
- 原産:熱帯アジア/熱帯アフリカ
- 科:キジカクシ(Asparagaceae)
- 亜科 :スズラン(Nolinoideae)
- 属:ドラセナ/リュウケツジュ(Dracaena)
- 系統:根茎性ドラセナ(Rhizomatous Dracaena)
- 別名:スネークプラント(Snake plant)
- 開花時期:夏
- 花の色:白色・クリーム色・黄色・赤紫色
- 葉の色:緑色・青緑色・灰緑色・黄色・白色
- 香り:
- 生活形:常緑多年草
- 草丈:約30~200cm
- 誕生花:6月20日
- 花言葉:永久/不滅/寛容/達成
- 用途:カラーリーフ/インドアグリーン/ロックガーデン
- 購入方法:根茎性ドラセナを楽天で購入
■根茎性ドラセナとは!?
根茎性ドラセナ(英名: Rhizomatous Dracaena)は、別名「スネークプラント(Snake plant)」等とも呼ばれ、地下部に根茎があり、肉厚な葉を持っている原種からなる形態的な分類群です。
長らく独立した属として扱われていたサンスベリア(旧学名:Sansevieria)を中心に数十種程度の原種が該当し、熱帯・亜熱帯のアジア、アフリカなどの乾燥地帯に分布しています。
■根茎性ドラセナの語源(由来)

- Dracaenaの語源:古代ギリシア語で「雌龍」を意味する「δράκαινα(drakaina)」からきており、ドラセナ属の特定の種において幹を傷つけた時に血のような樹液が出る性質があり、これを龍の血と見立てたことに由来します。
■根茎性ドラセナの特徴(魅力)


- 形態:草丈は約30~200cm、生育型は【叢生型】で地中を根茎が這い、そこから短縮茎を伸ばします。葉序は束生、葉の長さは約30~200cm、葉身の概形は針形・線形・楕円形・狭楕円形・ 披針形、葉の質感は革質または多肉質で硬く、葉の向きは成熟度により直立・斜上します。花序は集散状に花が束生し総状に並ぶ複合花序または頭状花序です。
- ライフサイクル:生活形は常緑多年草です。
- 春:暖かくなってくると代謝が活発になり、新芽が展開し、短縮茎を伸ばし葉を展開します。
- 夏:高温期も生育旺盛にぐんぐん成長し、茎を伸長させながら、新しい葉も展開させ、開花が見られることがあります。
- 秋:この時期も生育期間中ですが、気温が低くなり始めると生育がやや鈍ります。
- 冬:温暖な地域では、この時期も茎葉が成長しますが、日本などの寒さが厳しい地域では代謝が落ちて生育がほぼ止まります。
- 根茎性ドラセナ(英名: Rhizomatous Dracaena)の特徴:地中にある根茎が横に這い、地中から地上に短縮茎を伸ばし子株を何個も生み出し叢生します。他のドラセナと比べて明瞭な地上茎がありません。葉は多肉質で硬く、概形は細長く、基本的に真上に直立し伸びます。
- 洗練された葉姿:葉は長さ30~200cm、まるで【剣】のように細長くシャープな外観をしており、ほぼ絡み合わず真っ直ぐと上に伸びます。そのため、スタイリッシュな見た目をしており、インテリアとしてお部屋に飾ると洗練された雰囲気を醸し出します。
- カラーリーフ:葉の色は緑色・青緑色・灰緑色・黄色・白色の範囲で複数の色が組み合わさり複色です。そのため、上品さや明るさを感じさせるカラーリーフとして楽しめます。
- 空気清浄効果:本種は密閉された空間の中で、シックハウス症候群の原因になる有害物質(ホルムアルデヒド、ベンゼン、トリクロロエチレン、キシレン、トルエン)を吸収し、分解(植物や土壌微生物など)するなどして空気を綺麗にする効果が研究(NASA空気清浄研究)で確認されています。そのため、観葉植物として栽培すると健康な生活にも寄与するでしょう。
- 葉挿し:根茎性ドラセナの葉は葉挿しで増やすことが可能です。一枚の葉を途中でカットし、数日間切り口を乾燥させた後、清潔な用土に挿す(または数日乾燥後に水挿しする)ことで増やすことができます。透明の瓶で、水をこまめに変えながら栽培すれば、葉から根が出てくる様子も観察出来るため、この方法でインテリアとして飾るのもおすすめです。
