- 原産:日本/中国/朝鮮半島/台湾
- 科:ガリア(Garryaceae)
- 属:アオキ(Aucuba)
- 種:アオキ/ジャポニカ(Aucuba japonica)
- 別名:アオキバ/ヤマタケ/スポット・ローレル(spotted laurel)/ジャパニーズ・ローレル(Japanese laurel)/ジャパニーズ・オキュバ(Japanese aucuba)/ゴールドダスト・プラント(gold dust plant)
- 品種:ホソバアオキ(Aucuba japonica cv.)
- 開花時期:3月~5月
- 花の色:濃赤色・赤紫色
- 葉の色:濃緑色
- 生活形:分枝型
- 樹高:約100~300cm
- 誕生花:10月22日/12月7日/12月12日/12月31日
- 花言葉:初志貫徹/永遠の愛/若く美しく/変わらぬ愛
- 用途:カラーリーフ/生垣/景観植物/インドアグリーン/日陰植物
- 購入方法:ホソバアオキを楽天で購入
■ホソバアオキの特徴
- 学名:Aucuba japonica cv.
- 開花時期:3月~5月
- 花の色:濃赤色・赤紫色
- 葉の色:濃緑色
- 樹高:約100~300cm
- 洗練された葉姿:従来のアオキの葉と比べて、葉の形が長楕円形と細長いため、シャープで洗練された雰囲気を感じさせる品種です。
■アオキとは!?

アオキ(学名: Aucuba japonica)は、別名で「アオキバ」「ヤマタケ」「スポット・ローレル(spotted laurel)」「ジャパニーズ・ローレル(Japanese laurel)」「ジャパニーズ・アウクバ(Japanese aucuba)」「ゴールドダスト・プラント(gold dust plant)」とも呼ばれるガリア科アオキ属に分類される常緑低木の種です。
アオキの原産地は日本(本州・九州・四国・南西諸島)、中国(南部)、朝鮮半島(南部)、台湾で、自生地は森林の林床や谷沿いです。
■アオキの語源(由来)

- Aucubaの語源:和名の「アオキバ」をラテン語化したものです。
- japonicaの語源:ラテン語で「日本の」を意味しており自生地に由来します。
- アオキの語源:一年を通し葉が青々としていて、茎が常に緑色をしていることに由来しています。
■アオキの特徴(魅力)

- 形態:樹高は約50~300cm、生育型は分枝型、茎は長期に渡り緑色を保ちます。葉の形は楕円形・長楕円形・卵形、色は緑色の単色または緑色を基調として黄色の星斑が入り、質感は革質で光沢があります。花序は集散花序ですが見た目から円錐花序にも分類され、花は4枚の花弁が平開する離弁花冠で、色は濃赤色・赤紫色です。
- ライフサイクル:生活形は常緑低木です。
- 春:暖かくなってくると新芽が展開し、生育旺盛に枝を伸長させながら新しい葉を展開し、また早春頃から晩春にかけて花が咲きます。
- 夏:高温期も生育旺盛に枝を伸長させ、葉を展開します。また翌春に向けて花芽の分化が始まり、雌株の受粉した花は果実を形成し始めます。
- 秋:生育は緩慢になり、果実が赤色に色付き始めます。
- 冬:常緑のため葉を残し、果実を付けたまま、生育がほぼ止まり緩やかな休眠状態になります。
- 樹形の魅力:本種は樹高が約50~300cm、成長が緩やかで樹冠は卵形・広卵形・傘状形を形成します。ほぼ剪定をしなくても美しい樹形を維持するため庭木として人気が高いです。
- 花の魅力:開花は3月~5月、花は小ぶりですが、色鮮やかな濃赤色・赤紫色の花は、光沢のある緑色と黄色の葉と強く対比するため、華やかな色彩を楽しませてくれます。
- 実の魅力:本種は雌雄異株のため、雌株だけしか実をつけませんが、この実は多くの植物が休眠する冬の時期に実り、色鮮やかな赤色をしており装飾的です。またこの赤色は、光沢のある緑色・黄色の葉と強く対比するため、冬の寂しい時期のお庭を華やかに彩り、またこの実が野鳥の餌となり、お庭に活気を生み出します。
- カラーリーフ:葉は通常緑色を基調として、鮮やかな黄色の星斑が入るため、明るい雰囲気を演出できるカラーリーフです。そのため、ポジティブで元気な雰囲気をお庭に演出したい、または他の鮮やかな原色と組み合わせてカラフルでポップなお庭を演出したい時などに重宝します。
- 生垣:本種は樹高約50~300cm、生育型が分枝型で、枝葉は密に茂りブッシュ状になります。一般的に、株は暴れにくいため、剪定はほぼ不要で、自然風の生垣として利用されており、開花期にはしっかりと花が楽しめます。生垣として利用する場合は、品種により変わりますが、株同士の間隔は50~100cm程に植栽します。※株間が近いほど生垣の完成速度が早い。
