- 原産:
- 科:サトイモ(Araceae)
- 属:アンスリウム(Anthurium)
- 系統:フラミンゴフラワー系(flamingo flower)
- 品種:鬼の爪:オニノツメ(Anthurium ‘Oninotume’)
- 開花時期:周年(主に5月~11月)
- 花の色:赤色・黄色
- 葉の色:緑色
- 香り:
- 生活形:多年草
- 草丈:約30~50cm
- 誕生花:1月22日/3月17日
- 花言葉:情熱/煩悩/印象深い/恋に悶える心
- 用途:開花期間長い/カラーリーフ/切り花/プリザーブドフラワー/インドアグリーン/日陰植物
- 購入方法:アンスリウム(鬼の爪:オニノツメ)を楽天で購入
■アンスリウム(鬼の爪:オニノツメ)の特徴
- 学名:Anthurium ‘Oninotume’
- 育種:かみや園芸
- 開花時期:周年(主に5月~11月)
- 仏炎苞の形:広心形
- 仏炎苞の色:赤色
- 肉穂花序の色:黄色
- 葉の色:緑色
- 草丈:約30~50cm
- 色彩効果:赤色は、高級な「赤ワイン」や「絨毯」の色を想像させたり、また心理的には「情熱」を抱かせます。そのため、インテリアとしてお部屋に飾ると、高級感を感じさせるラグジュアリーな雰囲気、情熱的な愛を彷彿させるロマンチックな雰囲気を演出することができます。
- コンパクト:株はコンパクトに成長するため、鉢植えで管理がしやすい品種です。
■アンスリウム(フラミンゴフラワー系)とは!?

アンスリウム(フラミンゴフラワー系)は、花と仏炎苞が鑑賞目的となる原種と品種を集めた園芸分類です。これは、主に原種のアンスリウム・アンドレアナム(学名:Anthurium andraeanum)とベニウチワ(学名: Anthurium scherzerianum)、またその品種、複数の種を交配して作出された品種などが該当します。
■アンスリウム(フラミンゴフラワー系)の特徴(魅力)


- 形態:草丈は約30~60cm、生育型は偽ロゼット型、茎は節間の短い短縮茎です。葉序は互生、ただし節間が狭いため束生しているようにも見えます。葉の形は心形・卵形・披針形、質感は革質で強い光沢があり、色は緑色です。花序は肉穂花序、花序の基部に仏炎苞が水平または斜上に付きます。
- ライフサイクル:生活形は常緑の多年草です。
- 春:暖かくなってくると新芽が展開し、花芽分化が活発になり、生育旺盛に茎も伸長します。
- 夏:高温期も生育旺盛にぐんぐん成長し花がどんどん咲きます。
- 秋:この時期も生育期間中で開花も続きますが、気温が低くなり始めると生育がやや鈍ります。
- 冬:温暖な地域では、この時期も茎葉が成長し、開花も見られますが、日本などの寒さが厳しい地域では生育がほぼ止まります。
- 系統の特徴:フラミンゴフラワー系は、周年に渡り花が良く咲き、花持ちも1ヶ月以上と抜群によいため、花を長く楽しみたい人に好まれます。さらに、仏炎苞は色が赤色・桃色・黄色・橙色・紫色・緑色・茶色・白色・黒色と非常に豊富で、光り輝くような美しさが際立っているため宝飾品のような美しさがあります。そのため、主に花を鑑賞する目的で栽培されている系統です。また他のアンスリウムの系統と比べて、光耐性が強めで比較的明るい場所でも栽培できます。
- 葉の魅力:葉は短い茎に束生(互生)し、葉柄が直立しながらロゼットのように広がるため、葉姿が非常に洗練しています。また葉の形がハート型をしていることが多いため可愛らしさがあり、さらに光を強く反射する光沢があるため、宝飾品のような高級感も感じさせます。
- カラーリーフ:葉の色は緑色が一般的ですが、園芸品種の中には茶色・紫色の色も見られます。そのため、品種を選べばカラーリーフとして愉しむことも可能です。
- 開花期間:主に5月~11月に花を咲かせますが、周年開花する能力をもちます。また花持ちも非常に良く、植物上で枯れずに1ヶ月以上咲き続けるため、花を長く楽しみたい人に好まれる植物です。
- 花の魅力:花(仏炎苞)は宝石のように光り輝くため宝石のような美しさがあり、また花色が非常に多彩です。そのため、インテリアとしてお部屋に飾ると、まるで様々な宝飾品を飾っているかのようなラグジュアリーな雰囲気を演出することができます。