- 耐乾性:根茎性ドラセナは他のドラセナの系統と比べて 、耐乾性がさらに高いです。何故なら、根茎や多肉質な葉に水分や栄養分を蓄えているからです。そのため、観葉植物を栽培しても水やりを忘れて枯らしてしまいがちな人などにもおすすめの植物となります。
- インドアグリーン:原産地の熱帯アフリカやアジアでは日向から明るい日陰の岩場などに自生しています。そのため、幅広い光環境に適応し耐陰性が高く、インドアグリーンとして栽培することが可能です。本種を栽培するのに必要な光量の目安は1500~20000Luxまたは27.5~370μmol/m2・sで、生存ラインは500Luxです。そのため、窓の向きが南・西・東にあり、窓越しに直射日光が届く場所から、窓際から1m以内のレース越しに太陽光が届く場所までで栽培しましょう。それが難しい場合は【植物育成ライト】の導入を検討しましょう。
- ロックガーデン:本種は自生地が岩場などにもあり、乾燥気味の環境にも比較的適応します。ただし、5度を下回る環境では成長が停止して葉が変色して落ちるなど株が弱るため、熱帯・亜熱帯以外での屋外での年間を通じた栽培は難易度が高いです。
■根茎性ドラセナの生活形と形態
●生活形・茎の形態
- 生活形:常緑多年草
- ラウンケルの生活形:地中植物
- 草丈:約30~200cm
- 生育型:地際から短縮茎が何本も出て叢生(株立ち)する【叢生型】です。
- 茎の種類:根茎・短縮茎
- 根茎:地中を這う見た目が根に似ている茎です。根茎の節から短縮茎を伸ばし叢生します。
- 短縮茎:節間が極端に短い茎です。
- 花茎:基本的に葉を付けず花のみをつける茎です。
- 備考:木本性ドラセナと違い、地上部に明瞭な茎は無く、短縮茎は葉に隠れます。
●葉の形態
- 葉序:束生※短縮茎に密生します。
- 葉柄:無し
- 葉身の長さ:約30~200cm
- 葉身の幅:約3~15cm
- 葉身の概形:針形・線形・楕円形・狭楕円形・ 披針形
- 葉先:鋭尖頭※先端が棘状に尖ることもあります。
- 葉縁:全縁
- 葉脈:平行脈
- 葉の毛:無毛
- 葉の質感:革質または多肉質で硬い、また多肉化が著しく円柱状になる葉もあります。
- 葉先の向き:直立・斜上
- 葉の色:緑色・青緑色・灰緑色・黄色・白色
- 備考:クチクラ層が発達しており、水を弾き、環境ストレスに耐性があります。
●花の形態
- 花序:各節に集散状に花が束生し総状に並ぶ複合花序または頭状花序です。
- 苞:花梗の基部にある。
- 苞の形:狭披針形
- 苞の色:緑色・赤紫色
- 花:花被片・雄蕊・雌蕊で構成されています。
- 花被片:6枚の花被片の基部が合着して筒部となり、先端の裂片が平開または後ろ側に強く反り返ります。筒部の形は上部がやや広がる円柱状、色は白色・クリーム色・黄色・赤紫色です。裂片の形は長楕円形で、色は白色・クリーム色・黄色・赤紫色です。
- 雄蕊:6本
- 雌蕊:1本(心皮3枚)
●果実・種子の形態
- 果実の分類:果皮が柔らかく多肉多汁の【液果】です。
※植物の形態についてはこちらのページも参考にしてください。
■根茎性ドラセナの園芸品種を紹介
■ドラセナ属(リュウケツジュ属)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■根茎性ドラセナの育て方
花壇の土づくり

●バイオームと植生
- 主なバイオームと植生:乾燥性灌木地・サバナ・露頭・石灰岩地植生
- 乾燥性灌木地(xeric shrubland):降水量は少ないですが、砂漠ほどは乾燥しておらず草原と砂漠の中間的な環境です。植生は疎らで硬葉樹や乾性植物などの一部の植物が自生しています。
- サバナ(savanna):明確な雨季と乾季があり、特に乾季は長く続くこともあるため、森林は発達せず、疎林または草原が広がるバイオームです。