- シェードガーデン:本種は非常に高い耐陰性があるため、間接光が入らない暗い日陰でも栽培が可能です。ただし、茎が徒長し樹形が乱れることがあるため、半日陰から明るい日陰で栽培するのが理想です。
- インドアグリーン:本種は非常に高い耐陰性があり、インドアグリーンとして栽培することも可能です。ただし、大きく成長するため定期的な剪定が必要です。本種を栽培するのに必要な光量の目安は2500~5000Luxまたは46.25~92.5μmol/m2・sで、生存ラインは500Luxです。そのため、窓越しに直射日光が届く範囲から、太陽光が直接届きませんが太陽の反射光などで十分に明るい場所までで栽培が可能です。
■アオキの生活形と形態
●生活形・茎の形態
- 生活形:常緑低木
- ラウンケルの生活形:地上植物
- 樹高:約50~300cm
- 樹冠:卵形・広卵形・傘状形
- 生育型:生育初期は、主軸が明瞭な【直立型】ですが、生育が進むと主軸が不明瞭で分枝が多い【分枝型】になり、さらに生育が進み株が成熟すると地際から茎が何本も出て叢生(株立ち)する【叢生型】になります。
- 若い茎:色は緑色、表面は平滑で、光沢があり、無毛です。
- 樹皮:淡褐色・灰白色
- 備考:茎の色が長期に渡り緑色を保ちます。
●葉の形態
- 葉序:対生
- 葉柄:有柄
- 葉身の長さ:約8~20cm
- 葉身の幅:約4~10cm
- 葉身の概形:楕円形・長楕円形・卵形
- 葉先:鋭尖形
- 葉縁:全縁・鋸歯
- 葉脈:羽状脈
- 葉の毛:基本的に無毛です。
- 葉の質感:革質で光沢があります。
- 葉の色:緑色・濃緑色の単色または緑色を基調として黄色の星斑が入ります。
- 備考:クチクラ層が発達しており、乾燥などの環境ストレスに強い耐性があります。
●花の形態
- 花序:花は茎頂から開花する集散花序ですが、見た目から円錐花序にも分類されています。
- 花柄:色は緑色・赤褐色、微細な毛が生えることがあります。
- 苞:花梗の基部に対生に2枚付き、形は披針形です。
- 花:雌雄異株で、雄株は花托・萼・花冠・雄蕊で構成されており、雌株は花托・萼・花冠・雌蕊で構成されています。
- 花托:萼・花冠・雄蕊または雌蕊を支えています。
- 萼:4枚の非常に小さな萼歯があります。
- 花冠:花弁がそれぞれ分離している【離弁花冠】で平開しています。花弁の数は通常4枚(稀に5枚)、花弁の形は卵形、花弁の色は濃赤色・赤紫色です。
- 雄蕊:数は4本、葯の色は鮮やかな黄色です。
- 雌蕊:1本(子房下位)
●果実・種子の形態
- 果実の分類:核果で、中果皮が多肉多汁、内果皮が硬化して硬い核を作り種子を包みます。
- 液果の直径:約1~2cm
- 液果の概形:長球形
- 液果は色:赤色
※植物の形態についてはこちらのページも参考にしてください。
■アオキ属の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■アオキの育て方
花壇の土づくり
●バイオームと植生
- 主なバイオームと植生:照葉樹林・温帯広葉樹林・亜熱帯湿林
- 照葉樹林:冬でも比較的温暖で一年を通し湿潤なため、常緑広葉樹が優占となる温帯林の一種です。
- 温帯広葉樹林(Temperate broadleaf and mixed forest):明確な四季の変化があり、温暖な夏と冷涼な冬があり、日本(中部以北)で広く見られるバイオームです。温帯・冷温帯を中心に分布し、落葉広葉樹が優勢ですが、針葉樹も混合するため、混合林が見られます。
- 亜熱帯湿林(Subtropical moist forest):熱帯と温帯の中間あたりに位置しており、一年を通して暖かくて気温の変化が少なめで、また降水量が多いのが特徴です。生物の多様性に富み、有機物も多いですが、微生物が非常に活発で降雨により腐植などが流されるため、土壌の肥沃さは低い傾向にあります。
- 原産地:日本(本州・九州・四国・南西諸島)・中国(南部)・朝鮮半島(南部)・台湾
- 自生地:林床・谷沿い
- 気候:主に温暖湿潤気候・温暖冬季少雨気候・モンスーン気候に属します。
- 日照:日向・半日陰・明るい日陰・暗い日陰
- 土壌:アクリソル(Acrisol)・アリソル(Alisol)・アレノソル(Arenosols)・アンドソル(Andosols)・カンビソル(Cambisols)等
- アクリソル:下層に粘土の集積層があり、塩基飽和度が低く、強い酸性の土壌です。土壌は粘土層の影響で排水性が悪く、保水性は比較的高い傾向にあります。塩基飽和度が低く養分が乏しいため、肥沃度は低い傾向があります。
