ヤシ殻チップ(べラボン等)・バークチップ・ピートモスなど】を使用します。これらを半々程度の割合で組み合わせた土とすると良いでしょう。
ただし、熱帯植物のため、寒さに非常に弱いです。沖縄などの亜熱帯気候を除いて冬季の屋外での栽培は難しいため、屋内(温室など)での管理が推奨されます。
土壌診断と改善の行い方(参考)

- 排水性の診断:診断したい場所に深さ30cm程度・幅30cm程度の穴を掘ります。一度穴を水で満たし、完全に排水されるまで待ちます。再度、穴の中を水で完全に満たし、一時間あたり約3~10cmの排水があれば、一般的な植物を育てるのに適した排水性になり、それ以下またはそれ以上である場合は排水が不良、または排水が過剰すぎる可能性があります。
- 排水性の改善:環境に合う植物を栽培するか、レイズドベッド(背の高い花壇)やロックガーデンを作るか、縦穴暗渠(縦穴排水)や排水溝をつくる方法などがあります。
- 作土層の診断:調べたい箇所の土壌に支柱を垂直に押し込み、ほとんど抵抗なく入る深さが20~30cm(樹木50cm)前後あれば、一般的な園芸植物が根を張るのに十分な作土層があります。それ以下であれば通常改善が必要です。また土壌を観察して石やゴミがあれば根を伸ばすのに邪魔になるため取り除いた方が良いでしょう。
- 作土層の改善:植物を植える箇所とその周囲をシャベルを使って必要な深さまで掘り起こして土を解します。また石や異物がある場合は【土ふるい】等を使用して取り除きましょう。
- 土性の診断:土壌の通気性・排水性・保水性・保肥力を知るために、土壌の土性を【砂土・砂壌土・壌土・埴壌土・埴土】に分類して、植物に合わせて土壌の改良をしましょう。診断法は適度に湿らせた土を触った時の感触と、こねた時の様子から判断します。
- 砂土:排水性と通気性が非常に高く乾燥しやすい土壌です。土を触った時にザラザラとした砂の粗い感触があり、手のひらや指で捏ねても全く固まらずに簡単に崩れます。
- 砂壌土:排水性と通気性が高く比較的乾燥しやすい土壌です。土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触があり、手のひらや指で捏ねると、緩く土を固めることが出来ますが、簡単に土塊は崩れます。
- 壌土:通気性・保水性・保肥力のバランスが高い土壌です。土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触があり、手のひらや指で捏ねて伸ばすと、鉛筆程度の太さの棒状まで伸ばすことが出来ます。 ただし伸ばした棒を曲げるのは難しいです。
- 埴壌土:保水性・保肥力が高いため乾燥しにくい土壌です。土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触があり、砂のザラザラも少し感じます。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、マッチ棒程度の太さまで伸ばすことが可能で、緩く曲げることも可能です。
- 埴土:保水性・保肥力が非常に高い乾燥しにくい土壌です。土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触のみがあり、手のひらや指で捏ねて伸ばすと、コヨリ程度の太さまで伸ばすことが可能で、輪っかに曲げても殆ど切れません。
- 土性の改善:土性の診断をしたら、栽培する園芸植物に合わせて土性を改善します。
- 通気性・排水性の改善:植物の自生地の環境に適した通気性・排水性を向上させる園芸用土(硬質赤玉土・硬質鹿沼土・パーライト・日向土・川砂・軽石・ゼオライト・腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・くん炭・木炭・籾殻)を土壌の状態に合わせて必要量(1~3割程度またはそれ以上)の土壌改良材を入れて、スコップを使い作土層の部分を混和します。
- 保水性の改善:植物の自生地の環境に適した保水性を向上させる土壌改良用土(赤玉土・バーミキュライト・荒木田土・ゼオライト・腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・黒土)を土壌の状態に合わせて必要量(1~3割程度またはそれ以上)の土壌改良材を入れて、スコップを使い作土層の部分を混和します。
- pHの診断:土壌のpHを【土壌酸度計・pH試験紙・ペーハー測定器・アースチェック液】などを利用して診断します。製品によって調べ方がことなるため、詳しい手順は製品の取り扱い説明書をご確認ください。
- pHの改善:pHを診断後に植物の適正なpHに合わせて、土壌改良材を入れてpHの改善をおこないます。
- pHを酸性に改善:酸度未調整のピートモスを使用する場合はpHを約1下げるために、一般的に1㎡あたり約10L~15L(乾燥重量で約1〜2kg)を入れて、よく混和します。
- pHをアルカリ性に改善:苦土石灰を使用してpHを約1上げるには、1㎡あたり苦土石灰を約100~200g入れて、よく混和します。
- 肥沃度の診断:肥沃度は【土壌の色・触感・香り・団粒構造の有無】によりある程度診断できます。土壌の色は黒色や茶色の場合は腐植が多く肥沃度が高い傾向があり、赤色・黄色・白色の場合は腐植が少なく肥沃度が低い傾向があります。また触るとふわふわとした質感がありますが、肥沃でない土壌は粘土質で乾いているとガチガチに硬かったり、砂質でザラザラとして握っても固まらない質感があります。また土粒を観察すると小さな団子のように団粒構造を形成している場合は土粒を観察すると粘土や腐植がくっつき小さな団子のようになっておりコロコロとしています。
- 肥沃度の改善:診断を元にして、栽培する植物の生育環境に合わせた土壌改良を行います。
- 痩せ地を好む植物:土壌に有機物が多く肥沃な場合は、土壌を取り除き新しい通気性・排水性が高い土壌で栽培するか、鉱物系の通気性の高い園芸資材(硬質赤玉土・硬質鹿沼土・パーライト・日向土・川砂・軽石・ゼオライト)を混和します。
- 肥沃な土壌を好む植物:土壌に有機物が少なく痩せている場合は、土壌に有機質資材(腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・牛糞堆肥・馬糞堆肥・黒土・くん炭・木炭(竹炭)・籾殻等)を1~3割程度混ぜて混和します。堆肥を入れる量は、通気性を好む植物であれば程々に1割程度、湿潤を好む植物であれば2~3割程度を目安に入れて混和しましょう。
※詳しい土壌診断と改善方法はこちらのリンクからご覧下さい
鉢の培養土づくり

