ギリシャ庭園に合う植物は、オリーブやリンゴ、アカンサスなど様々な物が考えられますが、一般的にギリシャ神話に登場する人物に関連する植物や、ギリシャを初めとする地中海地域でよく見られる植物、ギリシャ庭園でよく利用される大理石などと調和する植物などが考えられます。
このページでは、ギリシャ庭園にピッタリな植物を属ごとに分類して紹介しています。種や品種に関しては、別のページにまとめてあるため、気にいった植物があれば別途に用意している種類のリンクから、その植物の種や品種をご覧下さい。また購入する際のリンクも用意しているため、そちらも活用して貰えると嬉しいです。
■ギリシャ庭園をイメージさせるもの
●歴史
ギリシャ庭園は、一般的に古代ギリシャ時代の庭園様式に基づいて設計されています。そのため、ギリシャ神話と関連深い植物を植える事で、古代ギリシャの世界観をお庭の中に表現する事が出来ます。
例えば、知恵と工芸、さらに豊穣を司る女神アテナはオリーブと関連があり、また太陽神アポロンが恋をしたダフネは月桂樹に変身したという逸話があります。その他にも、美少年ナルキッソスは水面に写る自身に見惚れて、水面に口付けをしようとして溺れた死んだと言われていますが、その後に水仙になったという逸話があり、また酒と豊穣の神ディオニュソスはアイビーの冠をつけて祝祭をしたといわれています。これらの植物はギリシャ神話と深い繋がりがあるため、植栽することでギリシャ庭園の雰囲気をより深めてくれるでしょう。
●地中海地域
ギリシャ庭園は、その名前が示す通りギリシャ発祥の庭園です。そのため、植栽する植物は、ギリシャやその周辺の地中海地域に自生している植物がよく調和します。また植栽する植物に統一感をもたせることで、植物の管理も一貫するため楽になるでしょう。
●色
ギリシャをイメージさせる物には、青い海や大理石の神殿、石灰が多く含まれる岩盤、果物のレモン等があり、これらの色である青色や白色や黄色が強くイメージされます。そのため、これらの色や、これらの色と調和する色を選ぶと、ギリシャ庭園を美しく彩る事ができるでしょう。
■ギリシャ庭園をイメージさせるもの
●な行
●あ行
アイリス属(アヤメ属)



学名:Iris
生活形:多年草
開花:4月~6月※一部の品種は10~12月にも二期咲きする
花色:赤・桃・黄・橙・青・紫・緑・黒・白
葉色:緑・黄・白
草丈:約10~120cm
草姿:叢生型・ロゼット型
主な原種:ドイツアヤメ/ハナショウブ/アヤメなど
用途:カラーリーフ/グランドカバー/背が高い花/切り花/球根植物/ロックガーデン
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:アイリスの名前はギリシャ神話に出てくる虹の女神(Iris)に因んでいます。そのため、ギリシャ庭園の世界観を演出するのに一役かうでしょう。
アイリスは花のサイズが15cmに達して巨大な事もあり見る人を魅了する豪華さが感じられます。また花の形は原種・品種で違いますが鳥が羽ばたいてるような優雅な見た目をしている所も魅力です。球根植物になり、球根が増える事で群生をつくります。花茎・葉ともに真っ直ぐと上に伸びるため整然としていて、洗練された雰囲気をつくる所も魅力です。
アカンサス属



学名:Acanthus
生活形:多年草
開花:6月~8月
花色:緑・紫・赤紫・桃・白
葉色:緑・白
草丈:約100~200cm
草姿:叢生型・直立型
主な原種:スピノサス/バルカニクス/モリス 等
用途:カラーリーフ/背が高い花/切り花
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:アカンサスは、古代ギリシアの建築家で彫刻家のカリマコス(Callimachus)に影響を与え、コリント式の柱頭のモデルとなっていることで知られています。古代ギリシア以降も建築物や内装の意匠としてアカンサスの葉のモデルとして利用されており、現代でも古典主義の建築物の柱などではアカンサスの葉が見られる事があります。
アキレア属



学名:Achillea
生活形:多年草
開花:6月~10月
花色:赤・桃・橙・黄・白
葉色:緑・白緑
草丈:約20~100cm
草姿:叢生型
主な原種:ミレフォニウム/プタルミカ/フィリペンデュリナ
用途:開花期間長い/グランドカバー/切り花/ドライフラワー/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:アキレアはギリシャ神話に出て来るアキレス(Achilles)が戦場にアキレアを携行して傷薬に利用していたと伝えられている植物です。そのため、ギリシャ庭園の世界観を演出する植物の一つとして調和させることができます。
アキレアの魅力は小さな花がドーム状に密にあります。草姿は叢生型で地面下にある根茎で広がり、地上に直立茎を何本も伸ばして群生をつくります。茎は華奢で繊細な見た目をしていますが、倒伏することなく頂部に平面状・半球状の大きな花房をつけます。そのため、株の上部と下部で非常にアンバランスな見た目をしていますが、それが洗練された美しさとなり、アキレアの花の魅力をいっそう引き出しています。また葉は羽状に細かく分かれ、レース模様のような上品な見た目をしているため、花との相性が抜群によく、アキレアはエレガントな雰囲気のお庭によく合う植物となるでしょう。
アストランティア属



学名:Astrantia
生活形:多年草
開花:5月~9月
花色:赤・桃・紫・緑・白
葉色:緑・黄・白
草丈:約60~90cm
草姿:叢生型
主な原種:マヨール/マキシマ
用途:カラーリーフ/グランドカバー/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:アストランティアは、宝飾品を想像させるような美しい花と、楓の葉を思わせる美しい葉が魅力的な植物です。草姿は叢生型で地面下にある根茎で緩やかに広がり、地上に茎を何本も伸ばして群生をつくります。茎は直立茎で垂直に伸び、下部に葉が集まる傾向があります。そのため、地面を覆うように葉が広がって地被植物としての役割を果たし、また上部では葉が殆どなくなるため、花の美しさを際立たせることが出来ます。アストランティアの花は、ブローチを思わせる見た目をしており、中央に集まる小さな花が、光で輝き宝石のように見えることがあります。そのため、お庭で栽培すると高級感あるラグジュアリーな雰囲気を空間に添えることが出来たり、また花を収穫してお部屋に飾れば宝石を見てるような気分にさせてれるでしょう。※アストランティアの切り花は上手な水揚げを行わないと直ぐに茎や花が萎れてしまうため、水揚げを手順通りしっかり行いましょう。
アネモネ属