- アリソル:下層に粘土の集積層があり、集積層はアルミニウム含有量が高く、pHは強い酸性を示します。土壌は粘土層の影響で排水性が悪く、保水性は比較的高い傾向にあります。アルミニウムが植物に毒性を示すレベルで溶出することが多く、肥沃度は低めです。
- アレノソル: 下層まで砂質の土壌で、非常に水はけが良く、養分を保持する力が極めて弱いのが特徴です。有機物が少なく保肥力・保水性ともに低いです。
- アンドソル:火山噴出物を母材として、アロフェンやイモゴライトといった粘土鉱物と集積された腐植が強く結びつき、黒色を呈す土壌です。土壌は厚い腐植層により団粒構造が極めて発達しており、通気性・排水性・保水性のバランスが非常に優れています。保肥力も高く基本的には肥沃ですが、リン酸を強く吸着する性質があるため植物が上手く吸収出来ないことがあります。
- カンビソル:土壌形成の初期段階にあり、土壌層の分化が弱く明瞭な集積層はないが、母材の風化によって生じた変質層があります。母材で差異がありますが、極端に砂質・粘土質な土壌は少ないです。有機物もそこそこ存在し、適度な肥沃度を持つため農地としても利用されています。
※バイオームについてはこちらのページも参考にしてください。
●日照条件
アオキは【日向・半日陰・明るい日陰・暗い日陰】の範囲で育てることができます。ただし、夏の日向は強光・乾燥ストレスで葉焼けや落葉を引き起こしやすいため留意が必要です。また暗い日陰での栽培も耐えますが、徒長し外観が悪くなる傾向にあります。そのため、栽培に理想的な環境は午前中に日光が当たり午後から日陰になる半日陰になります。
日照条件の分類(参考)
- 日向:直射日光が6時間以上当たる場所です。主として全方位に遮蔽物がない、または遮蔽物を背にして開けた空が南向き・西向き(午後から日向)にある場所です。
- 半日陰:直射日光が3時間から5時間程度当たる場所ですが、西日の当たる半日陰は夏場の強光と地温の上昇が日向と変わらないため、一般的に午前中に日が当たる場所が半日陰と考えます。主として遮蔽物を背にして開けた空が東向きにある場所、または木漏れ日がはいるような場所です。
- 明るい日陰:直射日光が2時間程度当たる場所、または間接光だけが当たる比較的明るい場所です。主として、遮蔽物を背にして開けた空が北向きにある場所、または樹木から木漏れ日が当たる場所や周囲が開けているが太陽が当たらない場所などになります。
- 暗い日陰:直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。主に高い建物に囲まれているような、深い森の中にいるような場所になります。
●土壌の土質
- 概要:自生地は温帯の森林の林床などで、基本的に肥沃な土壌が形成されやすい場所にあります。この地域の代表的な土壌(WRB)はアクリソル・アリソル・アレノソル・アンドソル・カンビソル等で、非常に肥沃な土壌から痩せた土壌まであります。
- 土質:基本的に通気性と排水性が十分であれば幅広い土壌(砂土から埴壌土)に適応します。ただし、一定の湿潤環境を好むため、直ぐに乾くような土壌、過湿が続くような土壌も避けた方が良いです。日照条件・周囲の水捌け具合などを考慮して、土質は水捌けのよい【砂壌土・壌土】に調節すると良いでしょう。
- 肥沃さ:有機物をしっかりと含む肥沃な土壌を好みます。腐葉土などの有機物を入れることで、土壌の団粒化が促されて物理性(通気性・排水性・保水性)が向上したり、陽イオン交換容量が高くなり保肥力が向上したり、植物が必要とする栄養分を含有するため成長を補助したりする効果が期待出来ます。そのため、土壌の状態にもよりますが土壌診断を通じて肥沃さが足りないと感じたら【腐葉土・完熟牛糞堆肥】などを2~3割程度を目安に混ぜこみましょう。
- pH:pHは5.5~7.0の弱酸性から中性を好みます。土壌のpHを測定して適正範囲外にある場合は土壌改良材などを用いてpHを調整しましょう。pHが適正範囲から極端に外れた土壌では微量要素などの栄養を上手く吸収出来ずに生育不良になる場合があります。
- 元肥:本種は栄養がしっかり含まれる土壌を好みます。そのため、植え付け前に緩効性肥料の元肥を全面施肥で混和しておきましょう。
土壌診断と改善の行い方(参考)

