- 原産:日本
- 科:アジサイ(Hydrangeaceae)
- 属:アジサイ/ハイドランジア(Hydrangea)
- 種:ヤマアジサイ(serrata)
- 別名:サワアジサイ/マウンテン・ハイドランジア(mountain hydrangea)/ティー・オブ・ヘブン(tea of heaven)
- 品種:さつき姫
- 開花時期:5月~7月
- 花の色:青色●紫色●
- 葉の色:緑色●
- 分類:落葉低木
- 草丈:約50~150cm
- 誕生花:6月2日
- 花言葉:乙女の愛
- 用途:カラーリーフ/日陰植物/切り花
- 購入方法:さつき姫を楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ヤマアジサイ(さつき姫)とは!?
ヤマアジサイ(さつき姫)は、ガクアジサイ風の花型からテマリ咲き風の花型へと変化していく花の形と、ギザギザとした装飾花の萼片が特徴の園芸品種です。
花の形はテマリ咲き、装飾花は一重咲き、装飾花の萼片にはギザギザした鋸歯があり、装飾花の色は青色から紫色です。樹形は株立ち状、株は高さ約50~150cmに成長します。
ヤマアジサイとは!?
ヤマアジサイは学名Hydrangea serrata、別名「サワアジサイ」や「マウンテン・ハイドランジア(mountain hydrangea)」等とも呼ばれる日本原産の落葉低木です。日本では、本州(関東より西)・四国・九州に分布していて山中の林床や沢等に自生しています。
ヤマアジサイの語源(由来)
- 属名のHydrangeaは、古代ギリシア語で「水」を意味する「ὕδωρ(húdōr)」と、「容器」を意味する「ἀγγεῖον(angeîon)」の2語からきており、水を入れるカップの様な形状をした果実の形に由来すると言われています。
- 種小名のserrataは「鋸歯」を意味していて、葉の縁がギザギザとしている事に由来しています。
- ヤマアジサイの名前の由来は山中に自生している所からきています。
- サワアジサイの名前の由来は山中の沢でよく見られることからきています。
- 英名ティー・オブ・ヘブン(tea of heaven)は1部地域で葉がお茶として飲まれていた事からきています。
ヤマアジサイの特徴(魅力)
- ヤマアジサイは普通のアジサイ(ガクアジサイ)と似た花姿や葉の形をしていますが、ヤマアジサイの枝はより細いため繊細な雰囲気があり、また花色や葉の形も多様です。
- ヤマアジサイはアジサイと同様に環境(PH)に合わせて花色が変化します。
- 樹形は株立ち状で、地際から多数の茎を伸ばします。
- 茎は普通のアジサイと比べて細いため繊細な印象を与え、また枝分かれが少なく直立もしくは斜上に伸びるため雑多な印象も与えにくいです。
- ヤマアジサイの花は直径が約7~18cmの大きさがあり装飾花と両性花の2種類の小花で構成されています。
- 装飾花は直径約1.7~3cm、萼片が大きく発達しているため非常に目立ち、萼片の形によって丸弁(弁が丸い)や剣弁(弁の先が尖る)や長弁(弁が長い)などに分類されることもあります。
- 装飾花は雄蕊・雌蕊が不完全なため果実をつくる事がない小花で、訪花動物を誘引する働きをもっています。
- 両性花は雄蕊と雌蕊の両方をもった小花です。ヤマアジサイの両性花は非常に小さく装飾花と比べる目立ちませんが、品種によっては色合いが美しく装飾的な見た目をしています。
- 装飾花は直径約1.7~3cm、萼片が大きく発達しているため非常に目立ち、萼片の形によって丸弁(弁が丸い)や剣弁(弁の先が尖る)や長弁(弁が長い)などに分類されることもあります。
- ヤマアジサイの花は土壌のPHが変化する事で花色が変化します。
- PHが高い酸性土壌では土壌にアルミニウムが溶出するため、アルミニウムイオンと花の色素(アントシアニン)が結合して、桃色から青色へと花色が変化します。
- ヤマアジサイの葉はアジサイと同様に大きいですが、ヤマアジサイの葉柄は多くの場合で赤みを帯びています。
- 葉には甘味を感じさせるフィロズルチンが含まれているため、古くから甘茶として飲まれています。
