- 原産:南アメリカ/中央アメリカ
- 科:サトイモ(Araceae)
- 属:カラジューム(Caladium)
- 種:バイカラー(Caladium bicolor)
- 同義語:ホルトラナム(Caladium hortulanum)
- 別名:カラジューム/エンジェルウィング(angel wings)/ハートオブジーザス・プラント(Heart of Jesus plant)
- 品種:キャンディランド(Caladium ‘candyland’)
- 開花時期:7月~9月頃※滅多にない
- 花の色:白色・黄色
- 葉の色:緑色・赤色・桃色・白色
- 香り:
- 生活形:多年草
- 草丈:約30~50cm
- 誕生花:7月5日/9月3日/9月11日
- 花言葉:歓喜/喜び/爽やかさ
- 用途:カラーリーフ/グランドカバー/観葉植物/球根植物/日陰植物
- 購入方法:カラジューム(キャンディランド)を楽天で購入
■カラジューム(キャンディランド)の特徴
- 学名:Caladium ‘candyland’
- 葉の形:矢尻形
- 葉の色:緑色・赤色・桃色・白色
- 草丈:約30~50cm
- 備考:葉の色は緑色・赤色・桃色・白色の複色で、モザイク状の斑が入るため、お部屋にインテリアとして飾ると、カラフルで可愛らしい雰囲気を添えることができます。
■カラジューム・バイカラーとは!?


カラジューム・バイカラー(学名: Caladium bicolor)は、単に「カラジューム」と呼んだり、または別名で「エンジェルウィング(angel wings)」「ハートオブジーザス・プラント(Heart of Jesus plant)」とも呼ばれるサトイモ科カラジューム属の多年草です。
カラジューム・バイカラーの原産地は南アメリカと中央アメリカにあり、自生地は熱帯・亜熱帯の森林地帯の林床にあります。
■カラジューム・バイカラーの語源(由来)
- Caladiumの由来:マレー語の「Keladi」からきており、サトイモ科のおそらく根菜となるいくつか属をさしています。
- bicolorの由来:ラテン語で「2回」を意味する「bis」と、ラテン語で「色」を意味する「color」の二語で構成されており、本種の葉の色が複色であることに由来しています。
■カラジューム・バイカラーの特徴(魅力)
- カラジューム・バイカラーの魅力:この植物は、 南アメリカと中央アメリカの熱帯に自生している植物で、日本では一般的に観葉植物として屋内で栽培されており、また春から秋にかけては屋外でも栽培される事もあります。最大の魅力である葉は地際からロゼット状に広がるため優美な外観をつくりだします。さらに、葉は最大40cmの長さに達する事があり非常に巨大で強い存在感を感じさせ、またハート形の波打った形状が可愛らしさと独特な立体感を生み出します。これらの見た目から海外では、象の耳や天使の羽などに例えられる植物です。また葉の色が緑色・赤色・桃色・紫色・黄色・橙色・白色と非常に多彩で、基本的に複色で複数の斑が入ることから、葉の中に絵画を描いているようなユニークな模様ができる点も魅力となります。
- 草姿:生育型はロゼット型になり、塊茎から長い葉柄を持った葉を伸ばしロゼットを形成します。また夏頃に稀に花茎を伸ばして花を咲かせることもあります。
- 葉の特徴:葉のサイズは15~40cmほどと巨大で強い存在感があり、葉の概形は矢尻形または心形で、葉縁部分は波打つ傾向があります。そのため、象の耳・天使の羽根・ハート形などに例えられています。葉の色は非常に多彩で緑色・赤色・桃色・紫色・黄色・橙色・茶色・白色があり、基本的に2色以上の複色です。葉の斑の入り方は覆輪・脈斑・中斑・点斑・散斑などがあり、これが複数組み合わさるなどして、複雑で個性的な模様となります。
- 地被植物:カラジューム・バイカラーは、ロゼット状に葉を広げて地表面を上手く被覆して、さらに塊茎が増える事で群生するため、樹木の下などの地被植物(グランドカバー)として利用する事が可能です。ただし、冬の期間は地上部が枯れて休眠してしまい、氷点下を下回る地域では球根が腐敗してしまうため管理に注意が必要になるでしょう。
- カラーリーフ:カラジューム・バイカラーは、葉の色が品種により緑色・赤色・桃色・紫色・黄色・橙色・茶色・白色と非常に多彩で、斑の入り方でも様々な個性が出ます。そのため、お庭の雰囲気や室内の雰囲気に合わせて品種を選びカラーリーフとして楽しむとよいでしょう。例えば、お部屋に可愛らしい雰囲気を添えたい場合は桃色やクリーム色の葉を選んだり、上品な雰囲気を添えたい場合は紫色を選んだり、清潔感を演出したい場合は白色を選ぶと良いかもしれません。
- シェードガーデン:カラジューム・バイカラーは耐陰性があるため、午前中だけ日光に当たる場所から、日光が当たらず間接光しか入らないような明るい日陰までで栽培が可能です。ただし、この植物は冬の寒さに弱く、強い霜に当たると塊茎が腐敗して枯れるため、栽培環境が熱帯または温帯の霜があまり下りない地域でないと屋外での越冬は厳しいかもしれません。
- インドアグリーン:カラジューム・バイカラーは、熱帯の森林などに自生している植物になり高い耐陰性があります。そのため、屋内の中では間接光が当たるような明るい場所(Lux5000~20000程度)で栽培する事ができます。
■カラジューム・バイカラーの生活形と形態
●生活形・茎の形態
- 草丈:約30~75cm
- 生育型:ロゼット型