- 排水性の診断:診断したい場所に深さ30cm程度・幅30cm程度の穴を掘ります。一度穴を水で満たし、完全に排水されるまで待ちます。再度、穴の中を水で完全に満たし、一時間あたり約3~10cmの排水があれば、一般的な植物を育てるのに適した排水性になり、それ以下またはそれ以上である場合は排水が不良、または排水が過剰すぎる可能性があります。
- 排水性の改善:環境に合う植物を栽培するか、レイズドベッド(背の高い花壇)やロックガーデンを作るか、縦穴暗渠(縦穴排水)や排水溝をつくる方法などがあります。
- 作土層の診断:調べたい箇所の土壌に支柱を垂直に押し込み、ほとんど抵抗なく入る深さが20~30cm(樹木50cm)前後あれば、一般的な園芸植物が根を張るのに十分な作土層があります。それ以下であれば通常改善が必要です。また土壌を観察して石やゴミがあれば根を伸ばすのに邪魔になるため取り除いた方が良いでしょう。
- 作土層の改善:植物を植える箇所とその周囲をシャベルを使って必要な深さまで掘り起こして土を解します。また石や異物がある場合は【土ふるい】等を使用して取り除きましょう。
- 土性の診断:土壌の通気性・排水性・保水性・保肥力を知るために、土壌の土性を【砂土・砂壌土・壌土・埴壌土・埴土】に分類して、植物に合わせて土壌の改良をしましょう。診断法は適度に湿らせた土を触った時の感触と、こねた時の様子から判断します。
- 砂土:排水性と通気性が非常に高く乾燥しやすい土壌です。土を触った時にザラザラとした砂の粗い感触があり、手のひらや指で捏ねても全く固まらずに簡単に崩れます。
- 砂壌土:排水性と通気性が高く比較的乾燥しやすい土壌です。土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触があり、手のひらや指で捏ねると、緩く土を固めることが出来ますが、簡単に土塊は崩れます。
- 壌土:通気性・保水性・保肥力のバランスが高い土壌です。土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触があり、手のひらや指で捏ねて伸ばすと、鉛筆程度の太さの棒状まで伸ばすことが出来ます。 ただし伸ばした棒を曲げるのは難しいです。
- 埴壌土:保水性・保肥力が高いため乾燥しにくい土壌です。土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触があり、砂のザラザラも少し感じます。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、マッチ棒程度の太さまで伸ばすことが可能で、緩く曲げることも可能です。
- 埴土:保水性・保肥力が非常に高い乾燥しにくい土壌です。土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触のみがあり、手のひらや指で捏ねて伸ばすと、コヨリ程度の太さまで伸ばすことが可能で、輪っかに曲げても殆ど切れません。
- 土性の改善:土性の診断をしたら、栽培する園芸植物に合わせて土性を改善します。
- 通気性・排水性の改善:植物の自生地の環境に適した通気性・排水性を向上させる園芸用土(硬質赤玉土・硬質鹿沼土・パーライト・日向土・川砂・軽石・ゼオライト・腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・くん炭・木炭・籾殻)を土壌の状態に合わせて必要量(1~3割程度またはそれ以上)の土壌改良材を入れて、スコップを使い作土層の部分を混和します。
- 保水性の改善:植物の自生地の環境に適した保水性を向上させる土壌改良用土(赤玉土・バーミキュライト・荒木田土・ゼオライト・腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・黒土)を土壌の状態に合わせて必要量(1~3割程度またはそれ以上)の土壌改良材を入れて、スコップを使い作土層の部分を混和します。
- pHの診断:土壌のpHを【土壌酸度計・pH試験紙・ペーハー測定器・アースチェック液】などを利用して診断します。製品によって調べ方がことなるため、詳しい手順は製品の取り扱い説明書をご確認ください。
- pHの改善:pHを診断後に植物の適正なpHに合わせて、土壌改良材を入れてpHの改善をおこないます。
- pHを酸性に改善:酸度未調整のピートモスを使用する場合はpHを約1下げるために、一般的に1㎡あたり約10L~15L(乾燥重量で約1〜2kg)を入れて、よく混和します。
- pHをアルカリ性に改善:苦土石灰を使用してpHを約1上げるには、1㎡あたり苦土石灰を約100~200g入れて、よく混和します。
