- 原産:メキシコ/中央アメリカ/コロンビア
- 科:ツユクサ(Commelinaceae)
- 属:ムラサキツユクサ/トラデスカンチア(Tradescantia)
- 種:シマムラサキツユクサ(Tradescantia zebrina)
- 別名:ゼブリナ/トラデスカンチア・ゼブリナ/シルバーインチ・プラント(silver inch plant)/ワンダリング・ジュー(wandering jew)
- 開花時期:周年(散発的)
- 花の色:桃色●紫色●
- 葉の色:緑色●紫色●銀色●白色〇
- 分類:多年草
- 被覆方法:ほふく性
- 草丈:約15~20cm
- 誕生花:
- 花言葉:
- 用途:カラーリーフ/グランドカバー/枝垂れる植物/観葉植物
- 購入方法:トラデスカンチア・ゼブリナを楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
トラデスカンチア・ゼブリナとは!?
トラデスカンチア・ゼブリナの学名はTradescantia zebrina、一般的にはシマムラサキツユクサと呼ばれている、メキシコ・中央アメリカ・コロンビアが原産の多年草です。
トラデスカンチア・ゼブリナの語源(由来)
- 属名のTradescantiaは植物学者で収集家のJohn Tradescant the Elderと植物学者のJohn Tradescant the Youngerへの献名です。
- 種小名のzebrinaはラテン語で「シマウマのような縞模様」を意味しており、葉の模様に由来します。
トラデスカンチア・ゼブリナの特徴(魅力)
- トラデスカンチア・ゼブリナの特徴は、葉の中に縦縞の模様があり、緑色・銀色・紫色の三色の葉色がメタリックなカッコ良さを感じさせる所、草姿がほふく性で、茎が横に移動したり下垂したりする所などにあります。
- 園芸では、一般的に寒さに弱いため、インドアグリーンとして鉢植えの中で育てながら、お部屋の中で楽しまれることが多いですが、温暖な地域では地被植物として利用されることもあります。
- 草姿はほふく性、茎は横に移動したり下垂したりするため、地被植物やハンギング仕立てにされる事が多いです。
- 茎は多肉質で脆く、節から簡単に折れてしまいます。また節から不定根を出して定着するため、除草する場合は植物の裂片を残さず除去する必要があります。
- 葉の色は一般的に裏面が紫色、表面が緑色・銀色(白色)をしています。ただし光が足りないと葉全体が紫色に変化します。
- 葉の中に縞模様が入る事から、お洒落な印象をあたえるカラーリーフとして楽しむことができます。
- 開花時期は一年を通して散発的に咲きますが、屋内で咲くことはほとんどありません。また花は、あまり目立たないため鑑賞目的に利用されることは基本的にありません。
トラデスカンチア・ゼブリナの草丈は約15~20cm、草姿はほふく性、茎の質感は多肉質、茎の節から不定根を出し、茎の色は緑色または赤紫色です。
葉序は互生葉序、葉鞘は茎を抱き、葉鞘の色は半透明、葉身の長さ約3~10cm、葉身の幅は約1.5~3cm、葉身の形は卵形、葉の色は表面が緑色と銀色(白色)、裏面が紫色をしています。
花は先端に房状に咲き、花の形は花弁が3個、花弁の形は卵形、花弁の色は桃色または紫色、雄蕊は6個、雄蕊の色は白色です。果実は蒴果、成熟すると三つに裂開して種子を放出します。
トラデスカンチア・ゼブリナの園芸品種の紹介
ムラサキツユクサ(トラデスカンチア)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
トラデスカンチア・ゼブリナの育て方
花壇の土づくり
日当り
トラデスカンチア・ゼブリナは、明るい日陰、または西日の当たらない半日影までで育てる事が出来ます。
※注意する事は、日向や暗い場所を避ける事です。何故なら、日向で育てると強い日差しが葉焼けを引き起こしたり、また日当りが著しく悪い環境で育てる事も茎が徒長して葉つきや葉色が悪くなったり、成長が遅くなったりするためです。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。