- フラワーアレンジメント:花は収穫して花瓶に生けて切り花として楽しんだり、生花またはプリザーブドフラワーに加工して、ブーケなどのフラワーアレンジメントの素材としても活用できます。切り花とする場合は、 花瓶の中での寿命は管理の仕方でも変わりますが一般的に2週間以上(1ヶ月程度)と驚異的に花持ちします。
- シェードガーデン:本種は耐陰性があるため、明るい日陰での栽培が可能です。ただし、10度を下回る環境では成長が停止して葉が変色して落ちるなど株が弱るため、熱帯・亜熱帯以外での屋外での年間を通じた栽培は難しいです。
- インドアグリーン:本種は非常に高い耐陰性があり、インドアグリーンとして栽培することも可能です。本種を栽培するのに必要な光量の目安は2500~20000Luxまたは46.25~370μmol/m2・sで、生存ラインは1000Luxです。そのため、窓越しに直射日光が届く範囲から、太陽光が直接届きませんが太陽の反射光などで十分に明るい場所までで栽培が可能です。
- ⚠️毒性⚠️:本種は全草に有毒なシュウ酸カルシウムの針状結晶を含有しており有毒です。樹液は皮膚に付くと炎症を引き起こす可能性があり、粘膜に付くと激しい痛みを伴います。また食べても有毒で【口内の炎症】【嘔吐】【尿路結石】等の症状を引き起こす可能性があります。
■アンスリウム(フラミンゴフラワー系)の生活形と形態
●生活形・茎の形態

- 生活形:多年草
- 生活場所:着生植物・岩生植物
- 草丈:約30~60cm
- 生育型:偽ロゼット型で、短い主軸(短縮茎)を直立または傾伏に伸ばします。
- 茎の種類:短縮茎・直立茎・傾伏茎
- 短縮茎:節間が極端に短い茎です。
- 直立茎:茎がほとんど垂直に伸びます。
- 傾伏茎:茎は横に這って伸びて途中で先端が立ち上がります。
- 茎の節:節間が非常に短いですが、成長に伴いわずかに節間が伸びていきます。節からは気根を伸ばします。
- 茎の毛:無毛
- 茎の色:緑色ですが、アントシアニンの影響により赤紫色に変色することもあります。
- 備考:茎は短く、低出葉が宿存します。気根は樹木や岩に着生し体を支え、湿気から水分を吸収するのにも利用されます。
●葉の形態

- 葉序:互生
- 低出葉:葉柄の基部に位置し、芽を保護しています。葉が落ちた後も長く残る宿存性があり、色は緑色・茶色です。
- 葉柄:有柄
- 葉身の概形:心形・披針形・卵形
- 葉先:鋭尖頭
- 葉の基部:心形
- 葉縁:全縁
- 葉脈:羽状脈
- 葉の毛:無毛
- 葉の質感:革質で強い光沢があります。
- 葉の色:緑色
- 備考:クチクラ層が発達しています。
●花の形態

- 花序:肉穂花序
- 肉穂花序の概要:花序軸は太く多肉質で、花序軸に多数の両性花をつけます。
- 肉穂花序の形状:細長い円柱形で、直立し緩やかに湾曲します。
- 肉穂花序の色:白色・クリーム色・赤色・桃色
- 仏炎苞:花序の基部に位置し、通常は水平に伸びますが、品種により斜上・直立します。
- 苞の形:概形は心形・広卵形・披針形、基本的に平坦ですが主脈に沿い内側に湾曲することもあります。
- 苞の質感:蝋質で強い光沢があります。
- 苞の色:赤色・桃色・黄色・橙色・紫色・緑色・茶色・白色・黒色
●果実・種子の形態
- 果実の分類:果皮が柔らかく多肉多汁の【液果】です。
- 液果の概形:球状
- 液果は色:黄色・橙色・赤色
※植物の形態についてはこちらのページも参考にしてください。
アンスリウム(フラミンゴフラワー系)の切り花とドライフラワーの楽しみ方
切り花の作り方

- 収穫:切り花の収穫は花が十分水分を含んでいる朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 水揚げ:茎の切り口は水切りを行います。
- 花を生ける:花瓶の中に水は浅水にして花を生けます。
- 管理:直射日光を避けた15~20度の涼しい環境で管理すると日持ちがよくなります。また徐々に水揚げが悪くなるため、必要に応じて水切りを再度して水換えをしましょう。管理の方法にも左右されますが日持ちは14日以上(1ヶ月程度)です。
水切り法