学名:Anemone
生活形:多年草
開花(コロナリア):1月~6月
開花(秋明菊):8月~11月
開花(交雑種):5月~10月
花色:赤・桃・紫・青・白
葉色:緑
草姿:叢生型
主な原種:コロナリア/秋明菊/ネモローサ 等
用途:開花期間長い/グランドカバー/切り花/球根植物/日陰植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:アネモネはギリシャ神話にでてくる美少年アドニスが死んだ時に、アフロディーテが流した涙がアネモネの花に変わったという逸話があります。
アネモネは種や品種で生活形や形態が変わる事がありますが、一般的には、花を観賞する目的や地被植物として利用する目的で栽培される事が多い植物です。草姿は叢生型で地面下にある根茎で広がり、地上に茎を何本も伸ばして群生をつくります。茎は直立茎で垂直に伸び、多くは下部に葉が集まります。そのため、地面を覆うように葉が広がって地被植物としての役割を果たし、また上部では葉が少なくなるため、花の美しさを際立たせることが出来ます。花の開花は種や品種で変わりますが、長期間楽しみたい場合は秋明菊の交雑種を選ぶと晩春から秋頃まで花が楽しめる品種があります。アネモネの花は中央にある花托が球形をしてるため、一般的な花とは異なる独特でユニークな外観を呈しています。また花は収穫すれば切り花として利用する事も可能です。
アリッサム属



学名:Lobularia
同義語:Alyssum
生活形:多年草
開花:周年※一般的な開花は3月~6月・9月~11月になる
花色:赤・桃・橙・黄・紫・白
葉色:緑・黄・白
草丈:約5~30cm
草姿:匍匐型
主な原種:
用途:開花期間長い/カラーリーフ/グランドカバー/枝垂れる植物/香りが良い/プリザーブドフラワー/種から育てる植物/ロックガーデン
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:アリッサムは草姿が匍匐型になり、茎が地面を覆うように横に広がったり下垂したりします。そのため、花壇やロックガーデンなどで地被植物として利用されたり、また植木鉢などに植えてハンギング仕立てにして鑑賞されたりします。開花は周年咲く能力がありますが、一般的には3月~6月と9月~11月が見頃です。花は非常に多花性で、株を覆うように高密度に咲くため、開花期は美しい花絨毯となり、お庭や斜面などの広い面積をアリッサムで埋めることが出来れば美しい景観をつくることもできます。また花は甘い香りがあるため、アリッサムの花に囲まれると、心地よい香りで心が満たされます。アリッサムの葉は、基本的に緑色ですが、いくつかの品種は葉の中に班がはいります。そのため、品種を選べばカラーリーフとして楽しむことも可能です。
アルケミラ属(ハゴロモグサ属)



学名:Alchemilla
生活形:多年草
開花:5月~7月
花色:黄
葉色:緑・黄
草丈:約10~60cm
草姿:叢生型
主な原種:モリス/エリスロポダ/ブルカリス
用途:カラーリーフ/グランドカバー/日陰植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:アルケミラは、錬金術師達が降雨の後に葉の上に残る水を集めて、卑金属を金に変換するために利用されたと言われています。そのため、錬金術と関連の深い植物になります。園芸においても、降雨後に葉の上に残る、水玉の模様を鑑賞する目的で育てられる事もあり、また草姿が叢生して葉が地面を覆うように広がるため、地被植物として利用されたりします。また錬金術と関連が深い植物となるため、異世界や錬金術などをテーマにしたようなお庭などにもよくあうでしょう。
イトスギ属



学名:Cupressus
生活形:常緑高木
開花:4月~5月
花色:黄・緑
葉色:緑・青・白
樹高:500~3500cm
樹形:単幹(直立型)
主な原種:ホソイトスギ/アリゾナイトスギ/シダレイトスギ 等
用途:カラーリーフ/生垣/コニファー
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:イトスギの学名であるCupressusはギリシャ神話に出てくる、テーレポスの子の美少年キュパリッソス(Κυπάρισσος)からきています。キュパリッソスは仲良くしていた金色の角をもつ雄鹿を、誤って投げた槍で殺してしまい、深く落ち込んでしまいました。キュパリッソスはその哀しみから、神々に永遠に喪にふくす事を願い、その願いによりイトスギに変えられたと言われています。
イトスギは、円錐形または円柱形に成長する美しい樹形と、羽状に広がる枝に鱗片葉が集まり美しい葉が魅力的な植物です。イトスギは円錐形に美しく成長する姿から、気品を感じさせるようなエレガントなお庭によくあいます。また株を等間隔に並べて生垣にしたり、並木にしたりするのもよいでしょう。葉は鱗片葉ですが、羽状に広がる末端の小枝に密生してるため、レース模様のようなお洒落な見た目をしています。また葉の色はふつう緑色ですが、一部の品種は青緑色・青白色・黄色をしてるため、品種を選ぶことでカラーリーフとして楽しむことも可能です。
オルラヤ属

学名:Orlaya
生活形:一年草
開花:5月~7月
花色:白
葉色:緑
草丈:約10~80cm
草姿:分枝型
主な原種:グランディフローラ 等
用途:切り花/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:オルラヤは、開花期になると小さな花が茎の頂部でドーム状に集まり咲いて、レースの編物を思わせるような美しい花姿をつくります。そのため、お庭で育てるとエレガントな雰囲気を空間の中に添えたり、また開花後に収穫して切り花として楽しむ事もできます。
オレガノ属