- ただし甘茶を飲んで嘔吐や悪心等の中毒症状を引き起こした報告もあるため注意が必要です。
- ヤマアジサイの花は収穫して切り花やドライフラワーなど、フラワーアレンジメントの素材として利用されます。
- ヤマアジサイは生垣として利用される事もあり、生垣として利用する場合は一般的に自然な樹形を活かしたインフォーマルな生垣として利用されます。
- ヤマアジサイは他の生垣と比べて花を楽しめる所が魅力です。
- 葉は落葉性のため、冬になるとややオープンな構造になり目隠し効果が薄れるかもしれません。
- アジサイの生垣の植え付け間隔は約60~150cm、アジサイの品種の成熟した時の大きさによって変わってきます。
- 成熟時のアジサイの幅が60cmなら植え付け間隔は60cm前後です。
- ヤマアジサイは基本的に丈夫で育てやすい植物です。
- ただし強い日差しによって葉焼け(葉の先端や縁部分等が褐色に変色して萎れや落葉を招く症状)を引き起こしたり、乾燥によって萎れるなど弱る事もあるため植え付け場所には注意が必要です。
ヤマアジサイの樹高は約60(~120)cm、樹形は株立ち状(地際付近から幹・枝が立ち上がる茂る樹形)です。茎は直立もしく斜上して樹皮の色は灰褐色もしくは褐色をしています。
葉序は対生葉序、葉色は緑色、葉身の大きさは長さ約10(~17)cm、幅約5(~10)cm、葉身の形は卵形(~広卵形)もしくは楕円形(~広楕円形)、縁部分に鋸歯があります。
花序は散房花序、散房花序は大きさが7(~18)cm、形は平面状に咲きます。散房花序は装飾花と両性花で構成されており、中央に両性花が多数集まり、外周に装飾花が並びます。装飾花は直径約1.7(~3)cm、萼片が3(~4)個、装飾花の色は赤色・桃色・青色・紫色・緑色・白色があります。両性花は花弁が5個、雄蕊10個、雌蕊が3個あります。
ヤマアジサイの花色が変わる理由と花色変化の楽しみ方
ヤマアジサイは土壌のPHが変わる事で花色が変化する事で知られています。PHが高いアルカリ性の土壌では花色は桃色のままですが、PHが低い酸性土壌では花色が青色になります。何故ならPHの低い酸性土壌では、土壌中にあるアルミニウムが溶出してヤマアジサイに吸収され、花の色素(アントシアニン)にアルミニウムイオンが結合して桃色から青色へと変わるからです。
逆に考えると、土壌中にアルミニウムがないと幾らPHが下がり酸性土壌になっても花色が変化する事がありません。またPHが高いアルカリ性の土壌でも、アルミニウムイオンを与えられるとアジサイは花色が桃色から青色へと変化します。
ヤマアジサイを好みの花色にする方法
桃色(~赤色)のヤマアジサイ
桃色(~赤色)のヤマアジサイを咲かせるには、ヤマアジサイにアルミニウムを吸収させない事が大切です。そのため、アルミニウムを含まない用土を使ったり、土壌を酸性に傾けない等の対策を行います。
- 火山灰土の赤玉土や鹿沼土などはアルミニウムを多く含有するため、かわりにパーライトなどを利用すると良いでしょう。
- 酸性土壌になるとアルミニウムが溶出しやすくなるため、土壌のPHを中性からややアルカリ性PH6.5~7.5に変えるとアルミニウムが溶出せず花色が桃色に保たれます。
- 土壌のPHを診断してPHをあげましょう。土壌の土質(砂質~粘土質)でも変わりますが、一般的な土壌では1㎡あたり苦土石灰100gを入れる事でpH 0.5ほど上がります。
- 赤アジサイ専用の培養土や肥料があるため、これを利用するのも良いでしょう。
桃色(~赤色)のヤマアジサイ
青色(~紫色)のヤマアジサイを咲かせるには、ヤマアジサイにアルミニウムを吸収させる事が大切です。そのため、アルミニウムを含む用土を使ったり、土壌を酸性に傾ける対策を行います。
- 火山灰土の赤玉土や鹿沼土などはアルミニウムを多く含有しており、酸性に傾けるとアルミニウムが多く溶出するため、赤玉土とピートモス等で培養土をつくると青色の花が咲きやすいです。
- 地植えで育てる場合も無調整のピートモスを入れる事で酸性土壌に傾ける事が出来ます。
- アルミニウムは水をしっかり与える事で溶出しやすいため、しっかり水やりを行うと良いでしょう。
- 青アジサイ専用の培養土や肥料があるため、これを利用するのも良いでしょう。