水切り法とは、切り花の切り口を水中につけた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの切り花で行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切り法は、水中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切り法を行うことで茎が詰まっている原因(微生物・空気・樹液など)を取り除いて、切り口の状態を正常に戻す効果があります。
水切り法のやり方
- 準備:花材と水の入った容器を準備する。
- 茎の切断:切り花の切り口を水中に漬けて、その中で切り口の根元から上に約1~5cmの場所で斜めにカットします。※斜めにカットする事で吸水部が増えて水揚げ効率がよくなります。
- 切り花を生ける:切り口を別の容器にいれて水揚げするか、花器に入れて飾ります。
浅水法

浅水法とは、花瓶などの花器に入れる水の量を少なくして、浅い水で花を生ける方法です。一般的に、茎が柔らかく水に浸かると腐敗しやすい植物において、水に浸かる面積を減らして腐敗リスクを下げるために行われます。
プリザーブドフラワーの作り方

- 準備:新鮮な花材・プリザーブドフラワーの液・容器・アルミホイル・キッチンペーパー・網・新聞紙を準備する
- 作業場を整える:溶液が飛び散ってもいいように床や台に新聞紙を敷きます。また溶剤系のプリザーブドフラワーの液を使用する場合は、屋外で作業するか窓をあけて換気しましょう。
- 花材の下準備:容器に入れられる大きさを考えながら、花をつけて茎を切ります。
- 脱水液に花材を浸す:容器の中に脱水液を入れます。花材をピンセットで掴み、脱水液の中に浸します。花材を脱水液に浸し、溶液から花材が浮かび上がらないように、アルミホイルを落し蓋にして花材を沈めます。脱水液に浸す時間は製品や花の大きさなどにより変化します。※一工程タイプのプリザーブドフラワーの液はこの工程が省略されます。
- 着色液に浸す:脱水液の中にある花材をピンセットで取り出して、キッチンペーパーの上に置いて軽く脱水液を切ります。容器の中に着色液を入れます。脱水した花材をピンセットで掴み、着色液の中に花材を浸します。花材が着色液から浮かび上がらないように、アルミホイルを落し蓋にして花材を沈めます。着色液に浸す時間は半日から数日ですが、製品や花の大きさなどにより変化します。※一工程タイプのプリザーブドフラワーの液はこの工程のみが行われます。
- 洗浄:洗浄は花材の表面にある着色液のベタつきをとる目的で行われます。ただし、1工程や2工程の製品では、洗浄工程を省いて、そのまま乾燥に入る場合もあります。着色液の中から花材をピンセットで取り出して、着色液を軽く容器の上で落とします。着色液の付いた花材を、脱水液の入った容器の中につけます。花材をピンセットでつまんだまま優しく左右に動かして着色液を落としたら、洗浄完了です。
- 乾燥:トレイの上にキッチンペーパーを敷いて、その上に網または猫よけシートなどを置きます。着色済みの花材を網または猫よけシートの上に乗せて乾燥させます。乾燥にかかる時間は数日から数週間、花材のサイズや環境に左右されます。基本的に花にベト付きがなくなったら完成です。
- 完成後:完成したプリザーブドフラワーは、そのままアレンジメントで利用することも出来ますし、直ぐに使用しない場合は適切な方法で保管しましょう。
アンスリウム(フラミンゴフラワー系)の不調の原因
| 原因 | 葉の変色 | 葉先の枯れ | 落葉 |
|---|---|---|---|
| 強光 | 〇 茶色 | 〇 | |
| 光不足 | 〇 薄くなる | ||
| 水不足 | 〇 | ||
| 過湿 | 〇 黄色 | 〇 | 〇 |
| 湿度不足 | 〇 茶色 | ||
| 低温 | 〇 黒色 | 〇 | |
| 欠乏症 | 〇 黄色 | ||
| 肥焼け | 〇 | ||
| 老化 | 〇 黄色 | 〇 |
■アンスリウム属の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■アンスリウム(フラミンゴフラワー系)の育て方
花壇の土づくり
●バイオームと植生
- 主なバイオームと植生:熱帯雨林
- 熱帯雨林(Tropical forests): 一年を通して温暖で、雨季と乾季の区別がなく降水量の多い地域に見られるバイオームです。生命の宝庫と呼ばれるほどに、生物の多様性が高く、数十mに達するほどの高木が多数密生しています。生物の多様性がある一方で、高温による分解の早さや、降水量の多さから、腐植層は浅く肥沃さがほぼない土壌となります。