学名:Origanum
生活形:多年草
開花:5月~9月※ロツンディフォリウムの開花
花色:緑・黄緑・クリーム・赤紫・白
葉色:緑色・白緑色
草丈:約10~30cm※ロツンディフォリウムの草丈
草姿:叢生型
主な原種:ロツンディフォリウム/マジョラム/ブルガリ
用途:カラーリーフ/グランドカバー/枝垂れる植物/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/香りが良い/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:オレガノは、種や品種で形態に差異が見られる事があり、園芸でも形態の異なる様々な種と品種が親しまれています。例えば、オレガノ・ロツンディフォリウムは花を鑑賞する目的で栽培されており、ホップの花を思わせるようなピンクの苞が重なる花姿が魅力の植物となります。また枝は湾曲しながら枝垂れるためハンギング仕立てにして、優雅な草姿が楽しまれます。その他、オレガノ・マジョラムやオレガノ・ブルガリ等は葉を収穫して調味料として利用する目的で栽培されています。そのため、ハーブガーデンなどで栽培される事が多いです。
●か行
カスミソウ属




学名:Gypsophila
生活形:一年草・多年草
開花:5月~8月
花色:赤・桃・白
葉色:緑
草丈:約20~120cm
草姿:分枝型
主な原種:エレガンス/宿根カスミソウ/ヌカイトナデシコ 等
用途:グランドカバー/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:カスミソウは種や品種により形態に差異が見られますが、一般的には、直径数ミリの小さな花がふんわりと疎らに集まって咲く、ボリュームのよい花姿が魅力の植物となります。茎は細く華奢で、花序の中には葉がなくて小さな苞しかつかないため花の姿が際立ちます。また茎の節間が長くて花どうしが離れて咲くため、花姿はボリューム感がありながら、空気を含んだような柔らかな見た目をしています。そのため、開花期には霞を見てるような幻想的な雰囲気を添える事ができます。また花は収穫すれば様々な用途に使えます。例えば、切り花やドライフラワーとして利用したり、花を様々な色に着色してプリザーブドフラワーとして楽しんだり、フラワーアレンジメントにして主役の花材を引き立てる名脇役として働かせたり、結婚式のブーケに利用されたりします。
カラミンサ属



学名:Calamintha
生活形:多年草/低木
開花:6月~10月
花色:桃・紫・白
葉色:緑・黄・白
草丈:約10~50cm
草姿:叢生型
主な原種:ネペタ/グランディフローラ
用途:開花期間長い/カラーリーフ
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:カラミンサは、属の中に約192種を含んでおり、種や品種で形態に差異がありますが、一般的には美しい花を鑑賞する目的で栽培されています。草姿は叢生型、地上に茎を何本も伸ばして群生をつくります。地上茎は基本的に直立に伸びるため、整然とした行儀の良い見た目となります。花序はシソ科でよく見られる輪散花序、節ごとに集散花序が配置される複合花序になり、小さく可愛い花をを多数つけます。また葉の色はふつう緑色ですが、いくつかの品種では黄色・白色があるためカラーリーフとして楽しむ事も可能です。
グラジオラス属



学名:Gladiolus
生活形:多年草
開花(春咲き):6月~9月
開花(夏咲き):6月~9月
花色:赤・桃・黄・橙・青・紫・緑・白
葉色:緑
草丈:約30~180cm
草姿:叢生型
主な原種:アシダンセラ/オポシティフロールス/ダレニー 等
用途:背が高い花/切り花/球根植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:グラジオラスは、大きく存在感のある豪華な花が、茎の下から上に向かって高密度に咲き続けて、豪華な花姿を作り出す植物です。草姿は叢生型、地面下にある球根が成長に伴って少しずつ増殖しながら、休眠のあける春に地上から茎・葉を何本も伸ばして群生をつくります。花序は総状花序になり、エネルギーが続く限り上に向かい花を高密度に咲かせ続けるため花穂は長くなる傾向があります。また個々の花のサイズも約6~14cm以上と巨大で強い存在感があり、さらに花の形は一重咲きから八重咲きまであるため非常に豪華な花姿となります。花の色も豊富なため、ピンクであれば可愛いお庭に、紫色であればエレガントなお庭というように、好みに合わせて品種選びをするとよいでしょう。開花した花はお庭の中で楽しむことも出来ます。草丈が30~180cm程度になるため、花壇の中に高さと立体感を出すことが出来るでしょう。また花は収穫すれば切り花としてお部屋に飾る事もできます。
クリスマスローズ(ヘレボロス属)



学名:Helleborus
生活形:多年草
開花(ハイブリッド):2月~4月
開花(ニゲル):12月~2月
花色:桃・橙・黄・緑・白・黒
葉色:緑・黄・白
草丈:約30~45cm
草姿:叢生型
主な原種:ニゲル/レンテンローズ/オドルス 等
用途:カラーリーフ/グランドカバー/切り花/ドライフラワー/香りが良い/日陰植物/ロックガーデン
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:クリスマスローズ(ヘレボロス)は、薔薇のような豪華な花姿と、俯きながら咲く可憐な花姿が、気品を感じさせる魅力的な植物です。草姿は叢生型で、地際から複数の葉や茎(花茎)が伸びます。葉はロゼットを形成するように地面を広がるため、地被植物となり、また葉の形状は掌状に分裂してるため、お洒落な印象を与えるファンシーリーフとして楽しめます。さらに、葉の色はふつう緑色ですが、品種を選べば葉の中に黄色・白色の斑が入るものもあるため、カラーリーフとして楽しむ事も可能です。開花期はニゲル種では12月~2月、ハイブリッド種は2月~4月になります。花はサイズが約5~10cm、花の形や色は非常に多様です。花の形や色の好みは人それぞれ違いはありますが、やはりレア度の超多弁の八重咲き品種などの人気がたかいようです。開花した花はお庭の中でそのまま楽しむことも出来ますが、花を収穫すれば切り花としてお部屋に飾る事もできます。切り花として利用する場合は、茎が硬くてしっかりしているものを選ぶと切り花として14日程度の日持ちがあるでしょう。また基本的に耐陰性が高い植物になるため、日陰の庭で活用される数少ない植物の一つにもなります。
クロッカス属