- ロゼット型:葉が根生葉だけで構成されていて茎(花茎)に葉がつかないもの。
- 茎の種類:塊茎・花茎
- 塊茎:茎が肥大化して塊状になっていて外側に薄皮がない球根の一種です。
- 花茎:葉を付けずに頂部に花のみをつける茎を指します。
- 茎の色:緑色・赤紫色・暗紫色
●葉の形態
- 葉序:根生葉
- 葉柄:直立または斜上して、長さ約35~75cmになる。
- 葉身の向き:水平・ 斜め下
- 葉身の長さ:約15~40cm
- 葉身の概形:矢尻形・心形
- 葉の先端:鋭形
- 葉の基部:矢尻形・心形
- 葉の縁部分:緩く波打つ傾向がある
- 葉の色:緑色・赤色・桃色・紫色・黄色・橙色・茶色・白色
●花の形態
- 花序:肉穂花序で、花序軸の形状は太く多肉質な棍棒状になり、長さが約5~10cm、花序の上部に無柄の雄花、下部に雌花がつき、花序の基部にはサトイモ科特有の仏炎苞がある。
- 仏炎苞:花序の基部に位置し、向きは直立しており、形状は楕円形で、中心線の部分で緩く内側に湾曲して肉穂花序の後側半分程度を包みます。色は白色からクリーム色です。
●果実・種子の形態
- 果実の分類:液果
※植物の形態についてはこちらのページも参考にしてください。
■カラジューム・バイカラーの園芸品種を紹介
ハートトゥハート・シリーズ
学名:Caladium ‘heart to heart’
葉の形:矢尻形
葉の色:緑色・赤色・桃色・白色
草丈:約30~50cm
備考:このシリーズはPWから出ているカラジュームの園芸シリーズです。耐日光性・耐熱性に優れており、日当たりの良い場所でも比較的に栽培しやすいようです。
ハートトゥハート・シリーズの品種
- ボトルロケット:葉の色は緑色・白色・赤色・桃色の複色で、鮮やかな赤色の脈斑と、脈間に入る白色・桃色のコントラストが美しい品種です。可愛らしいインテリアのひとつとしてお部屋に飾れます。
- スノーフルーリー:軽い雪の名前からも分かる通り、葉の色は緑色と白色の複色で、雪で積もったかのような色彩をしている園芸品種です。
- エクスプロージョン:葉の色は緑色・白色・赤色の複色、若葉と成葉で色の変化があり、また葉の脈に入る濃い赤色の脈斑が爆発を連想させる派手な品種です。
- スカーレットフレイム:葉の色は緑色・赤色・白色の複色で、大部分は赤色で占められており、所々に白色の斑点が入ることがあります。
マッチャ
学名:Caladium cv.
葉の形:矢尻形
葉の色:黄緑色・赤紫色
草丈:約30~50cm
備考:葉の色は黄緑色と赤紫色の複色で、葉の中に水玉模様のような赤紫色の斑点がはいります。そのため、インテリアとしてお部屋に飾ると可愛らしい雰囲気を添える園芸品種です。
アルーレ
学名:Caladium ‘Allure’
葉の形:矢尻形
葉の色:緑色・白色
草丈:約30~50cm
備考:葉の色は緑色と白色の複色で、明るく上品な印象を与えるコントラストが楽しめる園芸品種です。
ホワイトデライト
学名:Caladium ‘white delight’
葉の形:矢尻形
葉の色:緑色・白色・赤色
草丈:約30~40cm
備考:葉の色は緑色・白色・赤色の複色ですが、白色が大部分を占めています。そのため、インテリアとしてお部屋に飾ると清潔感を感じさせたり、神聖で上品な雰囲気を添える事ができる品種です。
ホワイトダイヤモンド
学名:Caladium ‘white diamond’
葉の形:矢尻形
葉の色:緑色・白色
草丈:約30~50cm
備考:葉の色は緑色と白色の複色で、葉の中に白色の飛沫が散ったような斑が入り、明るい雰囲気を添える園芸品種です。
モニュメント
学名:Caladium ‘monument’
葉の形:矢尻形
葉の色:濃い緑色・白色・桃色
草丈:約30~50cm
備考:葉の色は一般的に濃い緑色と白色の複色で、桃色が乗ることもあります。そのため、明るく上品な雰囲気と可愛らしさを感じさせる園芸品種です。
ムーンライト

学名:Caladium ‘Moonlight’
葉の形:矢尻形
葉の色:緑色・白色
草丈:約30~50cm
備考:葉の色は大部分が白色をしており、清潔感や神聖さなどを感じさせる品種です。そのため、清潔感や明るさを演出したいエントランスガーデンや、エレガントなお庭などによくあいます。
スカーレットフレーム

学名:Caladium ‘scarlet flame’
葉の形:心形
葉の色:緑色・赤色・白色
草丈:約30~50cm
備考:葉の色は緑色・赤色・白色の複色で、大部分が赤色が占めており、派手で華やかな雰囲気を感じさせる品種です。
カルーセル
学名:Caladium ‘carousel’
葉の形:矢尻形
葉の色:緑色・赤色・白色
草丈:約30~50cm
備考:葉の色は緑色・赤色・白色の複色で、白地に赤色の脈斑が入り派手なコントラストを楽しめる品種です。
キャンディランド
学名:Caladium ‘candyland’
葉の形:矢尻形
葉の色:緑色・赤色・桃色・白色
草丈:約30~50cm
備考:葉の色は緑色・赤色・桃色・白色の複色で、モザイク状の斑が入るため、お部屋にインテリアとして飾ると、カラフルで可愛らしい雰囲気を添えることができます。
ピンクシンフォニー

学名:Caladium ‘pink symphony’
葉の形:心形
葉の色:緑色・薄い桃色
草丈:約30~50cm
備考:葉の色は緑色・薄い桃色の複色で、葉の大部分は薄い桃色をしており、可愛らしい雰囲気がある品種です。
オータムチャーム