ヤマアジサイの切り花の楽しみ方
- 切り花の収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 収穫のタイミングは花が完全に開いた所で行います。
- 茎に付いた葉は水揚げを悪くするため必要な分を除いて全て取り外しましょう。
- 水揚げは水切りもしくは燃焼を行い、深水してしっかり水揚げを行います。
- 水切りした場合は茎の中の綿も取り除き、茎の外側の表皮も少し削ぎ落として吸水部分を増やしましょう。
- アジサイは水揚げが悪いことで知られています。水切りして切り戻しても上手く水揚げしない事もあるため、出来るだけ水揚げしやすいようにしておく事も大切です。
- 水切りした場合は茎の中の綿も取り除き、茎の外側の表皮も少し削ぎ落として吸水部分を増やしましょう。
- 花瓶に水と延命剤を入れて花を生けましょう。
- 延命剤の効果は高く日持ちが著しく長くなる傾向にあります。
- 管理は必要に応じて数日ごとに水切りもしくは燃焼を行い、水換えも同時に行いましょう。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが約7~10日です。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
燃焼法
燃焼法とは、切り花の切り口の先端を火で炙り炭化させた後に、冷水に漬けて、吸水を改善する水揚げ方法です。※水切りなどをしても、水揚げが上手くいかない場合等に行われます。
燃焼は、導管内にある空気を熱で膨張させて外に押し出す効果があり、また熱のショックで一気に吸水する効果があります。また火で熱するため、切り口部分の雑菌が死滅して、微生物の影響が抑えられます。
燃焼は湯揚げと原理が似ていますが、燃焼な向いているのは、茎が硬く水揚げが悪い花材等に向きます。水分を多く含んでいて柔らかい茎の花材には向きません。
燃焼の方法
- 切り花の花や葉が熱気で弱らないように、濡れた新聞紙で切り花を覆います。ただし、切り口の部分は火につけるため、茎の下部は濡れた新聞紙から出しておきましょう。
- 切り口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
- 切り口の先端(約1~3cm)を火で炙り、炭化するまで待ちます。
- 切り口が炭化したら、火から離して、冷水の中に2時間程度浸けて水揚げします。
- 水揚げが終わったら必要に応じて水切りを行い花瓶に生けて楽しみます。
深水法
深水法とは、深い水の中に切り花を漬けて水揚げする方法です。※水切りなどをしても、水揚げが上手くいかない場合等に行われます。
深水は、深い水の中に切り花をつけるため、水圧が高まり、水上がりがとてもよくなります。また茎や葉からも水分を吸水するため、萎れが素早く改善します。
深水は水の吸い上げが弱い花材(バラ・ダリア・ラナンキュラス等)でよく行われます。また茎や葉が繊細な植物で深水をすると傷むため、基本的に茎葉が丈夫な花材で行います。
深水のやり方
- バケツの中に切り花が半分程度浸かる程度の水をいれておきます。
- 切り花を新聞紙で包みながら、花や葉が潰れない程度で、しっかり立つように固定して、茎の下部数cmを新聞紙から出しておきます。
- 切り花の切り口を水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
- バケツの中に切り花が半分以上浸かる様にして入れておき、水揚げのため一から数時間程度放置します。
- 水揚げが終わったら花瓶の中に生けて楽しみます。
ヤマアジサイの園芸品種の紹介
四季咲きの品種