- 肥沃度の診断:肥沃度は【土壌の色・触感・香り・団粒構造の有無】によりある程度診断できます。土壌の色は黒色や茶色の場合は腐植が多く肥沃度が高い傾向があり、赤色・黄色・白色の場合は腐植が少なく肥沃度が低い傾向があります。また触るとふわふわとした質感がありますが、肥沃でない土壌は粘土質で乾いているとガチガチに硬かったり、砂質でザラザラとして握っても固まらない質感があります。また土粒を観察すると小さな団子のように団粒構造を形成している場合は土粒を観察すると粘土や腐植がくっつき小さな団子のようになっておりコロコロとしています。
- 肥沃度の改善:診断を元にして、栽培する植物の生育環境に合わせた土壌改良を行います。
- 痩せ地を好む植物:土壌に有機物が多く肥沃な場合は、土壌を取り除き新しい通気性・排水性が高い土壌で栽培するか、鉱物系の通気性の高い園芸資材(硬質赤玉土・硬質鹿沼土・パーライト・日向土・川砂・軽石・ゼオライト)を混和します。
- 肥沃な土壌を好む植物:土壌に有機物が少なく痩せている場合は、土壌に有機質資材(腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・牛糞堆肥・馬糞堆肥・黒土・くん炭・木炭(竹炭)・籾殻等)を1~3割程度混ぜて混和します。堆肥を入れる量は、通気性を好む植物であれば程々に1割程度、湿潤を好む植物であれば2~3割程度を目安に入れて混和しましょう。
※詳しい土壌診断と改善方法はこちらのリンクからご覧下さい
鉢土づくり
●日照条件
アオキは【日向・半日陰・明るい日陰・暗い日陰】の範囲で育てることができます。ただし、夏の日向は強光・乾燥ストレスで葉焼けや落葉を引き起こしやすいため留意が必要です。また暗い日陰での栽培も耐えますが、徒長し外観が悪くなる傾向にあります。そのため、栽培に理想的な環境は午前中に日光が当たり午後から日陰になる半日陰になります。
屋内で栽培する場合の必要光量
- 屋内環境:窓越しに直射日光が届く範囲から、太陽光が直接届きませんが太陽の反射光などで十分に明るい場所までで栽培が可能です。窓から離れていて間接光が全く当たらない場所で栽培したい場合は【植物育成ライト】の導入を検討しましょう。
- 生存ライン:500Lux/9.25μmol/m2・s
- Lux※1:2500~5000Lux
- PPFD※2:46.25~92.5μmol/m2・s
- DLI※3:2~6mol·m⁻²·d⁻¹
- 注意点:植物が求める光は基本的には光飽和点を目安にしながら、これを超えない光強度の範囲で、適切な時間を確保して栽培するのが最適(暗い時間も重要)となります。ただ生き残るためであれば光補償点を上回る程度の光の強さでも栽培可能ですが、光が足りないと日照不足で植物の外観が悪くなることもあるため適切な光を知っておくことが大切です。
【日照積算量(DLI)の照射時間の算出】
※1 Lux:人間の目が感じる明るさに基づいて数値化された単位です。照度では人間の目が最も明るいと感じる緑色(555nm)の光を最も高く評価しており、植物が光合成で必要とする赤色光(600~700nm)や青色光(400~500nm)はやや過小評価されています。そのため、照度(Lux)は光の量を測る手法として最も広く用いられていますが、植物の成長に必要な光の質(光合成有効放射)と量を厳密に測る手法としては不十分と言えます。
※2 PPFD:植物の光合成に有効な波長域である【光合成有効放射(PAR):400~700nm】の光の量(密度)を測定した指標です。この単位は【μmol/m2・s】で示されており、この値が大きいほど植物に供給する光の量が多いことを示します。
※3 DLI:植物が1日で受け取る光合成有効放射(PAR)の総量で、これは光合成光量子束密度(PPFD)と時間(照射時間)の累積値です。植物を健康に栽培する上での最も重要な指標になり、これを活用してPPFDの値と照射時間を調整することもできます。
植物育成ライト
室内で十分な光を確保出来ない場合は植物育成ライトの購入を検討しましょう。植物育成ライトでは、PPFDが指標として使われているため、光合成に必要な赤色光(600~700nm)や青色光(400~500nm)といった波長の強さが分かり、植物に必要な光の量を十分に確保・調整することができます。
植物育成ライトを購入する場合はPPFDや色温度などが重要になります。詳しくは観葉植物のページをご覧下さい。
\下記はおすすめのPARメーター(PPFD測定器)と植物育成ライトです/
比較的お手頃価格でPPFDの測定や赤色光・青色光の測定ができます!