学名:Crocus
生活形:多年草
開花:春頃
花色:赤・桃・黄・橙・紫・白
葉色:緑
草丈:約10~15cm
草姿:叢生型
主な原種:ハナサフラン/トマシニアヌス/サフラン
用途:球根植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:クロッカスは、ギリシャ神話の中で登場するクロッカスと、羊飼いの少々スミラータの悲恋の物語に因んでおり、二人の恋が神々に許されなかったことから、二人は自ら命を絶ってしまい、それを知った女神フローラが二人を憐れに想い、クロッカスの花に変えたという伝説があります。
クロッカスは地面から花が直接生えてきたようなユニークな花姿が楽しめる植物です。草姿は叢生型、地面下にある根茎または球茎が成長に伴って少しずつ増えながら広がります。春頃になると、球茎から葉と花を出して、地面の近くで上向きに花を開花させるため、ユニークな花姿が楽しめます。クロッカス属の一種であるサフランの雄蕊は高級な調味料として知られています。そのため、雄蕊を採取する目的で栽培されることもあります。
ゲッケイジュ属



学名:Laurus
生活形:常緑高木
開花:5月~6月
花色:黄・白
葉色:緑・黄
樹高:700~1800cm
樹形:直立型(単幹)・分枝型
主な原種:ノビリス 等
用途:カラーリーフ/生垣/香りが良い
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備考:ゲッケイジュは、ギリシャ神話の中で太陽神アポロンの求愛から逃れるため、ダフネが月桂樹に変身したという物語があります。アポロンの霊木として奉られており、また古代ギリシャやローマでは勝利の象徴でもありました。
ゲッケイジュは、枝葉を折ったり熱を加えたりすると甘くスッキリとした香り広がるため、スープなどの煮込み料理などで風味付けとしてよく利用される植物です。樹形は直立型(単幹)または分枝型、園芸では剪定が繰り返される事で細い側枝が多くなりブッシュ状に茂ります。そのため、好みの形の生垣やトピアリー仕立てで栽培される事が多いです。葉は強い光沢があるため、光の反射で輝いているようにも見えて美しく、さらに幾つかの品種では葉の中に黄色の班が入るため、カラーリーフとして楽しまれる場合もあります。
●さ行
シクラメン属



学名:Cyclamen
生活形:多年草
開花:10月~5月
花色:赤・桃・黄・橙・紫・青・緑・白
葉色:緑・黄・白
草丈:約10~30cm
Lux・PPFD:5000~20000Lux/92.5~370μmol/m2・s
草姿:ロゼット型・叢生型
主な原種:カガリビバナ/ヘデリフォリウム/コウム/グラエクム 等
用途:開花期間長い/カラーリーフ/グランドカバー/観葉植物/球根植物/日陰植物/ロックガーデン
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備考:シクラメンは、大理石の模様を想像させる美しい葉や、多数の花茎が並び整然と咲く篝火のような花姿が、気品のある雰囲気を作り出す魅力的な植物です。草姿はロゼット型、地面下にある塊茎が成長に伴って大きく成長しながら、葉や花茎を伸ばし叢生します。多数の葉は薔薇の花のように広がるため、葉姿だけでも優雅で美しい外観をしています。その上で、さらに葉の色は緑色・白色(白緑色)の複色となって、大理石のような模様が出来るため、ラグジュアリーな雰囲気を感じさせるカラーリーフとして楽しめます。開花期間は秋頃から翌春頃まで、植物の選択肢が少ない冬の季節を長く彩る植物のため、冬を代表する花として重宝されています。塊茎からは多数の花茎が伸びて、花弁の反り返ったユニークな花を多数咲かせます。昔の人はその花姿が篝火にも見えたようで、カガリビバナの和名の由来ともなっています。基本的に耐陰性が高いため、シェードガーデンで育てることが出来ます。ただし、一部の種や品種(ガーデンシクラメン等)を除いて耐寒性が低いことから屋外で育てる場合は注意が必要でしょう。シクラメンの多くはインドアグリーンとして間接光のあたる部屋などで育てられています。その美しい外観から、屋内で栽培するとラグジュアリーな雰囲気を添えるインテリアとして働いてくれるでしょう。
スイセン属



学名:Narcissus
生活形:多年草
開花:2月~4月
花色:白・黄・橙・赤・桃
葉色:緑
草丈:約15~80cm
草姿:ロゼット型・叢生型
主な原種:フサザキスイセン・ラッパスイセン・クチベニスイセン 等
用途:切り花/香りが良い/球根植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:スイセンは、ギリシャ神話の中で美少年ナルキッソスからの生まれ変わりと言われています。ギリシャ神話ではナルキッソスは、水面に写る自身に見惚れて、口付けをしようとし所で水中に落ちて溺れた死んだと言われていますが、その後にナルキッソスは水仙になったという伝説をもちます。そのため、水面の傍にスイセンを植栽すると、ギリシャ庭園の世界観を演出するのに一役かうかもしれませんね。
スイセンは、一般的に花の中心部にある副花冠がラッパのように突き出ているユニークな植物です。草姿はロゼット型または叢生型、地面下にある鱗茎が成長に伴って少しずつ増殖しながら、株を増やし叢生します。地面から伸びる葉と花茎は、垂直に伸びて整然とした外観をつくるため、上品なお庭などにもよくあいます。花序は花の形や色は種や品種で差異があります。例えば、フサザキスイセンは花序が散形花序で花茎の頂部に5~15個の花を沢山つけます。そのため、ボリューム感がある豪華な花姿が楽しめます。一方で、キズイセンは花茎に花が数個しかつきませんが、花にはフローラルな強い香りがあるため、芳香性のある花として楽しまれたり、また商業的には精油をとる目的で栽培されています。この他にも、スイセン属には多様な種と品種があります。詳しくは種類のリンクの先でも紹介してるため是非ご覧下さい。
ストック(アラセイトウ属)



学名:Matthiola
生活形:多年草/一年草
開花(春撒き):5月~7月
開花(夏撒き):11月~1月
開花(秋撒き):2月~4月
花色:赤・桃・黄・紫・白
葉色:緑
草丈:約15~75cm
草姿:直立型 等
主な原種:インカナ/ヨルザキアラセイトウ 等
用途:開花期間長い/背が高い花/切り花/香りが良い/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:アラセイトウ属は約55種を含む多様な属であり、種や品種で形態に差異がありますが、一般的にはストック(Matthiola incana)が広く栽培されています。ストックは、花のサイズが約2~4cmと大きめで、花が高密度に穂状に連なり咲くため豪華な花姿が鑑賞できる植物です。草姿は直立型で草丈が約15~75cmに成長するため、形態の異なる植物を組み合わせると高さと立体感を演出することが可能です。また開花した花を収穫して切り花としてお部屋に飾るとゴージャスな雰囲気を空間に添えることが出来るでしょう。
セントランサス属