- 露頭(Rocky Outcrops):表層堆積物や土壌、植生に覆われることなく地表に直接露出している基盤岩です。土壌と呼べるものはほぼ存在せず、厳しい環境下(乾燥、強風、激しい温度変化、極端な貧栄養状態)に置かれており、ここに自生する植物は独自の適応を遂げています。
- 石灰岩地植生・カルスト植生(Karst Vegetation):炭酸カルシウムを主成分とする石灰岩やドロマイトなどの水に溶けやすい岩石が、弱酸性の雨水や地下水によって溶食(化学的風化)されて形成された特殊な地形で見られる植生です。土壌は極端に薄く、強いアルカリ性を示すため、これに適応する独特な植生が形成されます。
- 原産地:熱帯アジア・熱帯アフリカ
- 自生地:岩場・渓谷・疎林
- 生態環境:岩生・地生
- 気候:主に砂漠気候・サバナ気候・ステップ気候に属します。
- 日照:日向・半日陰
- 土壌:カルシソル(Calcisols)・カンビソル(Cambisols) ・レゴソル(Regosol)・レプトソル(Leptosol)など
- カルシソル:土壌中に石灰が集積する土壌です。土壌は礫を多く含むため通気性は高く、保水性は極めて低いです。有機物が乏しく、痩せた土壌となり、またpHが高いアルカリ性のため好石灰植物以外は微量要素を吸収しにくくなる傾向があります。
- カンビソル:土壌形成の初期段階にあり、土壌層の分化が弱く明瞭な集積層はないが、母材の風化によって生じた変質層があります。母材で差異がありますが、極端に砂質・粘土質な土壌は少ないです。有機物もそこそこ存在し、適度な肥沃度を持つため農地としても利用されています。
- レゴソル:母材が砂または非固結岩屑土からなり、風化が弱く層位の発達がほとんど見られない。土壌は基本的に砂礫質であるため通気性・排水性は非常に高いです。一方で、水を留める力がないため保水性が極めて低いです。有機物も少なく、保肥力・肥沃度ともに低いです。
- レプトソル:連続した岩石の上にある非常に浅い土壌の層で深さ25cm未満です。土壌は岩と砂礫質が主体のため通気性・排水性は非常に高いです。砂礫は水を留める力が弱く、さらに土層も薄いため保水性は皆無に等しいです。有機物も少なく、保肥力・肥沃度ともに低いです。
※バイオームについてはこちらのページも参考にしてください。
●日照条件
根茎性ドラセナは【日向】【半日陰】【明るい日陰】の範囲で育てることが出来ます。自生地では日光で成長しますが、強い日差しが葉焼けを引き起こす可能性があるため、夏場は半日陰から明るい日陰で栽培する方が無難です。
日照条件の分類(参考)
- 日向:直射日光が6時間以上当たる場所です。主として全方位に遮蔽物がない、または遮蔽物を背にして開けた空が南向き・西向き(午後から日向)にある場所です。
- 半日陰:直射日光が3時間から5時間程度当たる場所ですが、西日の当たる半日陰は夏場の強光と地温の上昇が日向と変わらないため、一般的に午前中に日が当たる場所が半日陰と考えます。主として遮蔽物を背にして開けた空が東向きにある場所、または木漏れ日がはいるような場所です。
- 明るい日陰:直射日光が2時間程度当たる場所、または間接光だけが当たる比較的明るい場所です。主として、遮蔽物を背にして開けた空が北向きにある場所、または樹木から木漏れ日が当たる場所や周囲が開けているが太陽が当たらない場所などになります。
- 暗い日陰:直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。主に高い建物に囲まれているような、深い森の中にいるような場所になります。
●土壌の土質
- 概要:自生地は岩場やサバナ(砂地)等で、土壌(Regosol・Cambisolsなど)は砂礫質で水捌けがよく肥沃度は低い傾向があります。日本で栽培する場合も、水捌けが悪いと根腐れを引き起こすリスクが高まるため、通気性・排水性に優れ、高い気相率(粒子が粗め)を重視した土壌作りをした方が良いでしょう。