学名:Caladium ‘autumn charm’
葉の形:矢尻形
葉の色:赤橙色
草丈:約40~60cm
備考:葉の色はややくすんだ赤色から赤橙色をしており、スパイスや夕焼けを想像させる色合いをしています。
ニューウェーブ
学名:Caladium ‘new wave’
葉の形:矢尻形
葉の色:赤橙色・黄緑色
草丈:約30~50cm
備考:葉の色は明度がやや低めの赤橙色と黄緑色の複色で、スパイスを想像させる色合いをしています。そのため、エスニックな雰囲気を感じさせるお部屋などによく合う品種です。
フラミンゴ
学名:Caladium ‘flamingo’
葉の形:矢尻形
葉の色:濃い緑色・鮮やかな桃色
草丈:約30~50cm
備考:葉の色は濃い緑色と鮮やかな桃色の複色で、可愛らしさを感じさせるコントラストが楽しめる品種です。
ブラックナイト
学名:Caladium ‘black knight’
葉の形:矢尻形
葉の色:緑色・茶色・赤茶色
草丈:約30~50cm
備考:葉の色は全体的に明度が低くくすんでいる、赤茶色から茶色をしている園芸品種です。そのため、お部屋にインテリアとして飾るとアンティークな雰囲気を添える事ができます。
サンセットピンク
学名:Caladium ‘sunset pink’
葉の形:矢尻形
葉の色:緑色・赤桃色
草丈:約30~50cm
備考:葉の色は緑色・赤桃色の複色で、葉の縁部分に幅が広い緑色の覆輪が入ります。
ボムシェル
学名:Caladium ‘bombshell’
葉の形:矢尻形
葉の色:緑色・赤色
草丈:約30~50cm
備考:葉の色は緑色・赤色の複色で、葉の縁部分に幅が広い緑色の覆輪が入ります。
ピンク クラウド

学名:Caladium ‘pink cloud’
葉の形:矢尻形
葉の色:緑色・クリーム色(白色)・桃色
草丈:約40~60cm
備考:葉の色は緑色・クリーム色(白色)・桃色の複色で、斑の入る範囲は個体差がやや大きめです。クリーム色や桃色は、優しい雰囲気を演出するため、可愛らしいお部屋のインテリアとしてよく合うでしょう。
ボトルロケット

学名:Caladium ‘bottle rocket’
葉の形:心形
葉の色:緑色・赤色・白色
草丈:約30~50cm
備考:葉の色は緑色・赤色・白色の複色で、白地に赤色の太い脈斑が入り派手なコントラストを楽しめる品種です。
ラズベリー ムーン

学名:Caladium ‘raspberry moon’
葉の形:矢尻形
葉の色:黄緑色・赤色
草丈:約30~50cm
備考:葉の色は薄い黄緑色・赤色の複色で、スイカを割った時のような見た目をしています。そのため、南国を想像させるトロピカルな雰囲気のお庭や部屋によく合う品種です。
スプラッシュ オブ ワイン

学名:Caladium ‘splash of wine’
葉の形:矢尻形
葉の色:緑色・赤桃色・白色
草丈:約30~50cm
備考:葉の色は緑色・赤桃色・白色の複色で、殆どの範囲を白色と赤桃色が占めています。そのため、女性的な可愛らしと、上品さを兼ね備える品種です。
■カラジュームの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■カラジューム・バイカラーの育て方
花壇の土づくり
●バイオーム
カラジューム・バイカラーが生息する主なバイオームは南アメリカと一部の中央アメリカに広がる熱帯雨林・亜熱帯湿林で、自生地は森林地帯の林床などにあります。主な気候は熱帯雨林気候から熱帯モンスーン気候に属し、気温は一年を通して温かで、最も寒い月でも平均気温が18度ある。年間降水量は日本の平均より多めで、場所によっては雨季と乾季がある。土壌は基本的に有機物が多い肥沃な場所を好みますが、湿潤な環境であれば幅広い土壌に適応します。
※バイオームについてはこちらのページも参考にしてください。
●日当り
カラジューム・バイカラーは、明るい日陰から西日の当たらない半日影で育てることが出来ます。光合成能力を超えるような日差しの強い環境では、葉焼けを引き起こしたり、また乾燥が早まり生育不良を引き起こしやすため注意してください。
日当りの分類
- 日向:直射日光が6時間以上当たる場所です。一般的に全方位に障害物がない、またはお庭の向きが南向きの場所になります。
- 半日影:直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。一般的にお庭の向きが東向きになる、西向きも半日影になるが西日が当たる環境にもなるため注意が必要です。
- 明るい日陰:直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。一般的にお庭の向きが北向き、または日差しを遮る障害物が多い環境です。
- 暗い日陰:森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
●土壌の土質
- 土質:基本的に通気性と排水性が十分であれば幅広い土壌に適応しますが、特に砂壌土・壌土の土質で栽培するのが理想です。土壌が砂質で極端に水捌けが良いと乾燥が早まって萎れたり葉が落ちやすくなったり、栄養が極端に少ない土壌では生育が悪くなることがあります。また粘土質で硬い土壌は根張りが悪くなり、ジメジメとした過湿が続く土壌は根腐れを引き起こす可能性があるため避けた方が良いでしょう。