学名:Centranthus
生活形:多年草
開花:5月~9月
花色:赤・桃・白
葉色:緑
草丈:約50~80cm
草姿:叢生型
主な原種:ルバー 等
用途:開花期間長い/香りが良い
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:セントランサスは、開花期間が春から秋にかけて長く、花は非常に多花性で節ごとに散房状になって集まり咲くため、ボリュームのある華やかな花姿を作ります。そのため、花房は遠くから見ても強い存在感があり、見る人を魅了させる豪華さがあります。また花は強烈な香りがあるため、芳香性の花としても楽しめます。ただし、人によっては汗の匂いのように感じて不快と思う人もいるようです。草姿は叢生型で地面下にある根茎で緩やかに広がり、地上茎を何本も伸ばして群生をつくります。地上茎は直立茎で整然と並ぶため行儀よい見た目をしており、洗練されたお庭などにもよく調和します。
セントーレア属(ヤグルマギク属)



学名:Centaurea
生活形:一年草/多年草
開花:4月~7月
花色:赤・桃・紫・青・黒・白
葉色:緑・白
草丈:約40~90cm
草姿:直立型・分枝型・叢生型
主な原種:ヤグルマギク/ヤマヤグルマギク/ギムノカルパ 等
用途:カラーリーフ/背が高い花/切り花/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:セントーレアの名前は、ギリシャ神話に出てくるケンタウロスに由来しています。伝承によると、ケンタウロスのカイロンは、ヘラクレスの矢に射抜かれて怪我をした時に、セントーレアで作られた傷薬もしくは湿布を使って傷を覆い、傷が治癒したと言われています。
セントーレア(ヤグルマギク)属は約774種を含む多様な属であり、一般的に上品さを感じさせるお洒落な花を鑑賞する目的で栽培されている植物です。例えば、ヤグルマギク(Centaurea cyanus)は、生活形が一年草です。花序は頭花で、花序の外側にある筒状花は大きく発達して横向きに広がり、花序の中央部にある筒状花は小さいため花序の中央は凹んだように見える傾向があります。また他のセントレーア属の花と比べて外側の筒状花の数が多い傾向があるため、花姿にボリューム感があり豪華な見た目をしています。花の色も赤・桃・紫・青・黒・白と多様なため、お庭に可愛らしい雰囲気を添えたい場合は桃花を選んだり、心を落ち着けてヒーリング効果を出したい場合は青花を選んだり出来る所もおすすめポイントとなります。一方で、セントレーア・ギムノカルパ(Centaurea gymnocarpa)は、葉が羽状に分裂してるため、レース模様のようなオシャレな外観をしており、また葉に白色の毛が密生してるため、殆ど白色をしています。そのため、お洒落なシルバーリーフとして楽しめる植物になります。上記の他にも、セントレーア属が多様な種と品種があります。詳しくは種類のリンクから飛んでご覧下さい。
●た行
ダイアンサス属(ナデシコ属)



学名:Dianthus
生活形:一年草/多年草
開花:4月~10月※一般的な開花は4月~6月になる
花色:赤・桃・黄・橙・紫・青・緑・白
葉色:緑・紫・黒
草丈:約20~90cm
草姿:叢生型・匍匐型
主な原種:カーネーション/ヒメナデシコ/セキチク 等
用途:開花期間長い/グランドカバー/切り花/香りが良い/種から育てる植物/ロックガーデン
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ダイアンサスはギリシャ語で神の花と云う意味があり、神またはゼウスに捧げる花として用いられています。そのため、ギリシャ庭園の神の石像の傍などに植栽すると神話の世界観が膨らむかもしれませんね。
ダイアンサス属は約340種を含む多様な属であり、一般的に華やかな花を鑑賞したり、切り花等の花材にしたりする目的で栽培される植物です。代表的な種には、カーネーションやヒメナデシコ等があります。例えば、カーネーション(Dianthus caryophyllus)は母の日に送る花として知られているため、切り花として高い人気があります。花の形は多様ですが、一般的に薔薇の花を思わせるような華やかな花姿をしており、花には蜂蜜やクローブを思わせる甘くスパイシーな香りがあります。そのため、香りを楽しむ目的でガーデンファニチャーの傍で育てるとよいかもしれません。一方で、ヒメナデシコ(Dianthus deltoides)は、芝のようにマット状に広がりながら、開花期になると株を覆うように沢山の花を咲かせる所が魅力の植物となります。草姿は叢生型で地面下にある根茎で広がりながら、地上に細い茎を何本も伸ばして群生をつくります。開花期になると集散状に次々と花を咲かせて、株全体を覆うように沢山の花が咲きます。そのため、花絨毯のような美しい景観をつくることも可能です。ダイアンサス属には上記以外にも多様な種と品種があります。より詳しい情報は種類のリンク先でも紹介してるため是非ご覧下さい。
タイム属



学名:Thymus
生活形:常緑亜低木
開花:5月~8月
花色:紫・桃・白
葉色:緑・黄・白
草丈:約5~30cm
草姿:叢生型・匍匐型
主な原種:ブルガリス/ヨウシュイブキジャコウソウ/レモンタイム 等
用途:カラーリーフ/グランドカバー/枝垂れる植物/香りが良い/ロックガーデン
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:タイム属は約269種を含む多様な属であり、一般的に枝葉を収穫して料理の香りづけや、地面を覆う地被植物や、美しい花や葉を鑑賞する目的で栽培される植物です。代表的な種にはタイム・ブルガリスやヨウシュイブキジャコウソウ等があります。例えば、タイム・ブルガリス(Thymus vulgaris)は枝葉や花にオレガノにも含まれるチモールとカルバクロール等の精油が含まれています。そのため、オレガノに似た強い香りがあり、肉料理や魚料理等の香り漬けとしてよく利用されます。草姿は匍匐型または叢生型、茎の種類は直立茎・傾状茎・匍匐茎があり、こんもりと盛り上がるようなマット状に広がります。そのため、地被植物として利用されており、特にクリーピングタイムは踏圧に強く、踏むと心地よい香りが広がるため、タイムの中で最も地被植物に向いています。また開花期になると、株を覆うように沢山の花が咲き誇るため、花絨毯を見てるような美しい景観が楽しめたりもします。一方で、レモンタイム(Thymus citriodorus)は枝葉にレモンを思わせるような爽やかな香りがあります。枝葉は収穫すれば肉料理や魚料理等の香りづけにしたり、ハーブティーに利用されたりします。また葉の色が緑色の他に、品種によっては黄色や白色などもあるため、カラーリーフとして楽しむこともできます。タイム属には上記以外にもヨウシュイブキジャコウソウやウーリータイム等の多様な種と品種があります。より詳しい情報は種類のリンク先でも紹介してるため是非ご覧下さい。
●は行
ヒアシントイデス属