- 土質:基本的に高い通気性と排水性を兼ね備える土壌を好みます。日照条件・周囲の水捌け具合などを考慮して、土質は水捌けのよい【砂壌土から砂土】に調節すると良いでしょう。水分が停滞してジメジメと湿りやすい粘土質の土質は適さず、根腐れを引き起こすため避けて下さい。
- 肥沃さ:基本的に砂や礫が多くて、腐植質が少ない、栄養分の乏しい痩せた場所に自生しています。過度に肥沃な土壌は、夏場に有機物の分解による発酵熱で土壌が高温・酸欠状態になり、根腐れを引き起こす原因になったり、また保水性が高まり過ぎて蒸れる原因になったりします。そのため、土壌の状態にもよりますが、土壌診断を通じて肥沃さが足りないと感じたら、未熟な堆肥は使用せず【完熟腐葉土】を1~2割程度を目安にして混ぜ込みましょう。
- pH:pHは6.0~7.0の弱酸性から中性を好みます。土壌のpHを測定して適正範囲外にある場合は土壌改良材などを用いてpHを調整しましょう。pHが適正範囲から極端に外れた土壌では微量要素などの栄養を上手く吸収出来ずに生育不良になる場合があります。
土壌診断と改善の行い方(参考)

- 排水性の診断:診断したい場所に深さ30cm程度・幅30cm程度の穴を掘ります。一度穴を水で満たし、完全に排水されるまで待ちます。再度、穴の中を水で完全に満たし、一時間あたり約3~10cmの排水があれば、一般的な植物を育てるのに適した排水性になり、それ以下またはそれ以上である場合は排水が不良、または排水が過剰すぎる可能性があります。
- 排水性の改善:環境に合う植物を栽培するか、レイズドベッド(背の高い花壇)やロックガーデンを作るか、縦穴暗渠(縦穴排水)や排水溝をつくる方法などがあります。
- 作土層の診断:調べたい箇所の土壌に支柱を垂直に押し込み、ほとんど抵抗なく入る深さが20~30cm(樹木50cm)前後あれば、一般的な園芸植物が根を張るのに十分な作土層があります。それ以下であれば通常改善が必要です。また土壌を観察して石やゴミがあれば根を伸ばすのに邪魔になるため取り除いた方が良いでしょう。
- 作土層の改善:植物を植える箇所とその周囲をシャベルを使って必要な深さまで掘り起こして土を解します。また石や異物がある場合は【土ふるい】等を使用して取り除きましょう。
- 土性の診断:土壌の通気性・排水性・保水性・保肥力を知るために、土壌の土性を【砂土・砂壌土・壌土・埴壌土・埴土】に分類して、植物に合わせて土壌の改良をしましょう。診断法は適度に湿らせた土を触った時の感触と、こねた時の様子から判断します。
- 砂土:排水性と通気性が非常に高く乾燥しやすい土壌です。土を触った時にザラザラとした砂の粗い感触があり、手のひらや指で捏ねても全く固まらずに簡単に崩れます。
- 砂壌土:排水性と通気性が高く比較的乾燥しやすい土壌です。土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触があり、手のひらや指で捏ねると、緩く土を固めることが出来ますが、簡単に土塊は崩れます。
- 壌土:通気性・保水性・保肥力のバランスが高い土壌です。土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触があり、手のひらや指で捏ねて伸ばすと、鉛筆程度の太さの棒状まで伸ばすことが出来ます。 ただし伸ばした棒を曲げるのは難しいです。
- 埴壌土:保水性・保肥力が高いため乾燥しにくい土壌です。土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触があり、砂のザラザラも少し感じます。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、マッチ棒程度の太さまで伸ばすことが可能で、緩く曲げることも可能です。
- 埴土:保水性・保肥力が非常に高い乾燥しにくい土壌です。土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触のみがあり、手のひらや指で捏ねて伸ばすと、コヨリ程度の太さまで伸ばすことが可能で、輪っかに曲げても殆ど切れません。