- 自生地:熱帯雨林の林床、岩場や樹木に着生しています。
- 気候:主に熱帯雨林気候に属します。
- 日照:半日陰・明るい日陰
- 土壌:アクリソル(Acrisol)・フェラルソル(Ferralsols)など
- アクリソル:下層に粘土の集積層があり、塩基飽和度が低く、強い酸性の土壌です。土壌は粘土層の影響で排水性が悪く、保水性は比較的高い傾向にあります。塩基飽和度が低く養分が乏しいため、肥沃度は低い傾向があります。
- フェラルソル:高温多雨の気候下での長年の風化と溶脱作用によって酸化鉄やアルミニウムが集積し土の色が赤褐色をしています。土壌は酸化鉄の結合により砂礫構造を作るため、通気性・透水性は高めで、保水性は低い傾向にあります。有機物の分解が早く腐植層が浅いため保肥力が極めて弱く、肥沃度はほぼありません。
※バイオームについてはこちらのページも参考にしてください。
●日照条件
アンスリウム(フラミンゴフラワー系)は【半日陰(西日無し)・明るい日陰】の範囲で育てることができます。西日は、光飽和点を超えて植物に強いストレスを与えます。さらに夏場は高温ストレスと重なり複合ストレスとなるため、葉焼けを引き起こしたり、株を弱らせて生育不良を引き起こしたりして、最悪の場合は枯れる原因をつくります。そのため、適した生育環境で栽培することが大切です。
※1 光飽和点:光の強さを上げても、それ以上光合成速度が増加しなくなる限界です。これを大幅に超える光の強さ、またはこれを超える光の強さが長期間続くと強光ストレスで植物は様々な障害を引き起こします。
日照条件の分類(参考)
- 日向:直射日光が6時間以上当たる場所です。主として全方位に遮蔽物がない、または遮蔽物を背にして開けた空が南向き・西向き(午後から日向)にある場所です。
- 半日陰:直射日光が3時間から5時間程度当たる場所ですが、西日の当たる半日陰は夏場の強光と地温の上昇が日向と変わらないため、一般的に午前中に日が当たる場所が半日陰と考えます。主として遮蔽物を背にして開けた空が東向きにある場所、または木漏れ日がはいるような場所です。
- 明るい日陰:直射日光が2時間程度当たる場所、または間接光だけが当たる比較的明るい場所です。主として、遮蔽物を背にして開けた空が北向きにある場所、または樹木から木漏れ日が当たる場所や周囲が開けているが太陽が当たらない場所などになります。
- 暗い日陰:直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。主に高い建物に囲まれているような、深い森の中にいるような場所になります。
●土壌の土質
本種は着生植物のため、一般的な土では通気性・排水性が悪く栽培が難しいです。そのため【ヤシ殻チップ(べラボン等)・水苔・バークチップ・軽石】などを主体とした、通気性・排水性および気相率が非常に高い、弱酸性の土壌にします。
熱帯植物のため、寒さに非常に弱いです。沖縄などの亜熱帯気候を除いて冬季の屋外での栽培は難しいため屋内(温室など)での管理が推奨されます。
鉢土づくり
●日照条件
アンスリウム(フラミンゴフラワー系)は【半日陰(西日無し)・明るい日陰】の範囲で育てることができます。西日は、光飽和点を超えて植物に強いストレスを与えます。さらに夏場は高温ストレスと重なり複合ストレスとなるため、葉焼けを引き起こしたり、株を弱らせて生育不良を引き起こしたりして、最悪の場合は枯れる原因をつくります。そのため、適した生育環境で栽培することが大切です。
インドアグリーンの光環境

- 屋内環境:窓際から1m以内のレース越しに太陽光が届く範囲から、太陽光が直接届きませんが太陽の反射光などで十分に明るい場所までで栽培が可能です。窓から離れていて間接光が全く当たらない場所で栽培したい場合は【植物育成ライト】の導入を検討しましょう。
- 生存ライン:1000Lux/18.5μmol/m2・s
- Lux※1:2500~20000Lux
- PPFD※2:46.3~370μmol/m2・s
- DLI※3:4~14mol·m⁻²·d⁻¹