●日照条件
ポトスは【半日陰(西日無し)・明るい日陰】の範囲で育てることができます。西日は、光飽和点を超えて植物に強いストレスを与えます。さらに夏場は高温ストレスと重なり複合ストレスとなるため、葉焼けを引き起こしたり、株を弱らせて生育不良を引き起こしたりして、最悪の場合は枯れる原因をつくります。そのため、適した生育環境で栽培することが大切です。
インドアグリーンの光環境

- 屋内環境:窓際から1m以内のレース越しに太陽光が届く範囲から、太陽光が直接届きませんが太陽の反射光などで十分に明るい場所までで栽培が可能です。窓から離れていて間接光が全く当たらない場所で栽培したい場合は【植物育成ライト】の導入を検討しましょう。
- 生存ライン:500Lux/9.25μmol/m2・s
- Lux※1:2500~10000Lux
- PPFD※2:46.25~185μmol/m2・s
- DLI※3:2~4mol·m⁻²·d⁻¹
- 注意点:植物が求める光は基本的には光飽和点を目安にしながら、これを超えない光強度の範囲で、適切な時間を確保して栽培するのが最適(暗い時間も重要)となります。ただ生き残るためであれば光補償点を上回る程度の光の強さでも栽培可能ですが、光が足りないと日照不足で植物の外観が悪くなることもあるため適切な光を知っておくことが大切です。
【日照積算量(DLI)の照射時間の算出】
※1 Lux:人間の目が感じる明るさに基づいて数値化された単位です。照度では人間の目が最も明るいと感じる緑色(555nm)の光を最も高く評価しており、植物が光合成で必要とする赤色光(600~700nm)や青色光(400~500nm)はやや過小評価されています。そのため、照度(Lux)は光の量を測る手法として最も広く用いられていますが、植物の成長に必要な光の質(光合成有効放射)と量を厳密に測る手法としては不十分と言えます。
※2 PPFD:植物の光合成に有効な波長域である【光合成有効放射(PAR):400~700nm】の光の量(密度)を測定した指標です。この単位は【μmol/m2・s】で示されており、この値が大きいほど植物に供給する光の量が多いことを示します。
※3 DLI:植物が1日で受け取る光合成有効放射(PAR)の総量で、これは光合成光量子束密度(PPFD)と時間(照射時間)の累積値です。植物を健康に栽培する上での最も重要な指標になり、これを活用してPPFDの値と照射時間を調整することもできます。
植物育成ライト
室内で十分な光を確保出来ない場合は植物育成ライトの購入を検討しましょう。植物育成ライトでは、PPFDが指標として使われているため、光合成に必要な赤色光(600~700nm)や青色光(400~500nm)といった波長の強さが分かり、植物に必要な光の量を十分に確保・調整することができます。
植物育成ライトを購入する場合はPPFDや色温度などが重要になります。詳しくは観葉植物のページをご覧下さい。
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●培養土
ポトスの培養土を購入する場合は、他の観葉植物と比べて気相率(粒子が粗め)が高めの観葉植物の培養土がオススメです。着生植物に使われる洋ラン用の培養土でも栽培可能ですが、乾燥しやすいため灌水管理が難しくなる可能性があります。
自作する場合は、一般的な観葉植物の培養土と比べて、通気性・排水性および気相の割合を高めた培養土を作成します。基本的には、有機質資材【ヤシ殻チップ(べラボン等)・水苔・バークチップ】を主体とした弱酸性の培養土を作りましょう。
培養土の配合例
- 基本の配合:硬質赤玉土(中粒・小粒)4割+ピートモス(酸度調整済)4割+ベラボン2割+元肥適量
- 培養土が長持ちする配合:硬質鹿沼土(中粒・小粒)3割+日向土(小粒)2割+ベラボン2割+ピートモス(酸度調整済)2割+軽石1割+元肥適量
- 着生植物:ヤシ殻チップ(ベラボン等)9割 +ゼオライト1割
- 着生植物②:ヤシ殻チップ(ベラボン等)10割
水やりの方法