安心の日本ブランド!PPFDの値が高いため、屋外で栽培するような植物を栽培したかったり、光源を離して沢山の植物を栽培したかったり、大きい植物を栽培したい人などにおすすめの植物育成ライトです!
●培養土
アオキの培養土を購入する場合は、一般的な庭木や花木の培養土で良いでしょう。
培養土を自作する場合
- 概要:本種の自生地は森林や林床などにあり、土壌は適度に湿潤で通気性と排水性が高く、有機物が堆積し腐植層が厚めです。そのため、通気性・排水性・保水性をバランスよく整えて、堆肥をしっかり入れた培養土を作りましょう。また本種は弱酸性から中性の土壌を好むため、pHの値にも注意しながら培養土を作成しましょう。
- 無機質の用土:通気性・排水性・保水性を改善する目的で、赤玉土や日向土などを5割~7割を目安に配合します。土粒は基本的に小粒を利用します。大きすぎる土粒を使うと、培養土の中に大きな空隙が出来て根の活着が悪くなり、保水性の低下や植物の生育不良の原因となるため避けてください。
- 有機質の用土:腐葉土などの堆肥を全体の3割~5割を目安に培養土の中に配合すると、土壌の物理性・化学性・生物性を改善して、根の活着を高めて根張りをよくしたり、堆肥が栄養素を含有しているため植物の栄養補給に寄与したり、微生物の働きを促進して土質を改善したりします。
培養土の配合例
- 基本の配合:赤玉土(小粒)6割+腐葉土4割+元肥適量
- 培養土が長持ちする配合:日向土(細粒・小粒)5割+ピートモス(酸度調整済)4割+くん炭1割+元肥適量
- 肥沃な配合:赤玉土5割+ 腐葉土2割+完熟牛糞堆肥2割+ゼオライト1割+元肥適量
- 花壇(大鉢)向け配合:日向土3割+黒土3割+腐葉土2割+ゼオライト1割+くん炭1割+元肥適量
水やりの仕方
アオキは、自生地が日陰の森林の中にあり、基本的に一定の湿り気がある環境を好みます。ただし過湿が続くと病原菌が増えて株が腐敗する原因となったり、根の呼吸を妨げて根腐れを引き起こす原因になったりします。そのため、水やりの頻度には十分な注意が必要です。
●栽培環境での違い
- 地植え:基本的に降雨に任せて育てることが出来ます。ただし、根系が未発達で株が定着していなかったり、高温や強光で乾燥しやすい夏の季節だったり、雨が降らず土壌が乾燥していたり、土壌が砂質で乾燥しやすい状態にあったり、日向などの乾燥しやすい場所で育てたりしている場合は、必要に応じて水やりが必要となるでしょう。
- 鉢植え:地植えと比べて、土の容量が限られるため乾燥がかなり早いです。そのため、定期的な水やりが必要となります。
●水やりの方法
- 春の水やり:株は生育旺盛で、多くの水を必要とします。そのため、土壌の表面が乾燥したタイミングで水をたっぷり与え、土中の空気も入れ替えます。
- 夏の水やり:この時期は、特に乾燥しやすいため、水やりの頻度が多くなる傾向があります。朝の涼しい時間帯に土壌の表面が乾燥したタイミングで水をたっぷり与えましょう。真昼の高温時に水やりを行うと、鉢内で水温が上昇して高温多湿による蒸れや酸欠状態で根を傷めることがあるため避けてください。
- 秋の水やり:生育がやや緩慢になりますが、生育期間中です。土壌の表面が乾燥したタイミングで水をたっぷり与え、土中の空気も入れ替えます。
- 冬の水やり:生育が緩慢になる季節で、植物は水をそれほど必要としません。土壌の乾燥も他の季節と比べると緩やかに進み、水やりの頻度も少なくなります。ただし、完全に乾燥すると枯れてしまう事もあるため、土壌の表層が乾燥した数日後に水を与えると良いでしょう。
注意点
- 水やり時間帯:水やりの時間帯は、基本的に植物が水を欲しがりだす朝に与えるのが最適です。昼や夕方に与える事も出来ますが、夏の昼の高温時に水を与えると、鉢内の温度上昇と共に湿度が上がり、根が酸欠状態(蒸れ)に陥り、根腐れや生理障害を起こす可能性があります。また夕方に水やりを行うと、夜間に土壌が過湿状態になり、病原菌(真菌)の繁殖や呼吸の邪魔となり、根腐れを引き起こす原因になったり、過剰な水分で徒長し株姿が乱れる原因にもなります。
- 水を与える量:1回に与える水の量はたっぷりです。鉢植えで植物を栽培している場合は、鉢底から水がしっかり流れるまで与えます。その際、水を与える場所が1箇所になると水の道が出来てしまい、特定の場所に水が流れないこともあるため水を与える場所を変えながら与えましょう。地植えで水やりを行う場合は、土壌の表面だけでなく奥まで水を染み込ませるつもりでしっかりと水を与えて下さい。