- 肥沃さ:肥沃な土壌を好みます。そのため、土壌の状態を見ながら堆肥(黒土・腐葉土など)を入れて土壌の物理性・生物性・化学性などを改善してあげるとよいでしょう。また堆肥を入れることで保水性も改善されます。
土壌診断と改善の行い方
- 排水性の診断:深さ30cm程度・幅30cm程度の穴を掘り、穴の中を水で完全に満たす。一時間あたり約3~10cmの排水があれば、一般的な植物を育てるのに適した排水性になります。※それ以下またはそれ以上である場合は排水が悪い、または排水がよすぎる可能性があります。
- 排水性の改善:花壇を高くしたり、ロックガーデンを作り、植物を植える場所を周囲より高くする。また縦穴暗渠(縦穴排水)や排水溝をつくる。
- 作土層の診断:調べたい箇所の土壌に支柱を出来るだけ深くまでさします。支柱の入った部分が30cm前後あれば一般的な植物であれば、根を張るのに十分な作土層がありますが、それ以下であれば改善が必要です。また土壌を観察して石やゴミがあれば根を伸ばすのに邪魔になるため取り除いた方が良いでしょう。
- 作土層の改善:植物を植える箇所とその周囲をシャベルを使って30cm程度の深さまで掘り起こして解します。また石がある場合は土ふるいを使用して取り除きましょう。
- 土壌(土性)の性質の診断:土壌の通気性・保水性・保肥力を知るために、土壌を砂土・砂壌土・壌土・埴壌土・埴土に分類して、植物に合わせて土壌の改良をしましょう。
- 砂土:排水性と通気性が高く乾燥しやすいため、水分過剰による根腐れを引き起こしにくい。診断は、適度に湿らせた土を触った時にザラザラとした砂の粗い感触がある。手のひらや指で捏ねても全く固まらずに簡単に崩れる。
- 砂壌土:排水性と通気性が高く乾燥しやすい傾向がある、砂土と比べると、保水性と保肥力が少しあるため、乾燥気味の土壌を好む植物などに向いています。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねると、緩く固める事が出来るが崩れやすい。
- 壌土:通気性・保水性・保肥力のバランスが高いため土壌管理がしやすい。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、鉛筆程度の太さの棒状まで伸ばすことが出来る。 ただし伸ばした棒を曲げるのは難しい。
- 埴壌土:保水性・保肥力が高いため乾燥しにくい傾向がある。診断は、適度に湿らせた土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触があり、砂のザラザラも少し感じる。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、マッチ棒程度の太さまで伸ばすことが出来て、輪っかに曲げても切れにくい。
- 土壌(土性)の性質の改善:土壌の診断をしたら、植物が求める環境に合わせて土壌改良材をいれます。
- 通気性・排水性の改善:通気性・排水性の高い土壌改良材(パーライト・日向土・川砂・バーク堆肥 など)を混ぜ込む。
- 保水性の改善:保水性の高い土壌改良材(腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・黒土)を混ぜ込む。
- PHの診断:土壌のPHを調べる方法は土壌酸度計を土壌に突き刺すタイプ・リトマス紙を溶液に浸すタイプ・ペーハー測定器を溶液に浸すタイプ・アースチェック液を溶液に垂らすタイプ等があります。製品によって調べ方がことなるため、詳しい手順は製品の取り扱い説明書をご覧下さい。
- PHの改善:PHを診断後に植物の適正なPHに合わせて、土壌改良材を入れてPHの改善をおこないます。
- PHを酸性に改善:ピートモスを使用する場合はPHを1下げるために、1㎡あたり、ピートモスを約1.2kgを入れて混和します。
- PHをアルカリ性に改善:苦土石灰を使用してPH1上げるには、1㎡あたり苦土石灰を約100~200g入れて混和します。
- 肥沃さの診断:肥沃さは土壌の色によりある程度診断できます。土壌の色は成分や状態を示しており、簡易的に植物を育てるのに適しているか調べる事が出来ます。黒色の場合は腐植が多く肥沃な傾向があり、赤色・黄色・白色の場合は腐植が少なく肥沃でない傾向があります。
- 肥沃さの改善:土壌に堆肥または微生物資材を入れます。堆肥を入れる量は土の量に対して二割から三割程度にします。入れ過ぎると通気性・排水性・保水性のバランスが崩れて植物が育つのに不適な環境になりやすいため注意してください。
※詳しい土壌診断と改善方法はこちらのリンクからご覧下さい
鉢土づくり
●日当り
カラジューム・バイカラーは、明るい日陰から西日の当たらない半日影で育てることが出来ます。光合成能力を超えるような日差しの強い環境では、葉焼けを引き起こしたり、また乾燥が早まり生育不良を引き起こしやすため注意してください。
屋内で栽培する場合の必要光量
- 屋内環境:観葉植物までは太陽光が直接届かないが太陽の反射光などで十分に明るい場所、または午前中のみ太陽光が当たる場所で栽培できます。
- 光量の目安:5000~20000Lux※1/92.5~370μmol/m2・s※2
- 注意点:屋内で栽培時に光量が足らないと光合成の活動が低下して細胞の生成が滞り、生育不良になったり、茎が徒長したり、葉色が悪くなります。また逆に光量が強いと葉焼けを引き起こすリスクや乾燥が早まる可能性があるため避けてください。特に夏場の強光は強いストレスとなるため注意が必要です。