- 注意点:植物が求める光は基本的には光飽和点を目安にしながら、これを超えない光強度の範囲で、適切な時間を確保して栽培するのが最適(暗い時間も重要)となります。ただ生き残るためであれば光補償点を上回る程度の光の強さでも栽培可能ですが、光が足りないと日照不足で植物の外観が悪くなることもあるため適切な光を知っておくことが大切です。
【日照積算量(DLI)の照射時間の算出】
※1 Lux:人間の目が感じる明るさに基づいて数値化された単位です。照度では人間の目が最も明るいと感じる緑色(555nm)の光を最も高く評価しており、植物が光合成で必要とする赤色光(600~700nm)や青色光(400~500nm)はやや過小評価されています。そのため、照度(Lux)は光の量を測る手法として最も広く用いられていますが、植物の成長に必要な光の質(光合成有効放射)と量を厳密に測る手法としては不十分と言えます。
※2 PPFD:植物の光合成に有効な波長域である【光合成有効放射(PAR):400~700nm】の光の量(密度)を測定した指標です。この単位は【μmol/m2・s】で示されており、この値が大きいほど植物に供給する光の量が多いことを示します。
※3 DLI:植物が1日で受け取る光合成有効放射(PAR)の総量で、これは光合成光量子束密度(PPFD)と時間(照射時間)の累積値です。植物を健康に栽培する上での最も重要な指標になり、これを活用してPPFDの値と照射時間を調整することもできます。
植物育成ライト
室内で十分な光を確保出来ない場合は植物育成ライトの購入を検討しましょう。植物育成ライトでは、PPFDが指標として使われているため、光合成に必要な赤色光(600~700nm)や青色光(400~500nm)といった波長の強さが分かり、植物に必要な光の量を十分に確保・調整することができます。
植物育成ライトを購入する場合はPPFDや色温度などが重要になります。詳しくは観葉植物のページをご覧下さい。
\下記はおすすめのPARメーター(PPFD測定器)と植物育成ライトです/
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●培養土
アンスリウム(フラミンゴフラワー系)の培養土を購入する場合は洋ラン用の培養土を購入すると良いでしょう。
自作する場合は、一般的な観葉植物の培養土と比べて、通気性・排水性および気相の割合を高めた培養土を作成します。基本的には、有機質資材【ヤシ殻チップ(べラボン等)・水苔・バークチップ】を主体とした培養土を作りましょう。
培養土の配合例
- 着生植物:ヤシ殻チップ(ベラボン等)9割 +ゼオライト1割
- 着生植物②:ヤシ殻チップ(ベラボン等)10割
- 着生植物③:水ゴケ = 10割+元肥適量
- 着生植物④:バークチップ(細粒・Sサイズ)10割
- 着生植物⑤:軽石 6割+バーク3割+ゼオライト1割
水やりの仕方
アンスリウム(フラミンゴフラワー系)は、自生地が日陰の森林の中にあり、基本的に一定の湿り気がある環境を好みます。ただし停滞水は嫌うため、排水性の高い培養土で栽培する必要があります。
過湿が続くと病原菌が増えて株が腐敗する原因となったり、根の呼吸を妨げて根腐れを引き起こす原因になったりします。そのため、水やりの頻度にも十分な注意が必要です。
●水やりの管理
- 生育期(春・夏・秋):株は生育旺盛で、多くの水を必要とします。そのため、土壌の表面が乾燥したタイミングで、土中の古い空気(ガス)も全て抜いて空気を入れ替えるイメージで水をたっぷり与えましょう。
- 冬の水やり:気温が下がり生育が緩慢になる季節です。植物は水をそれほど必要としないため、土壌の乾燥も他の季節と比べると緩やかに進み、水やりの頻度も少なくなります。ただし、完全に乾燥すると枯れてしまうため、土壌の表層が乾燥した数日後に水を与えると良いでしょう。
土壌の乾燥の確認方法

- 土壌表面の乾燥:土壌の表面の乾燥とは、土壌の最も上の部分の表面が乾燥している事です。土壌表面の乾燥の確認方法には目視・触感があります。
- 目視で確認:土は濡れているなら色が濃くなったり黒っぽくなったりしていて、乾燥すると色が白っぽくなります。
- 触感で確認:土の表面を指で触ってみます。土は濡れていると湿り気があり、乾燥しているとサラサラとしています。
- 土壌の表層の乾燥:土壌の表層の乾燥とは土壌の表面から5cmが乾燥していることになります。※土壌の表層の定義は様々ありますが、ここでは土の表面から5cm程度の深さと定義しています。