- 水を与える場所:水を与える場所は基本的に株元から少し離れた場所で、植物に直接かけないようにします。植物上に水が溜まると、そこから真菌などが植物の中に侵入し、病気を引き起こし腐敗させる原因になるため注意して下さい。
土壌の乾燥の確認方法

- 土壌表面の乾燥:土壌の表面の乾燥とは、土壌の最も上の部分の表面が乾燥している事です。土壌表面の乾燥の確認方法には目視・触感があります。
- 目視で確認:土は濡れているなら色が濃くなったり黒っぽくなったりしていて、乾燥すると色が白っぽくなります。
- 触感で確認:土の表面を指で触ってみます。土は濡れていると湿り気があり、乾燥しているとサラサラとしています。
- 土壌の表層の乾燥:土壌の表層の乾燥とは土壌の表面から5cmが乾燥していることになります。※土壌の表層の定義は様々ありますが、ここでは土の表面から5cm程度の深さと定義しています。
- 目視で確認:透明な植木鉢を使用して植物を育てます。透明で土の色の変化が分かるため、土表面から5cm以下の土の色が白っぽくなってきたら水やりを行います。
- 重量で確認:鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、土が乾燥した時の軽さを覚えておいて土の乾きを判断します。
- 道具で確認:割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串の色と湿り気を見て乾燥具合を確認します。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
肥料の与え方
アオキは土壌に十分な肥沃さがあれば肥料を与える量を減らしたり、また肥料なしで育てる事も可能です。 肥料は、生育を促進しますが、与え過ぎは、徒長を促し樹形を乱したり、先祖返りして斑が消えることもあるため注意が必要です。
●栽培環境での違い
- 地植え:腐葉土や堆肥が十分にすき込まれた、一定の肥沃さがある土壌であれば、肥料が無くても栽培可能です。そのため、土壌の状態を見て堆肥を入れたり必要に応じて春に緩効性肥料を与えるとよいでしょう。
- 鉢植え:土の量が限られており、養分も流出しやすいため、定期的に追肥を施したり、堆肥が十分入った培養土への植え替えが必要です。
●堆肥の与え方
- 堆肥を入れる時期:植え付け時、または冬から早春に堆肥を入れます。
- 堆肥の入れ方:堆肥の入れ方は地植えと鉢植えで変わります。
- 地植え:植付け時などに土壌改良を行い堆肥を入れて混和する。または株の周囲に堆肥を盛ったり、株の周囲に穴を掘り堆肥を入れます。
- 鉢植え:植え替え時に堆肥がしっかり入った新しい培養土を使う。または古い土を再利用する場合は、日光消毒などをした上で、新しい培養土または腐葉土を2割から3割を混ぜて再利用する。
●肥料の与え方
- 元肥:元肥は植付け前に土壌の中にあらかじめ入れて施す肥料です。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリが同程度の割合で入る肥料、または花付きを良くするためにリン酸が多く含まれる肥料を選びます。
- 肥料の製品:有機肥料(植付け前)・緩効性肥料・配合肥料がおすすめです。
- 施し方:全面施肥・溝施肥(有機肥料)
- 全面施肥:植物を植付ける土壌・培養土の中に、規定の量の元肥を入れて、偏りがないように混和する方法です。有機肥料を使用する場合は発酵時のガスや高温で根を傷める事もあるため、植付け2週間程度前に肥料を入れて混和する。
- 溝施肥:植物の植付けを行う場所に深さ20cm程度の穴を掘り、溝(穴)の中に有機肥料を入れる。有機肥料に根が直接触れないよう間に土を1層被せて、苗の高さを調節しながら植付けを行います。
- 寒肥:寒肥とは、植物が休眠または成長が緩やかになっている冬の時期に与えられる肥料です。春の成長時期に栄養が出てくるように考えられて施されるため、一般的に有機肥料・有機配合肥料・緩効性肥料が使用されることが多いです。
- 肥料を与える時期:晩冬頃