※1:Luxは物体の表面を照らす明るさの単位です。一般的に人間が感じる明るさを元に利用されていますが、植物の世界でも、植物が健康に成長するのに必要な明るさの目安、またはギリギリ生存が可能な明るさの目安として、一般的に屋内で植物を栽培される際に利用されています。
※2:μmol/m2・sはPPFDの単位です。これは植物が光合成に使用出来る400~700nmの波長域の光の強さを数値で示したものとなります。この値が大きいほどに植物の光合成が活発に行われたり、またこれが強すぎる場合は葉焼けなどを引き起こしたりします。Luxとは違い、光合成光量子束密度(PPFD)は植物に必要な光量を正確に評価する事が出来ます。
植物育成ライト
太陽光が全く当たらない場所で栽培する場合は、植物育成ライトが基本的に必要です。一般的なライトは人間が快適に過ごすため、部屋を明るくする目的で使わており、植物の成長に必要な赤色光や青色光といった波長が不足している場合が多いからです。
植物育成ライトを購入する場合はPPFDや色温度などが重要になります。詳しくは観葉植物の種類のページをご覧下さい。
\下記はおすすめの植物育成ライトです/
安心の日本ブランド!植物を栽培するのに十分なPPFDがあり、アームを利用して光源をピンポイントに当てる事が出来るため手軽に設置して植物を栽培したい時などに重宝する植物育成ライトです!
安心の日本ブランド!PPFDの値が高いため、屋外で栽培するような植物を栽培したかったり、光源を離して沢山の植物を栽培したかったり、大きい植物を栽培したい人などにおすすめの植物育成ライトです!
●培養土
培養土を購入する場合は、一般的な観葉植物の培養土で良いでしょう。
培養土を自作する場合
- 培養土の特性:自生地が熱帯の森林地帯にあり、基本的に湿潤な環境です。土質は湿潤で通気性の高い土壌を好み、有機物がしっかり入る肥沃な土壌を好みます。そのため、通気性・排水性・保水性をバランスよく整えて、堆肥をしっかり入れた培養土を作りましょう。
- 土壌改良材(無機質):通気性・排水性・保水性を改善する目的で、赤玉土や日向土や鹿沼土などの土壌改良材を全体の6割~7割を目安に配合します。土粒が大きいと、空隙ができすぎてしまい根の活着が悪くなったり、保水性も著く落ちて生育が悪くなる原因となるため、土粒は小粒や細粒を選んだ方がよいでしょう。
- 土壌改良材(有機質):堆肥は全体の3割~4割を目安に培養土の中に配合します。堆肥は土壌の物理性・化学性・生物性を改善して、根の活着を高めて根張りをよくしたり、栄養素を含有しており、微生物の働きを促進して土質を改善したり、植物の栄養補給に寄与する働きがあったりします。そのため、堆肥を入れる事で植物の成長が促進されやすくなります。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒)6割+腐葉土4割+元肥 適量
- 赤玉土(小粒)4割+パーライト2割+腐葉土 4割+元肥 適量
- 日向土(細粒・小粒)6割+ピートモス3割+くん炭 1割+元肥 適量
土壌改良材(無機質)
- 赤玉土:赤玉土とは関東ローム層の中層にある赤土を乾燥させて、粒の大きさごとに分けた土壌改良材です。
- 特徴:赤玉土は通気性・排水性・保水性のバランスが抜群に良いことから擬似団粒構造をした土壌改良材とも呼ばれています。無菌で雑菌が繁殖しにくく、雑草の種も含まれないため挿し木用土やインドアグリーンの土としても使われる。
- 比較:鹿沼土と比べて赤玉土の方が保水性・保肥力に優れており、PHが中性に近い弱酸性のため幅広い植物で利用しやすい。赤玉土は鹿沼土よりも粒が崩れて劣化しやすいため、使い続けると微塵が出て通気性・排水性を悪化させる事がある。
- 注意点:赤玉土はリン酸を固定してしまい、植物が吸収出来る状態で無くす事があるため、リン酸の肥料を多めにやる必要がある。赤玉土の粒はやや崩れやすいため再利用出来る割合が少ない傾向があり、微塵は粘土質になり通気性・排水性を悪くする事がある。
- 用途:一般的な草花・花木・多肉・サボテン・山野草・水生植物など幅広い植物の土壌改良材として利用されます。無菌のため挿し木・種まき用土・インドアグリーンの培養土などに利用される。
- 硬質赤玉土:硬質赤玉土は赤玉土を高温で焼いて硬質化したものです。
- 比較:硬質赤玉土は赤玉土と比べて、粒が硬いため砕けて劣化しにくく、通気性・排水性が高くなっています。一方で保水性が悪くなっているため、一般的な草花で使うと土壌が乾きやすくなり水やりの頻度が増えやすいです。
- 用途:多肉植物・サボテン・山野草などに使われる事が多い。
- 鹿沼土:鹿沼土は栃木県鹿沼地方で産出される、風化した軽石の総称です。
- 特徴:鹿沼土は通気性・排水性が抜群に優れており保水性・保肥力も高いため、培養土の通気性・保水性・保肥力のバランスをとりたい時に重宝されます。PHが4~5と酸性になります。
- 比較:赤玉土と比べると鹿沼土は粒が頑丈で崩れにくいため再利用しやすく、PHは酸性に強く傾いており、保水性が劣ります。一般的な軽石と比べると鹿沼土は保水性に優れており、やや粒が脆い傾向にあります。
- 注意点:酸性度が強めなため、アルカリ土壌を好む植物を育てる場合は避けた方がよい。
- 用途:一般的な草花・花木・多肉・サボテン・山野草・水生植物など幅広い植物の土壌改良材として利用されます。特にPHが酸性のため酸性土壌を好む植物に利用される事が多いです。