楽天で購入 タイニータフスタッフ(Hydrangea serrata ‘tiny tuff stuff’)は、繊細な外観とは裏腹に花芽が丈夫なため寒さ等で花芽が傷つけられ難くしっかりと花を咲かせる事が出来ます。また花は新旧両枝に花を付ける能力があるため、成長が活発であれば秋まで花を楽しむ事が可能です。花の形はガクアジサイ型のため繊細な花姿をしており、一方で八重咲きする花が豪華さを演出します。そのため、上品な中にお洒落な雰囲気を作り出す園芸品種です。花の色はPHで変化しますが基本的に青色が優勢です。装飾花は薄い青色(紫色)または薄い桃色で、両性花は青色(紫色)または桃色になります。樹形は株立ち状、株は高さ約45(~60)cm、幅約45(~60)cmに成長します。 | 楽天で購入 安行四季咲きアジサイは、埼玉県の安行に古くからある四季咲き性の品種です。四季咲きがあるため、花をカットした後に伸びてくる脇芽にも花芽が付き、数ヶ月後には花が咲きます。そのため、アジサイを何度も楽しみたい人におすすめの品種です。花の形はテマリ型、花の色は青色が優勢ですがアルカリ性土壌では紫色(桃色)になる事もあります。樹形は株立ち状、株は高さ約100~150cmに成長します。 |
テマリ型・半テマリ型の品種
楽天で購入 伊予獅子手毬(イヨシシテマリ)は、ヤマアジサイでは珍しいテマリ咲きするアジサイです。花は殆ど装飾花で構成されており、球状になる可愛らしい花姿をしています。装飾花の色は初めPHに合わせて青色もしくは桃色をしており、成熟してくるとアンティーク調の緑色へと変化します。そのため、花の色の変化を楽しみたい人にもおすすめの品種です。樹形は株立ち状、株は高さ約60cm、幅約60cmに成長します。 | 楽天で購入 富士の滝(フジノタキ)は、装飾花が疎らについて半テマリ状に咲く個性的な花姿と、八重咲きする豪華な花姿、丸みを帯びる可愛いらしい萼片が特徴の園芸品種です。花序は散房花序、散房花序は装飾花が疎らにつく半テマリ型、装飾花は八重咲き、萼片は丸弁で色は白色です。樹形は株立ち状、株は高さ約60(~120)cm、幅約60(~120)cmに成長します。 |
千草園芸・楽天で購入 うるはは、花の形がテマリ型のため豪華な印象を与える外観をしています。装飾花がギュッと集まり球状に咲くため、ボリューミーな外観をしており、また丸く小降りに咲くため可愛らしい印象を与えます。装飾花の萼片は先端が鈍角で丸いです。そのため、花の形とも相まって可愛らしい印象を与えやすいです。花の色はほんのりと桃色に染まる白色、薄い桃色は子供っぽい印象や可愛らしい印象を与える事があります。そのため、メルヘンチックなガーデンやロマンチックなガーデンにおすすめの品種です。樹形は株立ち状、株は高さ約50~150cmに成長します。 | 千草園芸・楽天で購入 津江の小てまりは、ヤマアジサイでは珍しいテマリ型の花型と、装飾花に入る白色の絞りが特徴の園芸品種です。花の形はテマリ型、花全体の大きさは小振りで、装飾花は球状に集まるため、丸く可愛らしい外観をしています。花の色は青色(水色)に白色の絞りが入ります。そのため、涼しさや清涼感をかんじさせる事ができます。樹形は株立ち状、株は高さ約50~150cmに成長します。 |
花の色が変化する品種
楽天で購入 紅(クレナイ)は、花が咲き進むにつれて、花の色が白色から徐々に桃色、桃色から赤色へと変化していきます。そのため、飽きのこない花色を楽しみたい人におすすめです。花序の中には、装飾花の数が少なめなため、豪華さはありませんが、繊細で楚々とした雰囲気が楽しめます。花序は散房花序、散房花序は平面状に咲き、装飾花と両性花で構成されています。装飾花の萼片は剣弁、装飾花の色は白色・桃色・赤色へと変化します。両性花は白色もしくは赤色です。樹形は株立ち状、株は高さ約60(~120)cm、幅約60(~120)cmに成長します。 | 楽天で購入 花吹雪は、花の色が咲き進むにつれて白色から薄い青色へと変化していきます。そのため、飽きのこない花色を楽しみたい人におすすめです。また、ヤマアジサイでは珍しく花の形がテマリ型をしている所も魅力の園芸品種です。 |
カラーリーフの品種