- 暗い日陰とは、森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
土壌の土質
トラデスカンチア・ゼブリナは、基本的には通気性と排水性の高い土壌を好み、適度な肥沃さを求めます。
注意することは水捌けの悪い場所で育てたり、粘土質な土壌で育てる事です。水分が停滞するような土壌で育てると根腐れを引き起こして生育不良になったり、枯れたりすることがあります。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌診断の結果に従って、土壌改良材を入れて通気性・排水性の高い土壌に改善しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
トラデスカンチア・ゼブリナは、明るい日陰、または西日の当たらない半日影までで育てる事が出来ます。
屋内で育てる場合は、管理する場所の照度のレベルを調べて、最低でも中程度の照度になる場所で管理してあげると良いでしょう。植物に当たる光が少ないと葉色が悪くなったり、生育が非常に遅くなったり、生育不良で枯れる事もあるため十分な光がある場所で育ててあげて下さい。
管理場所は基本的に明るい窓辺が理想です。ただし南向きの窓から当たる直射日光は、想定以上の強光となる事があり、葉焼けを引き起こす原因になる事があります。そのため、管理する場所の照度を調べて、必要に応じて光が強すぎる場合はカーテン越しにしてあげたり、窓から少し離す等の工夫をしてみてください。
照度のレベル
- 弱い照度:500~2500lux
- 中程度の照度:2500~10000lux
- 高程度の照度:10000~20000lux
- 強い直射日光:20000~100000lux
培養土
トラデスカンチア・ゼブリナの培養土は、一般的な観葉植物の培養土で育てられます。
培養土を自作する場合は、通気性・保水性の良さに気をつけたり、鉢を移動することも考えて軽めの用土を使ったり、微生物(カビや細菌等)がわかないように無菌で栄養の少ない土(ピートモス等)を使ったりすると良いでしょう。ただし、軽すぎる培養土をつくると植物を支えられなくなる事もあるため注意してください。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+ピートモス(調整済)+ゼオライト(or 珪酸塩白土)=5:5:適量
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- super grade Ⅱの培養土はサラサラとした粒状の用土のみで構成されており堆肥が使用されていない所が特徴です。
- 堆肥が使われていないため、昆虫や微生物湧きにくく、お部屋でも使いやすいです。
- 堆肥が原因で夏場に蒸れる事がないため、多湿で植物が弱りにくくなります。
- 培養土は擬似団粒構造を形成しており優れた保水性・排水性・通気性・保肥力があります。
- 培養土の中には保水剤(CMC)が配合されているため水持ちがよく管理が楽になります。
- 培養土に含まれる赤玉土は焼きが入り硬質なため、劣化しにくく繰り返して何度でも使えます。
- 赤玉土には肥料も含有しているため植物の成長が良くなります。
- 肥料は3種類配合されており植物の成長段階に応じて非常に長く放出されます。
- 堆肥は入っていませんが、質の良い腐植酸が配合されているため、地力の高い肥沃な培養土となっています。
水やりの仕方
トラデスカンチア・ゼブリナは、多くの熱帯植物と比較して乾燥に比較的に強く、一般的な植物と同様に乾燥と湿潤の繰り返しを好みます。
一方でジメジメした過湿が続くと根腐れを引き起こす事があるため、注意が必要でしょう。
またシマムラサキツユクサは高湿度を保つ必要が基本的にありません。普通の湿度でも、葉が枯れるなどの悪影響が基本的におこりません。
水やりの頻度と与え方
水やりの頻度は環境にも左右されますが、基本的には土の表面から2~5cm程が乾いてきたら水やりを行うといいでしょう。乾燥の確認は指を入れる、または土の色の変化などを見ることで行えます。また水やりに不安を覚える場合は水やりチェッカー(サスティー)を活用することで、水やりタイミングを間違えることなく行う事が出来ます。