ポトスは、自生地が日陰の森林の中にあり、基本的に一定の湿り気がある環境を好みます。ただし停滞水は嫌うため、排水性の高い培養土で栽培する必要があります。
過湿が続くと病原菌が増えて株が腐敗する原因となったり、根の呼吸を妨げて根腐れを引き起こす原因になったりします。そのため、水やりの頻度にも十分な注意が必要です。
●水やりの方法
- 生育期(春・夏・秋):株は生育旺盛で、多くの水を必要とします。そのため、土壌の表面が乾燥したタイミングで、土中の古い空気(ガス)も全て抜いて空気を入れ替えるイメージで水をたっぷり与えましょう。
- 冬の水やり:気温が下がると代謝が下がり生育が緩慢になります。植物は水をそれほど必要としなくなるため、土壌の乾燥も他の季節と比べると緩やかに進み、水やりの頻度も少なくなります。ただし、完全に乾燥すると枯れてしまうため、土壌が乾燥して数日後に水を与えると良いでしょう。
土壌の乾燥の確認方法

- 土壌表面の乾燥:土壌の表面の乾燥とは、土壌の最も上の部分の表面が乾燥していることです。土壌表面の乾燥の確認方法には目視・触感があります。
- 目視で確認:土は濡れているなら色が濃くなったり黒っぽくなったりしていて、乾燥すると色が白っぽくなります。
- 触感で確認:土の表面を指で触ってみます。土は濡れていると湿り気があり、乾燥しているとサラサラとしています。
- 土壌の表層の乾燥:土壌の表層の乾燥とは土壌の表面から5cmが乾燥していることになります。※土壌の表層の定義は様々ありますが、ここでは土の表面から5cm程度の深さと定義しています。
- 目視で確認:透明な植木鉢を使用して植物を育てます。透明で土の色の変化が分かるため、土表面から5cm程度の土の色が白っぽくなってきたら水やりを行います。
- 重量で確認:鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、土が乾燥した時の軽さを覚えておいて土の乾きを判断します。
- 道具で確認:割り箸・竹串などを用土の中にさしてみて、引き上げた時の割り箸・竹串の色と湿り気を見て乾燥具合を確認します。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
●湿度
基本的に熱帯雨林に自生している植物で、基本的に約60~80%の高湿度を好む植物です。低湿度の環境では、葉の先端が変色したり、葉が乾燥してパリパリになったり、葉が変形したり、最悪の場合は葉が落ちてしまい、本来の魅力である葉の鑑賞価値を落とす事があります。そのため、一定の湿度を保つ事が大切です。
高湿度を保つ方法
- 霧吹き:霧吹きを利用して葉の表面と裏面に水を吹き掛ける方法です。霧吹きの効果は一時的となりますが、植物の周りの湿度を上げたり、乾燥した葉の水分補給が期待できます。霧吹きを行う頻度は、冬場などの乾燥しやすい季節は多めになりますが、基本的には数日に1回程度を目安に行うとよいでしょう。霧吹きを行う時間帯は、光合成が始まる早朝に行うのがベストです。夕方以降に行うと水滴が植物上に長く残り、真菌性の病気になるリスクを高めるため避けた方がよいでしょう。