- ☆硬質鹿沼土:硬質鹿沼土は従来の鹿沼土から硬質なものを選別した用土です。その名前が示すとおり、鹿沼土よりも硬く丈夫で劣化しにくい用土です。
- パーライト:パーライトは、真珠岩や黒曜石を粉砕して小さくした後に、高温で熱して中に含まれる水分を発泡させ多孔質にした資材です。
- 特徴(真珠岩系):表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れている、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 特徴(黒曜石系):表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れている、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 用途:土壌の通気性・排水性を改善する目的、真珠岩系では通気性・排水性・保水性をバランスよく改善する目的で利用されます。一般的な草花の育成などでよく利用されており、比重が軽いため培養土の軽量化などに欠かせません。
- バーミキュライト:バーミキュライトは、蛭石を高温処理して膨張させた土壌改良用土です。蛭石を膨張させた事で、薄板が層に重なりアコーディオンのような形状をしています。
- 特徴:保水性・保肥力が抜群に優れているため植物が欲しい時に水分や栄養を供給してくれる働きがあります。また何層にも重なり大きな隙間があるため通気性を改善する働きもあり、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 欠点:比重の重い用土と組み合わせると粒が破壊されて通気性が悪くなる事もあるため注意が必要です。
- 用途:土壌の保水性・保肥力を改善するのに利用されます。一般的な草花の育成などでよく利用されており、比重が軽いため培養土の軽量化などでも利用されます。
- 日向土(ボラ土):日向土は別名でボラ土とも呼ばれる、宮崎県南部で産出される軽石です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている、比重は約0.6とバランスがよい。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくいため再利用しやすく、PHが殆ど中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。草地・岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、一般的な草花から多肉・サボテン・山野草などの育成でも利用されます。す。
- ゼオライト:ゼオライトは沸石とも呼ばれる鉱物の一種です。
- 特徴:水質浄化・脱臭効果・高い保肥力などにあります。そのため、根腐れ防止や肥料の流失や肥効の継続に効果を発揮します。一方で、入れすぎると肥料が効きにくくなるなどのデメリットがあるため、土壌や培養土に5%程度混ぜて使われる事が多いです。
土壌改良材(有機質)
- 腐葉土:腐葉土は広葉樹の落ち葉を腐熟させた改良用土です。
- 腐葉土を選ぶ基準:腐葉土は完熟していて湿り気のある物を選びましょう。完熟していると、見た目が黒っぽくなり、葉の断片が小さくなっています。逆に油脂成分の多い針葉樹の葉が入っていたり、未熟な茶色の葉が混じっていたり、断片が大きく乾燥していたりする腐葉土は、植物の根を傷める原因にもなるため避けた方が良いでしょう。
- 腐葉土の特徴:土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなり根の成長を助ける。土壌の通気性・保水性・保肥力を高めるため植物が育ちやすい環境となる。腐葉土は微量要素を含んでいるため植物が栄養を補給して健康に成長する助けとなり、また微生物の働きも活性化するため土壌が肥沃になる。PHが中性のため扱いやすい。
- 用途:土壌の保水性・保肥力・通気性を改善したり、微生物を活性化して土壌を肥沃にしたりする働きがあるため、多くの植物を育てる際の改良用土として利用されます。
- ピートモス:ピートモス は水苔類やヨシ・スゲ等の植物が堆積して腐植し泥炭化した用土です。
- 特徴:腐葉土と比べて養分を殆ど含んでいないため、微生物を活性化する力が弱く無菌で清潔感がある。土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなり根の成長を助ける。土壌の保水力を高める効果が高く、通気性・保肥力も改善する。PHは基本的に強い酸性になる。
- 注意点:PHが3~4の強い酸性のため、一般的な植物を育てる際は調整済のピートモスを使用するか、アルカリ性の土壌改良材を入れて使用した方がよいでしょう。
- 用途:土壌の膨軟性を高めて、保水性・保肥力・通気性を改善するのに利用されたり、PHを酸性に調節する目的で利用されたり、無菌で雑菌が繁殖しにくいためインドアグリーンの植物の改良用土として利用されたり、挿し木や種まき用の培土として利用されたり、多くの植物を育てる際の改良用土として利用されたりしています。
- バーク堆肥:バーク堆肥は、樹木の樹皮を発酵させて作られた土壌改良材または肥料です。
- 選ぶ基準:バーク堆肥は見た目が黒っぽく、断片が小さくなって、しっかりと発酵しているものを選びましょう。発酵が未熟なものは、株元にマルチして使用した方がよいでしょう。