千草園芸・楽天で購入 由布残雪(ユフザンセツ)は、葉全体に飛沫がかかったような細かい白色(薄い黄色)の斑点が散在します。そのため明るい印象を与えるカラーリーフとしても楽しめる園芸品種です。花序は散房花序、散房花序は平面状、花は装飾花と両性花があり、装飾花の色はPHに合わせて薄い青色もしくは薄い紫色(桃色)、両性花はPHに合わせて鮮やかな青色もしくは紫色になります。樹形は株立ち状、株は高さ約60(~120)cm、幅約60(~120)cmに成長します。 | 四国ガーデン楽天市場支店・楽天で購入 御殿場錦は、葉が小振りでふち部分に白色の覆輪が入り、濃い紫色の花が咲きます。そのため「上品さ」「優雅さ」「洗練」をテーマにして作られたような美しい外観をしています。従って、「上品さ」「優雅さ」「洗練」をテーマにして作られるエレガントガーデンにピッタリな園芸品種です。花の形はガクアジサイ咲き、装飾花は一重咲き、装飾花の色は濃い紫色または桃色です。葉の形は楕円形、葉の色は緑色に白色の覆輪が入り、若葉(幼葉)が紫色に染まることもあります。樹形は株立ち状、株は高さ約30~100cmまで成長します。 |
その他の品種
楽天で購入 深山八重紫(ミヤマヤエムラサキ)は、ガクアジサイ型のレースのような繊細な花姿と、八重咲きする豪華な装飾花が、お洒落な雰囲気をつくる園芸品種です。花序は散房花序、散房花序の形は平面状、花は装飾花と両性花で構成されており、装飾花は八重咲き、装飾花の萼片は剣弁、装飾花の色はPHに合わせて青色もしくは紫色か桃色をしており、両性花もPHに合わせて青色もしくは紫色か桃色になります。樹形は株立ち状、株は高さ約60(~120)cm、幅約60(~120)cmに成長します。 | 楽天で購入 白富士(しろふじ)は、ガクアジサイ型のレースのような繊細な花姿と、八重咲きする豪華な装飾花、上品で清潔感を感じさせる白色の花色が魅力的な園芸品種です。花序は散房花序、散房花序は疎らに咲き、外周に並ぶ装飾花と中央に密に集まる両性花で構成されています。装飾花は八重咲き、装飾花の色は白色です。樹形は株立ち状、株は高さ約60(~120)cm、幅約60(~120)cmに成長します。 |
楽天で購入 隅田の花火は、ガクアジサイ型の繊細な花姿と、八重咲きする華やかな花姿、洗練された雰囲気をつくる先端が尖る剣弁の萼片、ほんのりと青色(紫色)に染まる白色の上品な花色が特徴の園芸品種です。花序は散房花序、散房花序の形は平面状、花は装飾花と両性花で構成されています。装飾花は八重咲きするため繊細な中に華やかさを併せ持ちます。萼片は先が尖る剣弁、萼片の色は青色(紫色)にほんのり染まる白色、両性花は緑色の蕾から濃い青色の花を咲かせます。樹形は株立ち状、株は高さ約60(~120)cm、幅約60(~120)cmに成長します。 | 楽天で購入 藍姫 (アイヒメ)は、装飾花・両性花ともに鮮やかな青色もしくは紫色の花色をしています。そのため落ち着いた印象を与える魅力的な園芸品種です。花序は散房花序、散房花序の形は平面、花は装飾花と両性花で構成されており、装飾花の色は鮮やかな青色もしくは紫色 、両性花は鮮やかな青色もしくは紫色になります。樹形は株立ち状、株は高さ約60(~120)cm、幅約60(~120)cmに成長します。 |
南九州植物園・楽天で購入 日向絞りは、装飾花に紫地(青地)に白色の縦線状の絞り模様が入る上品な花色が魅力的な園芸品種です。花序は散房花序、散房花序の形は平面状、花は装飾花と両性花で構成されています。装飾花の色は土壌のPHにより青色から紫色の範囲で変化して、青地(紫地)に白色の絞りがはいります。両性花は土壌のPHにより青色から紫色の範囲で変化します。樹形は株立ち状、株は高さ約60(~120)cm、幅約60(~120)cmに成長します。 | 南九州植物園・楽天で購入 天の川は、青色の萼片の中心部付近に白色の班が入るため、水の流れと光の煌めきを想像させる園芸品種です。そのため、お庭の中に清涼感を感じさせる雰囲気を演出します。花の形はガクアジサイ型、ガクアジサイ型は中心部に沢山の両性花が集まり平面的に咲くためレースのような上品な外観をつくります。装飾花は一重咲き、装飾花の色は青色に白色の班が入ります。樹形は株立ち状、株は高さ約50(~150)cmに成長します。 |