水やりは、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
肥料の与え方
トラデスカンチア・ゼブリナは、土壌の中にある程度の肥沃さがあれば肥料を与えなくても育てることが出来ます。
ただし、肥料の効果はあり、株を大きくしたり、健康な成長を促したい場合は、生育期間中に適度に肥料を与える方がよいでしょう。
肥料の与え方
- 肥料を与える時期
- 春から秋の生育期間中に与えます。
- 肥料の選び方
- 肥料は観葉植物の専用肥料または成分がバランスよく入る緩効性肥料がおすすめです。
- 肥料の与え方
- 緩効性肥料を与える場合は、規定された分量または規定された分量の半分を、規定された頻度で与えます。基本的には置き肥のため、株から少し離れた場所に与えるようにしましょう。また、水やりの際に、きちんと肥料が解けるように水を肥料に当ててください。
剪定のやり方
トラデスカンチア・ゼブリナは必要に応じて「摘芯」と「切り戻し剪定」が行われます。
定期的に摘芯を行い、茎数を増やしてコンパクトな形状を維持したり、長く伸びた茎を切り戻し剪定して葉の少ないスカスカとした見た目を改善します。
摘芯とは!?
摘芯とは、成長の早い段階で、植物の成長点を指で摘むかハサミを使い切り取って頂芽の成長を止めて、脇芽の成長を促し分枝を促す方法です。
摘芯のやり方
摘芯のやり方は、株の成長を見ながら、定期的に茎の先端をハサミで剪定して取り除きます。
切り戻し剪定とは!?
切り戻し剪定とは、長く伸びすぎたりした茎などを、茎の途中で剪定して形を整える剪定方法です。
切り戻し剪定のやり方
- 剪定の時期
- 生育期間中であれば何時でも行えます。
- 剪定方法
- 徒長していて邪魔と感じる茎をハサミを使い剪定して取り除きます。
冬越しする方法
Hardiness:9~11
トラデスカンチア・ゼブリナは、軽い霜であれば耐えられるため、暖地であれば屋外で越冬出来る可能性がありますが、基本的に寒さに弱いため、十分な冬越し対策が必要です。
- 鉢植えで育てている場合は、室温が10度以上ある日当りのよい室内に入れて管理しましょう。
- 暖地などの暖かい地域であればカバーを被せるなどの、霜対策を行うだけでも越冬出来る可能性があります。
- 地植えしている場合は、株を掘り起こし鉢植えにして屋内などで管理します。それが難しい場合は、株元に腐葉土などを入れて霜から株元を守り、また株全体に寒冷紗等をかけて寒さや凍結から株を守ります。
挿し木や株分けで増やす
トラデスカンチア・ゼブリナは挿し木によって増やす事ができます。
挿し木の方法
- 挿し木時期
- 挿し木する時期は発根率の高い晩春から夏頃が適します。
- 培養土を準備します
- 挿し穂用の培養土には切り口が腐敗して吸水を阻害しないように、無菌のものを利用します。一般的にはバーミキュライト・赤玉土・パーライト・ピートモスなどが利用されていますが、専用の培養土もあるため近くのホームセンターで探すのも良いでしょう。
- 培養土を容器に入れて事前に水をかけて湿らせておきます。
- 挿し穂を採取する
- 挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットして利用しましょう。
- 挿し穂を整形する
- 挿し穂の長さを7~10cm程度にわけて、挿し穂の上部の葉を残して、下部の葉を取り除きます。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くしておきましょう。
- 培養土に挿し穂を挿す
- 挿し穂を挿す場所を決めて、培養土の中に、割り箸等を利用して、事前に穴を空けておきます。
- 挿し穂の切り口を下向きにして、培養土の中に挿し穂を入れましょう。通常は挿し穂の1/3程をいれます。
- 管理
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。