- 特徴:バーク堆肥は繊維が多く土壌の膨軟性を高める効果が非常に高い、そのため空気の通りが良くなり根の成長を助けます。また土壌の保水性・保肥力を改善する効果も高めです。微量要素を多数含んでいるため、植物が栄養を補給して健康に成長する助けとなり、また微生物の働きも活性化するため土壌が肥沃になる。C/N比が高くリグニンを含む難分解性有機物が含まれているため完全な分解まで時間がかかる傾向があり膨軟効果が長く続く。PHは弱酸性から中性です。
- 注意点:C/N比が高いためバーク堆肥を大量に土壌に入れると分解時に微生物が窒素を余計に使い窒素飢餓を引き起こす事がある、そのためバーク堆肥の入れ過ぎには注意です。リグニンが発芽抑制・生育障害等を引き起こす原因になる事があります。
- 用途:土壌の膨軟性を長期間に渡り高めて、保水性・保肥力・通気性を改善する目的、微生物を活性化して土壌を肥沃にしたりする目的で、花壇の土壌改良材として利用されたり、またコンテナ栽培の改良用土として利用されたりしています。
- 木炭(竹炭):木炭(竹炭)は木材または竹材を材料にして低酸素状態で高温に加熱して作られる炭です。
- 特徴:通気性と排水性が抜群によいため根腐れ防止効果があります。菌根菌などの有用微生物を活性化させる効果があるため、植物が菌根菌と共生して病気に強くなったり水分・栄養を補給しやすくなる事がある。植物の成長に必要とされるミネラルを含有していて、またケイ酸が50%近く含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなる傾向がある。PHが8~10と高いアルカリ性を示す。
- 用途:根腐れ防止・酸性土壌の改善などのために土壌に10%程度混ぜて使われる事が多いです。
水やりの仕方
カラジューム・バイカラーは自生地が熱帯雨林の日陰の森林などにあり、基本的に一定の湿り気がある土壌を好みます。栽培する場所は、基本的に日陰にあるため乾燥しにくいですが、夏場や鉢植えで栽培する場合はは水やりの頻度が多くなる場合もあります。水やりのタイミングなどは下記を参考にして下さい。
注意する事は、極端に過湿状態にしてしまうことです。過湿が続くと病原菌が増えて株が腐敗する原因を作ったり、根の呼吸を邪魔して根腐れを引き起こす原因になったりします。また生育期間外の冬場に、水やりをすると球根が腐敗しやすいため、長雨に気をつけたり、水やりする頻度には注意が必要となります。
●水やりのタイミング
生育期間中の春から秋は、生育旺盛で沢山の水を必要とするため、土壌の表面が乾燥したタイミングで水をたっぷり与えます。頻繁に水やりを行い、ジメジメとした環境を作ると根腐れを引き起こすこともあるため、必ず土壌の状態を確認してから水やりをおこないましょう。
冬の期間は生育が緩慢になるため、植物は水をそれほど必要としません。そのため、乾かし気味に管理してあげるとよいでしょう。
土壌の乾燥の確認方法
- 土壌表面の乾燥:土壌の表面の乾燥とは、土壌の最も上の部分の表面が乾燥している事です。土壌表面の乾燥の確認方法には目視・触感・専用の道具があります。
- 目視で確認:土は濡れているなら色が濃くなったり黒っぽくなったりしていて、乾燥すると色が白っぽくなります。
- 触感で確認:土の表面を指で触ってみてます。土は濡れていると湿り気があり、乾燥しているとサラサラとしています。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
- 土壌の表層の乾燥:土壌の表層の定義は様々ありますが、ここでは土壌の表面より5cm以下にある事にして、また土壌の表層の乾燥とは土壌の表面から5cm以下が乾燥していることになります。
- 目視で確認:透明な植木鉢を使用して植物を育てます。透明で土の色の変化が分かるため、土表面から5cm以下の土の色が白っぽくなってきたら水やりを行います。
- 重量で確認:鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、土が乾燥した時の軽さを覚えておいて土の乾きを判断します。
- 道具で確認:割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串の色と湿り気を見て乾燥具合を確認します。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
肥料の与え方
カラジューム・バイカラーは肥料を与えることで株の生育が促進されます。そのため、生育期間中は定期的に追肥を施してあげる方がよいでしょう。
●堆肥の与え方
- 堆肥を入れる時期:植え付け時、または冬から早春に堆肥を入れます。
- 堆肥の入れ方:堆肥の入れ方は地植えと鉢植えでかわります。
- 地植え:植付けや株分けする時などに土壌改良を行い堆肥をいれて混和する。または株の周囲に堆肥を盛ったり、株の周囲に穴を掘り堆肥を入れます。
- 鉢植え:植え替え時に堆肥がしっかり入った新しい培養土を使う。または古い土に二割から五割ほど新しい土を混ぜて再利用する。
●肥料の与え方
- 追肥:植物が生育する途中で施す肥料です。土壌中の栄養素は植物が吸収して減っていくため、追肥を入れる事で補います。
- 肥料を与える時期:春から秋の初めの生育期間中※肥料をあたえる頻度は製品によりかわります。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリが右下がりに比率が減っていく右下がり型、または窒素・リン・カリがバランス良く入る水平型を選びます。