- 葉を拭く:植物の葉を湿らせた布で拭く事で、葉の乾燥を防いだり、葉に溜まった埃などの汚れを落とす事が出来ます。葉の状態を見ながら、週一くらいの頻度で拭いてあげるとよいでしょう。
- 受皿に水をためる:観葉植物の鉢は基本的に受皿に乗せて管理しますが、その受皿に水をためておきます。ただし、鉢底に水が触れてしまうと、培養土が水を吸い上げて過剰に湿った状態になり植物が根腐れを引き起こす原因になるため、受皿の上に化粧石などを置いて、その上に鉢を乗せて水と鉢底が接触しないようにするとよいでしょう。トレイの水が蒸発することで周囲の湿度が上がる仕組みです。
- 加湿器:加湿器は、空気中の湿度を調節する装置です。手軽に広範囲の湿度を維持できることから、たくさんの観葉植物を栽培してる人にとって最も有効な方法となります。
- グルーピング:グルーピングとは、複数のものをひとまとめにすることです。観葉植物をグルーピングする事で、それぞれの植物が放出する蒸散で局所的に湿度が高まり周囲に微気候が形成されます。観葉植物を近くにまとめて置くだけのため、比較的に簡単に湿度を上げることが出来ます。
肥料の与え方

ポトスは新しい葉を展開させるために、生育期に十分な肥料を必要とします。ただし、過剰な肥料が肥焼けを招くため、適切な施肥を心がけましょう。
●肥料の与え方
- 元肥:元肥は植付け前または植付け時に土壌の中にあらかじめ入れて施す肥料です。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリが同程度の割合で入る肥料、または葉の展開を促すために窒素が多く含まれる肥料を選びます。
- 肥料の製品:緩効性肥料・配合肥料がおすすめです。
- 施し方:基本的に全面施肥です。全面施肥とは、植物を植付ける土壌・培養土の中に、規定の量の元肥を入れて、偏りがないように混和する方法です。※全面施肥は肥料が植物の根に触れて肥焼けを引き起こす可能性があるため、肥効が緩やかに出る緩効性肥料などを選ぶと良いでしょう。
- 追肥:植物が生育する途中で施す肥料です。土壌中の栄養素は植物が吸収して減っていくため、追肥を施すことで補います。
- 肥料を与える時期:生育期の春から秋に追肥を施します。冬は代謝が落ちて生育が緩慢になるため肥料を止めます。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリが同程度の割合で入る肥料、または葉の展開を促すために窒素が多く含まれる肥料を選びます。
- 肥料の製品:液肥・固形肥料(速効性肥料・緩効性肥料など)がおすすめです。
- 施し方(液肥):液肥を規定された分量の水で希釈して、約10~14日の頻度で与えます。液肥は1箇所にかけるのではなく、植物の株元を中心に根が張っている範囲にまんべんなく、全ての根に液肥が行き渡るように施しましょう。
- 施し方(固形肥料):固形肥料の与え方は製品により置き肥タイプ・差し込みタイプ・埋め込みタイプがあります。製品に合わせて、規定された分量・規定された頻度・規定された方法で施しましょう。
剪定方法