学名:Hyacinthoides
生活形:多年草
開花:4月~5月
花色:桃・青・紫・白
葉色:緑
草丈:約20~50cm
草姿:ロゼット型・叢生型
主な原種:ブルーベル/ツリガネズイセン
用途:グランドカバー/球根植物/日陰植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ヒアシントイデスは、鐘形の花が下向きに穂状に連なり、可憐な花姿を作り出す魅力的な植物です。草姿はロゼット型で、地面下にある鱗茎が成長に伴って少しずつ増殖して、地上に多数の葉と花茎を伸ばし叢生します。地面から伸びる葉は、放射状に広がり地面を覆うため地被植物として活用できます。花の形は鐘形で、先端の裂片が外側にクルンと強くカールして下向きに開花します。そのため、遊び心のあるお洒落な見た目をしています。また花は、上部で弧状に湾曲する花茎に連なり咲くため、優雅さと豪華さを感じさせる花姿となります。花の色は、ふつう青色ですが、種や品種によって桃色や紫色や白色もあります。青色は心を落ち着けるためヒーリングガーデンなどにピッタリですが、桃色の花を選んだら可愛い雰囲気をお庭に添えることが出来るでしょう。
ヒヤシンス属



学名:Hyacinthus
生活形:多年草
開花:2月~4月
花色:赤・桃・黄・橙・青・紫・緑・黒・白
葉色:緑
草丈:約15~50cm
草姿:ロゼット型・叢生型
主な原種:オリエンタリス 等
用途:切り花/香りが良い/球根植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ヒヤシンスの名前は、ギリシャ神話に登場する美少年のヒュアキントスに由来しています。ギリシャ神話の中で、ヒュアキントスと太陽神アポローンが円盤投げの遊戯をしていた時に、太陽神アポロンが投げた円盤が地面で跳ね返り、ヒュアキントスの額に円盤が強く当たり致命傷を負います。その際に、ヒュアキントスから流れた血液がヒヤシンスになったと言われています。
ヒヤシンスは、百合を想像させる優美な花が、穂状に高密度に連なり豪華な花姿を作り出す魅力的な植物です。草姿はロゼット型で、鱗茎が成長に伴って少しずつ増殖して、地上に多数の葉と花茎を伸ばし叢生します。球根から伸びる葉は直立する傾向があり、葉の形は線形で肉厚です。そのため、スタイリッシュな中に可愛らしさも感じさせるリーフとして楽しめます。開花は2月~4月、花の形はユリ形花冠で、花被片の先端が外側にクルンと強くカールします。そのため、遊び心のあるお洒落な見た目をしています。また花は、穂状に高密度に連なり咲くため、優雅さの中に豪華さを感じさせる花姿となるでしょう。花の色は、赤・桃・黄・橙・青・紫・緑・黒・白と非常に多様で、また強い光沢があり、光が反射すると宝石のように輝いて見えます。そのため、ヒヤシンスを楽しむ場所にはラグジュアリー感を添えることができるでしょう。その他、ヒヤシンスは花に心地よいフレッシュな香りがあったり、花を収穫して切り花として利用出来たりします。非常に豪華な花姿だけではなく、多様な使い道のあるヒヤシンスはとても人気の高い植物となります。
ブーゲンビリア属



学名:Bougainvillea
生活形:常緑ツル性木本
開花:周年※一般的に春と秋に開花する
花色:赤・桃・黄・橙・紫・白
葉色:緑・黄・白
樹高:約100~1200cm
樹形:ツル型(鈎・刺/スクランブリングシュラブ)
主な原種:スペクタビリス/テリハイカダカズラ/ブティアナ 等
用途:開花期間長い/カラーリーフ/生垣/ツル植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ブーゲンビリアは、一般的に優雅に広がる樹形や、紙吹雪のように咲き誇る美しい花を鑑賞する目的で栽培されている常緑ツル性木本です。樹形はツル型になり、他物に若いシュートを引っ掛けて自らを支えながら上に成長します。また茎は成熟すると太く頑丈になり、自立するようになるため、最初だけ誘引してあげるとよいでしょう。またコンパクトで誘引不要の品種などもあります。理想的な環境下では開花が周年あり、数ヶ月ごとに開花と休息を繰り返しますが、一般的には春と秋に花が咲き誇ります。花序は集散花序に3個の花が並びます。ただし花は3枚の苞に保護され隠れているため、一般的には苞が鑑賞されており、苞はひらひらとして紙のような見た目をしており、色は赤・桃・黄・橙・紫・白と多様です。また非常に多花性になり、株を覆うように咲き誇るため、紙吹雪のような圧巻の景観を作り出す事ができます。さらに、複数の株を並べて植栽すれば視界を覆うように花が咲くため幻想的な空間を創り出すこともできるでしょう。葉の色はふつう緑色ですが、品種により黄・白などの葉色もあります。そのため、品種を選べばカラーリーフとしても楽しめるでしょう。
ヘデラ属