- 肥料の製品:液肥・固形肥料(速効性・緩効性・BB肥料 など)がおすすめです。
- 施し方(液肥):液肥を規定された分量の水で希釈して、約10~14日の頻度で与えます。液肥は1箇所にかけるのではなく、植物の回りにかけて、土全体を湿らせるように与えましょう。
- 施し方(固形肥料):固形肥料の与え方は製品により置き肥タイプ・差し込みタイプ・埋め込みタイプがあります。製品に合わせて、規定された分量・規定された頻度・規定された方法で施しましょう。
夏越しする方法
カラジューム・バイカラーは、原産地は南アメリカと中央アメリカにあり、気候は熱帯・亜熱帯に属し、日陰の森林地帯に自生しています。そのため、基本的に暑さ・多湿には強いです。ただし、強光や乾燥は苦手にしています。例えば、強光は光合成を阻害して生育不良を引き起こしたり、細胞を破壊して葉焼けを引き起こしたりします。また乾燥は萎れや深刻だと枯れを招きます。そのため、夏越し対策として強光・乾燥の予防が必要になってくるでしょう。
●夏越し対策一覧
- 乾燥の改善:乾燥は水分が不足した状態や湿度が低い状態になることです。植物が乾燥して萎れやすいと感じる場合は、育てている環境や土壌の状態が悪い場合があります。乾燥対策は幾つかあるため下記を参考にして下さい。
- 灌水をする:植物と土壌の状態を見ながら、適切に水やりを行いましょう。
- 土壌の改善:土壌は土質により乾燥のしやすさが変わります。植物の植え付け時や植え替え時に、植物に合わせた土壌の改善をしましょう。詳しくは花壇土からご覧下さい。
- 日差しを避ける:強い日差しの当たらない場所で植物を管理します。植え付け時に日差しの当たる場所を避けたり、夏の期間だけ鉢植えを軒下に移動したりして対策するとよいでしょう。
- 日除けをつくる:植物と太陽の間に遮光ネットを張って強光を遮る方法があります。遮光ネットは雨避けにもなるため病気予防などにもおすすめです。
- マルチング:地面の表面をバークチップや藁などのマルチング資材で覆います。急激な地温の上昇を防ぎ、高温による蒸発、泥はねからの病気の感染なども防いでくれます。
- 切り戻し:植物の葉の量が多いと、蒸散量が増えて乾燥しやすくなったり、風や光の通りが悪くなり病害虫の発生の原因になったりすることがあります。そのため、必要に応じて剪定を行い株をコンパクトにするとよいでしょう。
- 強光:強光とは強い光です。植物界では一般的に光合成能力を超えるような強い光になります。このような強い光は、光阻害を引き起こして細胞・タンパク質を壊してしまい光合成能力を低下させたり活性酸素の生成を行い、過剰に蓄積された活性酸素が光合成装置を壊したり細胞死を引き起こしたりします。そのため、必要に応じた対策が必要です。
- 日差しを避ける:強い日差しの当たらない場所で植物を管理します。植え付け時に日差しの当たる場所を避けたり、夏の期間だけ鉢植えを軒下に移動したりして対策するとよいでしょう。
- 日除けをつくる:植物と太陽の間に遮光ネットを張って強光を遮る方法があります。遮光ネットは雨避けにもなるため病気予防などにもおすすめです。
冬越しする方法

Hardiness:9~11
カラジューム・バイカラーは、冬になると地上部が枯れて塊茎で越冬します。基本的に氷点下を下回る環境では、地面下にある塊茎も腐敗するリスクがあるため、温帯地域でも塊茎を掘り出して冷暗所で春まで保管した方がよいでしょう。その際、塊茎は乾燥させずに湿潤貯蔵を行ってください。
●湿潤貯蔵の方法
- 掘りあげ時期:地上部の葉が枯れたタイミングで、霜が降りる前です。
- 球根の掃除:球根を掘りあげたら、傷つけないように土を落として、必要に応じて水で洗い流しましょう。休眠期に過度に球根が濡れると腐敗する原因になる事もあるため、水洗い慎重に行い、濡らした場合はしっかり表面の水分を乾燥させて、球根の腐敗を防いで下さい。また球根についている茎や根は雑菌の繁殖場所になり腐敗の原因となる事があるため基本的には整理します。球根の腐敗を防ぐために必要に応じて球根の専用の殺菌剤も利用して消毒も行いましょう。
- 球根の保管:通気性が良い植木鉢・箱・袋などに、適度に湿らせた資材(バーミキュライト・おがくず・ピートモス等)を入れて、その中に球根を入れます。保管場所は湿度や温度が保たれている冷暗所が最適です。
- 球根の管理: 球根の保管中は定期的に球根の状態を確認します。球根が腐敗している場合は、近くの球根に感染しないように取り除くか、移動させて別個に管理します。また乾燥により球根に皺が寄っていることがあります。球根の水分が過度に失われると、その後の生育に悪影響を与えるため、球根を水で軽く湿らせて、資材の中にもう一度入れてください。
挿し木や株分けで増やす
カラジューム・バイカラーは分球によって増やす事ができます。
●分球の方法
- 分球時期:晩冬から早春
- 塊茎の切断:塊茎は複数の芽を出すため、塊茎を切断した時の各部位に成長点(芽)が残るように、熱やアルコールで消毒したナイフを用いて、塊茎を切断します。
- カルス形成:切断した塊茎は、切り口が腐敗しやすいため、雑菌が入らないように、風通しの良い日陰で一週間ほど乾燥させてカルスを形成させます。
- 植付け:霜が降りる心配がなくなった春頃に、塊茎の植付けを行いましょう。