こぼんさい・楽天で購入 乙女の舞は、装飾花の萼片・葉っぱ・枝と全体的に細く華奢な外観をしています。一方で装飾花は八重咲きと華やかで、花序の中で踊るような雰囲気を作り出します。そのため、楚々とした雰囲気と華やかな雰囲気を併せ持つ魅力的な品種となります。花の形はガクアジサイ型、ガクアジサイ型は中心部に沢山の両性花が集まり、外側を装飾花が彩り、平面的に咲きます。装飾花は八重咲き、装飾花の色は桃色です。 | 南九州植物園・楽天で購入 霧の夕映は、咲き始めはほんのりと青色に染まる白色の花色をしており、咲き進むにつれて紫色へと変わり霞がったような白色の班が入ります。紫色と白色の花色は上品な雰囲気をつくるため、エレガントガーデンなどによく合う品種です。花の形はガクアジサイ型、ガクアジサイ型の形は平面的で、中心部に沢山の両性花が集まり、外側を装飾花が彩ります。装飾花は一重咲き、装飾花の色は青みがかる白色から、紫色へと変化します。 |
アジサイ(ハイドランジア)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
アジサイ(ハイドランジア)の珍しい種類、主な種と園芸品種の紹介【2023】
ヤマアジサイ(さつき姫)の育て方
花壇の土づくり
日当たり
ヤマアジサイ(さつき姫)は半日影(直射日光3~5時間)から間接光の当たる明るい日陰までで育てられます。基本的に強い日差しや乾燥を好まないため、日向(直射日光6時間以上)は避けた方が無難です。
土壌の土質
ヤマアジサイ(さつき姫)は通気性と保水性のバランスがよく水分が均一に保たれる状態にあり、また有機物(腐植)がしっかり入る肥沃な土壌を好みます。そのため植え付け前にしっかり土壌診断を行い、通気性と保水性のバランスがよい肥沃な壌土に改善してから植え付けを行いましょう。
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土なバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
ヤマアジサイ(さつき姫)は半日影(直射日光3~5時間)から間接光の当たる明るい日陰までで育てられます。基本的に強い日差しや乾燥を好まないため、日向(直射日光6時間以上)は避けた方が無難です。
培養土
ヤマアジサイ(さつき姫)は一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性と保水性のバランスが良く肥沃な培養土で育てましょう。
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 黒土+腐葉土+パーライト(極小粒)=5:3:2
水やりの仕方
ヤマアジサイ(さつき姫)は茎葉の健康な成長や大きな花を咲かせる為にも、生育期間中は十分な水分を必要とします。過剰な水分の含まれるジメジメとした土壌はよくないですが、水分が均一に含まれる状態を好むため、土壌の表面が乾燥してきたら水をしっかり与えるようにしましょう。
肥料の与え方
ヤマアジサイ(さつき姫)の肥料は、晩冬から早春に1回、晩春から初夏に数回、花後に1回、計3回行います。基本的に肥沃な土壌を好むことから、晩冬から早春は堆肥と寒肥を与え、晩春と初夏には軽い追肥、花後には翌年の開花のためお礼肥を与えます。
ヤマアジサイの寒肥と堆肥の与え方
- 寒肥は晩冬から早春に与える肥料です。
- 肥料の種類は、肥沃な土を好むため有機肥料(配合肥料)が理想ですが、緩効性肥料でも問題ありません、成分は水平型肥料(肥料成分がバランスよく入る)を選びましょう。
- 寒肥は株元から少し離れた場所に穴を掘り肥料を入れるか置き肥しましょう。
- 有機肥料の場合は匂い等で虫がよってくる可能性があるため、株から少し離した場所に穴を掘り肥料を与えた方が良いでしょう。
- 緩効性肥料の場合は株の近くの土の上に置く、置き肥で問題ありません。
- 堆肥とは有機物が微生物により分解された肥料もしくは土壌改良材です。生態サイクルのない庭の花壇や鉢植えは、風雨や微生物の働き等により、土壌が年々劣化していき土が硬くなったり水はけが悪くなったりします。堆肥には【化学性・物理性・生物性】を高める効果があり、劣化した土を肥沃(植物の生育がよく生産性が高い土)な土に変える働きがあります。
- 堆肥は寒肥を与える時期(初冬から早春の間)に、寒肥と一緒に与えると良いでしょう。株から少し離れた場所に堆肥(腐葉土もしくは牛糞堆肥等)を盛ってマルチングするか、穴を掘って堆肥を埋めましょう。