学名:Hedera
生活形:常緑つる性木本
開花:8月~11月
花色:黄・白
葉色:緑・黄・白
樹高:約100~3000cm
樹形:ツル型
主な原種:ヘリックス/オカメヅタ 等
用途:カラーリーフ/グランドカバー/枝垂れる植物/ツル植物/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/観葉植物/日陰植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ヘデラは、ギリシャ神話の中で豊穣とブドウ酒と酩酊の神であるディオニューソスが誕生した瞬間に現れ、子供を炎から守ったと伝えられています。また結婚を司る女神の祭壇の飾りにもヘデラが使われており、この植物は永遠の愛や不滅を象徴する葉としても扱われています。
ヘデラは、ツル仕立て・ハンギング仕立て・トピアリー仕立て・地被植物などの多様な仕立てが出来る点、お洒落でカッコイイ葉の形が楽しめる点、カラーリーフとして楽しめる点、切り花やプリザーブドフラワーなどの用途の多さ等から安定して高い人気を誇る植物です。樹形はツル型で、他物に気根を付着させて自らを支えながら上へと成長していきます。ただし、茎を支える物がない場合は地面を這ったり、下に垂れ下がります。そのため、園芸ではツルを利用して壁面緑化に利用されたり、地面を覆う地被植物として利用されたり、また植木鉢などに植えてハンギング仕立てにされたり、トピアリー仕立てで楽しまれたりしています。葉は掌状に分裂していて、楓の葉を思わせるような洗練された見た目をしているため、観葉植物として楽しめばエレガントな雰囲気を空間の中に添えてくれます。また葉の色も緑・黄・白とあるため、カラーリーフとして楽しむことも可能です。ヘデラは耐陰性が高い植物のため、日陰の庭で楽しんだり、インドアグリーンとして楽しんだりできます。また基本的に強健で管理も楽なため初心者でも失敗が少なく簡単に育てられる植物の一つでしょう。
ヘンルーダ属(ルタ属)

学名:Ruta
生活形:多年草
開花:6月~7月
花色:黄
葉色:緑・青緑
草丈:約60~90cm
草姿:分枝型
主な原種:グラベオレンス/コヘンルーダ
用途:カラーリーフ/香りが良い
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備考:古代ギリシア人は、ヘンルーダを薬用または魔除けの植物として利用していました。また古代ギリシア神話にも登場しており、ギリシャ庭園の中でも世界観を演出するのにも一役かいます。
ヘンルーダは、レースを想像させる繊細で上品な葉姿や、開花期に観られる華やかな花、柑橘類を思わせる葉の甘い香りを楽しむ目的で栽培されています。草姿は分枝型で、株元からよく分枝してドーム状の姿となります。そのため、花壇に植えてボリューム感と立体感を出したり、花壇の縁どりなどに利用したりすると良いでしょう。葉は羽状複葉で、葉を構成する小葉はとても小さいです。そのため、レースの模様を見てるような上品な雰囲気や、また空気をたくさん含んでる綿のようなふわふわとしたボリューム感を感じさせます。そのため、お庭に植えるとエレガントな雰囲気を添えたり、またふわふわとしたメルヘンチックな雰囲気を演出したりする事が出来るでしょう。また葉の色は青緑色をしているため、南国の海を見てるようなトロピカルな印象を感じさせる所も魅力のひとつとなります。開花は6月~7月で、黄色の花が集散状に咲き、株の頂部に花の集まるため、ボリューム感のある花姿も楽しめます。この植物は毒性がありますが、それが認知される前までは食用ハーブとして用いられていました。現在は食用としての利用は基本的にありません。一方で、蝶々の食草になるため、バタフライガーデンなど蝶々をお庭に呼びたい方におすすめの植物となります。
ポピー(ケシ属)

学名:Papaver
生活形:一年草/二年草/多年草
開花:春・夏※播種時期や種により差異がある
花色:赤・桃・橙・黄・黒・白
葉色:緑
草丈:約30~90cm
草姿:ロゼット型・叢生型
主な原種:ヒナゲシ/オリエンタルポピー 等
用途:背が高い花/切り花/種から育てる植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ポピーはギリシャ神話で登場する豊穣神デーメーテールの娘であるペルセポネが冥界の王であるハーデスに連れ去られてしまった時に、悲しみを癒すため、この植物の花を摘んで、または花の汁を飲んでいたといわれています。
ポピーは、コーヒーカップを思わせるような丸みのある花が、可愛らしい雰囲気を添える魅力的な植物です。花の色は鮮やかで赤・桃・橙・黄・黒・白と非常に多彩であり品種も豊富なため、自身の好みの色を選びやすくなっています。例えば、お庭に可愛らしい雰囲気を添えたい場合は桃色の花を選んだり、太陽を見てるような暖かな雰囲気を添えたい場合は橙色の花を選んだりするとよいかもしれませんね。
●ま行
ミント属(ハッカ属)





学名:Mentha
生活形:多年草
開花:7月~9月
花色:桃・紫・白
葉色:緑・黄・白
草丈:約10~90cm
草姿:叢生型・匍匐型
主な原種:ペパーミント/スペアミント/ヨウシュハッカ 等
用途:カラーリーフ/グランドカバー/枝垂れる植物/香りが良い
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ミントは、ギリシャ神話に登場するメンテー(mínthē)が、冥王ハーデスと浮気をした事で、ペルセポネーが嫉妬に狂い「お前等くだらない雑草に変わってしまえ」と踏み付け雑草(ミント)に変えられてしまった姿になります。
ミントは、デザートの香り漬けなどに使用される代表的なハーブのひとつとして知られている植物です。ミントの香りは種や品種で差異があり、例えば、ペパーミントはメントールを由来とするスッキリした香りがあり、アップルミントはリモネン等を由来とする甘い香り、スペアミントのスパイシーな香りなどがあります。ミント属の種や品種については、種類のリンクでも紹介してるためそちらを参考にしてください。
ミントの草姿は叢生型で、地中にある根茎で広がりながら、茎を複数伸ばして群生をつくります。生育旺盛で根茎の広がりが早いため、場所によっては植えてはイケナイ植物として扱われる事もありますが、根茎は基本的に地表近くにあるため比較的に除草は簡単です。花は小さな唇形で、節ごとに集散花序がついている複合花序になります。花穂はボリューム感があり、紫色の花が上品な印象を添えたりますが、葉の収穫のために剪定で取り除かれることも多々あるようです。
ムスカリ属