ポトスは剪定せずに育てることも出来ますが、株のサイズを制御したり、健康で美しい株を維持したりするため剪定が推奨されます。例えば、古葉を取ることで病気予防になったり外観を美しく保てたりします。また切り戻しすることで株をコンパクトに保ち屋内で管理がしやすくなります。
⚠️注意点⚠️本種は全草に有毒なシュウ酸カルシウムの針状結晶を含有しており、特に樹液は皮膚に付くと炎症を引き起こす可能性があります。さらに粘膜に付くと激しい痛みを伴います。そのため、誤って樹液に触れないように手袋や長袖で作業すると安心です。
●剪定方法
- 概要:剪定の方法は「古葉取り」「切り戻し」などがあります。剪定の要否は、株の状態や栽培目的に応じて判断しましょう。
- 古葉取り:老化したり寿命を迎えるなどした葉を取り除くことです。これを行うことで、風通りが良くなり病害虫の発生を抑制し、栄養が若い芽や葉に集中するため生産性も高まり、外観も綺麗に保ち清潔感を保ちます。
- 古葉取りの時期:春から秋にかけてです。
- 古葉取りの方法:株を観察して【枯れた葉】【変色した葉】【病気にかかっている葉】を探して、これらの不要な葉を根元付近で殺菌済みのハサミなどを使いカットして取り除きましょう。
- 切り戻し:切り戻しとは、伸びた茎を途中で切る剪定方法です。この剪定を行うことで、株のサイズや概形を整え、また株が若返るなどのメリットがあります。
- 切り戻しの時期:生育期ならいつでも行えますが、剪定からの回復が早い春が最適です。
- 切り戻し方法:剪定する場所は、好みの長さでいいですが、最低でも葉を2枚以上残し、節の少し上で剪定しましょう。また切り落とした茎は、水に挿したり無菌の培養土に挿す事で増やすこと可能です。
夏越し方法

ポトスは、それほど夏越しが難しい植物ではありません。基本的な育て方に従えば夏越し対策を特段行う必要はありません。
夏は強光で葉焼けをしやすいため、西日の当たらない場所で管理し、土壌は乾燥しやすいため定期的に土の観察をして表面が乾燥したら水を与えるようにしましょう。
冬越し方法


Hardiness:10~11
ポトスは熱帯・亜熱帯の気候の地域に自生しており冬の低温に弱い植物です。本種は基本的に、気温が10度を下回ると成長が停止して葉が変色して落ちるなど株が弱る可能性があり、5度を下回ると致命的な低温障害を引き起こし枯死する恐れがあります。そのため、熱帯・亜熱帯気候で栽培していない場合は、鉢植えで管理し、屋内管理で冬越しした方が無難でしょう。
●冬越しの条件
- 屋内環境:窓際から1m以内のレース越しに太陽光が届く範囲から、太陽光が直接届きませんが太陽の反射光などで十分に明るい場所までで栽培が可能です。窓から離れていて間接光が全く当たらない場所で栽培したい場合は【植物育成ライト】の導入を検討しましょう。
- 温度:理想的な温度は18度以上です。
- 光量の目安:2500~10000Lux/46.25~185μmol/m2・s※光量を確保できない場所で栽培したい場合は、植物育成ライトが基本的に必要となります。
- 水やり頻度:気温が下がると代謝が下がり生育が緩慢になり、植物は水をそれほど必要としなくなります。ただし、完全に乾燥すると枯れてしまうため、土壌が乾燥して数日後に水を与えると良いでしょう。
●冬越し対策一覧
栄養繁殖方法

ポトスは挿し木によって増やす事ができます。
●挿し木の方法
- 概要:茎を採取して、この茎の長さや葉の数を調節し、切り口を土に挿して繁殖させる無性生殖の1種です。
- 挿し木時期:発根率の高い晩春から夏頃が適します。
- 培養土の準備:培養土は切り口が腐敗して吸水を阻害しないように、無菌のものを利用します。一般的にはバーミキュライト・赤玉土・パーライト・ピートモスなどが利用されていますが、専用の培養土もあるため近くのホームセンターで探すのも良いでしょう。
- 挿し穂の採取:挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットして利用しましょう。また花芽分化が始まり生殖成長をしている茎は、発根率が極端に下がるため挿し穂に使うのは避けた方がよいでしょう。
- 挿し穂の整形:挿し穂は長さを7~10cm程度にわけて、挿し穂の上部の葉を残して、下部の葉を取り除きます。茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くしておきましょう。
- 水揚げ:整形した挿し穂の切り口をボウルなどに入れた水に約1時間浸し、十分に吸水させます。
- 培養土に挿し穂を挿す:挿し穂を挿す場所を決めます。培養土の中に、割り箸等を利用して、事前に穴を開けておきます。挿し穂の切り口を下向きにして、培養土の中に挿し穂を入れましょう。通常は挿し穂の1/3程度を入れます。
- 管理:明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。