- 目視で確認:透明な植木鉢を使用して植物を育てます。透明で土の色の変化が分かるため、土表面から5cm以下の土の色が白っぽくなってきたら水やりを行います。
- 重量で確認:鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、土が乾燥した時の軽さを覚えておいて土の乾きを判断します。
- 道具で確認:割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串の色と湿り気を見て乾燥具合を確認します。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
●湿度の管理
本種は熱帯雨林に自生しており、基本的に約60~80%の高湿度を好む植物です。低湿度の環境では【葉の変色】【葉の変形】【落葉】などを起こして、葉の観賞価値を落としたり、生育不良を引き起こす原因にもなります。そのため、一定の湿度を保つことが大切です。
【注意点】高湿度環境で風の流れがないと、病気(軟腐病)などの発生リスクを高めます。そのため、湿度を高める場合は風通し対策(サーキュレーター)なども活用しましょう。
高湿度を保つ方法
- 霧吹き:霧吹きを利用して葉の表面と裏面に水を吹き掛ける方法です。霧吹きの効果は一時的ですが、植物の周りの湿度を上げ、乾燥した葉の水分補給が期待できます。霧吹きを行う頻度は、基本的には数日に1回程度を目安に行うとよいでしょう。冬は乾燥しやすいため頻度を増やすと良いかもしれません。霧吹きを行う時間帯は、光合成が始まる早朝に行うのがベストです。夕方以降に行うと水滴が植物上に長く残り、真菌性・細菌性の病気になるリスクを高めるため避けた方がよいでしょう。
- 葉を拭く:植物の葉を湿らせた布で拭きます。これにより、葉の乾燥を防いだり、葉に溜まった埃などの汚れを落とすことが出来ます。葉の状態を見ながら、週一くらいの頻度で拭いてあげるとよいでしょう。
- 受皿に水をためる:観葉植物を栽培している植木鉢の受皿に水をためておきます。これにより、トレイの水が蒸発して、湿度が上がり周囲に独自の微気候が発生します。注意することは、鉢底と水を接触させないことです。鉢底(培養土)と水が接触すると毛細管現象で培養土が過剰に水を吸い上げて過湿となり根腐れを招く原因になるため、受皿の上に化粧石などを置いて、水と鉢底が接触しないようにしましょう。
- 加湿器:加湿器を使い空気中の湿度を調節します。手軽に広範囲の湿度を維持できることから、たくさんの観葉植物を栽培している場合は最も有効な方法です。
- グルーピング:グルーピングとは、複数のものをひとまとめにすることです。観葉植物をグルーピングすることで、それぞれの植物が放出する蒸散で局所的に湿度が高まり周囲に微気候が形成されます。
肥料の与え方
アンスリウム(フラミンゴフラワー系)は、根の浸透圧の調整能力が低いため、高濃度の肥料成分に対する耐性も低いです。そのため、過剰な施肥が、肥料焼けを引き起こし根腐れして枯れるリスクを高めます。肥料は基本的に【控えめ】を心がけましょう。
●肥料の与え方
- 追肥:植物が生育する途中で施す肥料です。土壌中の栄養素は植物が吸収して減っていくため、追肥を施すことで補います。
- 肥料を与える時期:生育が緩慢になる冬を除いた、春から秋に与えます。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリがバランスよく入る肥料、またはリン酸・カリの含有率が高い肥料を選びます。
- 肥料の製品:液肥または固形肥料(緩効性肥料など)がおすすめです。
- 液肥の与え方:液肥は専用の液肥ではない場合は、規定された分量の4分の1程度を使い、水で薄めに希釈します。液肥の回数は2週間に1度程度の頻度で与えます。液肥は1箇所にかけるのではなく、植物の株元を中心に根が張っている範囲にまんべんなく、全ての根に液肥が行き渡るように施しましょう。
- 固形肥料の与え方:固形肥料の与え方は製品により置き肥タイプ・差し込みタイプ・埋め込みタイプがあります。専用の製品の場合は規定された分量・規定された頻度・規定された方法で施しましょう。通常の製品の場合は4分の1程度の分量を与えてください。
剪定のやり方