学名:Muscari
生活形:多年草
開花:3月~5月
花色:桃・青・紫・白
葉色:緑
草丈:約15~25cm
草姿:叢生型・叢生型
主な原種:ブドウムスカリ/ルリムスカリ/ラティフォリウム 等
用途:グランドカバー/切り花/球根植物
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ムスカリは、粒々とした花が、穂状に高密度に連なり、果物の葡萄を想像させるような可愛らしい花姿を作り出す魅力的な植物です。草姿はロゼット型で、鱗茎が成長に伴って増殖して、地上に多数の葉と花茎を伸ばし叢生します。葉の形は線形で肉厚になり、葉の向きは種により差異があり、垂直に伸びたり、弧状に湾曲したり、地面に倒れたりしています。開花は3月~5月、花の形は壺形で、丸みのある可愛らしい外観をしており、花は高密度に穂状に連なり咲くため、葡萄をさせるような可愛らしい花姿となるでしょう。花の色は桃・青・紫・白と非常に多彩であり品種も豊富なため、自身の好みの色を選びやすくなっています。例えば、お庭に可愛らしい雰囲気を添えたい場合は桃色の花を選んだり、上品で高貴な雰囲気を添えたい場合は紫色の花を選んだりするとよいかもしれませんね。また球根はとても丈夫で、自然分球して株をどんどん増やすため広範囲を覆いやすいです。そのため、斜面や歩道の傍などにムスカリを沢山植えて、花絨毯の美しい景観が作られることもあります。
ムラサキナズナ属(オーブリエチア属)



学名:Aubrieta
生活形:多年草
開花:4月~5月
花色:桃・青・紫
葉色:緑・黄・白
草丈:約10~20cm
草姿:匍匐型
主な原種:デルトイデア 等
用途:カラーリーフ/グランドカバー/枝垂れる植物/ロックガーデン
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ムラサキナズナは、地表面を這うように広がりながら、開花期に株いっぱいに花を咲かせて花絨毯を作り出す植物です。草姿は匍匐型になり、茎が地面を覆うように横に広がったり下垂したりします。そのため、花壇やロックガーデンなどで地被植物として利用されたり、岩の隙間などに偽着生させたり、また植木鉢などに植えてハンギング仕立てで優雅に枝垂れる姿が鑑賞されたりする植物です。開花期は春で、総状花序に花が次々と咲いて株を覆うように咲き誇ります。そのため、花絨毯が敷かれているような美しい花姿が楽しめます。また幾つかの品種は、葉に黄色(白色)の班が入るため、カラーリーフとしても楽しめます。
●や・ら・わ行
ラベンダー(ラヴァンドラ属)







学名:Lavandula
生活形:常緑低木
開花(イングリッシュラベンダー):5月~6月※四季咲き品種は5月~11月になる
開花(フレンチラベンダー):3月~6月
開花(レースラベンダー):周年※一般的な開花は4月~10月になる
花色:桃・青・紫・白
葉色:緑・白
樹高:約30~120cm
樹形:分枝型
主な原種:イングリッシュラベンダー/フレンチラベンダー/レースラベンダー/ラベンダー・アラルディ 等
用途:開花期間長い/カラーリーフ/生垣/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/香りが良い/種から育てる植物/ロックガーデン
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ラベンダーは古代ギリシア時代には既に、薬用・化粧用・入浴時の香水として利用されたり、また洗濯に利用されていました。そのため、ギリシャ庭園においても調和する植物となります。
ラベンダーは属の中に約47種を含み、園芸でも形態の異なる多種多様な種と品種が栽培されています。
ラベンダーの主な種
- イングリッシュラベンダー(Lavandula angustifolia):ラベンダーの中で最も甘くフルーティな香りがあり、また花穂も葡萄のように粒粒としていて可愛らしい外観をしています。花の開花期は一般的に、5月~6月ですが、四季咲き品種は5月~11月まで花が咲くため、品種を選べば花を長く楽しみたい人の希望にも添えます。※品種に関しては種類のリンクからご覧下さい。
- フレンチラベンダー(Lavandula stoechas):ウサギの耳や天使の羽根に例えられる、可愛らしい花姿が魅力的な植物です。イングリッシュ系と比べて花の色が多彩で、苞の美しさが際立ちます。葉や苞を触ると香りがありますが、重要視はされません。幾つかの品種は茎・葉が真っ白で美しいシルバーリーフとして楽しめる品種があります。
- レースラベンダー:ムルチフィダやピナータ等の幾つかのラベンダーの種の総称です。開花期間の長さや、レースの模様を想像させる上品な葉の形が魅力となる植物です。葉を触るとオレガノに似たスパイシーな独特な香りがひろがります。
ローズマリー属



学名:Rosmarinus
生活形:常緑低木
開花:周年※一般的な開花は3月~11月になる
花色:桃・青・紫・白
葉色:緑・白
樹高:約30~180cm
樹形:分枝型
主な原種:オフィキナリス
用途: 開花期間長い/カラーリーフ/グランドカバー/枝垂れる植物/生垣/香りが良い/ロックガーデン
リンク:種類・育て方・楽天で購入
備考:ローズマリーは古代ギリシア神話に登場する愛と美の女神アフロディテ(ヴィーナス)に捧げられ、身につけていたといわれている植物です。そのため、現代でも愛の象徴として利用されたり、また結婚式のシンボルとして利用されたりしています。
ローズマリーは、樟脳の香りがある枝葉を収穫して料理に利用したり、また花を鑑賞したりする目的で栽培されている植物です。樹形は立性・匍匐性・半匍匐性の3パターンがある。立性は茎が垂直に整然と伸びるため、エレガントなお庭の庭木として最適で生垣としても活用できます。匍匐性は茎が地面を覆うように横に広がったり下垂したりするため、地被植物のように仕立てられたり、壁面を枝垂れさせて仕立てられることもあります。半匍匐性は匍匐茎と直立茎の両方の性質があるため、庭木としてボリューム感を出したり、自然風の生垣として活用されます。開花期間はとても長く、理想的な環境下で花を周年咲かせる能力がありますが、開花が疎らだったり、開花が止まったりすることもあります。花は節から総状花序を出すため、一斉に開花すると株を覆うような豪華な花姿が楽しめます。また紫色の花が、お庭に上品な雰囲気を添えてくれるでしょう。