ヤマアジサイの追肥の与え方
- ヤマアジサイの追肥は晩春から初夏(5月~6月)に行います。
- 追肥は液肥もしくは化成肥料で与えると良いでしょう。
- 液肥の場合は規定された分量で希釈して約7~14日に1回のペースで水やりの際に一緒に液肥を与えるとよいでしょう。
- 化成肥料を与える場合は規定された量を与えましょう。
ヤマアジサイのお礼肥の与え方
- ヤマアジサイのお礼肥は開花後の初夏から秋(5月~6月)に行います。
- お礼肥は翌年の開花のため株を充実させる目的で有機肥料(発酵油カス)もしくは配合肥料を与えると良いでしょう。追肥に近いため、効果が早く出る発酵済みのものがおすすめです。
- 有機肥料は匂い等で虫がよってくる可能性があるため、株から少し離れた場所に穴を掘り肥料を入れて土を上から被せましょう。
おすすめの発酵油カス
剪定のやり方
ヤマアジサイ(さつき姫)を剪定する目的は高さを抑え樹形を維持して、綺麗な花を咲かせる事にあります。剪定せずに育てる事も出来ますが、茎がどんどん伸びて樹形を悪くしたり、花が小さくなる事があります。
ヤマアジサイの剪定方法
- ヤマアジサイの剪定は花後すぐに行いましょう。
- 8月以降に剪定すると花芽を切ってしまい翌年の開花に悪い影響を与えるからです。
- 剪定は花が終わったら花の2~5節下、最低でも茎に葉を4枚残して切り戻し剪定を行いましょう。
- 株全体を観察しながら中央を少し高く、外側を低く剪定するとドーム状の綺麗な樹形になりやすいです。
- ただし完全に枯れてしまっている茎は季節を問わず何時でも剪定できます。日当たりや風通しを悪くして、健康な成長を阻害するため根元から間引き剪定しましょう。
- 落葉期の晩冬から早春は葉が落ちているため不要な茎を確認しやすいです。枯れた枝・芽のない枝・内側を向いた細い枝等の不要な枝を根元から間引きしましょう。間引きする事で他の枝に栄養が周り大きな花を咲かせる事にも繋がります。
夏越しする方法
ヤマアジサイ(さつき姫)は夏の暑さでも問題なく成長しますが、強い日差しで葉焼け(葉の縁部分や一部が褐色に変色して萎れや落葉を招く症状)を引き起こしたり、乾燥により株全体が萎れ元気がなくなることがあります。そのため必要に応じて夏越し対策を行いましょう。
ヤマアジサイの夏越し対策
- 西日の当たる環境は【強い暑さ・強い日差し・乾燥】などの複合的なストレスがかかり、茎葉が枯れたり萎れたりして株が弱りやすくなるため避けた方が良いでしょう。
- 鉢植えであれば西日の当たらない場所に移動します。
- 地植えであれば西日の当たらない場所に植えたり遮光ネットを利用したりしましょう。
- 乾燥を苦手にしていることから土の表面が乾燥してきたら水やりをしっかり行います。
- 特に鉢植えで育てている場合は、乾燥がより早くなるため注意が必要です。
冬越しする方法
Hardiness:6b~9a
ヤマアジサイ(さつき姫)は冬になると葉を落としますが、寒さに強く基本的に冬越し対策は不要です。ただし寒風で花芽が傷む可能性があります。そのため必要に応じて寒冷紗を株に巻き寒風対策を行いましょう。
挿し木や株分けで増やす
ヤマアジサイは挿し木によって増やす事ができます。
- ヤマアジサイの挿し木時期は熟枝挿し(晩冬から早春)もしくは半熟枝(初夏)が適します。
- 挿し穂の長さ約10~15cmにわけます。
- 挿し穂の下部の葉を取り除き、上部の葉は残しますが、大きいため葉の半分をカットしましょう。
- 熟枝挿しの場合は葉がありません。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くします。
- 挿し穂用の無菌の培養土を準備します。切り口を下にして培養土の中に挿し穂を挿します。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
播種で増やす
ヤマアジサイの種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
ヤマアジサイの病気
- うどん粉病
- 斑点病
- 炭素病
- ウィルス病
ヤマアジサイの害虫
- ハダニ
- スリップス
- アブラムシ