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリがバランスよく入る肥料を選びます。
- 肥料の製品:固形肥料(有機肥料・有機配合肥料・緩効性肥料など)がおすすめです。
- 施し方(固形肥料):固形肥料の与え方は製品により置き肥タイプ・差し込みタイプ・埋め込みタイプがあります。製品に合わせて、規定された分量・規定された頻度・規定された方法で施しましょう。施す場所は枝先の真下に沿って円状または数箇所です。
剪定のやり方
アオキは成長が比較的緩やかで樹形が乱れにくいため剪定しなくても栽培可能です。ただし、より美しい樹形を維持するために剪定することもできます。
剪定をするかは剪定理由を見ながら決めるとよいでしょう。
●剪定方法
- 自然樹形に仕立てる:本種は樹冠が卵形・広卵形・傘状形になる傾向があります。そのため、この自然な雰囲気を崩さないように剪定することが基本です。
- 剪定時期:3月~5月に剪定することが最適です。夏以降に剪定すると翌年の花芽を落としてしまうため、開花を楽しみたい場合は剪定を控えましょう。
- 枯れ枝・病枝の除去:株を観察し、枯れた枝と病枝を根元から剪定して取り除きます。
- 樹形を整える:株を観察して、樹形を著しく乱す忌み枝(徒長枝・立ち枝・逆さ枝・下がり枝)を探します。株全体を見て、この不要な枝を剪定した時に、樹形のバランスを崩さないと判断できる時は根元から間引き剪定しましょう。次に、株全体を見て枝が混みあっている場所を探します。ここにある忌み枝(混み枝・絡み枝・平行枝・車枝)を、株全体のバランスを見ながら透かすように、根元から間引き剪定します。また必要に応じ、樹勢が弱く成長する見込みが殆どない枝(懐枝など)を根元から剪定し取り除きます。
挿し木や株分けで増やす
アオキは挿し木によって増やす事ができます。
●挿し木の方法
- 概要:茎を採取して、この茎の長さや葉の数を調節し、切り口を土に挿して繁殖させる無性生殖の1種です。
- 挿し木時期:発根率の高い初夏から夏頃が適します。
- 培養土の準備:培養土は切り口が腐敗して吸水を阻害しないように、無菌のものを利用します。一般的にはバーミキュライト・赤玉土・パーライト・ピートモスなどが利用されていますが、専用の培養土もあるため近くのホームセンターで探すのも良いでしょう。
- 挿し穂の採取:挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットして利用しましょう。また花芽分化が始まり生殖成長をしている茎は、発根率が極端に下がるため挿し穂に使うのは避けた方がよいでしょう。
- 挿し穂の整形:挿し穂は長さを7~15cm程度にわけて、挿し穂の上部の葉を残して、下部の葉を取り除きます。茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くしておきましょう。
- 水揚げ:整形した挿し穂の切り口をボウルなどに入れた水に約1時間浸し、十分に吸水させます。
- 培養土に挿し穂を挿す:挿し穂を挿す場所を決めます。培養土の中に、割り箸等を利用して、事前に穴を開けておきます。挿し穂の切り口を下向きにして、培養土の中に挿し穂を入れましょう。通常は挿し穂の1/3程度を入れます。
- 管理:明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
播種で増やす
- 播種時期:3月~6月
- 発芽適温:約20~25度
- 備考:発芽抑制物質が含まれている果肉を事前に取り除く
種まき手順
- 種まきの時期:3月~6月
- 培養土の準備:直播き・移植栽培※移植栽培はコストや手間が増えますが、苗を病害虫から保護したり、温度・水分の管理が楽になり成功率が高まります。
- 直播き:花壇やプランターの土を整えます。
- 移植栽培:移植栽培をするため、容器(プラグトレー・ピートポット・ポリポット・不織布育苗ポット・ジフィーセブン等)を準備し、その中に種まき用の培養土を入れます。
- 種の撒き方:点撒き・すじ撒き
- 種まき後の管理:種が乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理します。
※鎮圧は土と種の密着度を高め水分の吸収をよくします。