アンスリウム(フラミンゴフラワー系)は剪定せずに育てることも出来ますが、より健康で美しい株を維持するために剪定が推奨されます。例えば、花がら摘みを行うことで開花期間の花数が増えます。また古葉を取ることで病気予防や外観的に清潔感を保ちます。
剪定をするかは剪定理由を見ながら決めるとよいでしょう。
●剪定方法
- 花がら摘み:花がら摘みとは、色褪せたり外観が崩れたりした花を摘みとることです。これを行うことで、花が種作りをすることを防ぎ、次の花芽に栄養が回り咲きやすくなります。花がら摘みの方法は、株を観察して仏炎苞が変色していたり、肉穂花序が萎れている花を探します。これらの花を見つけたら、花茎の根元からハサミを使い剪定しましょう。
- 古葉取り:古葉取りを行う時期は春から秋にかけてです。株を観察して、【枯れた葉】【変色した葉】【病気にかかっている葉】を探して、これらの不要な葉を根元付近でハサミなどを使いカットして取り除きましょう。これを行うことで、風通りが良くなり病害虫の発生を抑制し、栄養が若い芽や葉に集中するため生産性も高まり、外観も綺麗に保ち清潔感を保ちます。
夏越しする方法
アンスリウム(フラミンゴフラワー系)は、それほど夏越しが難しい植物ではありません。基本的な育て方に従えば夏越し対策を特段行う必要はありません。
夏は強光で葉焼けをしやすいため、西日の当たらない場所で管理し、土壌は乾燥しやすいため定期的に土の観察をして表面が乾燥したら水を与えるようにしましょう。
冬越しする方法

Hardiness:
アンスリウム(フラミンゴフラワー系)は熱帯・亜熱帯の気候の地域に自生しており冬の低温に弱い植物です。本種は基本的に、気温が10度を下回ると成長が停止して葉が変色して落ちるなど株が弱る可能性があり、5度を下回ると致命的な低温障害を引き起こし枯死する恐れがあります。そのため、熱帯・亜熱帯気候で栽培していない場合は、鉢植えで管理し、屋内管理で冬越しした方が無難でしょう。
●冬越しの条件
- 屋内環境:窓際から1m以内のレース越しに太陽光が届く範囲から、太陽光が直接届きませんが太陽の反射光などで十分に明るい場所までで栽培が可能です。窓から離れていて間接光が全く当たらない場所で栽培したい場合は【植物育成ライト】の導入を検討しましょう。
- 温度:理想的な温度は15度以上です。
- 光量の目安:2500~20000Lux/46.3~370μmol/m2・s ※光量を確保できない場所で栽培したい場合は、植物育成ライトが基本的に必要となります。
- 水やり頻度:気温が下がり生育が緩慢になる季節です。土壌の表層が乾燥した数日後に水を与えると良いでしょう。
●冬越し対策一覧
挿し木や株分けで増やす
アンスリウム(フラミンゴフラワー系)は挿し木や株分けによって増やす事ができます。
●挿し木の方法
- 概要:茎を採取して、この茎の長さや葉の数を調節し、切り口を土に挿して繁殖させる無性生殖の1種です。
- 挿し木時期:晩春から夏頃が適します。
- 培養土の準備:培養土は切り口が腐敗して吸水を阻害しないように、清潔なヤシ殻チップ(べラボン等)や水苔などが利用されています。
- 挿し穂の採取:挿し穂は気根のついた茎を採取します。
- 培養土に挿し穂を挿す:挿し穂を挿す場所を決めます。培養土の中に、割り箸等を利用して、事前に穴を開けておきます。挿し穂の切り口を下向きにして、培養土の中に挿し穂を入れましょう。通常は挿し穂の1/3程度を入れます。
- 管理:明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
●株分けの方法
- 株分け時期:晩春から夏頃が適します。
- 培養土の準備:培養土は切り口が腐敗して吸水を阻害しないように、清潔なヤシ殻チップ(べラボン等)や水苔などが利用されています。
- 株を観察:株を観察し、親株の根元から発生した子株を探します。
- 株を分割:子株と根を傷めないように、ナイフを使い慎重に子株の付け根から切り取ります。
- 子株を植える:子株を植える場所を決めます。培養土の中に、割り箸等を利用して、事前に穴を開けておき、子株を植えましょう。
- 管理:明るい日陰で培養土が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。