- 土性の改善:土性の診断をしたら、栽培する園芸植物に合わせて土性を改善します。
- 通気性・排水性の改善:植物の自生地の環境に適した通気性・排水性を向上させる園芸用土(硬質赤玉土・硬質鹿沼土・パーライト・日向土・川砂・軽石・ゼオライト・腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・くん炭・木炭・籾殻)を土壌の状態に合わせて必要量(1~3割程度またはそれ以上)の土壌改良材を入れて、スコップを使い作土層の部分を混和します。
- 保水性の改善:植物の自生地の環境に適した保水性を向上させる土壌改良用土(赤玉土・バーミキュライト・荒木田土・ゼオライト・腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・黒土)を土壌の状態に合わせて必要量(1~3割程度またはそれ以上)の土壌改良材を入れて、スコップを使い作土層の部分を混和します。
- pHの診断:土壌のpHを【土壌酸度計・pH試験紙・ペーハー測定器・アースチェック液】などを利用して診断します。製品によって調べ方がことなるため、詳しい手順は製品の取り扱い説明書をご確認ください。
- pHの改善:pHを診断後に植物の適正なpHに合わせて、土壌改良材を入れてpHの改善をおこないます。
- pHを酸性に改善:酸度未調整のピートモスを使用する場合はpHを約1下げるために、一般的に1㎡あたり約10L~15L(乾燥重量で約1〜2kg)を入れて、よく混和します。
- pHをアルカリ性に改善:苦土石灰を使用してpHを約1上げるには、1㎡あたり苦土石灰を約100~200g入れて、よく混和します。
- 肥沃度の診断:肥沃度は【土壌の色・触感・香り・団粒構造の有無】によりある程度診断できます。土壌の色は黒色や茶色の場合は腐植が多く肥沃度が高い傾向があり、赤色・黄色・白色の場合は腐植が少なく肥沃度が低い傾向があります。また触るとふわふわとした質感がありますが、肥沃でない土壌は粘土質で乾いているとガチガチに硬かったり、砂質でザラザラとして握っても固まらない質感があります。また土粒を観察すると小さな団子のように団粒構造を形成している場合は土粒を観察すると粘土や腐植がくっつき小さな団子のようになっておりコロコロとしています。
- 肥沃度の改善:診断を元にして、栽培する植物の生育環境に合わせた土壌改良を行います。
- 痩せ地を好む植物:土壌に有機物が多く肥沃な場合は、土壌を取り除き新しい通気性・排水性が高い土壌で栽培するか、鉱物系の通気性の高い園芸資材(硬質赤玉土・硬質鹿沼土・パーライト・日向土・川砂・軽石・ゼオライト)を混和します。
- 肥沃な土壌を好む植物:土壌に有機物が少なく痩せている場合は、土壌に有機質資材(腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・牛糞堆肥・馬糞堆肥・黒土・くん炭・木炭(竹炭)・籾殻等)を1~3割程度混ぜて混和します。堆肥を入れる量は、通気性を好む植物であれば程々に1割程度、湿潤を好む植物であれば2~3割程度を目安に入れて混和しましょう。
※詳しい土壌診断と改善方法はこちらのリンクからご覧下さい
鉢の培養土づくり

●日照条件
根茎性ドラセナは【日向】【半日陰】【明るい日陰】の範囲で育てることが出来ます。自生地では日光で成長しますが、強い日差しが葉焼けを引き起こす可能性があるため、夏場は半日陰から明るい日陰で栽培する方が無難です。
インドアグリーンの光環境

- 屋内環境:窓の向きが南・西・東にあり、窓越しに直射日光が届く場所から、窓際から1m以内のレース越しに太陽光が届く場所までで栽培が可能です。窓から離れていて間接光が全く当たらない場所で栽培したい場合は【植物育成ライト】の導入を検討しましょう。
- 生存ライン:500Lux/9.5μmol/m2・s
- Lux※1:1500~20000Lux
- PPFD※2:27.5~370μmol/m2・s
- DLI※3:2~16mol·m⁻²·d⁻¹
- 注意点:植物が求める光は基本的には光飽和点を目安にしながら、これを超えない光強度の範囲で、適切な時間を確保して栽培するのが最適(暗い時間も重要)となります。ただ生き残るためであれば光補償点を上回る程度の光の強さでも栽培可能ですが、光が足りないと日照不足で植物の外観が悪くなることもあるため適切な光を知っておくことが大切です。
【日照積算量(DLI)の照射時間の算出】
※1 Lux:人間の目が感じる明るさに基づいて数値化された単位です。照度では人間の目が最も明るいと感じる緑色(555nm)の光を最も高く評価しており、植物が光合成で必要とする赤色光(600~700nm)や青色光(400~500nm)はやや過小評価されています。そのため、照度(Lux)は光の量を測る手法として最も広く用いられていますが、植物の成長に必要な光の質(光合成有効放射)と量を厳密に測る手法としては不十分と言えます。
※2 PPFD:植物の光合成に有効な波長域である【光合成有効放射(PAR):400~700nm】の光の量(密度)を測定した指標です。この単位は【μmol/m2・s】で示されており、この値が大きいほど植物に供給する光の量が多いことを示します。
※3 DLI:植物が1日で受け取る光合成有効放射(PAR)の総量で、これは光合成光量子束密度(PPFD)と時間(照射時間)の累積値です。植物を健康に栽培する上での最も重要な指標になり、これを活用してPPFDの値と照射時間を調整することもできます。
植物育成ライト
室内で十分な光を確保出来ない場合は植物育成ライトの購入を検討しましょう。植物育成ライトでは、PPFDが指標として使われているため、光合成に必要な赤色光(600~700nm)や青色光(400~500nm)といった波長の強さが分かり、植物に必要な光の量を十分に確保・調整することができます。
植物育成ライトを購入する場合はPPFDや色温度などが重要になります。詳しくは観葉植物のページをご覧下さい。
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●培養土
培養土を購入する場合は多肉・サボテン用の培養土または、通常の観葉植物の培養土より排水性が高めのものを購入すると良いでしょう。
自作する場合は、pHは弱酸性~中性、通気性・排水性を重視しながら、保水性も保ったバランスの良い配合にしましょう。また屋内で栽培する場合は清潔(無機質・難分解性有機物・CEC適正)で雑菌や害虫の発生しにくい用土を重視し、屋外で栽培する場合は成長を促進させるため肥沃度を向上させる用土(有機物)を重視すると良いでしょう。
培養土の配合例
- 基本の配合:硬質赤玉土(小粒)5割+軽石3+ピートモス(酸度調節済)2割+元肥適量
- 培養土が長持ちする配合:硬質赤玉土(中粒・小粒)3割+日向土(小粒)2割+ベラボン2割+ピートモス(酸度調節済)1割+軽石2割+元肥適量
- CECの高い配合: 硬質赤玉土(小粒)6割+腐葉土1割+ピートモス(酸度調節済)2割+ゼオライト1割+元肥少量
水やりの方法

根茎性ドラセナは、熱帯のサバナなどの乾燥地帯に自生しています。そのため、基本的に日当たりと水はけの良い、やや乾燥気味の環境を好み、耐乾性も比較的高いです。
過湿は許容せず、ジメジメした状態が続くと病原菌が増えて株が腐敗する原因となったり、根の呼吸を妨げて根腐れを引き起こす原因になったりするため、水やりの頻度には十分な注意が必要となります。
●水やりの方法

- 生育期(春・夏・秋):株は生育期で十分な水を必要としますが、多肉質で水分を蓄えているため、頻繁な水やりは不要です。基本的には、土壌全体が乾燥したタイミングで、土中の古い空気(ガス)も全て押し出し空気を入れ替えるイメージで水をたっぷり与えましょう。
- 冬の水やり:冬の低温環境下では代謝が下がり生育が緩慢または休眠するため、水をほぼ必要としなくなります。そのため、断水気味に管理しましょう。
肥料の与え方

根茎性ドラセナは自生地が岩場などの痩せた土壌にあり、生育期に必要とする肥料の量は少ないです。
また根の浸透圧の調整能力と低いため、高濃度の肥料に晒されると肥料焼けを引き起こし根腐れすることもあります。そのため、過剰な施肥を避けて【控えめの肥料】を心がけましょう。
●肥料の与え方
- 元肥:元肥は植え付け前または植え付け時に土壌の中にあらかじめ入れて施す肥料です。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリが同程度の割合で入る肥料を選びます。
- 肥料の製品:緩効性肥料・配合肥料がおすすめです。
- 施し方:植物を植え付ける土壌・培養土の中に、規定の量の元肥を入れて、偏りがないように混和します。
- 追肥:植物が生育する途中で施す肥料です。土壌中の栄養素は植物が吸収して減っていくため、追肥を施すことで補います。
- 肥料を与える時期:生育期の春から秋に追肥を施します。冬は低温になり代謝が落ちて生育が緩慢になるため肥料を止めます。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリが同程度の割合で入る肥料を選びます。
- 肥料の製品:緩効性肥料がおすすめです。
- 施し方(固形肥料):固形肥料の与え方は製品により置き肥タイプ・差し込みタイプ・埋め込みタイプがあります。製品に合わせて、規定された分量・規定された頻度・規定された方法で施しましょう。
夏越し方法

根茎性ドラセナは、それほど夏越しが難しい植物ではありません。基本的な育て方に従えば夏越し対策を特段行う必要はありません。
夏は強光で葉焼けをしやすいため、西日の当たらない場所で管理し、土壌は乾燥しやすいため定期的に土の観察をして表面が乾燥したら水を与えるようにしましょう。
冬越し方法


Hardiness:9~11
根茎性ドラセナは、軽い霜であれば耐えられることもありますが、基本的に気温が10度を下回ると成長が停止して葉が変色して落ちるなど株が弱る可能性があり、5度を下回ると致命的な低温障害を引き起こし枯死する恐れがあります。そのため、熱帯・亜熱帯気候で栽培していない場合は、鉢植えで管理し、屋内管理で冬越しした方が無難でしょう。
●冬越しの条件
- 屋内環境:植物を育てるのに十分な光量があり、生育に必要な温度を十分に保てる場所です。
- 温度:理想的な温度は15度以上です。
- 光量の目安:1500~20000Lux/27.5~370μmol/m2・s ※光量を確保できない場所で栽培したい場合は、植物育成ライトが基本的に必要となります。
- 水やり頻度:冬の低温環境下では代謝が下がり生育が緩慢または休眠するため、水をほぼ必要としなくなります。そのため、断水気味に管理しましょう。
●冬越し対策一覧
栄養繁殖方法

根茎性ドラセナは株分けによって増やす事ができます。
●株分けの方法
- 株分け時期:春に行うのが最適です。
- 株を観察:根茎の節から萌芽・発根して新たな株を作り繁殖します。株を観察すると、根茎が伸びて地際から短縮茎に多数の葉が密生しているため、これらの株は新しい株が出来ており株分け可能と判断します。
- 株を掘りあげる:根を出来るだけ傷めないように、株元から離れた場所にスコップを入れて、周囲の土ごと掘り起こしますか、鉢植えから株を抜き取ります。根に付いている土や腐った根を優しく取り除きます。ただし、根はデリケートなため根鉢を完全に崩しきる必要はありません。株同士は太い根茎で繋がっているため、それぞれの根茎に茎または芽(葉)と根を、それぞれ3芽以上付けるようにして、根茎を殺菌したナイフで切断し分割しましょう。
- 株分け後:株分けした新しい株は、根が乾燥する前に新しい場所に素早く植付けましょう。植付け後はしばらく養生しながら管理します。






